今から話す事は僕の身の上におきた事である
それが幸か不幸かどちらに取るか……それは貴方次第
それは僕が音吹高校に転向して一週間が過ぎようとした日の事である
関西から転校してきたばかりで、ボッチだった僕は同じようにボッチだった
天野君とそれなりに親しくなり彼がどういった経由で繋がったか分からない
ゲス…いや上原君が立ち上げたゲーム同好会に雨野君と同様にいつの間にか入る事になっていた
まぁそれはそれで悪い事ではない中学では剣道部ではあったが続ける気は無かったし
学園一の美少女とも、友人になれたのだからけっして悪くは無いはずだった
そう今日までは……
「あっ御剣君遅かったね」「ごめん遅れって」
僕は遅れて教室に入り雨野君と軽く挨拶をかわす
すでに教室には同好会メンバーが揃っていて僕も鞄を置き席に着いた
その時だ辺りに、閃光がおき一瞬目がくらんだと思うと僕らは森の中に居た
「えっと…ここは何処かな?」
この状況で最初に、口を開いたのは雨野君だったが誰も回答を持っていない
重たい沈黙だけが続いた
ゲームなどでお約束の展開で異世界に飛ばされた的な事を考えるが頭をふる
答えを出せないままいる僕達に亜玖璃さんが脅えた声で聞いて来る
「ちょっと佑あれ……なに?赤い猫だよね?そうだよね?」
僕らは彼女の指差す方向を見ると確かに赤い猫がいるのだけなのだが
その猫は普通の猫では無い二足歩行をしている
そんなふざけた猫が普通いるはずがない……
ゲームのような状況に可笑しな生き物とくれば結論は一つ
モンスターだ僕らは一目散にその場から逃げ出したが
赤い猫が凄まじい速さでなぜか追いかけてくる
「お前等 ぶっ殺すだニャン」
「おい雨野 なんとかしろ」
「無理だよ上原君〜あ!!御剣君それいつも持ってる木刀だよね」
同好会の中で一番体格のいい上原が天野に謎の猫モンスター退治を押し付けるも
当たり前だが雨野君は無理だというと僕の持っていた木刀に着目したようだ
その言葉に僕が木刀を持っている事に気付き皆を見るも
全員が手ぶらでやはりあの時のままあったのだろう僕も、あの時手に持っていた
木刀こそ持っているが光の前に置いてしまった鞄は無かった
つまりは僕以外の全員がほぼ丸腰であるのなら僕がやるしかないと
急ブレーキをかけ反転し走り行く天道さんを見送り渾身の左片平突きを放つ
しかし赤い猫はまるで「当たらなければどうと言う事はない」と言わんばかりに
回避するとオラオラオラァと肉球で連撃を仕掛けてくる。
これは完全に死んだと思いこんな事なら天道さんの乳をもんでおけばよかった
そんな後悔と念と共にしを向かようとしたその時
「サンライトイエローオーバードライブ」
「ふぎゃーだニャン」
よく分からない攻撃が赤い猫を吹き飛ばすと、そのまま木に激突し失神すると
何処から現れたのか分からないが、僕らより年上に見える青年が猫を踏むと
トランポリンを楽しむかの様に跳ね始める
「あなたはいったい……」
「僕はジョナサン ジョースター家のジョナサンジョースター」
「俺かい?俺は折原臨也ただのしがない情報屋さ」
僕の問いに名乗ってくれた二人に僕も自分の名と同好会の仲間を紹介し
何とか情報を得よとするも、彼等もまた僕達の同じ状況らしい
三日ほど間に同様にここに跳ばされたと言う彼等の情報で
この森にはさっきの猫のような妖怪やモンスターが多く居る事
そしてイギリス、新宿など知っている地名が出るも僕らと同じ世界の住人かは不明だ
不安が募る一方で折原さんは、さっきの猫がジバニャンと言う妖怪だと教えてくれて
それの調理方法を詳しく教えてくれたが自己流だからと前置きがあったが
「これでいんだよね臨也っチ」
「ですです いい匂いだしたぶん大丈夫です」
「さぁみんな食べましょう」
折原さんと天道さん達がジバニャンの調理を終えて焚き木をする僕らの元に来ると
天野君も上原も香しい香りに感涙の涙を流している様だ今だけは不安を忘れて
天道さんい促されみんなでジバニャン料理を味わったのである