ここは全年齢対応の小説投稿掲示板です。小説以外の書き込みはご遠慮ください。

東方大激戦 最終話:黄金の『絆』は永遠に!
作者:亀鳥虎龍   2015/08/29(土) 22:28公開   ID:L6TukelU0BA
 前回の三つの出来事!

一つ……遂にジョルノとDIOの最終決戦が始まった!

DIO「ロードローラーだァァァァ!!」

二つ……戦いの終盤で、ジョルノが『レクイエム』を覚醒させる!

ジョルノ「この戦いに、僕は自分の『魂』を賭ける! DIO、アンタは滅びずにいられるかな?」

三つ……一騎打ちににより、DIOに勝利した!

DIO「バカなぁぁぁぁ! このDIOがぁぁぁぁ! このDIOがぁぁぁぁぁ!?」

ジョルノ「アンタは僕を……怒らせた」








―黄金の『絆』は永遠に!―








 幻想郷で唯一の診療所『永遠亭』。

そこで銀時達は、医師の『八意永琳』の治療を受けていた。

永琳「コレで良いわね」

銀時「悪いな」

永琳「これでも医者ですからね」

そんな中、助手の『鈴仙・優曇華院・イナバ』が不安の顔をする。

鈴仙「あの、師匠。 どうして……ネプテューヌさんを、死体の隣に?」

それは、瀕死のパープルハートのベッドである。

その隣には、ジョルノに敗れたDIOの死体が置かれていた。

頭部と上半身の右半分、そして右足が吹っ飛んでいながらも原形を保ったDIOの死体。

しかしDIOは、この状態でも生きているのだ。

永琳「……うどんげ、それは彼に聞いてちょうだい。 そうするように頼んだのは彼なのだから」

そう言って彼女は、ジョルノに目を向ける。

何故ジョルノは、パープルハートの隣にDIOの死体を置いたのか?

その理由は、遂に明かされる。

ジョルノ「まだ……借りを返していないからだ」









 ジョルノが発した言葉に、全員が首を傾げた。

永琳「どう意味かしら?」

ジョルノ「ネプテューヌは、DIOの攻撃から僕を護るために倒れた。 その命を借りを、ここで返していない」

鈴仙「え〜と……何が言いたいんですか?」

ジョルノ「DIOは戦いの最中、僕の血を少しばかり吸い取っている。 上半身は半分吹っ飛んでいるが、今残っている血は使えるはず……女性一人は救えるくらいの……」

それを聞いた永琳は、その意味をすぐに理解できた。

永琳「ま……まさか……まさかアナタ、この死体から抜き取った血を!? 彼女に輸血するというの!?」

鈴仙「な!?」

ニャル子「なんと!?」

これには全員が驚いた。

死体から瀕死の人間への輸血など、普通に考えられな事であるからだ。

永琳「む、無理よ! 医者の私の意見として、ハッキリ言わせて貰うわ! 瀕死の人間を救うとしても、心拍が弱まってるから、輸血より先に患者が死ぬわ! 大体そんな発想、外の世界でも成功した例が無いとも言われて――」

ジョルノ「“無理”だと? やる前から諦めるな」

永琳「っ!!」

ジョルノ「僕等はこの異変から救う為に、様々な無茶をしてきた。 “無理”だとか“不可能”とか、僕等にとっては聞き飽きた言葉だし、知った事じゃない」

そう言うとジョルノは、パープルハートの近くまで歩み寄った。

ジョルノ「心拍数が弱まっているなら、上げれば良いだけだ。 丁度いい話しだ。 DIOとの戦いで、自分の心臓を止めたり動かしたりして、既に実行済みだ」

そして『ゴールド・エクスペリンス』の腕が、彼女の体内を透過し、心臓を直に動かしたのだ。

ドクン、ドクンと――、『ゴールド・E』は停止しかけた心臓を動かす。

まさにその時であった。

ピッ……ピッ……と、弱まっていた心拍数が上がって来たのだ。









 心拍数が上がった事に、全員が驚きを隠せなかった。

鈴仙「し、師匠! これってまさか!?」

永琳「これならいけるわ! うどんげ、早く準備を! もしかすると、助かるかもしれないわ!!」

鈴仙「は、はい!」

的確で迅速な行動で、永琳はDIOの死体から血を抜き取る。

そして、それをパープルハートへと輸血したのだった。

コレにより、真っ青だった顔がツヤのある肌色になったのだ。

暫くすると、パープルハートはゆっくりと目を開けた。

ノワール「め……目を覚ました!?」

ブラン「凄いわ……」

魔理紗「まるで奇跡だぜ!」

この光景に皆が喜ぶが、パープルハートは顔をDIOの死体へと向ける。

ジョルノ「ん?」

違和感を感じたジョルノであったが、まさにその時であった。

パープルハート?「ククククク……」

ゆっくりと起き上がったパープルハートに、ジョルノは強く警戒する。

ジョルノ「ま……まさか!?」

パープルハート?「マヌケめジョルノ! 貴様のお陰で、甦ったぞぉ!!」

それを聞いた全員が、背筋を凍らせたのだった。

DIOが、甦ってしまったと!!










 奥歯を噛み締め、ジョルノは『ゴールド・E』を発現させる。

ジョルノ「貴様ぁ!!」

攻撃をしようとしたが、まさにその時だった。

パープルハート「キャァァ! 待って、待ってジョルくん!!」

ジョルノ「!?」

すると、パープルハートは慌てた顔をする。

パープルハート「ごめんなさい、今のは謝るわ! ちょっとフザけただけよ。 正真正銘の私よ! 名前はネプテューヌ、女神名はパープルハート! 出身世界はゲイムギョウ界、守護してる国はプラネテューヌよ!」

自分の詳細を喋るパープルハート。

するとノワールとブラン、ベールとプルルートがこんな質問をした。

ノワール「ゲイムギョウ界で唯一、女神候補生がいない国は?」

パープルハート「リーンボックス」

ブラン「プラネテューヌの教祖、通称『いーすん』の本名は?」

パープルハート「イストワール」

ベール「リーンボックスの人気アイドルの名前は?」

パープルハート「5bpファイブビーピー

三人の質問を間違える事なく答えるが、プルルートはあるものを近付けた。

プルルート「じゃ〜ネプちゃ〜ん、これはぁ〜?」

それはどう見てもナスであったが、

パープルハート「キャァァァァ! ぷるるん、何でナスなんか持ってるの!? 近付けないで!!」

ナス嫌いのパープルハートは、脱兎の如く後ろへ退いた。

コレを見たノワール達は、安心した顔を見せたのだった。

ノワール「どうやら、本物の様ね」

ブラン「そうね、ナスでこんなリアクション出来るのは……」

ベール「ご本人しかいませんもんね」

プルルート「そうだねぇ〜♪」

パープルハート「お、驚かさないでよぉ〜」

涙目で抗議するパープルハートだったが、ノワールから叱咤が来たのだった。

ノワール「そ・れ・は、こっちの台詞よ! 本当にDIOが復活したのかと思ったじゃいの! あんな事されたら」

ブラン「そうね……ホントだったら、プルルートにナスを使ったお仕置きを頼んでも良かったのよ?」

ベール「それで良ければ、ご希望にお応えして……」

アイリスハート「フフフ……ナスの準備は出来てるわよ、ネプちゃん?」

ネプテューヌ「ひぃ〜! すいませんでしたぁぁぁ!!」

元の姿に戻るほど怖気づいてしまい、ネプテューヌはその場で土下座をしたのだった。

皆が楽しそうに笑う中、ジョルノはDIOの死体に視線を移すと、

ジョルノ「これで……貸したものは確かに返して貰ったぞ、DIO」

小さくそう呟くのだった。










 人の気配が全く無い草原。

朝日が差しかかり、同時にDIOの死体は塵となった。

その光景を見届けたジョルノ。

そんな彼に近付き、ブチャラティは肩に手を置いた。

ブチャラティ「終わったな」

ジョルノ「ええ……この因縁に、やっとケリが着きました」

朝日に照らされた空を見上げながら、ジョルノは小さく呟くのだった。

ジョルノ「DIO……アンタがくれたこの能力チカラ、僕の『夢』の為に使わせて貰う」

こうして、ジョルノとDIOの因縁は、ここで幕を閉じたのだった。









 その後、博麗神社では、

ニャル彦「あの〜……私をどうする気だ?」

縄で縛られたニャル彦に、銀時とニャル子とアイリスハートはサラッとこう言った。

銀時「決まってんだろ? アレで終わりとは思うなよ?」

ニャル子「そうですよ? キッチリと罰を受けて貰いますから」

アイルスハート「フフフフ……楽しみねぇ」

夜叉と邪神と女神が何時でもる気満々の顔になっていて、それを見た真尋が声をかけた。

真尋「おい、三人とも」

銀時&ニャル子「ん?」

ニャル彦「!!」

コレを見たニャル彦は、天の助けが来たと感じたが、

真尋「出来るだけ、死なない程度にしとけよ」

三人「モチのロン!」

ニャル彦「なっ!?」

すぐに天国から地獄へと落ちてしまった。

銀時「それじゃ〜」

ニャル子「早速ぅ〜」

アイリスハート「始めましょうか♪」

ニャル彦「イィィィヤァァァァ!」

こうして、ニャル彦の絶叫が空に響いたのだった。










 そしてその夜、

霊夢「異変解決を祝して!」

全員「かんぱーーーい!」

博麗神社を舞台に、宴会が始まったのだった。

ニャル子「真尋さぁぁぁん! 今夜は弾けますよぉぉぉ!」

真尋「あのなぁ〜、僕は未成年だぞ?」

ニャル子「良いじゃないですか! 今夜く・ら・い・は――」

ニャル子はそう言って、真尋に抱きつこうとするが、

真尋「お・ま・え・は! 弾け過ぎだ!!」

ザクッと眉間にフォークが刺さったのだった。

ニャル子「ギャァァァァ! 良いじゃないですか! 真尋さんにお酒をお酌したいと思って――」

真尋「クー子、ニャル子がお酌して欲しいそうだ」

クー子「……ニャル子、それなら私が盃になって」

ニャル子「来んじゃねぇですよ!」

近付くクー子に蹴りをかましたニャル子であったが、

クー子「……ニャル子、もっとして」

ニャル子「イヤァァァァ!」

彼女の変態っぷりに、恐怖したのだった。

ハス太「はい、シャンタッ君。 あーん」

シャンタッ君「みー♪」

そんな中ハス太は、シャンタッ君に刺し身を食べさせていたのだった。










 ニャル子達から離れ、真尋は縁側でくつろいだ。

真尋「ふ〜……やっと落ち着けるな」

すると、魔理紗がコップを手渡したのである。

魔理紗「ほらよ、おつかれさん」

真尋「ああ、ありがとう」

受け取った真尋は、コップに口を近付けたが、

四季「えぇぇぇ!? 雪泉ちん、大丈夫!?」

まさにその時であった。

雪泉「何れれしょう? おみふを飲んらら、かららがほへって……あふいひゃら、もう脱ぎまふ////」

四季「わーー! 雪泉ちん! それはダメ〜!」

美野里「男の人もいるんだよ!?」

白夜叉「良いぞぉ! 脱げ脱げぇぇぇ! そのエロい肢体を見せるのじゃぁぁぁ!!」

銀時「そうだそうだぁ!」

新八「アンタ等も煽ってんじゃねぇ!」

黒ウサギ「これ以上、雪泉に生き恥をかかせる気ですか!!」

飛鳥「黒ウサギ、言葉の使い方が間違ってるわ」

耀「もしかして酔ってる?」

叢「どうしたのだ、雪泉!?」

夜桜「どうしたんですか雪泉!? まるで酔っ払いのようじゃ――え?」

まさかと思い、夜桜は雪泉が使っていたコップの匂いを嗅ぐ。

夜桜「これはお酒じゃ! 誰じゃぁぁぁぁ! 雪泉に酒の入ったコップを渡したのは!?」

それを聞いた真尋も、自分のコップの匂いを嗅ぐ。

やはり酒であった。

真尋「…………魔理紗」

魔理紗「…………」

ジト目で睨まれ、魔理紗は沈黙する。

コレを見た真尋は、すぐさま確信した。

コイツが犯人だ――と。

魔理紗「さらばだぜ!」

すぐに魔理紗は逃げようとするが、

真尋「逃がすか!」

ザクッと、見事に投げたフォークが彼女の頭に刺さった。

魔理紗「何……だと……!?」

そしてそのまま、魔理紗は倒れたのだった。

勿論、後ろを振り返ると、

真尋「それから、お前等もだぁぁぁ!」

フォークを三本投げ、銀時と白夜叉と雪泉の眉間に刺さった。

バタリと三人は倒れ、

真尋「誰かそいつ等、布団に寝かせろ!」

そう言って襖を閉めた真尋。

フォークだけで鎮圧させた真尋に、新八や黒ウサギ達は驚いたのだった。











 ドガドガと凄まじい激戦を見せているのは十六夜。

その対戦相手は、鬼の『伊吹萃香』。

萃香「やるねぇ! こんなに楽しい喧嘩、久しぶりで嬉しいよ!」

十六夜「言ってろ、ロリっ子鬼! もっと俺を楽しませろよ!!」

萃香「その挑発、受けて立つよ!」

互いの拳がぶつかり合い、それを見た観客も盛り上がっていた。

勇義「やるじゃないかあの坊主。 萃香と互角に張り合うなんて」

しかしネプテューヌ達は、その光景に顔を青ざめる。

ネプテューヌ「もう喧嘩ってレベルじゃないけど」

ブラン「一歩間違えれば、神社が壊れそうね」

ベール「ここは逃げるべきでは?」

プルルート「えぇ〜」

ノワール「そこ、「えぇ〜」とか言わない!」

ネロ「だな、一旦逃げた方が――」

殆どが逃げる準備をしようとするが、

萃香「おりゃ!」

十六夜「効くか!」

萃香が放った弾幕を十六夜が弾き、

当麻「んが!」

そのまま当麻に命中した。

インデックス「とうま!?」

美琴「大丈夫!?」

当麻「ふ、不幸だ……」

オティヌス「何でこうも当たりやすいんだ?」












 満月が夜を美しく照らし、

ジョルノ「満月の下での宴会も、悪くないですね」

ブチャラティ「そうだな」

『パッショーネ』の面々は、それを眺めていた。

すると、映姫と小町が現れた。

映姫「折角の宴会のところ、失礼しますね」

ブチャラティ「ん? もう迎えが来たのか?」

映姫「いえ、そういうワケではないのですが」

ナランチャ「え? そうなのか?」

アバッキオ「じゃあ、何で来たんだよ?」

首を傾げる三人に、映姫はこう言った。

映姫「ブチャラティさん、ナランチャさん、アバッキオさん……貴方がたに、死神の仕事を任せてもいいでしょうか?」

ブチャラティ「ほう、その理由は?」

映姫「皆さんの仕事ぶりを見て、十王がスカウトしたいとの事で……」

フーゴ「十王……という事は、冥界のトップ直々のスカウトですね」

ミスタ「スゲェ話しだぜ」

それを聞いたブチャラティは、少し考えた後、

ブチャラティ「そうだな……分ったた。 暫くはその話に乗ろう」

映姫「有難うございます」

その話しを引き受けたのだった。

映姫「それで早速なんですが、最初の仕事を引き受けては貰えませんでしょうか?」

ブチャラティ「内容は?」

映姫「この小町のサボり癖を更生させることです」

小町「え!? あたいを連れて行ったのって!?」

映姫「この話をする為です。 ブチャラティさん、もし小町がサボっているとこを見かけたら、容赦無く鉄槌を下してくださいね! 頭突きだろうが、ボディブローだろうが、反省の色を見せるまでとことんってください!」

口調に私怨と私情が籠っていて、ジョルノ達も若干引いてしまう。

フーゴ「……若干、私情も入ってますよ?」

ミスタ「それだけ上司を困らせたって事か」

小町「いや、だって……息抜きも大事だろ!?」

アバッキオ「それは息抜きとは言わねぇ、ただのサボリだ」

ナランチャ「流石に俺も、常識を疑うぜ」

ポルナレフ「同感だな」

ブチャラティ「やれやれだぜ」

ジョルノ「全くですね」

こうして、宴会は深夜まで続いたのだった。










 そして翌日、とうとう別れの時が来た。

紫「それじゃ、スキマを作るから、ちょっと待っててね」

紫が準備をしている間、彼等は別れを惜しんでいた。

ニャル子「何だか、短いようで長いものでしたね」

真尋「そうだな」

雪泉「あの〜、さっきから痛いのは気のせいでしょうか?」

銀時「俺も、眉間がすんごく痛ぇ」

白夜叉「私もじゃ」

ブチャラティ「これで、お別れだな。 ジョルノ、ミスタ、フーゴ、後は任せたぞ」

ジョルノ「勿論です」

ミスタ「当たり前だろ?」

フーゴ「ブチャラティ達も、お元気で」

十六夜「いや〜、ホントに楽しかったぜ」

ネロ「そうだな」

紫「出来たわよ〜。 さあ、中に入ってね」

最後に各世界の代表が、肩を組み合い、そして別れの言葉を言い合った。

ネプテューヌ「それじゃ、楽しかったよ!」

雪泉「別れはさびしいものですが、お元気で!」

銀時「縁があったら、また会おうぜ!」

十六夜「ヤハハハハ! そん時は、もっと楽しもうぜ!」

ネロ「ああ! また会おうぜ!」

当麻「出来れば、事件とかそういうのは無しにしたいけどな」

ジョルノ「例え離れていても、僕等の『絆』は切れません。 これからもずっと」

霊夢「ええ……また会いましょう!」

こうして、彼等は元の世界へと帰ったのだった。

これは、ほんの一つの物語に過ぎない。

もしかすると彼等は、別の物語で出会っているかもしれない。

黄金の精神が繋げた『絆』は、永遠に断ち切れる事は無いのだから。

それでは皆さん、縁があったらまた会いましょう!












東方大激戦――完!


■作家さんに感想を送る
■作者からのメッセージ
 これで『東方大激戦』は終了です。

有難うございました!

イメージED主題歌『STAND PROUD』(『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』より)
テキストサイズ:12k

■作品一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集
Anthologys v2.5e Script by YASUU!!− −Ver.Mini Arrange by ZERO− −Designed by SILUFENIA
Copyright(c)2012 SILUFENIA別館 All rights reserved.