神魔王との戦いも終わり、表世界へ帰ったエストは、また忙しい日々を送っていた。
エスト「はぁ…バイトつらいなぁ。あの時ウィスパーとみんなの方が楽しかったよ…」
今でもエストは裏世界の仲間たちと一緒にいたことが頭から離れない。
エスト「とにかくお弁当待ってる人いるから、ぼちぼちのんびり運びますか〜」
と、エストはマイペースに次々とお弁当を配った。
すべてのお弁当を配り終えると、エストは店へ戻った。
エスト「終わりました〜!」
「おう、おかえり。…あ、今日は給料日だったな。はい、給料だ!」
エスト「はわわ〜!ありがとうございます!!」
「今日はボーナスだ!また来週も頑張れよ!」
エスト「かしこまっ!!」
「ん?なんだそれ?」
エスト「あっ、すいませんほんまに!来週も張り切って頑張ります!!」
翌日…
エスト「今日はお休みだ〜!」
今日は休日。エストはバイトが忙しいあまり疲れていたので、休みの日になると心が安らぐ。
エスト「さーて、今日はゴロゴロしてテレビ見るぞ〜!」
と、思いきや。
プルルル…
エスト「ん?何だろう…」
エストはスマホの着心音に気づき、電話をかけてみる。
エスト「はい、もしもし…」
『もしもし…エストか』
エスト「そうだけど…、ってディケイドさん?」
『いきなりすまんな。どうしても言いたいことがあってな』
エスト「はい?」
『ファミレスに来い』
エスト「…え」
今日はぐうたらしたいエストにとってショックなものだった。
『分かったな?』
エスト「あ、ちょっと待ってください!あの、僕は…」
しかし、エストが話しきる前に電話は切れてしまった。
エスト「んもう、なんなの…。今日はゴロゴロしたいのに、まあいいや」
仕方なく、エストは家を出てファミレスへ向かった。
____ファミレス
ファミレスは相変わらず賑やかで、カップルや友達がわいわいと会話していた。
エスト「ここで何するってんだよ〜」
しかし、エストはダラダラムードである…。
「あ!エスト!!」
エスト「は〜い……ん!?」
すると、エストは呼んだ人の声に何か見覚えがあるような気がした。
「こっちこっち〜!!」
エスト(あれ…この声、どっかで聞いたような…)
エストは警戒しながら恐る恐る声の方向へ近づく。
だが、声の正体に気づくと、エストはパッと変わった。
エスト「え、ええぇぇぇぇぇ!!?」
なんと、裏世界にいたエックス、ゴースト、バルバトス、らぁらがいた。
らぁら「やっほー!表世界に来たよ!!」
ゴースト「あ、驚かせて…ごめん」
バルバトス「ここって、モビルスーツ専用のメニューもあるんだね」
エックス「裏世界も今日は休みだから、せっかくなので表世界に来た」
らぁら「というわけで、表世界でもかしこま!!」
エスト「か、かしこま〜(しかし、なんでこいつらが表世界に?)」
とりあえずエストは開いているイスに座った。
エスト「えっと、来たのは4人だけ?」
エックス「いや、もう一人いる」
エスト「もう一人?」
「待たせたな」
すると、また一人ファミレスに来た。
エスト「…!」
その姿にエストは目を丸くする。それは、黒を基調とした服に黒い長髪を短いショートカットにした駒虎の姿だった。
駒虎「よう、久しぶりだな」
エスト「えっと、駒虎さん!?」
駒虎「あぁ。だいぶイメチェンしたんだが…どうだ?」
エスト「え、えーと…とてもカッコいいです!」
ゴースト「さすがに俺らも驚いたよ。駒虎、いきなり髪をバッサリ切ってさ…」
エックス「父親の力になりたいという理由で、髪を切って服装も男らしくしたとのことだ」
駒虎「さてと…」
駒虎は開いてる席に座った。
らぁら「ねぇねぇ、何注文する?」
ゴースト「俺は妖怪シーフードドリアで」
エックス「私は、ハンバーグにしよう」
らぁら「あたしはこのチーズたっぷりのピザ!」
バルバトス「ガンダムシチューで」
エスト「いちごパフェ!」
駒虎「たらこスパゲッティにする」
それぞれ注文し、その間にエストたちは会話を始めた。
エスト「ねぇねぇ、次のホープヒーローは誰が出ると思う?」
らぁら「うーん、あたしみたいな女の子は出ないと思うかな〜」
バルバトス「ガンダムは出ないよ」
エックス「もしかすると、私よりすごい力を持ったウルトラ戦士がいるとか…」
ゴースト「仮面ライダーは絶対出るよね!」
駒虎「俺の予想だと、少年たちだけの組織に新しいヒーローが生まれる…って感じだな」
らぁら「なにそれ?」
エックス「それもありだな」
エスト「あ!もしかして超次元マイスターがバーっと増えるんだとか!」
バルバトス「そんなの無いよ。希少種だから」
超次元マイスターは希少な種族であり、100万人に一人しかいない。
ゴースト「ねぇ、みんな夢はある?俺はVFD学園の校長先生になることなんだ!」
らぁら「え〜?ゴーストはゴーストハンターの方が似合うよ」
駒虎「夢か…俺だとしたら、隊長になることだな」
バルバトス「努力次第なれるよ」
らぁら「うんうん!」
エックス「私は、いつか子供が…」
らぁら「なんのこと?」
エックス「あ…いや!なんでもない!」
「お待たせしました。妖怪シーフードドリアとスペシャルチーズピザを注文されたお客様」
と、ゴーストが注文した妖怪シーフードドリアとらぁらが注文したチーズたっぷりのスペシャルチーズピザが出た。
らぁら「わあ〜美味しそう!」
エックス「というか、ゴースト。なぜそんなものを?」
ゴースト「あぁ、俺こういうの好きだから!」
駒虎「ちゃんと感謝して食えよ?」
ゴースト「分かってるって!」
エスト「あっ、それより…VFD学園は順調にやってる?」
ゴースト「うん。でも、校則違反チケットをすでに1000越えちゃって…」
駒虎「相変わらずスペクターは厳しいな」
バルバトス「廊下の真ん中に立ってはいけないとか、一度取った食べ物は戻すなとか、有りすぎだよ」
エックス「なんとか説得しようとしたんだが…、無理だった」
エスト「それより、ディケイドさんからメール来たんですけど、なんでディケイドさん?」
駒虎「いや、あれは俺の力だ。どうしても俺の声を出したらさすがに驚くと思ってな」
エスト「あれって、駒虎さんの超能力の力だったんですね」
今でも駒虎は超能力が使える。
「お待たせしました。ガンダムシチューとハンバーグを注文されたお客様」
エックス「はい」
バルバトス「ありがと」
らぁら「もお、相変わらず無愛想なんだから〜」
ゴースト「いつものことだよ」
駒虎「それよりお前ら、これを知ってるか?」
駒虎がスマホの画面を見せると、そこには可愛い女の子が映っていた。
エスト「えっと、誰?」
らぁら「あーっ!これって人気アイドルの呉島めろんちゃん!?」
ゴースト「エストは…あ、さすがに知らないか」
駒虎「何かこれ、あいつに似てないか?」
エスト「え?似てませんよ?」
駒虎「いや、よく見ろ。ライトグリーンの髪にオレンジ色の瞳…分かるか?」
エスト「ライトグリーン?オレンジ?………あっ!」
エストは何か思い出した。
確か白いアーマードライダーで未来人だったようだが…
エスト「斬月・真さん!?」
駒虎「あぁ、そんな気がする。きっと斬月が復活させたのか?」
ゴースト「そうかもね」
「お待たせしました。いちごパフェとたらこスパゲッティを注文されたお客様」
エスト「あっ!僕が注文したやつだ!」
駒虎「一度食べたかったんだよな。たらこスパゲッティ」
らぁら「あたしは食べたことがあるよ!たらこの味が効いてるよね〜!」
エックス「あぁ。確かに」
ゴースト「ねぇ、バルバトス…」
バルバトス「…」
しかし、バルバトスは黙々とシチューを食べており、聞いてなかった。
駒虎「聞いてないな」
らぁら「それよりエックス、もうすぐ受験だよね?」
エックス「もちろんだ。次の生徒会長は私より素晴らしい人がいいと思うな」
らぁら「なんで?エックスも素晴らしいじゃん」
エックス「世の中には私より凄い力を持った人がいる。そう思ってるんだ」
ゴースト「へぇ、どんな人が生徒会長になるのかな!楽しみ!」
駒虎「エストはどう思う?」
エスト「このいちごパフェおいしい〜!」
しかしんエストはいちごパフェに夢中で聞いてなかった。
駒虎「こいつも聞いてないのかよ…」
エスト「次のバイトも頑張るぞー!!」
エックス「今日は美味しかった。もし時間があったら裏世界にも来てほしい!」
らぁら「待ってるよ!」
駒虎「その分バイトも頑張れよ」
エスト「はい!」
ゴースト「それじゃあ、またいつか!」
エスト「バイバーイ!!」
こうして、楽しい一日はあっという間に終わった。
そして、エストはどんな辛いことがあってもみんなのために頑張るのだった。
オマケ
ウィスパー「ちょっと!なんで私の出番が無いんですか!!」
ディケイド「駒虎が俺の声を使うなんて…!!」
鎧武「まあ、気にしなくていいから」
ジバニャン「気にするニャン!」
USAピョン「それに、ミーの出番も無かったダニ」
ドライブ「うおっ!?お前いつの間に!?」
クウガ「まあまあさておき…これまでHOPE HERO.tveiを見ていてくれた皆さん!
本当にありがとうございました!!
次回作までゆっくり待ってね!!」
「「「なんでお前がいるんだよ!!!」」」