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Fate/Heroes of mythology〜神域追想呪界〜
出陣
(Fate/stay night×乃木若葉は勇者である)
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■■■きゃ
護■■■
■■■と■■を、■■を、■■護■■だ
護■、■け、■け
■穴■■■■でも
・・・
・・・・・・
誰■■■■だ?
『■■■』って■■?
勇者御記 
       ■■■■記
       ■■済



火焔が奔り、絶対零度の氷雪が吹き荒ぶ。
空を埋め尽くすバ―テックスが凍結しては次々と墜落し、紅蓮の焔に焼き尽くされていく。
その様はさながら天より落ち来る流星雨のようだ。
その中を禍々しい尾針をユラユラと揺らめかし、山の如きバケモノが悠々と樹海を漂う。
そして何度も自身に集る煩い『小蝿』を無造作に尾針で殴りつけ、切り潰し、穿ち抜く。
その都度に怨嗟に満ち溢れた絶叫が響く。
大切な■■を護れなかった絶望の絶叫が、大切な■■を救えなかった悔恨の絶叫が。
何度も、何度も・・・


「■■■■■、■■■■■■、■■■■■■■■。■■■■■■■■■■■■■・・・」
怨嗟の絶叫が響き渡る『地獄』に、何の呪術的耐性も無い人間が一言でも聞けば即死するほどの昏い呪詛を呟き続ける人影があった。
人影は憎悪に満ち溢れた狂笑を浮かべる。
遥かな昔、『ソレ』は■の■■に連なる貴い存在だった。
だが、それはもう過去の話。
■■■■■に裏切られ、■■に裏切られ、己を■■に集った■■は悉く■■され、■■■■を願った■■■は無情にも■■■された。
死して後は■■に■■■として疎まれ忌まれ・・・
今やその■■なる■■に連なる■■であった事は忘れ去られ、残るは『■■■■の■■■』の蔑称のみ。
どうして許せようか。
どうして赦せようか。
湧き上がる憎悪は手に携えた■■■に伝い、総てを■■していく。
かつて己を見捨てた■■の祖に与する等怖気が奔る。
故に我は我の意思でこの国を亡ぼすのだ。
さぁ、神話に謳われる英雄共よ、狂え、狂え、魔に堕ち腐り果てよ。



結論から言うと、カルデアとの通信は全く確立しなかった。
立香の構築したカルデアとの通信術式はノイズばかりを拾い続け、まるで壊れたラジオ同然だった。
「まぁ・・・仕方ない、か」
ある程度予想はしていた事態なので立香はさほど動揺は無い。
こういった事態はグランドオーダー中にもあったのだから。
「マスター、今後どうなさるのですか?」
牛若丸が外壁の警邏から帰って来た。
「うん、あの虫瘤みたいなのに行ってみようと思うんだけど・・・」
「中には山の様なバーテックスがいるのでしたね。この牛若、見事バーテックスの首を刎ね飛ばして見せましょう」
「あ、うん・・・バーテックスに首があったら・・・ね?」
立香は取り敢えず拠点である丸亀城から一番近い『虫瘤』に行く方針を立て、その方法を模索していた。
立香の方針は自分達が『虫瘤』へ赴き、若葉には防衛の為に残ってもらうというウルクでの作戦を応用するというものだった。
「宜しいのですか? 我々だけであの『瘤』に突入するなどして」
「うん、バーテックスとの戦いに慣れた若葉さんが後方を護ってくれている間に私達で『虫瘤』内部のバーテックスを殲滅する方が確実なんじゃないかと思うんだけど・・・」
これから立香達が行く場所は一度交戦状態になってしまえば逃げ場のない牢獄だ。
そこに全員で入ってしまえば壁外のバーテックスが侵攻して来た時、防ぎようがない。
勇者である若葉なら『虫瘤』に出入りは可能な様だが、入ってしまえば外の様子は分かり辛くなるだろうし、外部からの襲撃があった時、戦闘中に離脱するという危険を冒す必要がある上に『虫瘤』から外壁までのタイムロスが致命傷となる可能性がある。
バーテックスに広域に浸透されると撃退が困難になる。
そして何より、今でさえ『樹海化』が解けた後、現実にどれほどのフィードバックが起こるか予測すらつかないだろうに、これ以上の『浸食』を許したらどれほど甚大な被害を生むか分からない。

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