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IS 黒き獅子の示す道
1話 絶望の底から
(IS(インフィニット ストラトス)×機動戦士ガンダムUC)
俺はもう負けたくない そんな思いが自身を強くする
悔しさをバネにし、ただ強くあるために少年は 獅子と共に歩む



もしも、この世界に神がいなくても 人間 誰しもが秘めている 可能性と言う内なる神を信じてはどう人は変わるだろう?


そんなこと誰にも分かることではない 誰しも分かってることだ。でも可能性を示す者がいるとしたら?

ただまっすぐに生きること 簡単そうで難しい。そんな生き方は?


これは、人が気づかないうちに失ってしまった 可能性とまっすぐな生き方を持つ少年の物語


IS 黒き獅子の示す道



世間はもう秋だと言うのに 彼の心は冬の様に冷えきっていた
彼の名は 後藤 凛太 どこにでもいる高校生である

凛太がこんなになってしまったのは、夏の部活引退をかけた大会で負けてしまったことが原因だった

でもそれだけで自分の部屋に篭り落ち込んでなど無いだろう


彼は部活のバスケ一筋だった 小学生の時からずっとやって来たバスケ
才能なんて無かった凛太だが年を重ねる内にどんどん強くなっていった
だからこの辺りのバスケの強豪校に入れた そんな中で凛太はやはり強かった 先輩と肩を並べ、いつの間にか抜かすほどに 強かった

だからなのかもしれないバスケ一筋の彼には 今後の進路など微塵も考えてはなかった それだけでない 娯楽も知らなかった アニメも漫画も曲も知らなかった


でも彼がたったひとつだけ知ってること、それは中学の時に出会い 意気投合した 親友 菊谷 英治 から勧められた小説 インフィニット・ストラトスだった
彼は貸してもらい、読んでどハマりした でも そんな楽しさも最初からなかったかのように無くなってしまった 英治は中学卒業と同時に引っ越していった 読んでいた小説も返してしまった

そんな絶望の中でバスケをしている時は輝いていた 少なくともだが


己の強さを信じ 仲間と共にゴールを目指す



でも あの大会の後の彼は思った
(何が己の強さだ! 何が仲間と共にだ! 俺のミスで勝てなかったじゃないか!)




残り時間があと少しというところで 相手とは同点 しかも この舞台は決勝戦 これで決めれば勝てる! そんな時だった

凛太は1人で進んでしまった 仲間すらも置いていき、ただ1人で

そのせいで負けた




–––––そう、



–––––––––ただそれだけだった



「みんな ゴメン 俺のせいで負けちゃって」
彼の行動を知る人物ら誰一人居ない
なぜならここは彼の部屋、親ですらも入室が許可されない場所

そんな場所で彼は天井から垂れてる紐に近づき

自らの首をかける



(次の人生があるなら 今度こそは上手くやってやる!無いなら無いで俺は消える 本当みんなゴメン ………
楽しかっ………………た)


だんだんと意識が無くなる中でハッキリと聞こえたもの




(まだ貴方は失われてはいけない)

誰だ?



(世界なんてこんなものだから)


一体 誰なんだ?


(貴方の内なる可能性はまだ、覚醒していない)




俺の可能性?


(さぁ 上手くやりなさい これが貴方の望んだ世界ならば。 そして 見なさい人の持つ可能性と言うものを)


(全てはこれから自分を信じて。大丈夫だから 貴方は誰にも恨まれてないから だから歩みなさい 貴方の内なる可能性 黒き獅子と共に……………)


サンサンと照りつける太陽 そんなものを感じた
「ここは?…………」
色々おかしいのだ 死ぬ直前の声、場所何もかもがおかしい

そして 何よりも 「俺の声が違う?」
そう 高校に入り 低くなった自分の声ではない そう感じたのだ
体を起こして気付く

辺りは明るく朝なのだと思う だけどそんなことよりも 「俺の部屋、こんなんだったっけ?」

かくして 凛太は謎の転生を遂げたのである
作者: 恭弥 (ID:********)
投稿日:2014/09/27(土) 17:57
閲覧数:3336
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