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俺の片目は戦争兵器 捕縛された?
作者:青木   2016/02/07(日) 16:47公開   ID:aD/bcO1hwWA
 目が覚めたがそこは見知らぬ場所だった。     
 風も光もない音もしない。        
 「どこだよ? ここ」      
 自問自答しても答えが出ないのは分かっている。     
 「起きたか」          
 知らない声だ。いったい誰だ?       
 暗くしてあったのだろうか辺りが明るくなった。     
 「なぜ、未琴様を誘拐した!」         
 目がチカチカする痛い。     
 「答えないか!」        
 「ちょっと待って、さっきから目がチカチカして」      
 「身の程をわきまえろ」     
 ほんとに待ってほしいだけどな。       
 「慣れてきた慣れてきた、で? 何か」      
 「さっきから言っているだろう」      
 警備人らしい男は俺がみことを誘拐したと思っているらしかった。     
 「言わせてもらいますけど誘拐なんてしていません」     
 「馬鹿馬鹿しい、ここまで来て真実を否定するか」     
 俺助けた側なんだけどなぁ〜。       
 「みことには聞いたのか」       
 「未琴様は今、眠っている」      
 「聞いたのかって言ってんだろ」       
 「聞いていませんけど・・・・・・でも誘拐したのには間違いないだろ」     
 間違い大アリだよ。       
 「本人に聞けばわかるはずだ」       
 警備人の男は黙りこんだ。        
 少し顔を赤らめながら口を開いた。       
 「未琴様を起こすわけにはいきません。なぜなら・・・・・・寝顔が最高にかわいいから」
 そう言って、警備の男は顔を両手で覆った。      
 「お前ってまさかのロリコン?」        
 覆っていた両手を元に戻した。       
 「身の程をわきまえろと言っているだろう」      
 調子が戻ってきたかこの人。     
 「よし、いいだろう。お前の望み通り未琴様から真実を聞こうじゃないか」  
 そう言って、男は俺の両足と両腕を縛っている縄を手に持った。
 「着いてこい」         
 俺は男に着いていった。無実を証明するために。     
 「起きてください。未琴様」       
 「なんですか、こんな夜中に女って言うのはきちんと寝ないと肌が荒れるんですよ」
 女子力高いんだな。       
 「そんなことより未琴様。この男はあなたを誘拐したのですか?」
 みことはまぶたが降りている。また寝始めたか。     
 「聞いてください未琴様!」       
 「まぶたを閉じてるだけで聞いて・・・・・・」      
 眠気に勝てないんだな。     
 突然、みことのまぶたが勢いよく上がった。     
 「お兄さんじゃないですか、先程はありがとうございました」      
 「おおお、お兄さんだってぇぇぇぇ」       
 警備の男は仰向けになって倒れた。       
 「私はあなたと一緒に居てあなたを支えてあげたいです」      
 何を突然言い出す。困るなぁこういうのは。      
 「友達になってください」        
 はじめからそう言えよ。変な誤解を招くぞ。     
 「友達ならいいけど、俺なんかでいいの?」       
 「いいからに決まってるでしょ」       
 ほんとにいいんだ。       
 「それより早く俺を縛っている縄をほどいてくれ動けやしない」
 「わかりました♪」       
 みことは俺を縛っている縄をほどきはじめた、それにしても広大な家だなここ。東京ドーム何個分だよ。
 「ごめんなさい、私の力じゃほどけません」      
 ほどけないの? 俺、動けねぇじゃねーかよ     
 「あきとー、こちらへ来てこの方の縄をほどいてあげなさい」     
 「未琴様、ただいま参ります」       
 そのあきとと言う男は水際たった手際で縄をほどいてくれた。     
 「やっと帰れるよ」       
 「出口まで案内するわ、お兄さん」      
 「ありがとう、みこと」     
 俺を案内したときのみことはすごく嬉しそうだった。気のせいかも知れないが。
 「ではまた」          
 「またな、みこと」       
 俺はみことの住む広い家を出た。      
 俺は歩き始めた。確実に家に帰れている?      
 俺はふと、考えた。自分の足で帰れてる?      
 俺は振り返りみことの家を見た。それは家ではなく城に近いものだった。
 「ここって俺の住んでる町じゃねーか」       
 そう、みことは俺と同じ町に住んでいたのだ。     
 

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