外伝2『太平洋戦争編』
第二十八話


――ハルトマンはある日、独学の飛天御剣流を遂に完璧と言える水準に高めた。それは天翔龍閃の習得に至ったからだ。これは独学では奇跡的であった。それを披露したのは、ウィッチで無くなった坂本を救うために行った賭けの時でもあった。

『飛天御剣流・奥義!!』

ハルトマンはシュトゥルムを応用することで、天翔龍閃の発動でできる真空空間の範囲を拡大させ、超神速の一撃を見舞う際の真空空間の拘束範囲を広げる。

『天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)っ!!』

「なっ!?」

坂本は驚愕した。ハルトマンが抜刀する際のモーションに居合の常識と言える『踏み出す』足が常識と逆なのだ。左から踏み出す流派がないわけではないが、極めて珍しい。

「何をする気だ、ハルトマン!?」

「おおおおおおおっ!!」

雄叫びを挙げるハルトマンというのが極めて珍しい上に、剣術とハルトマンという、おおよそ相容れないと思われた組み合わせなだけに、坂本の驚きは大きかった。そして、刀を片腕で振るい、相手を両断する。見事に。刀を鞘に納める動作も様になっていたため、坂本はしばし呆然としてしまう。

「ハルトマン……お、お前……その剣術を……どこで……」

「ん〜〜。あたしが習い始めたのは、ここ数年の話さ。継承者に直接教わったわけでもないから、免許皆伝じゃなくて、『真技開眼』になるかもね」

「信じられんな。剣術の基礎から習って、ここまでの剣を振るえるまでになるには、普通は10年近くかかるもんなんだぞ?私だって、子供の頃から講道館に通って、最近にようやく師範代になれたというのに、ずるいぞ」

「いやあ、三年くらい前にこれを知ってね。それで『人を生かす事にも、殺す術は繋がる』んじゃないって考えてね。奥義まで到達しちゃったんだ。ここまで到達したのは、あたし一人だよ、今のところ」

「んー……人を殺す術を鍛えることが、『人を生かす』事に繋がる、か……。お前らしいよ」

「そう言えば、お前は何を使ってるんだ?刀」

「んー、童子切安綱だよ。黒江中佐のツテで調達したんだ」

「扶桑の至宝と言われた名刀じゃないか!?いいのか!?」

「もっとも、そっくりコピーした代物だけどね。流石に凄い切れ味だよ」

「そりゃ安土時代の頃に、遺体を試し斬りしたら、6人まるごと切ったという逸話が言い伝えられているほどの名刀だぞ。そんじょそこらの扶桑ウィッチが支給されている軍刀とは、モノが違うぞ」

――軍刀も中には、古刀を性能で上回る高性能品が出ているが、ウィッチとは相性や、何かかしらの加護の都合もあるのか、エース級になると『古くから名を知られる名刀』を用いるケースが多い。智子の備前長船、黒江の雷切のように。そのため、ハルトマンが童子切安綱を与えられるのも不思議ではない。

「ああ、それは聞いたよ。だけど、軍刀も捨てたもんじゃないよ?陸軍兵器行政本部製のはいい切れ味持ってるし」

「陸軍や海軍工廠のは量産品だから、換えは効くんだが、対人はともかくも、怪異との戦闘での威力は落ちるんだよ。作った時代の加護とか、素材と魔力の相性も関係してくるし」

「連邦の軍刀は?」

「あれはいいが、晩年の私には勿体無くてな。今も護身用には持っていたが、今の私には宝の持ち腐れのようだ」

自嘲気味の坂本。ハルトマンに救われた事で『年を感じた』ようだ。だが、剣技自体は衰えていないはずである。そこでハルトマンは一計を案じ、手合わせを頼んだ。坂本は実戦から離れてはいたが、剣技には未だ自信はあった。数時間後、立会人に芳佳と黒江を迎え、仕合を行った。坂本は熟練した剣技を見せるものの、ハルトマンの飛天御剣流の前に翻弄される。

「クソ、こうも振り回されるとは……!ハルトマンめ、やる気になれば天才だな」

坂本は10年間鍛えた講道館剣術を用いるが、飛天御剣流の前には些か振り回され気味だ。

「さすがに少佐は鍛えてる。そんじょそこらの雑魚とは一味違うな」

ハルトマンは共に戦った者として、坂本の剣術を高く評価していた。坂本は北郷に追いつこうと、剣術に打ち込んだ。その為、今では黒江とも、ある程度は渡り合えるようになったと自負している(最も、黒江も腕を上げたが)。そのため、年下であるハルトマンに負けじと剣を振るう。

「おっと。さすが少佐、攻撃タイミングは分かってるみたいだね」

「伊達に10年も修行してないさ。これでも、私が全盛の頃は、姉さんから送られた『同田貫』を使っていた事もあるのでな」

「胴田貫ねぇ。少佐のおねーさん、九州の方にツテあるの?」

「プライベートな事だから大声では言えないんだが、結婚した姉さんが九州の方に嫁いでな。そこの刀匠からもらった業物だったそうだ。今は姉さんに返してあるけどな。……しかし、黒江の奴、どんなツテがあるんだ?若い頃から不思議だったが」

打ち合いつつも会話する二人。坂本は若かりし頃から疑問に思っていた『黒江のツテ』を口にする。

「中佐曰く、『扶桑海の後期』に作れるだけ作っておいたツテと、黒田の方のツテとか、加東大佐の方とかだってさ」

「あいつ、あの頃から、裏でこそこそと何か動いてたからなぁ。先生と江藤さんが話してたが、裏で手を回すの得意だからな」

「聞こえてんぞ―。おい。後でちょっと、私の部屋に来い。な?」

立会人の黒江はちょっとカチンと来たらしく、顔は笑ってるが、目が笑っていない。更にどす黒いオーラムンムンである。そこに芳佳がツッコミを入れる。

「黒江さん、どす黒いオーラもろバレですよ、もろバレ」

「お〜し、宮藤、お前も後で来い。いいな?」

「は、はふぃ!」

黒江は、事が済んだ後に二人を『シメる』と決意した。

(あとでしっぺを見舞ってやるから、見てろよ〜。黄金聖闘士のしっぺは強烈なんだからよ)

と、後輩を時たまシメる事も怠らない。この辺りが彼女一流の人心掌握術であった。


――戦いは、坂本が黒江に追いつこうとした結果、習得した雲耀で平突きを見せるが、ハルトマンはそれを弾く。

「何!?」

「悪いけど、その程度の突きじゃ遅いね。突きってのはこうするのさ」

ハルトマンはある程度の間合いを取り、深く腰を落として、切っ先を相手に向け、その峰に軽く右手を添えた構えを見せた。

(お、おい……ありゃ、斎藤さんの牙突だぞ!?くそ!先越されたぜ…)

「行くよ!!」

「!!」

ハルトマンが繰り出した技。それは斎藤一の必殺技『牙突』だった。以前に黒江がこれを食らい、シールドを真っ向から貫かれ、心臓が止まりかねないほどのショックを与えられた技でもある。黒江はこの時に初めて、『ウィッチの力への慢心』を捨てたのだ。

(確かアレは壱式。斎藤さんの切り札は零式だった……だけど、牙突は壱式でも、直撃すれば……!)

黒江はハルトマンが牙突を習得していた事に驚愕する。ハルトマンはわざと牙突の直撃を逸らし、突きの風圧だけで坂本を吹き飛ばす。

「うわああああっ!」

坂本は吹き飛ばされつつも、なんとか起き上がろうとするが……目の前に刀の切っ先が突き付けられていた。

「勝負あり、だね。少佐」

「まさか、お前がここまで極めているとはな。完敗だよ」

坂本はハルトマンの奥の手により完敗したが、その顔は清々しかった。逆に傍観者であるはずの黒江は驚きっぱなしだった。

「お、お、おい!ちょっと待て、お前!どこで牙突を!?」

「牙突?それが今の技の名前なのか?」

「あ、ああ。(あ、この世界は幕末期の動乱が殆ど無いんだった!新選組はあったらしいが……)」

そう。ウィッチ世界では、幕末期の動乱の規模が他の世界より小さいのだ。織田家の統治が、豊臣氏や徳川氏の統治より遥かに開明的だった故、比較的円滑に近代化を成し得たからだ。それ故にウィッチ世界には、他世界のような維新志士や新選組の活躍は殆ど無い。

「さて、ね。あたしも色々苦労したって事さ」

はぐらかすハルトマン。それに食い下がる黒江。坂本にはそれが新鮮だった。

(あの黒江をここまで驚かせるとは。ハルトマンの打った突きは、黒江をしてそうさせるほどの極意ということか?)

坂本は、常に自分が背中を追いかけていた黒江が、ハルトマンに『質問攻め』している様を感心して見ていた。ハルトマンの得た技能は、扶桑ウィッチに思わぬ波紋を呼んだのだった。



――ハルトマンの剣術は主に扶桑ウィッチに波紋を呼び、ハルトマンは道場破りの要領で、勝負を挑まれる事が急激に増えた。坂本の従卒である土方の方面から噂が広まったためだ。普段はグータラであるハルトマンも、この分野に関しては真面目に勝負を受け、若手・古参・エクスウィッチ、リウィッチを問わず、3日にいっぺんは仕合を申し込まれる始末だった。

「この間の次元震事件の余波で、まだ別次元の自分自身が帰ってないっつーのに、忙しい忙しい」

「あの次元震で来ちゃった別の『私』達のいた次元が、どの『1945年』かはそう簡単に特定できないさ。多分、あっちのミーナ大佐、パニック起こしてるんじゃないか?」

「リーネやペリーヌの手前、表立ってはしないだろうけど、ベットを涙で濡らしてる可能性はあるね。で、別のあたし達はどこに?」

「今は私自身にゃ本土で影武者してもらってるよ。他の連中もそれぞれ、敵への『デコイ』的な任務についてもらってる。難色を示した奴も多いが、重要な任務だしな」

黒江は別次元の自分に頼んで、本土で影武者を演じてもらったのをきっかけに、別次元の501・504メンバーに、扶桑本土で、この世界の当人の『影武者』を演じてもらっている事を語った。この世界への『彼女ら』の来訪から既に一ヶ月経過したが、彼女らの世界の特定には至ってはいなかった。そのため、現役でない三羽烏もいるため、自分の影武者を演ずるように依頼したのがきっかけで、軍部が公式に『影武者』を依頼した。

「別の自分が戦っているのに、後方で曲芸飛行をやれっていうのは納得がいかない」

これは芳佳B、錦Bなどが反発した。特に芳佳Bは別の自分におんぶに抱っこのような形でいる事に後ろめたさを感じていたようで、「ウィッチとして、こんなことしてていいんですか?」と広報官に問いかけた。こう答えが帰ってきた。

「貴女方は人を殺せますか?ウチのウィッチより強いですか?実力も解らない、覚悟も解らない人間を戦場に連れて行けると思います? それに“こんな”任務と仰いますが、国民に安心感を与えるのも軍の重要な使命なのです。 広報活動を通じて軍がどのような活動をしているか、とれだけ精強なのかを解りやすく伝えるのが広報なのです。 本当なら貴女方ではなく、本当のエースを連れて行きたいんですが、飛行能力に関しては貴女方でも劣らぬ技量が有ると聞いたからお願いするのですが、嫌ならばお帰りください、自分の食い扶持くらい働こうという意思すらないと報告させていただきます」

と。芳佳Bはこれに強いショックを受けた。追い打ちをかけるように、広報官から別の自分は『空の宮本武蔵』の諢名を以て、勇名を轟かす撃墜王である事を教えられ、芳佳Bはこの一言で罪悪感を感じ、たまらず泣き出す。見かねた坂本Bが広報官を『強く言い過ぎだ』と諌め、『君の言い方は辛辣にすぎる。宮藤は責任感が強い子なんだ。別の自分におんぶに抱っこでいたくないから、言ったと思う』と弁護した。そこで、彼に同行していた募集官がフォローに回った。

「いやあ、すまんね。広報官は典型的な若手官僚軍人なんだ。俺達に取って、他所からやって来たおまいさん方はお客さんな訳よ、あんな言い方してるが、お客さんを無事に返さなきゃ連邦や時空管理局にぶっとばされちまうって言ってるんだ、無事帰れるようにみんな動いてるから、今出来る事を精一杯やってくれんか?。な?」

と。彼は広報官よりずっと年上で、世帯持ちである。彼は広報官と仕事で組む機会が多かった。広報官は、若くして広報官になった若手官僚の常として、堅苦しい物言いしか出来ない。そのため、周囲の反発を招きかねない発言をすることも多く、彼がフォローに回ることが多かった。今回もそれで、自分の娘ほどの年頃の芳佳Bを慰め、坂本Bには広報官の発言を陳謝する。芳佳Bは募集官がフォローした事で、広報官の不器用さに気づき、任務に打ちこむようになる。広報官は広報官で、打ち込んでいる仕事を馬鹿にされたと逆上し、つい強く言ってしまい、宮藤芳佳を泣かせてしまった事に内心で震えていた。一瞬であるが、この世界の芳佳自身に知られたら、二刀流の日本刀で殴り込まれて、全身を膾切りにされてしまう!という考えがよぎったからだ。なので、募集官が上手くフォローしてくれた事に本心から『ホッと』したという。この日、調布での展示飛行と握手会の開催を終えた二人は芳佳Bらを連れて、行きつけの居酒屋で『今日はお疲れ様、見事な飛行でした。また、お願いしても宜しいでしょうか?』と、広報官は彼本来の優しい笑顔で言い、芳佳Bも『私でよければ喜んで!』と快諾し、和解したという。




――その芳佳Aは菅野直枝の護衛役として名を馳せていた。ある日、菅野のいない時に、菅野の姉『菅野かほる』(当時20代前半。菅野の母代わりとなった心優しき女性)が64Fを訪ねてきたのだ。

「あなたが菅野さんのお姉さんですか?」

「ええ。私は菅野かほる。直枝の姉です。直枝はおりますか?」

「あいにく、今はスクランブルで出撃しているんですよ。あと30分もすれば戻ってくるので、菅野さんに伝えます」

「すみません、わざわざ」

菅野の姉の来訪はスクランブル発進から帰還中の菅野へ伝えられた。

「ね、姉様が基地にぃ!?」

「はい。たった今」

「姉様で良かったぁ。お袋と親父は勘弁してほしいけど、姉様とお兄ちゃんなら大歓迎だ」

菅野はポロッと本音を覗かせた。菅野は警察署長の父を持ち、明治生まれの母も子らに厳格な子育てをする家庭に生まれたため、文学に打ち込む事で不満のはけ口としていたが、厳格な両親を快く思っていなかった。そのため、自分を可愛がってくれた、年の離れた兄と姉を強く慕い、兄が学校でいじめられたと聞くやいなや、兄をいじめたリーダー格の家に殴りこんで、病院送りにした事もあるほどだ。

「姉様に、急いで戻るからって伝えてくれ!」

「分かりました」

「頼むぞ〜〜!」

と、慌てる菅野。自分の大切な人間だと自負している姉が来たのだから当然の反応だった。菅野は、姉に軍入隊前まで添い寝をしてもらっていたという恥ずかしい過去もあるほどに、姉を慕っており、両親のいうことは聞かなくても、姉や兄の言うことなら聞くというのは、父の評だ。

「あ、申し遅れました。私、宮藤芳佳中尉です。菅野さんの僚機をやらせて頂いてます」

「菅野かほるです。あなたが直枝の手紙に書いてあった宮藤さんね。妹がお世話になっております」

かほるは深々と頭を下げる。彼女は見るからに抱擁感にあふれており、芳佳は、かほるが菅野が時々見ている写真の女性であると思い立ち、大事に思ってる家族であり、心の拠り所だと悟った。彼女の口から、菅野が芳佳のことを手紙で、『妹が出来たみたいだ』と大喜びしていた事、芳佳の負担をどうやったら減らせるかと真摯に悩んでいて、それを相談していた事が伝えられた。そして、添い寝をしてもらっていた事を言いかけた時に、ちょうど当人が帰還し、『あ〜〜〜〜〜〜!姉様ぁああ〜やめてぇ〜!』と赤面しながら突っ込んできて、周囲のものをぶっ飛ばしたため、当人は姉に叱られたという。







――ハルトマンは戦場で、リベリオン本国軍エース『アイラ・レイチェル・ボング』と相対し、すれ違いざまに全火力をぶつける事で撃墜し、地上に追い詰めた。だが、彼女は西洋剣術を嗜んており、剣の勝負となった。最初は互角だったが、剣の間合いを見切ったハルトマンは彼女の剣を切り払い、態勢を崩した一瞬を突いた。

『飛天御剣流・九頭龍閃!』

ハルトマンの得意技の一つである九頭龍閃。9つの斬撃を同時に放つこの技、通常であれば、一撃で死亡、もしくは卒倒なのだが、とっさに直撃する箇所をずらすことで、気絶を免れる。

「九頭龍閃に耐えたか。さすが、リベリオン軍トップエース。そのくらいの意地はあるか。なら、こっちも本気で行くよ!」

ハルトマンは次なる技を放つ。それは天翔龍閃である。刀を振るい、初撃を躱されるまでは予定調和である。

(何!?動きが……引き寄せられる!?)

「飛天御剣流・奥義!!」

ハルトマンの乾坤一擲の攻撃が炸裂し、その炸裂音は後から聞こえた。これぞハルトマンの現在、持ちえる最大最強の大技。

「天翔龍閃!」

天翔龍閃の炸裂で更に大ダメージを負い、更に吹き飛ばされ、片腕を折られる。

「ぐあああああっ!」

彼女はこれで相当の重傷を負い、そこを同僚に助けられ、ハルトマンとの再戦を誓うも、療養後の飛行での着陸寸前に機体が分解、半身不随の重傷を負ってしまい、ウィッチ生命を絶たれてしまう。更に、自身を助けてくれた『トニア・ベッツィ・マクガイア』少佐が飛行64戦隊との死闘を演じ、最終的に仲間を落とされ、激昂した武子の『ファルコンブレイク』に一刀両断される形で倒され、大空に散った事を知らされ、悲観に暮れたという。武子は後年、その空戦を振り返り、『あの時は新人の子を目の前で落とされて、頭にカーっと血が登ったわ。それで天宮さん――レッドファルコン――の姿が頭に浮かんだの。それであの技を放ったわ。まるで、彼に導かれたように』と語っており、レッドファルコンの勇姿が武子の心に深く刻まれ、影響を与えたかが分かる。なお、スーパー戦隊らの必殺技を伝授されたり、身に付ける事はその時の64Fを皮切りに前線部隊に浸透し、太平洋戦争の最終段階に至った1953年までには、空戦ウィッチのエース達は必ず一つは、ヒーローたちの誰かから受け継いだ必殺技を身に着けていたという。

――ウィッチ達は新たな力を求め、足掻く。最初は『もう、仲間を守れない無力感で泣きたくないから』という理由で、黒江が最初に身につけた『飛羽返し』が流れを作り、やがてそれは太平洋戦争という大きな歴史の中で、悲劇の犠牲を食い止めるうねりとなっていく。エーリカ・ハルトマンは、仲間を守るため、必ずしも身につけた飛天御剣流の理に従わなかったものの、弱きのために剣を振るうという理はきちんと貫き、戦争が終わった段階で、13代比古清十郎や緋村剣心との対面を果たしたという――



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