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Chance 第五話「9月でも幽霊はでるさ」
作者:ひいらぎ 由衣  [Home]  2011/09/05(月) 20:41公開   ID:k1thGKoNjk6
あれから、数か月がたち
私達4人は、長いテーブルにユリさんと向かい合わせで座っている
私はちょっと、不機嫌だった。理由は・・・
「ユリさんっ、これどういう事ですか!?」
「どうって・・・バライティ番組のオファーが・・・」
ユリさんはとぼけた顔をしている
「違いますっ、何で、心霊スポットの調査なんですか!?
しかも、今もう9月ですよ?」
バライティはバライティでも、心霊スポットって・・・
「いいじゃない、仕事くれてるんだから」
ユリさんは、他人事のように言うが・・・
「だからって、初バライティで、心霊・・・」
私はこう見えても、怖がり何だ・・・
「だってぇ、裕也と愛蘭は霊感有るしぃ・・・いいかなって?」
子供のような言葉遣いだが、私は余計にキレた
「だからって・・・だからって・・・」
「茉莉香・・・もしや、ビビり?」
ユリさんは、見下した顔つき
「ち、違いますっ」
私はとっさに強がった
「じゃあ、いいでしょ?」
ウムム・・・手ごわい

ロケ当日
私達は、幽霊が出ると噂の廃病院へ行った
スタッフさんに渡されたのは、1人1代のビデオカメラ
「じゃあ、行ってらっしゃーい」
ユリさんは、病院へ入る私達に上機嫌で見送った
病院内は、薄暗く、天井には蜘蛛の巣が張り詰めていて、今にも幽霊が出そう
「や、ヤダなぁ」
「大丈夫だよ。茉莉香ちゃん、私が付いてる」
愛蘭は、自信ありげにそう言ったが
「いや、お前、頼りねぇよ」
どんどん、奥へと進む
「何か、出そうかも・・・」
裕也は青ざめた顔つき
「や、やめてよぉ・・・」
すると、目の前に4つの部屋があった
すると、兄貴がひらめいた顔をした
「じゃあさぁ、1人で部屋ん中入ろぉぜ」
兄貴はニヤニヤ笑う
絶対私の事からかってるっ!
結局1人で入った
部屋の中は、散らかっていて、気持ち悪い
すると、私は何かを踏んだ
「ひゃっ、何!?」
それは、骸骨、多分この形は小動物・・・
ガタン!
「うわぁあ!?」
ヤバイ、絶対何かいる
私はさすがに、怖くなった
「もう・・・ヤダ」
すると、ポンと肩をたたかれ、振り返ると
「茉莉香?」
「裕也!」
裕也は心配そうな顔
「全然戻ってこねぇから、心配で・・・」
私は頬に詰め痛い液体がこぼれた。その時自分が泣いているのを気付いた
「・・・いこっ、2人も待ってる」
裕也に手を引かれ、部屋を出た
そして、ロケ終了後
「じゃーん、私から差し入れの肉まんっ、息抜きに食べよっ」
愛蘭が、ホカホカの肉まんを差し出した
1人ずつ取っていく、だが私の番で
「あ・・・れ?」
私の分がない、さっきちゃんと4つあった
「誰か2つ取ったか?じゃあ、数えてみるか」
裕也がそう言うと、1人ずつ肉まんの数を数えた
「1」
「2」
「3」
「4」
「5・・・って、ねぇよっ!?」
私はそういうと
「ん?5人?」
私らって・・・4人だよね?
「で」
「で」
「で」
「出たぁぁあああ!?」
9月でも、ひやっとするホラーはいいでしょ?

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■作者からのメッセージ
今回は、怖い話が混じりましたね
9月でも、怪談話は怖いものです・・・
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