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ロストワールド
プロローグ 刀弥編
(オリジナル×多重)
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………つまらない一生だった。
今思い返してもそう思わざるしかない彼の人生が終焉を迎えようとしていた。
 登校中の出会い頭での車との接触事故ありふれ過ぎていて涙が出る最後
最後の最後まで平凡な生き様だったと思いつつ平凡極まりない走馬灯を見つつ意識は途切れた
これが平凡な少年でしかなかった黒樹刀弥とって転機となろうとは当人も知る由もなかった

 そして幾分かの時が過ぎ気が付いた場所は病院ではなく森の中であった………
少なくとも自身の地元では見られない光景ひょっとして死んで異世界転生そんなラノベ展開に
思いをはせるも、自分の視点の高さは変わりなくスマホを使い確認した限りでは外見上の元のまま
 人外の化け物になったわけでもなく美少女でもない。ましてこの世界でハレーム展開など望めそうにない
いやけどハレームモノの主人公って外見は可もなく不可もなくが、多いかなど考える自身の姿は
 短めの黒髪も、まぁ取り立てて平凡で目鼻立ちの顔それに服装もグレーのブレザーにチェック柄のズボン
登校中に身に着けていた通天閣学園の制服そのままである。

「ここは何処なんや?俺は確か………救急車に運ばれとったはずやのに」

 ホコリを払いながら周りを見渡し落ちていた自身の肩掛け鞄を拾い上げ手に取るも
状況を打破できる何かが入っている分けでもないが、その時遠くに煙が上がっているの目撃する
それが何と言ったところだが、右も左も分からない周りには人っ子一人いない今はモクモクと立ち昇る
一筋の煙が誰かの焚き木であり誰かが居る事に、今はかけるしかなかった。
 今日中に辿り着く事が出いきるだろうか方角はともかく距離までは分からないが、街があれば
ありがたいがせめて人がいればと塗装もされていない不便な道を刀弥一人歩く異世界転生お馴染み
モンスターが現れたりしないかと内心ビクビクしながら歩いていると女性の悲鳴が耳に届く。

「なんや?まさかと言うかやっぱりモンスターとかおるんかいな?」

 刀弥は近くの木の影に入り回りを警戒するも今の自分が丸腰いや武器があったとしても戦う術はない
そんな彼の都合などお構いなしに少女が走りこんでくる。
 薄紫の長い髪に背は175cmの刀弥の肩くらいかだろうか幼げではあるが綺麗な子の危機を
どうする事でいないのかと思っていたが、なんと彼女を追っていたのは灰色がかった白い翼の鳥だった。
彦根を旅した時に小学校近くで投石で倒した鳥に似ていた事で落ち着きを取り戻し息を吐くと
肩を回し石を拾うしっかりと少女の肩にとまろうと目論む鳥に狙いを定める。

「ホンマ異世界かいな?あの顔の一部が赤いしまぁええわ。くらいやがれてばよ!!」

物陰から放った投石は少女に迫っていたオカメインコとしか思えない生物に見事にヒットし撃墜すると
少女に駆け寄り不安を胸に刀弥は声をかける事にした情報を得られるだろうか?

「大丈夫だったかい君?オカメ………いや気持ち悪いモノが肩に」

「………英雄様」

 英雄そう刀弥を呼ぶ少女 雨音から少なからず状況の説明を聞く事になる
この世界ロスートクーヘンから急激にマナと呼ばれるエネルギーが枯渇している事によるモンスターの狂暴化
それに乗じて悪を極めし者オズワルド・ロバーツという男の率いるダークベルクと言う組織の暗躍
 刀弥の予想以上にロ―ストクーヘンと言う場所は混迷の中にある様だが、それ以上に驚いたのが
刀弥をこの世界に召喚したが、この年端もない少女、久比雁雨音だと知らされるも今はまだ元の世界に戻す事は出来ないと

「………本当にごめんなさいです。この世界を救えるのは異界の勇者のみで、その………ごめんです」

「いやちょっと待ってばよ………英雄とか勇者なんてセンスないってか向いてないって俺が英雄と言ってると笑われるぜ」

 彼女……雨音と木々を集めながら雨音の言葉に答える刀弥は自身の能力から考えても、なに一つアドバンテージなんて無い

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