エスト「みんなー!久しぶり!」
魔法少年たちとの激闘から半年後、エストはカフェでみんなと再会していた。いつもはバイトだが、今日は休日。なのでみんなと久しぶりに会うことを何よりも楽しみにしていた。
鎧武「おっ、エストじゃないか!」
ウィスパー「エストくぅ〜ん!」
カフェには、法王である鎧武、そのオトモ妖怪のウィスパーとジバニャン、バスターズのドライブ等、エストが知ってる仲間たちも来ていた。
ドライブ「よう、バイトは順調か?」
エスト「もちろんです!」
エストは戦いが終わってからコンビニのバイトを始め、様々なバイトに励んでいる。とても大変だがエストにとって充実したようなものだった。
ウィスパー「私なんて、龍玄くんに妖怪の勉強させられたり、資料を運ぶなど本当にえらいです〜」
ジバニャン「オレっちなんてバロンやナックルに特訓させられてばっかりだニャン…」
二人の妖怪も鎧武のオトモ妖怪でありながら、他のアーマードライダーたちの厳しいこともさせられている。
鎧武「でも、二人にはもっと力をつけて欲しいからな。法王らしく威厳もないと!」
鎧武は法王として世界を見守り、ウィスパーは妖怪や歴史についての勉強、ジバニャンはより強い妖怪となるために特訓をしていた。
…以前もそうしていたらしい。
ドライブ「俺なんて、指名手配妖怪とかだけじゃなく取りついて人を困らせるやつを退治ばっかりだよ」
エスト「えぇ!?悪い妖怪を倒すなんてかっこいいじゃないですか!」
ドライブはバスターズとして、悪い妖怪をこらしめている。彼にとって疲れるものだが、エストはそれが格好いいと思っている。
それでも彼らはこうやって再会することがとても嬉しかった。
ジバニャン「…ニャ?」
すると、ジバニャンがどこかで気配を感じた。
エスト「どうしたの?ジバニャン」
ジバニャン「なんか気配を感じるニャン。オレっち、ちょっと行ってみるニャン」
ジバニャンはその気配を辿った。エストたちもジバニャンの後を追う。
気配は随分とカフェから遠い路地裏からあり、路地裏の行き止まりには白黒の扉の前に黒い仮面ライダーが立っていた。
エスト「ジバニャン待ってよ…」
ジバニャン「ニャッ!?エスト、ウィスパー、あれを見るニャン!!」
その仮面ライダーの肩にはなんと仮面ライダーディケイドが抱えられていた。
エスト「ディケイドさん!!」
ウィスパー「ちょっとあんた!その人を返してください!!」
「そういうと思ったぜ。だが、ディケイドは必要でな…!」
その仮面ライダーはエストたちの方を振り向く。しかし、どこか見たことのある風貌だが…
エスト「な、なんだよあんた…!」
ウィスパー「あ、あら?なんかどっか見たことがあるんですが…ほら、ハートのような目…」
ジバニャン「ちょっと待つニャン!お前カリスニャンね…!?」
カリス「あぁ、そうだ。俺様が仮面ライダーカリス様だ!!」
ジバニャン「なんかキャラが違うニャン!本当はもっとクールで一匹狼のはずだったニャン!!」
カリス「ククク、そういうと思ったぜ。だが俺様はこんなキャラでなぁ。第六の神魔王である俺様はお前より強いってこともな!!」
エスト「だ、第六の…し、しんまおう?」
カリス「そうだ。だから、その力を見せてやるぜ!!」
すると、カリスは片手だけでエストたちを吹き飛ばしたでないか!その威力は雑魚を倒してしまう程強かった。
カリスはくるっと扉に振り替えると、謎の呪文を唱えた。
カリス「aod oreka…ククク、じゃあな」
呪文により扉は開き、カリスはその扉の先に入っていった。
しかし、エストたちはふらつきながらカリスを押し倒し、ディケイドを返そうとした。
エスト「ディケイドさんを、返せっ!!」
押し倒すと同時に扉の先に入ってしまった。
その時、エストは宙に浮かぶような感覚が突然してきた。辺りを見ると、虹色の空間が広がっていた。
ウィスパー「ちょっ、どうなってんですか!?」
カリス「フン、この先に来たか。だがディケイドは返さねぇな」
と、カリスはエストに蹴りを入れた。
エスト「うわぁっ!」
とても強い蹴りであり、すごく腹に痛みが走った。カリスはその間に泳ぎながら逃げようとした。
しかし、ジバニャンがここで突然カリスに近づこうとしてきたのだ。
ジバニャン「オレっちを甘くみるなニャン!!ひゃくれつ肉球〜!!」
と、カリスにひゃくれつ肉球を放った。そしてジバニャンはカリスの顔にしがみつく。
エスト「ジバニャン!?」
ジバニャン「オレっちのことはいいニャン!お前たちは別世界に行くニャン!!」
カリス「チッ、ふざけやがって!!」
と、カリスはジバニャンに顔を塞がれたまま、小さな空間を作り、その空間の中に入っていった。
エスト「そんな、ジバニャン……うわああぁぁぁぁ!!!」
エストは物凄い勢いで真っ逆さまに落ちてしまった。