人物設定


聖輪廻(ヒジリリンネ)
身長:170p 体重:52s スリーサイズ:90/57/86 年齢:23歳 誕生日:3月1日 血液型:O型 イメージカラー:紅と金
魔術回路/質:A+ 魔術回路/A+ 魔術回路/編成:正常 属性:五大元素使い 起源:守護


紅蓮騎士・狼姫の継承者。
本来は男だけが纏える筈の魔戒騎士の鎧を女の身で纏うことができる規格外な一族の出身にして現当主。
艶美で黒いロングストレートヘアーの左右の房を紅い紐で縛り、金色の帯を用いた黒い浴衣の魔法衣が特徴(後に純白の長羽織が追加される)。愛用の魔戒剣は日本刀、鞘と柄は黒色(後に赤色となる)。
神官ヴァナルから黒い指令書を渡され、龍洞にてキャスターを召喚して冬木の第四次聖杯戦争に参加することとなる。
魔戒騎士と魔戒法師と魔術使いの素養を兼ね備えており、それを戦いで存分に活かすことを得意とする。ただし、戦闘で法術を使うこと自体は稀。
苛めっ子の気があり、時折キャスターに食事を作らせたり、スーパーへとパシらせるなど、日常生活では些か騎士らしからぬ面が目立つ。記憶に残し忘れない為、戦った場所を写真撮影し、自分で現像する趣味がある。
しかし、魔導輪やサーヴァントであるヴァルンとキャスターを本当の仲間として接するなど、器の大きさと優しさを持ち合わせている。
ホラー狩りについては使命感だけでなく、守りし者としてか弱くも強い人々を守りたいという純真な想いから来ており、それ故憑依された人間を斬る事もその人間の苦痛と悲哀を取り払い弔う為としている。
また、共闘した相手や実力を認め合った相手には敬意を払う主義で、ホラーであるフォーカスであろうと彼の騎士としての誇りを信頼するなど人を見る目も確かな模様。
紅蓮の鎧を黄金の鎧に変え、ホラーに堕ちた大魔導輪を撃破したことで「黄金騎士・狼姫」として魔戒騎士の歴史に名を残す生きた伝説となった。
聖杯戦争が終結し後始末の全てが完了すると、第三魔法の体現者たるその身を狙う魔術師達への牽制として元老院付きの魔戒騎士となることを言い渡される。
レヴィロンを討滅した後は冬木に移り住み、養子に迎えた士郎を弟子としており、彼が英霊エミヤの二の舞とならぬよう魔戒騎士に育て上げ、桜や慎二とチームを組むことを推奨した。
魔戒騎士としての称号が「ロキ」である為か北欧系の魔術にも精通しており、ルーンの魔術や「フィンの一撃」級のガンドを機関銃のように連射する。さらにはエミヤから受け継いだ異端の投影魔術を使いこなす。
フォーカスの独断によるレヴィロンとの契約で聖家がロキを得たことについては感謝しつつも否定的に考えるようになり、決して褒められた手段ではなく、自分たち姉妹の力は正道ならざる邪道と見定めている。
そして、自身が不老不死となったことで自分を最後の狼姫とすることにしたらしく、例えこの先に何があろうと黄金騎士・狼姫の称号は誰にも継がせず、己一人で背負い続けていく覚悟を決めている。
作中では詳しく言及されていないが、実は魔術の五大元素の属性全てを司るアベレージ・ワンという遠坂凛と同等の優秀さを持つ才女。幼少期から剣だけでなく術の修行も積んでいたのはそういった事情も含んでいた。
万が一、姉の雷火が戦死することなくロキの称号を継がなかった場合、彼女は邪美や列花をも上回る稀代の魔戒法師になっていた可能性もあった。鎧と剣が無くとも、それに匹敵する物を生み出した可能性も。



全ての騎士は希望の光となる(バラデューク・バラゴ・ヤリュバ・ガロ)
輪廻の内なる魔界=心象風景を現実世界に侵食させて具現化した固有結界。
満月が輝く夜空、虹色の魔導火で燃え盛る大地とそこに突き刺さった無量大数の魔戒剣という光景であり、輪廻曰く「魔戒騎士としての使命と誇りの結晶」とのこと。
輪廻が七騎の英霊の魂を得た際、己が鎧を紅蓮から黄金へと変化せしめたと同時にエミヤから「無限の剣製」の一部を継承したことで発現するに至った。
言葉通り、此の世に存在する全ての魔戒騎士の武器が烈火炎装された状態で貯蔵されている上、内なる魔界の一種ゆえに鎧の制限時間を気にする必要がない。
但し、継承したとはいえ輪廻には本来、固有結界の才覚はなく、更には世界の修正力によりこの固有結界は最大で999秒までしか維持できない。
また、結界内の武器を大量に破壊されたとしても短時間で完全再現されて復活するため、魔戒騎士にとってはこの上なく有利な状況で戦うことができる。
発動の際の呪文は全て魔界語で、魔戒騎士としての理想と誇りを掲げる内容となっている。名前の由来は旧魔界語での諺。

詠唱呪文
我が名は狼姫(ヤザアバモシ)奇蹟の称号を受け継ぐ魔戒騎士(シテシオチョルゾルヨルセクズナサリシチ)
私は闇から生まれてきた(ヤカチバワニサマルナメケシカ)故に私は光を目指して歩むのだ(ヲレイバビサミユネダチケラヲヌオガ)
人の皮を着た魔物を討つ為に(ビゴオサヤユシカナノオユルクカセイ)牙無き人々を守る為に(ジパアシビコピコユナノムカネイ)
絶望の中で希望を見出す強き只人(デクポルオアサゲシポルユニリガツクンシカガピコ)私は彼らを愛しているから戦うのだ(ヤカチバサメマユラリチケリムサマカカサルオガ)
それこそが魔戒騎士(トメソトザナサリシチ)それこそが守りし者(トメソトザナノミチノオ)人は誰しも光である(ビコバガメチノビサミゲラム)
是即ち(ソメツアヤキ)―――全ての騎士は希望の光となる(バラデューク・バラゴ・ヤリュバ・ガロ)




聖雷火(ヒジリライカ)
身長:170p 体重:53s スリーサイズ:90/57/86 年齢:享年25歳 誕生日:6月3日 血液型:AB型 イメージカラー:漆黒
魔術回路/質:B 魔術回路/量:A++ 魔術回路/編成:異質 属性:火・水・風

暗黒騎士・鬼狼の資格者。
輪廻の実姉にして先代のロキ。かつては天性のバトルセンス故に歴代最強の狼姫と言われたが、物語開始の5年前、幾多もの大型ホラーとの死闘で致命傷を負ってしまい、息を引き取ることになる。
鎧と剣とヴァルンはヴァナルによって回収され、妹の輪廻へと継承された。
しかし、亡骸だけはヴァナルの独断で秘密裏に番犬所の最奥で保存されており、そしてヴァナルが独自に作り上げた秘薬によって吸血鬼として復活する。
死徒となった後も魔戒騎士として剣を執ることを望み、ヴァナルの計らいで別の鎧と剣を得るも、激闘の最中で心滅獣身に陥った果てに「暗黒騎士・鬼狼」として覚醒する。
吸血鬼としての固有能力により、ホラーの血と魂を飲み喰らった分だけ命をストックでき、例え五体をバラバラにされようと、首を切断されようと、心臓を潰されようとストック分の回数は蘇生することが可能。
死徒の吸血鬼――つまり既に死人である為、ホラーの血の呪いで死ぬことはなく、ホラーに対する誘蛾灯めいた体質になっており、雷火にとっては寧ろ好都合な状態となっている。
死徒と化してからの五年間で日本中を歩き回ってホラー達を喰ってきているため、少なくとも数百体に上るとされる。
さらには喰らい吸収した数多のホラーによる自我の混濁を一切起こさず使い魔として操ることができ、魔戒騎士としての精神力、死徒としての才も非常に高いと言える。
ヴァナルによると「上級死徒レベルのポテンシャル」とのことで、その証拠に秘薬の投与から僅か半日で蘇り、黄金級の「魅了の魔眼」を得ている。
また、霧や蝙蝠に姿を変え、壁なども自由自在にすり抜けられる上、影を利用した移動や潜行、さらには自らの肉体を他の物体と融合させて思いのままに操れる。
筋力も相当なもので、ただの手刀で大木を切り倒し、拳を突き立てれば小規模の地割れを起こす。両手の爪を自由自在の硬度と長さで伸ばし、遠近中のオールレンジでの攻撃も可能。
漆黒のポニーテール、黒い袖なしハイネック、黒いロングスリットスカート、黒いオペラグローブいった風貌の気品に満ちた美女。
短時間なら兎も角、陽光を長時間浴びることはできない為、仕方なく昼間に出歩く際は直射日光を避けるために、長袖とフードの付いた黒いマントを纏う必要がある(鎧で代用することも可能)。
口調や性格は優しく丁寧で魔戒騎士の誇りを重んじるが、状況によっては情け容赦のない行動に出る非情さを併せ持っている。
聖杯戦争では雁夜に取り入り、桜の救済と臓硯の抹殺を条件に、令呪の譲渡と雁夜の使い魔化を要求し、雁夜はこれを受諾。
間桐邸にて全ての条件を達成したことで、令呪と使い魔を同時に得て聖杯戦争に飛び入り参加した。聖杯そのものに全く興味はなく、寧ろ叶うことなら破壊することも視野に入れている。
魔術回路は質こそは並だが本数は規格外の一言に尽きる為、大量の魔力を消費するバーサーカーをも余裕綽々でコントロールすることができる。
聖杯戦争が終結した後はヴァナルの取り計らいにより正式に魔戒騎士として復帰した(吸血鬼かつ暗黒騎士なので特定の管轄に属さず、指令を断らないことが条件)。
特定の管轄に属さず、雁夜と共に臓研が遺した日本各所の霊地を巡っており、その最中で出くわしたホラーを喰っているらしい。
最終話で輪廻と冴島鋼牙と共闘し、その戦いの最中でライゾンを使役しつつ止めの一撃でライゾンをダロダごとガロに斬らせることで鋼牙の因縁にケリを着けさせた。
因みに、彼女の能力のモデルは「HELLSING」の主役「アーカード」である。名の由来は人狼を意味する「ライカンスロープ」から。





デューク・ブレイブ
身長:180p 体重:70s 年齢:26歳 誕生日:9月9日 血液型:不詳

紫電騎士・狼功の称号を持つ魔戒騎士。
紺色のコートを羽織った茶髪の青年。元々の管轄は英国なのだが、ヴァナルからの指令によって冬木にやってきた。
状況によって態度と口調を変えており、普段は飄々とした緩んだ態度だが、いざという時は凛然とした引き締まった応対をする。
ヘビースモーカーらしく、懐には「GOLDEN WOLF」という銘柄の煙草を常備しており、魔導火のライターで着火して吸っている。
最初に登場した際はアインツベルンの城にてロックとなってフォーカスと戦ったことがきっかけで、そのままセイバー陣営の一員らしきポジションとなる。
ただし、魔戒騎士である輪廻や雷火という同士が聖杯戦争に参加しているため、切嗣や舞弥からは全く信用されていない(デュークも切嗣のことを直感的に嫌っている)。
切嗣の数や効率を主眼に置いたやり方に関しては、誰もが突き進んだ末に辿り着きかねない道としており、自分の同胞である騎士や法師にも何時か似たような真似をする者が現れるのではないかと危惧していた。
敵味方の概念が薄いのか、本来は敵陣である筈のマッケンジー家でライダーや輪廻と共に酒を飲んだり行動を共にするなど、輪廻以上に騎士らしからぬ性格をしている。
大聖杯に迫った言峰とギルガメッシュを阻むべく戦うも敢え無く敗れ、最後の力を振り絞って双弩狼銃剣を大聖杯めがけて投擲し力尽きた。
だが、この時に大聖杯の根元に突き刺さった双弩狼銃剣はギロを電光雷身・鬼狼へと昇華させる大きな力となって受け継がれ、遺された根元の傷をランスロットがレヴィロンを出し抜く突破口とした。
死後、狼銃剣とルビネは故郷の英国へと返還され、従弟にあたる人物に受け継がれたらしい。
名前の由来は旧魔界語の「バラデューク」からきている。





ヴァナル
南の番犬所の神官。
白いローブを纏い、狐の仮面を被った風貌をしている。
輪廻に黒の指令書で冬木に向かわせ、わざわざ英国からデュークを呼び寄せ、雷火を死徒として蘇生させるなど、行動に謎の多い人物。
その正体は人間時代のフォーカスと共にホラー討滅に奔走していた魔戒法師であり、彼の戦友とも言うべき間柄であった。
フォーカスがレヴィロンとの契約で狼姫を創り出し、ホラー化して姿を消して以降は神官となり、自ら手掛けた人型魔導具に己の魂を移し替え続けることで千年の時を存えていた。
また、聖家の後ろ盾で在り続けた人物にして、ヴァルン・バジル・ルビネを錬金した人物であり、名付け親でもある。
この三つの特殊な魔導具のネーミングについての建前は「常軌を逸する力を有するなら、冠する名も然り」とのことだが、実際は他の魔導具との名前被りを避ける為にフィーリングで名付けたというのが本音。
聖杯戦争が終結した後は主を喪った狼銃剣とルビネを一時的に預かり、デュークの元々の管轄である英国へと返還した。
士郎たちが活躍する時代ではこれまでと変わらず守りし者たちのサポートを続けている。どういう訳かアヴァロンの塔に幽閉されているマーリンとコネがあり、彼と共同でルルヴァを錬金して士郎に授けた。
戦闘能力は大したことはないが、謎とすら言える豊富な人脈を持ち、情報収集や魔導具作成、人手の調達といった裏方仕事に関しては何でもありといえる人物。
第三魔法の体現者となった輪廻の身に万が一のことがあった場合に備えてソウルメタルの義体を用意していたり、サーヴァントをモデルにした魔力による実体形成の術式も開発しようとしている。
名前の由来は悪神ロキの息子たる大狼フェンリルの別名、ヴァナルガンドからきている。





間桐雁夜(マトウカリヤ)
元々は桜の救済を目的とし、死を覚悟してバーサーカーのマスターとして聖杯戦争に参加した魔術使い。
蟲による弊害で苦しみながら下水道で彷徨っている際に雷火と出会い、彼女が持ちかけてきた取引に対し、「桜の救出」と「臓研の抹殺」を条件とする。
結果、間桐邸の蟲蔵にて雷火がその二つを満たしたことで彼女の要求を受諾。令呪とバーサーカーを譲渡し、闇の力によって使い魔として生まれ変わることで新たな命を授かった。
その後、雷火の影響を受けたのか、憎悪の対象であった時臣への殺意は成りを潜め、葵たちが確実に幸せに暮らしていける道を創るため、時臣に魔術師としてではなく父親として生きさせる事を決意する。
使い魔になって以降は雷火が今までホラー喰いで得た魔術刻印を強引に移植される事で多種多様な魔術を体得していき、魔導筆を礼装とすることで魔術使いとしても魔戒法師としても上位レベルの実力を付けていく。
さらには上位ホラーのレライハに対し、一切の魔術や法術が通じない状況に陥ろうとも、必ず桜に幸せな道を拓いて見せるという信念のもとに拳を振り上げ、その根性をレライハに認められたことで彼の力を授かる契約を交わした。
聖杯戦争の完全なる終結後は、臓研が押さえていた霊地の管理を引き継いでおり、雷火と共に日本各地の津々浦々を巡ることになる。
後年、魔戒法師として活動する際は濃紺のフード付き魔法衣を纏い、昆虫の複眼を模した青緑の仮面を被ることで、遠視・透視能力を得てレライハを駆使する。





衛宮切嗣(エミヤキリツグ)
対魔術師戦の腕をアインツベルンに買われ、かねてからの悲願である「恒久的世界平和」を聖杯に託さんとしている魔術師殺し。
序盤と中盤においてサーヴァントであるセイバーを蔑ろにしており、戦略的理由もあって代理マスターとして妻のアイリスフィールを置くことで陣営としての体裁を保っている。
しかし、ホラーの過剰な出現によって聖杯戦争自体が危ぶまれたことで輪廻たち他の陣営と同盟を結ぶことを決定し、それを機にセイバーとも口を利くようになった。
また、輪廻とキャスターから聖杯の汚染の話を聞かされ、一時的に絶望を味わうものの、その直後に飛ばされた檄と説教によって妻子の幸福を何より思うべきことであると徐々に考え直していった。
最終決戦では言峰綺礼と一対一の決闘に臨み、二振りの黒鍵による重傷を負うものの、綺礼の心臓を撃ち抜き、トドメの一撃で頭蓋を破壊したことで確実な勝利を収めた。
聖杯戦争が終結した後には輪廻の協力を得て本国のアインツベルンの城からイリヤを連れ出し、改修した武家風の屋敷で輪廻と士郎を加え、家族揃って暮らすことができるようになった。
その後は番犬所との繋がりを得ており、舞弥と共に魔戒騎士や魔戒法師の補佐をすることで収入を得ている模様。
必要な装備はヴァナルから仕入れており、主にコンテンダー・カスタム専用のソウルメタルの弾丸を必要に応じて受け取っている





アイリスフィール・フォン・アインツベルン
切嗣の妻にしてイリヤスフィールの母。そして聖杯の器として鋳造されたホムンクルス。
物語が進むに連れて小聖杯本来の機能を取り戻していくが、ホラーによりレヴィロンの許へ拉致されてしまう。
そこで対面したレヴィロンとの会話で、敗退したサーヴァント達の魂が彼の手元にあり、それを悟られぬよう自身にはそう思い込ませるに足る呪詛が送られていたことを明かされる。
本来はアイリスフィールを拉致する必要はホラー側になかったのだが、仇敵たる切嗣に絶望と苦痛を与えんとした綺礼の思惑とレヴィロンの気まぐれにより、退屈凌ぎの余興として連れてこられただけだった。
輪廻達一行が大聖杯の許に辿り着くと、「飽いた」という理由で呪詛を一気に抜き取られ、昏睡した状態で切嗣に返された。
彼女を抱きかかえた切嗣が龍洞から即座に脱出した為、小聖杯という境遇ながら奇蹟的に聖杯戦争を生き残ることができた。
しかし、体内に呪詛を送り込まれた後遺症で身体機能に重度の障害をきたしたが、現在は杖を使えば歩ける程度には回復している。
因みに塩と砂糖を間違えて不味い料理を作ってしまうことが偶にある。





遠坂時臣(トオサカトキオミ)
冬木のセカンドオーナーたる遠坂家の現当主。万全の準備を整え、アーチャー・ギルガメッシュを召喚した。
だが、今回の聖杯戦争では魔戒騎士とホラーが出現したことで計画が乱れに乱れ、最終的に弟子の綺礼に右手を切断される形で裏切られた。
ホラー・レライハとの戦闘では奇しくも見下していた雁夜と共闘。襤褸雑巾のようになっても諦めなかった彼の姿を見て心境に変化が起こる。
今作では片手を失いはしたものの無意識に魔術刻印の力が働いて生存しており、とある人形師に義手を用意してもらうことで回復し、諸々の後始末に力を尽くした。
因みに凛が義務教育後すぐに英国へと留学したのは、士郎が桜だけでなく凛とも好い関係になりかけていると見て彼がそれを推し進めたからである。





言峰綺礼(コトミネキレイ)
裏から遠坂家の支援役として聖杯戦争に参加した若き神父。アサシンのマスター。
他者の不幸に愉悦を見出すその先天的趣向をホラー側に見抜かれ、利用価値ありとして抱き込まれた。
秘めた願望を明かした切嗣に失望し、彼との戦闘中にレヴィロンから己の本性を突き付けられ、拗れた形で愉悦を得ようと暗躍する。
その為に番犬所を襲撃し、ホラーが封印された短剣を奪い、それを憑依元の遺族に渡すことで輪廻への復讐に走らせた。
最終的に龍洞の異空間で切嗣と一対一での対決となり、妻子を守る為に全てを捧げると決意した彼により心臓と頭蓋を破壊されて死亡した。
父の璃正と師の時臣を裏切りこそすれ殺さなかったのは「聖杯の中身が齎す結果により、二人の曇る顔を見たい」が為であった。
余談だが、奪取された短剣はベルゴルだけでなく、エルズやゾルバリオスの物もあったが、復讐劇が興醒めな結果になったと観て野に解き放った。
解き放たれたホラーたちは十数年後、ガロの称号を受け継ぐ者に斬り伏せられ、再び封印されることになる。





ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
由緒正しい魔術師一族の九代目にして時計塔の一級講師の地位を持つ貴族。
原典と同じく高級ホテルの高層フロア一つを貸し切って構築した魔術工房を切嗣に爆破解体され、街外れの廃工場を隠れ家とする。
更にはランサー・ディルムッドとの信頼関係も無いに等しかったため、フォーカスとの戦闘では向こう見ずな命令を下し、それが原因でランサーを失う。
彼自身はフォーカスの放った魔炎により月霊髄液の防御も空しく、魔術刻印諸共に灰となって死亡した。
同行した婚約者のソラウ・ヌァザレ・ソフィアリは殺す意味は無いとして見逃され、心に傷を負いながらも時計塔に帰還した。





ウェイバー・ベルベット
時計塔の見習い魔術師。イスカンダルの聖遺物を横取りし、彼のマスターとして聖杯戦争に参加する。
作中ではライダーや魔戒騎士たちと交流を深め、最終決戦に至るまで共に戦い精神的な成長を遂げる。
聖杯戦争後では戦死したケイネスのことで責任を感じ、ロード・エルメロイ二世として時計塔の講師を勤めている
ケイネスの死については聖家にも責任があると申し出た輪廻に、エルメロイ家の借金返済の足しになる仕事を年に一度だけ手伝ってもらっている。
才能を開花させていった生徒たちだけでなく、魔戒騎士や魔術師殺しとのコネもあるため、その人脈は協会内では良くも悪くも注目されている。





キャスター
聖輪廻によって召喚され、彼女と契約を交わした赤い外套のサーヴァント。
その真名は言わずもがな、本来なら第五次聖杯戦争にて遠坂凛に呼び出されるアーチャーこと『英霊エミヤ』である。
当初は希望とは十年もずれた時代に召喚されたことで目的を果たせないと悟り、輪廻のサポート(の他にパシリ)を行っていたが、ヘカトンケイル戦を皮切りに積極的に戦闘を行うようになる。
凛と同じく思い切りが良く、気持ちの良い性格をしている今のマスターを気に入っており、両者の関係は至って良好な様子。ただし、会話の際は皮肉をよく口にしている。
召喚された場所が大聖杯のある龍洞、さらには輪廻の魔術使いとしての実力が凛を上回っていたため、キャスターであるにも関わらずアーチャー時より若干ステータスが上昇している。
魔戒騎士ではないのでソウルメタルは扱えないが、魔戒剣を投影してそれを高速射出するという形でホラーと渡り合うことが出来る。
レヴィロンとの最終決戦では、「無限の剣製」の中で輪廻の魔力供給と令呪の後押しによって「永久に遥か黄金の剣」を投影することで勝機を造り出してみせた。
そして、他のサーヴァントや英霊共々に狼姫の鎧と一体化し、彼女に自分のスキルと宝具の一部を継承させた。
「人類が存在する限り、人類を守護し続ける運命」という共通点が触媒となって輪廻に召喚された。





バーサーカー
間桐雁夜の召喚よって狂化の呪いを受けて現界した、漆黒の全身甲冑姿の英霊。真名は”湖の騎士”こと『ランスロット』。
第一次会戦の後、雁夜との契約を果たした雷火に令呪が譲渡されたことで、彼女をマスターとすることになる。
膨大極まりない魔力量を誇る雷火を主としたことで全ステータスが上昇し、彼女の優れたマスター適正により制御も十全になされている。
その証拠として、聖杯問答の際にアルトリアを眼前にしても襲い掛からず、彼女が聖杯にかける望みを口にすると平手打ちをして目を覚まさせようとしている。
ホラーとの戦いでキャスター、そしてセイバーとの共闘を演じ、最後に騎士王と轡を並べ、その戦いを贖罪として捧げることが出来た事に満足し、拙いながらも心からの感謝の意を伝えた。
そして、、最期はデュークが遺した大聖杯の土台の傷にアロンンダイトを全力で突き刺し、レヴィロンと大聖杯のリンクを断ち切り消滅した。
後に彼の魂と技は狼姫の鎧へと集い、輪廻の力となった。





セイバー
聖遺物を触媒に召喚され、衛宮切嗣と契約した少女騎士のサーヴァント。真名はブリテンの騎士王『アルトリア・ペンドラゴン』。
原典と同じく、ブリテンの救済を願っていたが、聖杯問答における輪廻達の説得を受けて考えを改めていく。
龍洞での戦いではランスロットと肩を並べてホラー達を退け、遂に嘗ての戦友との絆を取り戻す。
聖杯戦争の終結後は聖剣の鞘をとある少年の命を救うために使い、世界との契約を断ってアヴァロンへと旅立った。
しかし、あるモノを介して現世との繋がりは今でもある。





アーチャー
此の世で最初に脱皮した蛇の抜け殻を触媒に召喚された黄金の英霊。真名はウルクの英雄王『ギルガメッシュ』。
言峰綺礼の離反と共に彼の新たなサーヴァントとして契約し、彼と共に愉悦を求めて暗躍する。
龍洞の最奥、大聖杯の間では狼功と戦闘を行い、最期まで決して諦めなかった彼を称賛しつつこれを撃破・殺害した。
異空間の戦いでは雷火から友の力を論じられ、それを証明させるべく双弩狼銃剣を彼女に渡し、電光雷身・鬼狼との激闘を繰り広げ、最期に潔い散り際の一言を遺して敗退した。




ライダー
ウェイバーが入手したマントの切れ端の触媒に召喚された赤毛に褐色の肌の巨漢。真名はマケドニアの征服王『イスカンダル』。
作中では魔戒騎士たちと良い関係を築き、ホラーとの戦いでも頼もしい戦力として力を振るってくれた。
レヴィロンとの決戦では輪廻を援護すべく、自身の軍勢と共に死力を尽くして果てるという最期を遂げる。




ランサー
ケイネス・エルメロイ・アーチボルトがイスカンダルの代わりに召喚した美貌の二槍使い。真名はフィオナ騎士団の『ディルムッド・オディナ』。
原典と同様、主人との信頼関係を構築できなかったがため、勝負の途中で横槍が入り、それが敗北の一因となってしまう。
さらには自分を斬ったフォーカスから「騎士を捨てることでしか本懐を遂げられない」と告げられて消滅した。




アサシン
言峰綺礼に召喚され、諜報役として使役されている暗殺者の英霊。真名は百貌のハサン。
原典と同じく、他の陣営が聖杯問答をしているところへ令呪による特攻を命じられ、ライダーの固有結界内の軍勢に蹂躙されて最初の脱落者となった。





聖士郎(ヒジリシロウ)
英霊エミヤの原型―――即ち衛宮士郎の別の可能性。
最終決戦でレヴィロンが黄金騎士・狼姫に斬られた際、最期の悪あがきで放った破壊光線によって新都の一部が破壊され、その際に家族を失い孤児となった少年。
輪廻と切嗣の手で聖剣の鞘を封入されることで命を助けられ病院に搬送された後、見舞いに現れた輪廻の提案を受け入れ養子となり、それと同時に魔術使いと魔戒騎士としての弟子になる(士郎を鉄心の英雄にしないため)。
成長後は輪廻の適正に合った指導と修行によって見事に才能を開花させ、固有結界を源流とした解析・強化・投影の魔術の腕前は十分なものとなり、ソウルメタルの鎧も纏えるようになった。
投影魔術のイメージトレーニングの一環として「バルチャス」を嗜んでおり、よく輪廻や慎二と対戦していた。
着用する魔法衣は陣羽織を意識したワインレッドのロングコート。使用する魔戒剣は黒白の鞘が特徴の二本の小太刀。





鬼怒川(キヌガワ)
聖家に幼少の頃から仕えている侍女。年齢は二十代後半、服装は薄緑の和服に割烹着、髪型は後頭部で一纏めに縛っている。
主に聖家の家事全般をこなしており、輪廻と雷火から全幅の信頼を寄せられている。
後年では輪廻と共に冬木市に移り住み、変わらず彼女の身の回りの世話をしており、その有能さは歳月と共に向上しているらしい。
士郎曰く「三十路を過ぎてから容姿が殆ど変化していない」らしい。





間桐慎二(マトウシンジ)
間桐鶴野の息子にして間桐雁夜の甥、間桐桜の義兄。
正史では魔術回路が無い為に劣等感に囚われ、養子であった桜に手酷い仕打ちを行っていた。
しかし、輪廻が護身術程度に法術を伝授したことで独自に魔戒法師の術を臓研が遺した書物を基にアレンジし、独自の法術を編み出す才能を開花させた。
これによって魔術師の家柄でありながら魔術を実演できないという劣等感を抱くことなく成長していくことになる。
最終話では新型の魔導具を開発するべく、号竜を発明した「布道レオ」の許へ意見交換をしに訪ねていたため直接は登場していない。
余談だが、彼は後にブレード型の二対の翅による高度な飛翔能力と物理戦闘力を持つトンボ型の号竜を開発する。





間桐桜(マトウサクラ)
遠坂家の次女にして、間桐家の養女。
雷火が雁夜と交わした契約により、臓研の調整から解放され、その後は聖杯戦争と一切関わることはなかった。
十年後、雁夜との縁で度々来訪・招待してくれた聖家と衛宮家の人物とは交流を深めており、明るく笑える人格を形成した。
魔術の世界における自衛の意味も込めて輪廻から魔術と法術を学んでおり、それなりの腕を持つ魔戒法師となっている。
主に防御と支援に特化した修行を積んでおり、攻撃手段は虚数の魔術による影の刃と魔導筆を変形させた弓矢の二種類のみ。
魔戒医学を学んでおり、騎士や法師が使用する秘薬を調合できる。






遠坂凛(トオサカリン)
遠坂家六代目当主の女魔術師。
聖杯戦争の際は怪しい噂の真相を確かめるべく禅城家から冬木に向かうも、ホラー・ライゾンと遭遇してしまう。
そこへ雁夜、ギロに命を救われ、そのまま馴染みの公園で葵に引き渡される形で無事保護された。
最終話では両親とも健在ながらも、その二人に匹敵する程に輪廻の影響を大きく受けて成長し、原典に近く、さらに図太い性格に育った。
中学校を卒業してからは時計塔へと留学し、現在は帰国して正式に当主の座を継いでいる。





イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
切嗣とアイリスフィールの間に生まれた娘。第四次聖杯戦争後、切嗣と輪廻の手でアインツベルンの本城から連れ出される。
奪還から間もなくヴァナルの手で聖杯としての機能の封印と身体機能の再調整に数年を要し、その間は仮死状態だった為、目覚めた時には八歳児のままだった。
だがその甲斐もあって穂群原学園の生徒として平穏な生活を送ることが出来ている。作中では高等部となり、容姿も母親の生き写しと言える程に成長した。





久宇舞弥(ヒサウマイヤ)
切嗣の補佐を務める怜悧な女性。
アイリスフィールの警護に就いていたがホラーの急襲により重傷を負うも、輪廻の賢明な処置で命を繋いだ。
聖杯戦争後では生き別れとなった息子に一目会うべく世界中を飛び回り、遂には消息を掴むに至った。
現在は親子だから、という理由で一緒に過ごすということはせず、定期的に必ず連絡を寄越し合うという形でコミュニケーションを取っている。





言峰璃正(コトミネリセイ)
第四次聖杯戦争の監督役。言峰綺礼の実父。原典では死亡しているが、今作では生存。
聖杯戦争後は息子の裏切りと死を悼む暇もなく、時臣と共に諸々の後始末に奔走した。
それから数年後、教会の都合でヨーロッパ南部へ出向いた際、奇跡的な確率で孫娘たる少女と出会い、彼女を日本へと連れ帰った。
もっとも、その一年後に孫娘の特異体質と破綻した性格(主に後者)を知り頭を抱えることになる。
最終話では既に病で他界しており、後任のディーロ司教に孫娘と教会のことを託している。





言峰(コトミネ)カレン
綺礼とその妻・クラウディアの間に生まれたアルビノの少女。璃正にとっては孫にあたる。
幼児期に母が自殺し父親も名乗り出なかったことから、狭器の神父の下で洗礼も愛も教育も受けない下働きの幼少期を過ごす。
七年の歳月が経ち、奇跡的な確率で祖父と巡り合うことができ、正式に彼に引き取られて日本の冬木に移住した。
「被虐霊媒体質」という「悪魔」を探知する類稀な異能の持ち主だが、活用すればするほどカレンの体に過度な負担をかける為、輪廻の手で封印がかけられている。
登場した際は亡き祖父の後任のディーロと共に教会に勤めており、冬木市やその近隣でホラー狩りを行う際は事前通告を受けるなど、事後処理等に関わっている様子。





間桐臓研(マトウゾウケン)
間桐家を裏から支配し続けている年老いた魔術師。
その正体は五百余年に渡り生きながらえ、聖杯戦争の始まりを築いた一人、マキリ・ゾォルケン。
若き日は正義を志し、悪の根絶を願う高潔な男だったが、過剰な延命処置の所為で魂が腐敗し、自己の生存に固執する妖怪に堕ちた。
作中では雷火と手を組んだ雁夜の裏切りにより、触覚たる老体と桜の体内に忍ばせた本体も容赦なく討滅される。
彼の死後、間桐邸地下の蟲蔵は一度魔導火で焼き払われ、十年後では魔戒騎士・魔戒法師の修練場に改造されている。
また、穂群原学園のPTA会長の役目は長男の鶴野(ビャクヤ)、他所の魔術師に貸与している霊地の管理は次男の雁夜に引き継がれた。





雨生龍之介(ウリュウリュウノスケ)
正史におけるキャスターのサーヴァント、ジル・ド・レェを召喚する殺人鬼。
今作では実家の古文書を参考に召喚を行おうとしたものの、既に輪廻の手でキャスター枠が埋まっていたため英霊の召喚はならなかった。
代わりに彼自身の陰我と血液で描いた魔法陣がゲートとなってフォーカスを呼び寄せてしまい、彼によって呆気なく殺されることになる。
しかし、それは自分が本当に探し求めていたモノを命を引き換えに手にする至福の瞬間でもあった。






藤村大河(フジムラタイガ)
穂群原学園に通うポニーテールの女子高生。
尋常ならざる濃霧によって学園が外界と遮断され、迫りくるホラーの大群に他の生徒と共に襲われたが、魔戒騎士たちの奮闘で事なきを得た。
事後処理の一環で記憶操作を受け、事件のことは殆ど忘却した筈だが、自分たちを救ってくれた紅い騎士の姿だけはぼんやりと憶えていた。
聖杯戦争終結後は、冬木市に腰を据えた衛宮家と聖家の面々の隣人となり、彼らにとって明るい日常の象徴として大切に扱われるようになる。
余談だが、彼女の祖父の名は「雷画(ライガ)」と言い、数十年後には二人が偶然ながら牙狼の称号を持つ者らと同じ名前を持っていることに輪廻は奇妙な縁を感じることになる。
作中では登場しないが、良縁に恵まれて結婚し、息子を授かり教職を休んで子育ての真っ最中とのこと。





マーリン
ブリテンの騎士王を導き、仕えた宮廷魔術師。通称、花の魔術師。
現在はアヴァロンの塔の中で幽閉の身となっているが、自分の意志で塔に留まり千里眼で世界を見据えている。
魔導輪ルルヴァを錬金するにあたり神官ヴァナルに協力した。
自分の時代に戻り、アヴァロンに渡ったアルトリアを通して知った聖杯戦争の真相にまつわる情報をヴァナルに渡し、それは物語序盤の輪廻に伝わることとなった。
因みに、ヴァナルが元老院を相手に様々な要求を通すことができたのも、マーリンが交渉に優位に立てる情報を千里眼で取得・提供していたからである。





冴島鋼牙(サエジマコウガ)
言わずと知れた魔戒騎士の最高位『黄金騎士・牙狼(GARO)』の称号を受け継ぐ者。
魔導馬・轟天を召喚できる歴戦の剣士にして、ホラーの始祖メシア、白夜の魔獣レギュレイスを打倒した最強格の魔戒騎士。
作中では魔鏡ホラー・カルマの討伐から約一ヶ月後、魔塵ホラー・ダロダ討伐の為、他の指令で偶然近場にいた聖姉妹と共闘した。





フォーカス
「孤高のホラー剣士」と称されている凄腕の二刀流剣士。名の由来はソロモン72柱の「フルカス」。
銀灰色の鎧を纏い、猛禽の兜を被ったかのような姿形をしており、背中にはボロボロのマントがついている。
両腕の籠手から伸びる二振りの「魔双刃」、魔力を炎に変えて自らの能力を引き上げる「魔炎邪装」など、魔戒騎士に類する能力を持つ。
剣士としての腕は超一流であり、手負いとはいえセイバーに対して終始善戦していたほどである。
ホラーとしてはかなりの変り種で、例え魔戒騎士が相手でも勝負ごとに関しては正々堂々とした態度を貫く。
その正体は、初代ロキを魔戒騎士にする為の闇の契約でレヴィロンに仕える騎士としてホラー化した魔戒騎士のなれの果てであり、初代ロキの夫。即ち、輪廻と雷火の先祖といえる人物。
その為か、聖家の女には奇妙な優しさを垣間見せることがあり、彼女らを侮辱する者には躊躇なく刃を突きつける。
「月光騎士・牙武」であった頃の愛剣「月光剣」という片刃の長剣を未だ持ち続けており、一人の剣士として相手に敬意を以て刃を交える際には、この剣を執る。
基本的には渋りつつもレヴィロンの命令に従う立場にあるが、それでも騎士としてのプライド故か同じの面々には敵対しつつも助力するような一面を見せている。
最終決戦ではレヴィロンを裏切り、今一度魔戒騎士として剣を執る事を決意し輪廻たちと共闘する。その際、月光剣を存分に振るいロキに勝利のパスを繋いで見せた。
最期はレヴィロンの放った破壊光線を我が身を盾にすることで狙いを逸らし、輪廻を救うために散った。彼の最期に輪廻は、誇り高い仲間であり、家族である彼の死を悼んだ。
その後、彼が遺した月光剣は輪廻の預かりとなり、強敵との戦いの最中必要に応じて二刀流で使用されている。





レライハ
「魔弾の射手」と異名されている上位種ホラー。名の由来はソロモン72柱の「レラジェ」。
飛び道具に関する陰我に憑りついてきたと言われており、銃火器が開発された近代になってから台頭してきた。一人称は「俺様」。
そのような経緯を辿っているだけあって「戦争」が起こる地には必ずと言っていいほど現れ、その場で戦う者を区別なく銃殺し喰らっている。
普段は軍隊や警察の特殊部隊のような現代的装備とマスクで全身を覆い隠した二丁拳銃のガンマンだが、本体は武器である二丁の回転式拳銃で、肉体は邪気の結晶体に過ぎない。
自らにつけられた二つ名を気に入っているようで、「狩人の合唱」を歌いながら登場してみせた程である。
冬木という戦場の空気に誘われ、今まさに決着をつけようとした雁夜と時臣の前に姿を見せると、彼らをまた戦争に参加する者と認識して襲い掛かってくる。
終始悪戦苦闘しその身がボロ雑巾のようになろうとも拳一つで自分に立ち向かってきた雁夜の根性に感服し、本体である二丁の回転式拳銃を託し彼の力となることを誓う。
この事から察するに、より暴れられる環境は勿論の事、最も自分を使いこなせるであろう人物を探し求めていたことが窺え、相当な変わり種のホラーであることが解る。
「悪魔銃レライハ」としての性能は凄まじいの一言に尽き、発砲された弾丸は撃ち手の思うがままの弾道を描き、弾倉には常に魔力製の魔弾が込められていて弾切れを起こさない。本体のモデルは2003年に開発された「M500」。
なお、武器として所有されてもホラーであることに変わりはない為、人間の命の代用として狩ったホラーの魂を吸収している。





レヴィロン
白蛇とドラゴンの特徴を併せ持った大型ホラー。
翼と腕をを折り畳むと白い大蛇のような姿で這い回るが、翼と腕を広げればドラゴンのような威圧感を撒き散らす。
冬木におけるゲート・ホラー出現の元凶であり、かつて一千年前、フォーカスとの契約で初代ロキに魔戒騎士としての能力を与えた張本人でもある。
聖杯が「此の世全ての悪」によって変質していることを知っており、聖杯降臨によって溢れてくる泥と陰我を啜ることでより強大な魔力、そして完全な存在となることを目論んでいる。
元を糾せば、偉大なる力を持つ「大魔導輪」と呼ばれる存在だったが、もう一つの大魔導輪であるガジャリとは違い、中立ではなく魔界の側につくことを選びホラーも同然の存在と化した。
性格はフォーカスから「暗君」と言われる程に傲慢で、英霊の魂を食糧としか見ていない。おまけに飽きっぽく、捕えたアイリスフィールをあっさりと切嗣に返している。
龍洞での最終決戦にて遂に姿をあらわし、圧倒的な力によって魔戒騎士たちを苦戦させたが、バーサーカーの決死の行動とキャスターの「永久に遥か黄金の剣」の一撃により大ダメージを負ってしまう。
それが大きな隙となり、その間に黄金騎士となった狼姫の渾身の一刀とセイバーの聖剣の輝きの前に両断される。
散り際にロキを道連れにするべく極大の破壊光線を放つが、フォーカスの決死の行動で狙いを逸らされたことで、新都の一区画は正史の世界と同じ戦禍を被った。
そして、最期は自らを打倒した輪廻を己の全存在を魔力に還元して発動した改造起源弾によって根源の渦と一時的に接続させ、数多の並行世界の未来の惨状を見せつけた。
だが、それでも絶望の中から希望を見出して屈さなかった彼女に対し、破壊された大聖杯の術式を基に第三魔法を再現し真の不老不死へと変えた。
そして、聖家の女を魔戒騎士足らしめてきた力の源であるが故、それが消滅して以降に誕生する聖家の女児に騎士の素養が宿ることはない。輪廻はそれを直感的に悟っていたのかもしれない。



後書き

ルルヴァ 『これが彼ら……私の生きた後の世を生きる者たちです。
 次は私の知る魔戒騎士達について……それで本当に最後です』



2022年2月10日:冴島鋼牙のルビ及び、マーリンの設定文書を修正しました。 



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