「……グアームが死んだか」
「「「「はい、ダイガンドも完全に破壊され、グアームの私兵団もほぼ壊滅したようです」」」」

 テッペリンの玉座に座るロージェノム。その周囲にはサレナの様に螺旋状のプロテクターに身を包んだ六人の少女が寄り添っていた。
 グアーム戦死の報告は逃げ帰った獣人により、すぐさまテッペリンへと届けられた。
 その報告を受け、謁見の間にはロージェノムの他に、残りの四天王のうち三人全員が集結していた。

「螺旋王、相手が何者かは知りませんが、三千ものガンメンを退けあのグアームを倒す存在となると由々しき事態。
 そ奴らの始末はこの神速のシトマンドラにお任せ下さい」
「抜け駆けはやめて貰おうかい? 螺旋王、この流麗のアディーネに是非、お任せを」
「何を言うか、奴らの今通っているエリアはワシの管轄。御主らは引っ込んでおれ。螺旋王、その役目、このチミルフにお任せを」

 口元に手をあて、何かを考え込むロージェノム。
 三者の進言に耳を傾けながらもグアームを倒したというグレンラガンと、そして何よりイレギュラーたる存在、異邦の戦士のことを考えていた。
 グアームは自身の右腕として数百年もの長き間生きてきた、智謀にとんだ獣人だった。
 そのグアームが三千ものガンメンを従え、ダイガンドまで持ち出して敗れ去ったという事実に、ロージェノムは不謹慎にも胸の高鳴りを感じていた。
 戦士として、強者と戦ってみたいという想い、そして死線と隣り合わせの中でこそ得られる高揚感。
 凍てつき、すでに忘れてしまったと思っていた戦士として欲望に、ロージェノムは獣人達の王としてではなく、一人の戦士として笑みを漏らす。
 この地に縛り付けられすでに数千年。
 もし、これが天啓と呼べる物だとしたら……
 人類に失望し、世界に絶望した自分が、まさかこのような想いを再び抱く事になるとは、ロージェノムの心はかつて無い程の歓喜と潤いに満たされていた。

「チミルフ、アディーネ。お前達、二人に任せる」
螺旋王っ!!
「シトマンドラ、お前にはグアームの代わりにこのテッペリンの警護を任せる。まさか、この螺旋王の言葉に反論があると言うのか?」
「いえ、滅相も無い……全ては螺旋王の御心のままに」

 膝を突き頭を下げる四天王。
 その絶対なる力と畏怖を持って、その名を呼ばれる絶対支配者――――螺旋王、ロージェノム。
 その螺旋の瞳はかつてないほどに強く色付き、万物を圧倒するほどの威圧感を放っていた。





紅蓮と黒い王子 第17話「金色の瞳」
193作





 グアームとの戦いから三日、ヨーコは今も眠り続けていた。
 傍らではサレナが付き添い、時折、ヨーコの様子を見たり、汗を拭ったりしている。
 サレナは目覚めたヨーコが、今までのヨーコではないことに一抹の不安を感じていた。
 アキトやラピスへのここの人達の対応を考えれば、それは杞憂に終わるかも知れない。

 だが、これから長い時を生きていく中で、果たしてヨーコがその重みに耐える事ができるだろうか?
 自分が他と違う存在になる。
 それは簡単なことではない。力を手にする、変わるということは、時に人々に奇異な目で見られると言う事。
 常に自分が普通ではない事に、他者とは違うことに悩み、苦悩する事を知っている。
 どれだけ人を救おうと、どれだけ人を殺そうと、彼等は英雄にはなれないのだ。

「アキトの為……そう言いながらも、私がヨーコに死んで欲しくなかっただけ」

 アキトはヨーコを生かしたのは自分のエゴだと、それを背負うのは自分の役目だと言った。
 そんなアキトだから、私はヨーコに選ばせた。生きるか死ぬかの選択を。
 だけど、卑怯なやり方だったと自分でも思う。私もヨーコには死んで欲しくなかった。
 それにそんなことをしても、アキトはきっと自分で全てを背負おうとするだろう。
 無駄なこととも知りつつも私は彼女に選択を迫ることで、少しでも自責の念から逃れたかったのだ。
 だけど、彼女を生かしたのはアキトだけの責任ではない。
 ヨーコを助けたのは私の意志。そしてヨーコの生きたいと言う想いがあったから。

「サレナ……代わろうか?」

 何時の間にか部屋に入ってきたキヤルが、サレナの事を心配そうに声をかける。
 真剣な眼で、時折寂しく、悲しげな表情を浮かべヨーコの世話をするサレナに、キヤルは何とも言えない気持ちにかられていた。
 アキトもラピスもあの戦いの後から、ほとんど休まずに働き続けている。
 何かを忘れたい、いや、忘れないようにする為に、彼等は何かをすることで気を紛らわせようとしているのだろうか?
 傷つき横たわっているヨーコよりも、アキト達の方が、キヤルには痛々しく見えた。

「大丈夫です。ありがとう、キヤル。でも、私が見ていてあげたいんです」

 キヤルの方を見て笑顔で応えるサレナ。だが、その笑顔はどこか寂しげだった。

「そうか……でも、無理するなよ。俺はサレナの友達だし、それにヨーコだけじゃなく、アキトも皆、心配してるんだから」

 ヨーコの汗を拭うサレナ。キヤルは感じていた。
 アキトとサレナの話を聞いて、自分はもっとアキトの力になりたいと、サレナやラピスの友人になりたいと思った。
 三人の事をここにいる誰よりも、よくわかっているつもりでいた。
 でも、自分はまだアキト達のことを本当の意味で理解していなかったのかもしれないと。
 アキト達が抱えている問題は、言葉で単純に表せないほどに大きい。
 それは同じ問題を抱える彼等だからこそ、本当に分かり合えることで、何もできずそれを見ていることしか出来ない自分に、キヤルは蚊帳の外に出されているような苛立ちを感じていた。






 ヨーコは夢を見ていた。
 深い闇、その中に浮かぶ様々な記憶。これは誰のものだろうか?
 現れては消え、消えては現れ、次々と映し出される映像にヨーコはまるで他人のアルバムを開いて見ているかのような感覚に襲われる。
 そして、そんな記憶の中に自分の知らないアキトがいた。バイザーはつけていなく、笑顔で笑うアキト。
 彼の周りには常に明るい笑顔が絶えず、温かい雰囲気に包まれている。

「アキト、こんな笑顔で笑えるんだ……」

 普段のどこか影を落としたアキトの姿とは違い、感情のままに笑い、泣き、怒るアキトを見て、ヨーコは自分のことのように嬉しかった。
 そして、場面は移り、そこには成長したアキトの姿が映し出される。
 それはかつて復讐者、亡霊とよばれ、自身の復讐の為に数万の命を奪ったテロリストの姿。
 今のアキトよりもずっと冷酷に非情に、その引き金を弾くアキトにヨーコは戦慄を覚える。
 それはまさに鬼神と言える存在だった。
 怒りと憎悪に身を任せ、ただ殺すために、ただその怒りをぶつける為に戦い続ける。
 ――怖い。ヨーコは身を震わせながら、そのアキトを悲しそうに見詰める。
 どれだけ殺しても、どれだけ壊しても、そこにいるアキトは笑わない。
 ただ、壊れた人形のようにその引き金を弾き、一人、また一人と殺し、自分を壊していく。
 傍らに寄り添う少女もその金色の瞳に感情の色はない。
 アキトに見せる笑顔も、敵に見せる非情さも、まるで感情を持たない人形のようだった。

「あれが、ラピス……?」

 ああ、そうか。
 ヨーコは思う。アキトが以前に自分に言った言葉の意味を。
 アキトはこんな地獄のような世界で生きて、そして復讐を遂げたんだ。
 その圧倒的な戦闘力と、時折見せる悲しそうな視線は、彼がどれだけの道を歩んできたのか今なら理解できる。
 そして、だからこそ判る。アキトは優しい、どうしようもないくらい優しい人なのだと。
 アレだけの人を殺して、彼は殺人鬼に堕ちていない。
 ただ、純粋に愛する人を守りたかっただけ。優しすぎた故に、その世界の歪みを許せなかっただけ。
 彼はどこにいっても、どう変わったとしても、アキトなのだ。

「金色の瞳……」

 アキトとラピス、そして時折記憶に出てきた銀髪の少女が持つ、マシンチャイルドと呼ばれる存在の証。
 アキトの世界でこの瞳を持つものは、存在その物が恐怖の対象、畏怖として取られる存在だった。
 人は自分と違う存在を恐れる。
 それが自分達で作り出した物であったとしても、その力を見れば化け物≠ニ言葉をそろえて言う。

挿絵

「あなたは違うの?」

 背後からする声にヨーコは振り向く、そこには金色の瞳をした自分自身がいた。

「あなたも化け物≠ニ呼ばれる存在になった。あなたが望んだ、アキトと同じ世界の住人になれたのよ」

 クスリと笑いながら、ヨーコの方を見る影。
 ヨーコはハッとして自分の眼に手をあてる。すると、身体に薄っすらと神経の様な青白いラインが浮かび上がってきていた。

「あなたの憧れたアキトと同じ力をあなたは手に入れた。これであなたも自分の手で復讐を果たせるのよ。家族を、友人を殺した獣人達に」

 甘美な声でヨーコの心を誘惑しようとする影。
 だが、ヨーコはそんな影の囁きに嬉しそうにするどころか、悲しげな表情で言葉を返した。

「それはできないわ……」
「何故? あなたは獣人を憎んでいる。殺してしまいたいほどに……だからアキトの強さに憧れた」
「確かに獣人は憎い。アキトの強さを求めた事にそう言う思いがまったくなかった訳じゃない」

 影の方をしっかりと見据え、ヨーコは凛とした表情で言葉を続けた。

「でも――私は皆をアキト達をこれ以上悲しませたくない。だから、守る為に戦いたいっ!!!

 生きる為、意志を貫く為、家族を友人を、そしてアキトやラピス、サレナの存在を否定しない為にも、私は人間として生きてみせる。
 その為に何百、何千人に恨まれ、怖がられようと、大切な人の笑顔を守れるならその人たちの為に力を使いたい。
 そう思わせてくれたのは、アキトがその身をもって教えてくれたから、ラピスがその意志で応えてくれたから、カミナがシモンが皆が後ろで支えてくれていたから、自分はたくさんの人たちの想いで生かされている。
 朦朧とした意識の中、生きたい≠ニ願いサレナの手を握り返した事をヨーコは思い出す。
 今だからわかる。私を助けたことで苦しんでいる人がいる。
 その人はどうしようもないくらいお人よしで、優しくて、きっと今も自分を責めているのだろうと。
 だからこそ、悲しませたくない。力になりたいと思う。

「あなたには悪いけど、私は後ろは決して振り向かない。この力で証明してみせる。アキト達の選択は間違っていなかったと言う事を」

 影に背を向け、光の射す方に歩き出すヨーコ。
 その瞳はアキトやラピスと同じ金色の輝きを放ち、強い意志を宿していた。






「……ここは?」

 目を覚ましたヨーコが最初に見たのは医務室の白い天井。
 そして自分の手を包み込む温もりに目を向けると、そこにはサレナが寝息を立てて眠っていた。
 ヨーコの額には熱を冷ます為に使ったと思われるタオルと、水の入った桶があった。
 静かにヨーコは上半身を起すと、サレナの頭をそっと撫で、優しげな表情で彼女を見る。

「ありがとう、サレナ。そして、ごめんなさい」

 こうして心配してくれる人がここにはいる。
 ヨーコの心はそれだけで満たされていた。だからこそ、夢の中の事を忘れまいと心に刻み込む。

「今度は私があなた達の力になる」
「ヨーコ……?」

 ドアを開けて入ってきたラピスがヨーコが起きているのを見て心配そうにヨーコに近寄る。

「大丈夫? 身体にどこか異常はない?」
「大丈夫よ、ラピス。助けてくれてありがとう」

 ヨーコの瞳が自分と同じ金色に変わっている事をラピスは確認すると、暗い表情を落としヨーコに頭を下げる。

「ごめんなさい……ヨーコ」
「どうして謝るの? 感謝するのは私の方よ」
「でも、ヨーコの瞳はもう……それに」

 ヨーコの置かれている現状を説明しようとするラピス。
 だが、ヨーコは首を静かに横に振ると、必死に訴えようとするラピスを制止する。

「夢をね、見たの」
「夢……?」
「一人のとても優しい男性と、お人形さんみたいに可愛らしい女の子の物語」
「――!? まさか、ヨーコ」
「ごめんね。覗き見るつもりじゃなかったんだけど、結果的にこういう形でラピス達の過去を知ってしまう事になって」

 フルフルと首を横に振り、涙を滲ませるラピス。
 そこには夢で出てきたラピスの様な冷たさはなく、心のそこからヨーコのことを心配する少女の姿があった。

「あれは、アキトのナノマシンから抽出して作ったサンプルだったから……だから見えてしまったんだ」
「悪いとは思ったけど、見れてよかったと思う。それにこの事を誰かに言うつもりはないから安心して」
「ヨーコは私達が憎くないの? それを知って、そんな身体にしてしまった私達が憎くない? 怖くない?」
「私がラピス達のことを怖がったり憎く思ったりすることなんてないわ……だって」

 優しく微笑むと、その胸にラピスを引き寄せるヨーコ。
 ヨーコは手繰り寄せたラピスのその桃色の髪を優しく優しく撫でる。

「アキトは私にとってかけがえのない大切な人で、ラピスは私にとって大切な家族なんだから」
「……うぅ……ごめん、ごめんなさい、ヨーコ」

 搾り出すような声でヨーコの胸で泣くラピス。
 その声にサレナは目を覚ますと、アキト以外にここまで感情を剥き出しにしているラピスに驚きを見せる。
 そして、いつしかその表情は優しい微笑みに変わっていた。

「ヨーコ、その大切な人の中に私は入っていないんですか?」

 イタズラっぽくヨーコに言うサレナにヨーコは笑顔で答えた。

「サレナもオモイカネも、私のかけがえのない友人よ」
『ラピスヲ泣カセタコトハ許セマセンガ、アリガトウゴザイマス』

 割って入るようにその言葉に反応して、サレナとヨーコの間にディスプレイを表示して答えるオモイカネ。

「ほら、ラピス。いつまでも泣いてたらオモイカネが録画した映像がユーチャリス中に流れちゃうわよ〜」
「え、ええっ! ヨーコ、オモイカネっ!!!」
『ハイ、ラピスニ関スル事ハ、逃サズ記録シテイマス』
「消しなさい! 忘れなさい!! オモイカネ」

 顔を真っ赤にして先程までの自分の醜態に気がつき、オモイカネに食って掛かるラピス。
 ラピスは変わった。あの無機質なイメージはすでにそこにはなく、その歳の少女に相応しい明るさや感情を持ち合わせている。
 ラピスだけではない、ただ一人を除いて、ここにいる皆は大きく変わってきていた。
 ヨーコにサレナ、キヤルは言うまでもなく、シモンも以前の様なオドオドした態度もあまり見なくなった。
 それぞれが確固たる意志を持ち、前を向き歩き出している。

「最初から前ばかり見て突っ走ってる馬鹿もいたけどね」

 ヨーコはカミナのことを馬鹿と例えながらも、その馬鹿に助けられて人達が多くいた事を思い出し笑いが込みあげて来る。
 カミナの馬鹿に助けられたのは自分だけではない、少なからずアキトやラピスにも影響しているのは感じていた。

「でも、未だ過去を引きずって救われない人もいるのか……」

 ヨーコの言葉に、三人はここにはいないアキトの事を思い出す。

「アキトは優しいから……優しすぎるから何でも背負い込もうとする。死んだ人の想いも、生きている人の想いも責任も全て」
「カミナの半分でもいいから、あの馬鹿がアキトにうつってくれないかな?」
「……ヨーコ、それは困ります」
「……私もアキトがカミナみたいになるのは嫌」

 ヨーコの発言を真っ向から否定するサレナとラピス。
 全面否定されたカミナは可哀想だが、アキト至上主義の二人からすれば、カミナのように馬鹿なアキトを容認することは出来なかった。

「でも、アキトには笑っていて欲しいわね。その為に私はこの力を使いたい。
 サレナが助けてくれて、ラピスがくれたこの命で、アキトや皆が笑えるそんな未来を掴みたい」

 ヨーコの曇りないその決意に、三人は手を合わせ、固く意志を確認しあうように静かに頷いた。






くしょんっ!!
「どうしたの、兄貴?」
「風邪でも曳いたか?」
「でも、馬鹿は風邪曳かないって言うし、誰かが噂でもしてるんじゃない?」

 カミナのくしゃみに言いたい放題言うダヤッカとリーロン。さすがのシモンも「アハハ……」と渇いた笑みしか出てこない。

「そういや、キヤルの奴どうしたんだ?」

 ハンガーに来てから、ブッラクサレナを必死に磨き続けるキヤル。
 ダヤッカや他の皆が手伝おうとすると、それを拒否して延々と一人でブラックサレナを磨き続けていた。

「わからん……アキトと何かあったんじゃないのか?」
「ヨーコのことかな?」
「う〜ん、そういやラピスもサレナもヨーコが寝込んでからずっとあんな調子だしな」

 首を傾げて、その様子を見守るカミナ、シモン、ダヤッカ。
 リーロンは端末を打ち込む手を止めると、三人の方を見て苦笑を浮かべる。

「そっとしておいてあげなさい。女は男のあんた達と違って、そこまで単純に出来てないのよ」

 リーロンの言葉で更に首を傾げ、疑問符を頭につける三人。

「アキトを好きになった時から、キヤルが自分で答えを見つけて解決しないといけなかったこと……だから頑張りなさい」

 作業を続けるキヤルを優しくリーロンは見守っていた。





 ……TO BE CONTINUED









 あとがき

 193です。
 アキト達の背負っている過去、現実の重さを知り、その上で決意したヨーコ。
 そして、キヤルはこの世界での初めてのアキト達の理解者でありながら、どこかその線の内側に入れず取り残されている自分に苛立ちを覚えます。
 アキトのことが好きで、サレナやラピスのことを大切に想うほどに感じる距離。
 彼女は答えを自分で見つけることができるのでしょうか?

 今回からシンプルにデザイン戻しました。色々弄ってましたが、結論として、シンプルな方が最終的に一番使いやすいだろうと言うことで。
 行間程度しか弄ってませんので、まあ、見難いようでしたらまたご指摘ください。
 16話までは時間が空いてるときに直します。
 なお、デザインをシンプルにした為、HTML形式は一種のみとしました。
 今週の木曜日から週二回更新するつもりでしたけど、ストックがかなり溜まってきているので、本日の月曜日から週二回更新再開とささていただきます。

 次回は、旅を続ける一行の前に姿を見せた物は、何と温泉宿。その湯気の向こうに隠されたものは癒しか幸福か、それとも……
 紅蓮と黒い王子は定期連載物です。毎週木曜日の夜定期配信です。




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