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HOPE HERO 第4章『トライエッジ・マギカ』
作者:モナカ   2016/08/13(土) 13:40公開   ID:zGBJcPhgj5o
今日は休日。エストはシリウス荘でスマホのゲームを遊んでいた。お気に入りのゲームは『パズドラ』で、時には課金もしたらしい。
しかし、エストはなぜかウィスパーとジバニャンがいないことに気づく。

エスト「…あれ。ウィスパーとジバニャン、どこにいったんだろう?」

するとその時、ウィスパーとジバニャンが急に扉を強く開いてエストの部屋に現れた。どこか慌ててるようだが…

ウィスパー「大変でうぃす!!」

ジバニャン「ドライブが、ドライブが魔法少年たちにやられちゃったニャン!!」

エスト「二人とも!?どうしたの、そんなに慌てて…」

ウィスパーはドライブについて全て話した。

ウィスパー「仮面ライダードライブさんが謎の魔法少年に捕らわれ、大変なことになったのです!!」

更にジバニャンが詳しく話す。

ジバニャン「なんか魔法少年たちに洗脳されたんだニャン!これは事件だニャン!!」

エスト「えっ!?ドライブさんが…!?」

エストも二人の言葉に驚く。なぜドライブがこんな悲惨な目に合ったのだろうか。

エスト「ね、ねぇ。ベルトは?」

ウィスパー「ありますよ」

と、ウィスパーはドライブのベルトを出した。

ウィスパー「ほらベルトさん、起きて下さいよ〜」

ベルトさんはウィスパーの声に目を覚ます。

ベルト「…む、ここはどこなんだ?」

エスト「僕の部屋だよ。えっと、ベルトなんちゃらだっけ?」

ジバニャン「なんちゃらじゃないニャン!えーと……」

ベルト「クリム・スタイン・ベルトだ」

ウィスパー「面倒臭いんですけど」

ベルト「ベルトさんでいい。君は確か、エスト君だね?」

エスト「うん」

ベルト「二人の言った通り、私の相棒ドライブは魔法少年に捕らわれてしまった……」

そう言ってベルトさんは落ち込んだ様子で肩を落としていた。

ウィスパー「あ、すでに鎧武様とディケイドさんのお二人には連絡取ってます」

エスト「よかった…。連絡取ってなかったら大変なことになってたよね」

ウィスパー「そこでです!ベルトさんのために、ドライブを助けましょう!!」

エスト「うん!僕も助けるよ!!」

エストもウィスパーの言葉に賛成し、すぐにシリウス荘を出た。





ベルトさんの証言通り、さくらシティより約30kmにある闇の塔に来たエストたち。後に鎧武とディケイドも合流した。

鎧武「本当なのか!?ドライブが捕らわれたってこと!」

エスト「本当なんですよ!ベルトさん見たんですって!!ねぇ!?」

ベルト「ああ、その通りだ。そのために、君たちを呼んだのだ」

ディケイド「そうですか。じゃあこの塔を登るしかないってことか?」

ジバニャン「……」

ジバニャンは闇の塔を見ると、すごいプレッシャーを感じた。どうやらあの塔を攻略するのは難しそうだ。

ジバニャン「なんかヤバい気配しかしないニャン」

エスト「だ、だよね……」

ベルト「さあ、みんな。行く準備は出来たか?」

エスト「もちろん!」

ディケイド「当たり前だ」

鎧武「いつでも準備は出来ているぜ!」

ベルト「よし、行こう!!」

エストたちは、闇の塔の中に入った。





闇の塔には、危険がたくさんあり、魔物も強力だ。それでも、エストたちは前へ進んだ。
そして、ついに塔の最上階へついた。

エスト「あ!あそこにいるのは……」

最上階には、謎の少年がポツンと立っていた。だが、どこか様子がおかしい。その時、ベルトさんが突如口に開いた。

ベルト「…まさか、ドライブ!!」

ウィスパー「え?ドライブさん!?」

ベルト「ドライブ!私だ!!ベルトさんだ!!なあ、聞こえてるか!!?」

しかし、少年は聞こえてないどころか、エストたちに攻撃してきた。

「「うわあぁぁっ!!」」

なんとか体勢を直し、ベルトさんは少年の姿に驚愕する。少年の瞳には光が入っておらず、むしろ病んでいる状態だった。
少年は冷たい顔で言葉を放つ。

「何を言ってるんだ……」

ベルト「…!!」

「俺は、トライエッジ・マギカ……。仮面ライダードライブではない」

鎧武「何…!?」

トライエッジ「…消えろ!!」

その時、トライエッジは物凄いスピードでエストたちに襲いかかってきた。

ディケイド「来るぞ!!」

鎧武「ウィスパー、ジバニャン!ベルトさんを頼む!!」

ウィスパー「うぃっす!」

ジバニャン「わかったニャン!!」

ウィスパーとジバニャンはベルトさんを守り、エストたちは攻撃に入る。

エスト「いくよっ!アタックグリモア発動!!」

『グリモアコマンド・アタック!スターソード!!』

星のように輝く青白い光の刃がトライエッジに降り注ぐ。しかし、トライエッジは華麗に回避した。

ディケイド「じゃあ、これならどうかな!?」

ディケイドは専用の武器であるライドブッカーを構え、光彈を放った。だが当然のこと、トライエッジは二本の腕で弾き飛ばす。

トライエッジ「甘い…甘すぎる……」

トライエッジにはもう仮面ライダーという面影は無い。彼はサイボーグのごとく冷徹な魔法少年だ。

ジバニャン「頑張るニャン!!」

ウィスパー「そこです!そこでうぃす!!」

二人は三人のヒーローを応援する。今度は鎧武が、ヴィーナスアームズにフォームチェンジし、オレンジヴィオラで強烈な刃を放つ。しかし、結局これもトライエッジは回避してしまった。

鎧武「くっ…!これもダメか…!!」

ジバニャン「そんな!」

ウィスパー「まさか、鎧武様の攻撃も読み取るなんて……」

もうトライエッジになすすべは無いのだろうか……。

ベルト「ドライブ……」

エスト「何を言ってるんだよ!!ドライブは絶対止められるよ!!」

だが、エストは暗い顔をしてなかった。なぜならドライブを救える希望があるからだ。

エスト「よーし!頑張ってドライブ救うぞー!!」

ベルト「エスト君…。ああ、そうだ。ドライブは私にとって最高のパートナー。だから、私も全力でサポートしよう!!」

ウィスパー「おお!ベルトさんもやる気になりましたか!!」

ジバニャン「オレっちたちと一緒に応援するニャン!!」

ベルト「いや、私は彼らを指示しよう」

ジバニャン「どういうことニャン?」

一方、トライエッジにも変化が起きる。彼はあまりにもスピードやスタミナを使い過ぎて疲労してしまったのだ。

トライエッジ「燃料…切れ……」

エスト「あれ?なんかおかしいよ?」

ベルト「今だ!一気に叩き込みたまえ!!」

その時、ベルトさんは指示を出した。エストたちは指示通り、攻撃を何度も繰り出した。

エスト「ホワイトスターマイン!!」

ディケイド「十面封陣!!」

鎧武「黄金乱舞!!」

三人は強力な必殺技を放ち、ついに、

トライエッジ「ぐあっ……」

トライエッジを倒すことが出来た。後は彼を元に戻すだけ、だった。
だが、安心する暇は無かったのだ。

「ククク…。我が弟を殺すつもりかな?」

ベルト「…誰だ!!」

鎧武「お前は…、フライング!!」

突然現れた少年をフライングと呼ぶ鎧武。

エスト「え、知ってるんですか?」

ウィスパー「ええ、かつて鎧武様をさらった者です!!」

フライング「いかにも。我が鎧武の力を奪った魔法少年…、またの名を第1の魔法少年フライング・マギカである!!」

フライング・マギカと言うその少年は気高そうに名乗った。

ベルト「まさか、貴様がドライブを!!」

フライング「フッ、残念だが違う。ドライブを殺したのは七つの大罪を支配する魔法少年だ」

ディケイド「まさか、あいつ…か?」

ジバニャン「お前!ドライブを元に戻すニャン!!」

フライング「残念だが、その言葉は否定しよう。だが、その代わりに我が特別な持て成しをしてやる……」

すると、フライングはどす黒い玉を作り、それをトライエッジにぶちこんだ。トライエッジの体は急に変化し、人の形が無くなり、不気味な異形の怪物へと変わった。

フライング「我の力、『影と憎しみの進化』でトライエッジは『ドライブエッジ』へと変わった!!どうだ、我の力はすごいだろう?」

エスト「何がすごいんだ!!またひどいことしてるだけじゃん!!」

ジバニャン「そうだニャン!!ベルトさんに謝るニャン!!」

フライング「フン、いくら叱責しようが無駄な真似だ。さあ、ドライブエッジよ!こやつらを殺すのだ!!」

ドライブエッジ「グオオオオオオォォ!!」

ドライブエッジは凄まじい雄叫びを上げながら、エストたちに激しい攻撃を繰り出した。

エスト「うわっ!!」

鎧武「くっ…。戦うしかないのか!?」

ディケイド「そのようだな。いくぞ!!」

エストたちは、ドライブエッジと戦うことになった。彼ら三人は強力な技を繰り出したが、全く歯が立たず、その上に蜂の巣に合ってしまう。やはり、ドライブエッジは今までの怪物とは違うだろう。

エスト「まだまだ……」

しかし、エストたちも諦めていなかった。何より、ドライブを救いたいからだ。すると、エストはあることを閃いた。それは…

エスト「そうだ!ベルトさん、ちょっといいかな?」

ベルト「ん?なんだ…うおっ!?」

エストはベルトさんを持ちあげ、それをドライブエッジに見せた。

エスト「ドライブさん!ベルトさんだよ!ほら、ベルトさんのことを思い出して!!」

何度もベルトさんのことを呼び続けるエスト。そう何度も言われてるうちに、ドライブエッジの動きに変化が。

ドライブエッジ「グ…オオ……ベルトサン……」

ジバニャン「今、ドライブがベルトさんのことを言ったニャン!」

これは奇跡と言えるだろう。ドライブエッジは少しだけだが記憶を取り戻したのだ。

ベルト「よし、今だ!!三人で力を合わせ、ドライブを取り戻すんだ!!」

エスト「あいさー!!」

ディケイド「やるしかねぇか!!」

鎧武「ああ!!」

三人はそれぞれの方法でステッキを出した。エストはライヴフォンで、ディケイドはディケイドライバーで、鎧武はヴィーナスロックシードを変化し、そのステッキを手に持つ。

エスト「スターライトステッキ!!」

ディケイド「ディスティニータクト!!」

鎧武「スカイキングダムタクト!!」

「「フルイグニッション!!」」

三人は息を合わせ、大きな魔法陣を描いていく。そしてその魔法陣が描き終わると、三人はステッキを構えた。

エスト「煌めく白い星の光!!」

ディケイド「大いなる黒い運命の光!!」

鎧武「あらぶる青い法王の光!!」

「「三つの想い、今ひとつに!!フォーチュンスター・シャイニング!!!」」

三人がそう叫ぶと、魔法陣から大きな光線が放たれた。その光はドライブエッジの全身を包み込む。

ドライブエッジ「ミンナ…アリガ…トウ……」

ドライブエッジはそう呟いて消滅した。





鎧武「フライング、逃げたか…!!」

フライングは、エストたちが戦ってる間、すでに去っていった。

ウィスパー「それより!ドライブさんは!?」

だが、問題はドライブだ。しかしどこを見てもドライブの姿はない。ただあるのは、ふわふわと浮かんでいる光だ。

鎧武「あれは、ドライブの…魂!?」

エスト「じゃあ、ドライブさんは……」

ベルト「そんな……」


ドライブの肉体は、なぜか消えていた……。


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■作者からのメッセージ
明日は花火大会です。実はもう新作を考えてます。次回作のネタバレをちょっとお見せしますね。


次回作では、プリパラのらぁらちゃんが出ます。さらにウルトラマンエックスに仮面ライダーゴースト、そしてUSAピョンも出ます。さらにはオリジナル美少年も登場し、今までとは違う世界感が舞台です。
テキストサイズ:8791

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