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HOPE HERO 第5話『奇跡のエンジン!ドライブ覚醒!!』
作者:モナカ   2016/08/15(月) 10:39公開   ID:zGBJcPhgj5o
トライエッジとの戦いが終わり、無事ドライブも救出出来たはずだった。

エスト「そんな……」

しかし、肉体は滅び、魂だけが残っていた。




急遽エストたちはホワイトレジスタンスに向かい、ドライブの魂をみんなに見せた。

エターナル「そんな……」

サイガ「オウマイガー……」

イクサ「かわいそうに……」

みんなもドライブの魂を見てショックを受けた。当然、最高の味方がこんな悲惨な状況になるのは誰もが落ち込むだろう。

白い魔法使い「とにかく、ドライブの魂は保管しよう」

ドライブの魂は、パイプ菅状のカプセルに保管された。

ベルト「ドライブ……」

ベルトさんは悲しげにドライブの名前を呟いた。しかし、魔法少年たちはすでに動き始めようとしていた……




「にしても、ドライブを殺すなんてすげぇな。サッちゃん」

けだるそうに話す、ギルティ・マギカはかつてドライブを圧倒的な力で倒したサーヴァンプ・マギカに言う。

サーヴァンプ「…俺は当然のことをしただけだ」

するとそこへ、パルキア・マギカが不満そうに同じ言葉を復唱した。

パルキア「妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましいぃぃ!!あんたが一番妬ましい!!」

ディアルガ「さすが七つの大罪を司る12天王の一人。だが僕には及ばないけどね」

ディアルガ・マギカも姿を現し、サーヴァンプ・マギカを褒める。が、自分の方が上だと思っている。

ディアルガ「しかし、なぜ貴方はドライブという雑魚を?」

サーヴァンプ「あの男は危険だからだ。赤い奇跡の光が灯っていたが、まだ弱い。だから大きく光る前に倒した」

ギルティ「なるほどねぇ。だからあんなやつ倒したんだな」

サーヴァンプ「しかし、奴等は新しい弟を殺した……」

パルキア「そ、それで何!?」

サーヴァンプ「だが肉体は滅ぶという設定であり、もう元の仮面ライダーには戻れん」

ディアルガ「ほう、なるほど。ではあいつらも絶望するはず…だね?」

サーヴァンプ「……正解」

と、サーヴァンプから不気味な笑みが溢れた。






その頃、エストたちは……

エスト「むう…」

ベルト「む…」

ジバニャン「ニャ…」

ウィスパー「むむむ…!」

と、ドライブの魂をずっと見詰めていた。

ディケイド「お前ら、いつまで見てるんだよ」

鎧武「あ、あれじゃないか?意識取り戻すと信じているって感じ?」

ウィスパー「ちょっとあんたたち!邪魔をしないでください!!」

邪魔をするなと、ウィスパーは二人に怒鳴った。二人は仕方なく、その場を離れることになった。

ジバニャン「…ニャ?」

「あ…うう……」

その時、ドライブの魂から微かな声が。

ウィスパー「おお!意識を取り戻したのですね!?」

ドライブの魂はわずかだが、意識を取り戻し始めたのだ。

エスト「ドライブさん!」

ドライブ「…エスト?」

ベルト「私だ!ベルトさんだ!!」

ドライブ「ベ…ルト…さん?」

ドライブは徐々に意識を取り戻し、やっとまともに喋れるようになった。

ジバニャン「やったニャン!ドライブの意識が戻ったニャン!!」

その光景に喜び合うエストたち。ドライブの意識が戻ったことが何よりも嬉しかったのだろう。

ドライブ「…俺は……一体どうしたんだ?」

ウィスパー「ドライブさん!貴方は肉体を失い、魂だけが残っています!!」

ドライブ「!!」

エスト「あれ?魔法少年になった覚えはないんですか?」

ドライブ「いや、覚えはある」

ジバニャン「オレっちたちも行ったけど、最後はわからなかったニャン」

ドライブ「じゃあ、俺が話すよ」

ドライブによると、彼はサーヴァンプ・マギカという魔法少年に負け、気を失った。だが目を覚ました時には謎の部屋で拘束されていた。目の前には3人の魔法少年が立っており、その魔法少年たちは呪文を唱え始めた。自分の状態が可笑しくなり、ついにその呪いに侵されてしまった。それから覚えてないという。

ウィスパー「ほほう、なるほど……」

ドライブ「けど、お前たちが助けてくれたおかげでこうやって話すことが出来たよ」

ベルト「だが、君は肉体を失っている。もう私とコンビを組むことは……」

ドライブ「…そうだな」

ジバニャン「そうだニャン……」

しかし、ドライブは既に肉体を失い、もうまともに戦える状態ではない、

エスト「何言ってるんだよ!!」

ウィスパー「うぃす?」

エスト「奇跡だよ!奇跡があればなんとかなるさ!!」

ベルト「奇跡?」

ドライブ「だが、俺の肉体は……」

エスト「大丈夫!体は奇跡を信じればなんとかなるって!!」

ドライブは必ず復活すると信じ、エストはみんなを励ました。

鎧武「エスト……」

ドライブ「…そうだな。奇跡を信じれば、俺はもう一度……」

その時、サイレンが鳴り、赤いランプが点滅した。

ウィスパー「む!これは…!!」

ディケイド「魔法少年か」

エスト「みんな、いきましょう!」

鎧武「ああ!」

エスト「あと、ドライブさんも!」

ドライブ「え?俺も?」

エスト「当然です!」

ウィスパー「私たちがお守りします!!」

ドライブ「…サンキューな」

エストたちは、すぐ魔法少年がいるところへ向かった。





___魔法少年の秘密基地


魔法少年の秘密基地に着いたエストたち。どこか冷たい空気に殺気を感じる。

ベルト「ここは…、かつてドライブが捕らわれの身となったところ……」

「その通りだ…クリム・スタインベルト」

その時、冷徹な少年の声が彼らの耳に伝わった。

鎧武「誰だ!!」

ジバニャン「姿を現すニャン!!」

「……すでにいる」

と、背後からまた同じ少年の声がした。その声は凜としているが、やはり冷たい。少年の声にエストたちは振り向くと、銀髪に赤い瞳をした少年が立って。そう、それが少年の声の正体であり、ドライブを倒した張本人だろう。

ウィスパー「あんた!誰ですか!!」

「サーヴァンプ・マギカ。12天王の一人だ」

そう名乗る、サーヴァンプ・マギカ。

鎧武「お前、ドライブに何をした!!」

すると、サーヴァンプは残念そうに言葉を返した。

サーヴァンプ「誠に残念なのだよ、せっかく弟が出来たというのに……。ドライブにすぐ失望されるとはね。でも、君たちが来たからちょうどいい……。ここで復讐を果たそう」

ウィスパー「復讐ですって!?」

ディケイド「お前はブラコンか」

サーヴァンプ「しかし、ここにいる魔法少年は俺一人ではあるまい。来い……」

すると、三人の魔法少年が突然現れた。一人は、クリスタルのヘアアクセに青い髪をした少年、もう一人は、ピンクの瞳に銀髪の少年、最後の一人は、金髪にロングコートを着た少年。

ギルティ「お目にかかるぜ、エストさんたちよぉ。俺はギルティ・マギカ。第28の魔法少年ってもんだ」

エスト「…なんで!?なんで僕たちの名前を!?」

ディアルガ「僕は第29の魔法少年、ディアルガ・マギカ。お前たちのことは分析済みだ」

パルキア「…ヒツ!?もう俺!?お、俺は…パ、パルキア・マギカ。第30の魔法少年だよ!!」

ディケイド「なんかツンデレって感じだな」

パルキア「てか、あいつら強そうで妬ましい!!」

ディアルガ「相変わらずだな。強さとか美しさを察知して嫉妬するなんてさ」

嫉妬するパルキアに呆れるディアルガ。

エスト「てか、よくもドライブさんにひどいことをしたな!!この最低野郎め!!」

サーヴァンブ「ああ、最低野郎さ。何故なら俺は7つの大罪を司る者だからね」

ギルティ「それより、お前らは邪魔くせぇやつだ。ここで死んでもらうぜ!」

ウィスパー「来ますよ!!」

エストたちはすぐ攻撃体勢を取った。





エスト「いくよっ!スターライトレヴァリエ!!」

大きな白い星を召喚し、それをギルティ・マギカに当てる。しかし、ギルティ・マギカは余裕の笑みを浮かべ、かき消したのだ。

ギルティ「ディメンション・バリア!へへっ、俺は境界を操れるんだぜ?」

エスト「くっ…!」

その頃、ディケイドはパルキアと熱い戦いを繰り広げていた。

ディケイド「耐えられるか?仮面夢想封印!!」

パルキア「吸収の異空間!」

バルキアが放つ小さな異空間でディケイドの技を吸収した。

ディケイド「やるな」

パルキア「あんたが妬ましいんだよ!!」

そして、鎧武もディアルガとほぼ互角の実力で戦っていた。

ディアルガ「クイック・シャワー!」

音速で放たれる氷のつぶてを鎧武はオレンジヴィオラで弾き返す。

鎧武「法王を甘く見るなよ!!」

『ヴィオラ・シンフォニーモード!!』

鎧武はオレンジヴィオラを変形し、音を奏でた。

ディアルガ「フッ、音で攻撃するというわけか!!」

一方で、ウィスバーたちは戦う三人を見守っていた。

ウィスパー「鎧武様、大丈夫でしょうか……」

ジバニャン「オレっち不安ニャン……」

その時、背後から細いてが忍び寄った。それはサーヴァンプの手で、ベルトさんを一瞬の隙も見逃さず奪った。

ジバニャン「あ!ベルトさん!!」

ベルト「サ、サーヴァンプ…!何するつもりだ!!」

サーヴァンプ「君を殺すよ。邪魔だからね」

ウィスパー「あんたちょっと!ベルトさん返して下さい!!」

サーヴァンプ「黙れゲスどもが」

サーヴァンプは風で二人と突き飛ばした。

エスト「ウィスパー!ジバニャン!」

鎧武「くっ、よくも二人を!!」

ディケイド「お仕置きが必要だな!覚悟しろ!!」

三人はすぐ、専用のステッキを出した。

エスト「スターライトステッキ!」

ディケイド「ディスティニータクト!」

鎧武「スカイキングダムタクト!」

それでも目が怒ってる彼らに対し、平然としているサーヴァンプ。彼は既に読み取っているのだろうか。

エスト「グリモアチップ!ホワイトスター!」

ディケイド「ブラックディスティニー!」

鎧武「ブルーラヴァース!」

三人はそれぞれのグリモアチップをステッキにセットすると、大きな魔法陣を描き、強烈な光線を放つ。

「「「三つの光よ、今一つに!フォーチュンスターシャイニング!!」」」

光線は勢いよくサーヴァンプに向かって放つ。しかし、ギルティ、ディアルガ、パルキアの三人が庇い、三人は消滅してしまった。

鎧武「庇ったか……」

サーヴァンプ「ほう、自ら犠牲にして俺を庇うとはね。少しはやるじゃないか。でも、これがどうなってもいいかい?」

と、サーヴァンプはベルトさんを見せた。

エスト「ベルトさん!!」

鎧武「貴様!卑怯だぞ!!」

サーヴァンプ「生きる為には手段を選ばない。それが俺だよ」

ウィスパー「ベルトさんを返してください!!」

ドライブ「そうだ、ベルトさんから離れろ!!」

サーヴァンプ「否定する」

サーヴァンプの口から、冷たい言葉が放たれた。それを見たエストの怒りは頂点に上がり、再びステッキを降る。

エスト「ベルトさんを返せ!!スターライトエボリュウム!!」

しかし、サーヴァンプは星の光を片手で止めた。

サーヴァンプ「星の力…実にくだらない」

ディケイド「くっ、だったらこれならどうだ!?」

すると、また三人は強力な魔法陣を描く。

「「「フォーチュンスターシャイニング!!」」」

この技ならサーヴァンプを消せれると誰もが思った。しかし、サーヴァンプは受けないどころか、技を吸収し、そのまま返した。

エスト「うわあぁぁぁぁ!!」

その衝動にエストたちは一気にぶっ飛ばされた。

ジバニャン「エスト!!」

ベルト「最強の技も効かないのか……!!」

サーヴァンプ「フフフ……。汝、一切の望みを捨てよ…ってね」

エスト「望みを…捨てるもんですか……!!」

その時、エストがゆっくりと立ち上がった。

サーヴァンプ「ん?」

エスト「希望や奇跡を信じれば…、きっと勝てる……。僕はそう信じて戦ってきた!!ドライブさんだってそう、自分の可能性を信じてるから、強くなってる……そんなことをバカにするなんて許せない!!あんたなんか、最低クズ野郎だ!!」

ドライブ「そうだ、俺だって未来を信じて戦ってきた……!!だから、俺は魔法少年を止めたい。そして、ずっと平和な世界を守りたい。
俺に、俺に奇跡を!!くれぇぇぇぇぇ!!!」




その時、不思議なことが起こった。



突然ドライブの魂が光り、カプセルを貫く。そして、ベルトさんに触れると、パアッと光が全体を包み込む。光が消えた瞬間、そこには……

エスト「ドライブさん…!」

仮面ライダードライブの姿があった。

ドライブ「ただいま、ベルトさん」

ベルト「おかえり、ドライブ」

ドライブの言葉に、ベルトさんは優しく返した。

サーヴァンプ「予想外だ…、なぜこんなことに!?」

ドライブ「なんでだろうな?奇跡を信じたって感じかもね」

サーヴァンプ「奇跡?そんなもの関係あるかぁぁぁぁ!!」

サーヴァンプは冷静さを失い、ドライブに突進してきた。

ドライブ「俺の新しい力、新しい奇跡を見せてやる!!」

ドライブはシフトトライドロンを上に投げた。すると、シフトトライドロンは赤いステッキに変わった。

ドライブ「正義の力よ、今ここに!クリムゾンセイバーフルーレ!!」

ウィスパー「おお!ドライブさんに新しい力が!!」

ドライブ「グリモアチップ!ジャスティススカーレット!!」

ステッキ、いや新しい武器にグリモアチップをセットすると、大きな魔法陣を描く。そして、その魔法陣にステッキを差し、技を放つ。

ドライブ「砕け、正義の鉄槌!ジャスティス・インフェルノ!!」

正義の炎が、サーヴァンプを激しく包み込む。

サーヴァンブ「嘘…だ……!死に、たく…ない……!!」

しかし、彼の言葉は叶うことはなく、そのまま消滅してしまった。





サーヴァンプが消えた後、ドライブはほっと胸を撫でおろした。その時、エストたちが飛び付いてきた。

エスト「やったー!悪いやつ、倒しました!!」

ドライブ「ちょ、おい!飛び付くなよ!!」

ディケイド「まあいいじゃないか。一見落着で」

鎧武「そうだな」

その後、ドライブはエストたちと別れ、バスターズ本部へ戻った。





一方、魔法少年たちは……

「チッ、あのナルシストが殺されたか…。これで何度目だよクソがっ」

荒々しい口調でサーヴァンプの死に不満を抱く赤毛の少年。

「まあいいですよ。あんな役立たず、足手まといになるだけです」

と、冷酷そうに言うのは水色の美しいポニーテールの少年。

「ね〜え?フライング先輩、どうするんですかぁ〜?」

ほんわか口調でフライングを尋ねたのは、童顔で小柄な少年。
そして、真ん中に立っていたフライングは……

フライング「フッ…まあいい。いずれ無力だ。ここからは我々、11天王が奴等を潰そう」


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■作者からのメッセージ
昨日の花火大会、凄かったです。
それと、小説の書き方ですが、私は小学生や中学生が読む文庫っぽいのにしています。
もしかすると、夏休みに完結出来ないかもしれませんが、ご了承ください。
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