「テメェがここの主か?」
黒い髪に青い鋭い瞳、黒いコート羽織った男、クロガネは地霊殿の主と思われる人物に話しかけた。
「私のペットが随分手厚いおもてなしをしたようですね、初めましてクロガネさん、ここ、地霊殿の主、『古明地 さとり』ともうします」
クロガネは明るい薄い紫の髪にアメジストのような瞳、何より特徴的なのが左胸にあるサードアイという目玉のようなものを見てにやりと笑った。
「話が早い奴はいいねぇ〜じゃあ、さっそく本題に入ろうか?」
シロガネはさとりの能力を瞬間的に把握した。おそらくさとりは読心術系の能力を持っているということを。
「もういいわ、あなたが言いたいことはわかった、そうねぇ……主としてあなた方に協力しましょう。一応、おくうを襲ったのにもワケがあるわけだし、今のところあなたよりあなたの兄の方が恐ろしいわね」
「協力感謝する。知っているとは思うが時間がない、それとこの鳥女はこっちで預かってもいいか?」
クロガネはうつほを見て言った。
「ええ、彼女はちょっと記憶力は無いけれど優秀よ」
「これは心強い」
クロガネはうつほに手で来いと指示し地霊殿をあとにした。
うつほもつられていくようにさとりの指示に従いクロガネの後についた。
「……本当に時間が無いわね、あと三日くらかしら……」
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朝、シロガネはベットの心地よく眠っていたが太陽の光に起こされる。
おもむろに起き上がり上着を羽織る。もう間もなく冬が来る、微妙な肌寒さがシロガネを襲う。
ベットから抜け出し靴を履き、部屋を気だるそうに後に一服するためにバルコニーに向かう。
「あ、シロガネさんおはようございます」
廊下にて咲夜が挨拶をしてきた。綺麗に着こなされたメイド服はしわのひとつもなかった。一方のシロガネのやる気のなさそうな、しわだらけのシャツにズボン、折角の白い綺麗な髪が寝癖で残念なことに。
「あ、おはようございます」
シロガネはまだ眠いのか紅い鋭い目をこする。
「お怪我の具合はいかかがですか?」
「大丈夫だ。すっかりこの通りだ」
シロガネは両腕を広げて言った。少々子供じみていたが咲夜は安心したような顔になった。
「左様ですか……戦役のときはもっと大きな怪我を?」
「まぁ、斬られたり、撃たれたりいろいろあったな……」
シロガネは思い出すように言った。
「戦役……立ち入ったことを伺いますが、どんな戦争だったのですか、そして何人ほど殺したのですか?」
咲夜は恐縮しながら言う。
「あ〜、それなら……」
シロガネはここで、自分に起きた奇怪な現象の片鱗を掴んだ。
なぜなら――
シロガネは……
思い出せなかったから
自分が戦争に参加していたこと、殺していたことはわかっている。
なぜ、その戦争をしていたのか?
なにを、殺していたのか?
パチュリーの言っていた言葉を思い出す。
自分が思い出そうとする意志が無いから。
“思い出せないのではなく、思い出したくないということを”
「どうかしましたか?」
咲夜が心配そうにシロガネを見た。
「すまん、その話は心の整理がついてからで頼む」
そう言ってシロガネはすたすたとバルコニーに向かった。
バルコニーにつくといつも通りタバコに火を点ける。外の風景を眺めながら煙を吐きだす。
(状況をいったん整理しよう……まず、ここに来たとき咲夜の能力が暴走していた。それにオレがきっかけを与えなんとか解除された。その後しばらくして死んだはずの弟に遭遇、これが一つ目の謎になるな。死んだはずの弟……
いや、まて記憶が消えているということは、記憶が操作されているという考えもできる、そこで自分がもっとも思い出したくない記憶とリンクさせ記憶操作をより強固なものにすれば……だが一体なぜそこまでして?)
「幻想郷に来たのは戦役を終えたからじゃない……戦役を終わらせるためにきたのか?」
結論から言えばそうなるだろう、戦役が終わっていればわざわざ、シロガネの記憶を操作する利点がどこにもない。しかしシロガネは幻想郷に来る直前、または移動中に何者かによって攻撃を受けたということになる。
最後に残るはクロガネの攻撃、あの時、シロガネは確かに致死量の攻撃を受けた。それがあの時だけ瞬時に回復した。あの時、回復系の武器は装備していなかった。
「……オレの能力は、本当に“武器に魂を込める”能力なのか?」
シロガネは自分の能力、記憶に疑いを持つ。
「お食事の準備が整いましたよ」
振り返ると咲夜が声をかけてくれていた。
「すまないな……」
シロガネは食堂に向かった。
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「ひょっとして、連れてこられた理由って……」
「お前が飛べるからだ」
クロガネはうつほにつかまりながら言った。
「なんか期待して損した気分……」
うつほはため息を交えながらうなだれた。
「まぁ、そういうな、それより傷は大丈夫か?」
「自分でやっておいて心配するなんて変な人ですね」
クロガネはそっぽ向いた。
「これから、おまえには嫌でも殺し合いに参加することになるかもしれんからな、い、一応、聞いただけだ」
「物騒な話ですね。これから何が起こるか教えてもらえないでしょうか?」
「あと約72時間後、ここで過去最大級のスペルカードルールの通用しないどこから来たのか、どんなものかも知らない奴らと戦争をすることになる。それに対抗するために今、オレたちは地霊殿、紅魔館、永遠亭、命連寺、白玉桜、あと閻魔ところ、え〜と名前は……まぁ、いいや」
うつほは首を傾げた。
「なんで未来のことが分かるの?」
「オレたちも詳しいことはわからん、頼まれたからここに来た。曲がり何もオレはドラゴンハンターだからな」
「ドラゴンハンター?」
「文字通り、龍殺しを生業にする人間のことだ。この焔を操る能力は自身の能力だがそれ以外は術によってドラゴンから奪ったものだ」
「じゃあ、その奪った能力にはどんなのがあるの?」
「一応、あることもあるが大体は肉体強化だ。それ以外は……ガラクタ同然、使い物にならないものばかりだ、あてにするな」
鼻で笑うようにクロガネは軽い口調で言った。
「ガラクタって、龍って普通は強いものじゃないの?」
うつほは飛行を続けながら言う。
「だから言ってんだろドラゴンは強くても術で奪ったものはガラクタだって」
目じりを痙攣させた。クロガネはかなりの短気で気性は荒くシロガネとは性格が正反対である。
「そんなに目くじら立てないの」
「うるせぇ、鳥女」
「「「そこのあんた!! 私と勝負しなさい!!」」」
クロガネの青い瞳に映ったのは巨大な岩だった。大きさはひとつの村くらいはあるだろう。しかもそれはそびえたっているのではなく、浮いていた。
(ん? しめ縄か? チッ、スキマ妖怪から聞いた話だとおそらく天人か?)
クロガネは顔を引き攣らせ、うつほを見た。
「無視しろ、めんどくさい」
「残念だけど、行く手を阻まれまくってるのだけど」
「わかった、相手してくる」
(だが相手はよりにもよって、天人、この世界で言うなら、大妖怪クラスの化け物……目くらましで速攻退散とするか、下手したら命が危ない……)
うつほは上昇した。
(見えた、あの桃の飾りを付けた胸が断崖絶壁の青い女が本体みたいだな)
「おい、鳥女、行き先は分かるよな、オレがひきつける間に迂回しろ」
うつほはとりあえず頷き、クロガネの手を離した。
ふわりと揺れるからだ、しめ縄の付いた巨石の上にのる。
「あら、もう一人の方は?」
もも飾りを頭につけた女が傲慢そうに言う。
「テメェの相手はオレ一人で十分だ、貧乳もも女」
クロガネは腕から青い炎を出現させる。
「言ってくれるわね? あなたの前にいるのは天人よ?」
「天人、天人ってそんなにテメェら天人が偉いのか?」
クロガネは挑発するように言う。無論、意味なく言っているのではなくうつほから注意を逸らすために言っている。
「だった勝負しなさい!! 力の差っていうものをみして上げる!!」
もも飾りを付けた女の後ろからごろごろとした岩が宙に浮く。
クロガネは青い炎を逆噴射させ移動速度を上げ、女との距離を一気に縮めその勢いのまま蹴り上げる。
ガツン!!
女のアゴに直撃する。
(チッ、まるで利きやしねぇ、どうなってんだコイツの体、飯にコンクリートでも食ってんのか?)
「あらぁ〜、口で言うほど大したことないわねぇ〜?」
(しまっ――!!)
グチャ!!
クロガネの腹に岩が直撃する。
ギリギリ体重をずらしダメージを軽減するが、それでもクロガネにはかなりのダメージになった。
(骨は逝ってないようだな、鳥女の移動速度を考えればあと十秒くらいか……)
「あれれぇ〜もうノックダウンかしらぁ〜??」
「ほざけ、ウォーミングアップにもならねぇな?」
クロガネは深呼吸し青い炎を両手に展開する。
(本気は出してないが……本気を出しても勝てる気がしない……銃を使ったところで弾の無駄になるだけだし、今回は使用を控えよう……早いところシロガネの能力がもとに戻ることを祈るしかねーのかよ)
クロガネはため息をついた。
「さぁて、問題、オレはこの両手の炎を何に使うでしょうか?」
9
「炎でしょ? 決まってるじゃない攻撃でしょ?」
8
「残念外れ、もう一回チャンスをやるよ、天人ならこれくらい解けて当然だろ?」
7
「も、もちろんよ!! え、え〜と……」
6
「どうしたよ? さぁ、答えろ答えろ!!」
5
「卑怯よ!! ちょっと待って!!」
4
「卑怯? 天人相手にこれくらいのガキでも分かる謎解きだしても意味ねーだろ?」
3
「うるさい!! ちょっと静かにしなさいよ!!」
2
「おいおい、そんなんじゃあ天人の名折れなんじゃねーか?」
1
「わ、わかったわよ!! せ、正解は、そう!! 援軍で呼ぶんでしょ!!」
0
「正解は、こう使うんだよ!!」
シロガネは炎を大きく広げ女にゆっくり炎をぶつけた。
女が驚き岩を自分に寄せたのを見てシロガネは自分の立っている巨石から飛び降りた。
ふわりと体が軽くなる。
少し空中をさ迷うが、うつほがクロガネを何とか捕まえた
「だ、大丈夫ですか、さっき岩が直撃したのが見えたのですが?」
うつほが心配そうに言った。
「掠っただけだ」
ズキリとクロガネの腹に痛みが走る。黒いコートがクッションになったのか思ったほど重い怪我ではなかった。
「まったく、天人にあんな口きけるなんて、大妖怪クラス人ですよ」
「口だけなら、だれでも言える、行動で示せなければ吠えるだけの犬と同じだ」
クロガネはじんわりくる痛みに青い瞳が際立つ目を吊り上げた。
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「どうしました!? そんなものですか!!」
ガツン!! ガツン!!
木と木がぶつかる音が道場に響き渡る。
「まだ、まだぁ!!」
シロガネは構えを直し星の攻撃を体を捻らせかわしながら、木刀で一撃を加える。
紅に染まったシロガネの瞳が星の攻撃を捉え白銀の髪を揺らし強力な刺突を加える。
星は得物である木槍の柄を振り上げピンポイントにシロガネの腕に当てる。軌道が逸れた木刀は空中に飛ぶ。
(チッ――!!)
シロガネは星の木槍を掴み、脚で星に直接打撃を当てる。それを星はバックステップでやり過ごす。
シロガネは姿勢を低くし宙に舞った木刀をキャッチする。
「シロガネさん、本来使う得物でお互いに稽古しませんか?」
金髪に金色の目、まるで虎のような星がにやりと笑ってそう言った。
「わかった」
シロガネは木刀を投げ捨て、腰あたりから鎖の付いたナイフを取り出す。ナイフは黒い刀身でまるで影からそれを取り出したような黒色だった。
それは以前、咲夜に見せたナイトメアとアースだった。
シロガネは右腕に鎖を巻きつけ、ナイフを持つ。
一方、星は槍だった。和製の独特で異彩な雰囲気を醸し出した槍はシロガネでも生唾を呑む。
「では、行きますよ!!」
シロガネはナイトメア構える。
星が槍でシロガネを薙ぎ払う。
シロガネは最小限の動きでギリギリ槍をかわす。が風圧だけでシロガネの頬から血が流れる。
星は本気だった――
おそらく本気を出さないシロガネを見かねたのだろう。
槍はその長さゆえ攻撃範囲が異常に広い。だが同時に距離を詰められすぎると取り回しが悪くなるという欠点もある。
シロガネはナイトメアの刃で星の腕に突き立てる。
キイイン!!
「ひょっとしてあなた……本気を出さないではなくて本気を出せないのですか?」
ナイトメアの刃を親指と人差し指で白刃どりした星が首を傾げる。
「ああ、そうだ」
「いったん聞きましょう」
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「ここが、閻魔が白黒つける場所……いくぞ、うつほ」
「え、あ、はい!!」
クロガネは船着き場にて船頭死神のところに行った。
「おい、すまないが聞いてもいいか?」
「ん? あたいのことか?」
クロガネは赤い髪に和服着ている、鎌を持った死神に声をかけた。
「四季 映姫 という奴に緊急の連絡がある、そこまで連れて行ってもらえないだろうか?」
「いいよ、乗りな」
クロガネとうつほは船に乗り込んだ。
「しかし、ただの人間が珍しいね〜四季様に会いたいなんて」
「まぁな、普通じゃあこの船に二度は乗らんからな」
死神ははっとした顔をになり言った。
「あんた、ひょっとして地獄殺しのクロガネか!?」
「こっちではそう呼ばれているのか」
「私は『小野塚 小町』っていうんだよろしくな、まさかここで地獄の歴史を変えた人間がいるなんて驚いた」
クロガネは一度死んでいる。見るも無残な惨殺死体となって。
そして死したクロガネの魂は地獄に落とされた、だがクロガネは地獄を破壊し、生も死のルールを破壊し、そして再び地上に帰ってきたという経歴がある。無論、本人も無事ではなかった。
「そうか、死神の中にはオレの命を狙う奴もいるんだがな、お前は話の通じそうなやつで良かったよ」
「まぁね、あたいはむしろ尊敬するね、地獄から這い上がっちまうなんてな、しかも四十九日以内にな」
「そりゃどうも、けどな死神ならわかるだろ? オレがどのように生きどのように死んだかを?」
小町は顔をしかめた。それが意味することは、クロガネはまともな人生を歩んでいないことを物語っていた。
「……ついたよ、気を付けてな、なんだか上の方は揉め事ばっかりだからな」
クロガネとうつほは船から降り一瞥した。
小町はなにかを言いそうになったが、口を結び静かに戻っていった。
「さてと、行くぞ」
クロガネは門をくぐり、閻魔のところに向かった。
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「なるほど、記憶が消えて能力が封印された状態になったのですね」
「そういう事になる、もちろん原因は分からない。ひょっとすると、さっき言った能力が本当にオレの能力かさえ怪しい。能力を付与する術や魔法なんか腐るほどあるだろ?」
シロガネは呆れた顔で笑った。
「聖はどう思いますか?」
「ん〜……考えるなら、記憶の方は自作自演か、強大な敵に攻撃されたとかかしら?」
聖は顎に手を置きながら言った。
「だが、オレがやったとして何のメリットがある?」
「そこまではわからないわ、ひょっとするとあの黒髪の男が言っていた事となにか関係があるのかしら?」
「黒髪の男?」
シロガネは顔をしかめた。
「ええ、あなたが初めてここに来る前に、黒髪の男性が、三日後に巨大な異変が起こるから気を付けろと言ってどこかに行ってしまったの」
おそらく、それはクロガネのことだろう、人里は割と黒い髪の人間が多いから記憶に残らなかったのだろう。
「そいつは、オレの弟だ……死んだはずの……」
聖と星は目の色を変えた。
「どういう事ですか!! 死んだはずなんでよね!?」
シロガネは驚愕の顔をした聖を手で押さえる。
「オレにも分からない、ただ一つ言えることは、あいつはもう人間じゃないということだ」
「……すいません、取り乱したりして」
シロガネは紅い目で諭す。
「気にするな……だがあいつのいう事はほとんどが本当のことだ。おそらく三日後なにかが起こるは――」
シロガネの頭がズキリと痛み何かが浮かび上がった。シロガネが頭を押さえるとすぐにその痛みは治まった。
「どうしました!?」
聖がシロガネの元に行く。
「大丈夫だ、それより今何か見えた……わからない」
「なんにしても、稽古は積んでおいた方が良いようですね」
「ああ、そうだな」
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「じゃあ、話をする前に……また運動ですかぁ?」
おそらくクロガネを輪廻の輪に戻そうとする考えのやからであろう。
「ど、どうするのですか、クロガネさん!?」
クロガネの周りには無数の迎えの死神が鎌を持っていた。
「おい、そこの死神!! これを四季 映姫っていう閻魔に渡しておけ!!」
クロガネはポケットから手紙を取り出し投げ捨てる。死神の一人がそれを受け取った。
「じゃあ、オレは帰る、その手紙必ず届けろよ、もし届けなかったらここにいる死神を皆殺しにする」
背中を向けクロガネは歩き出す。
「――逃がすか!!」
クロガネは振り返り死神をにらみつけた。
「殺すぞ……死神?」
その青い瞳はまるで龍であった。そう言うしか表現できなかった。
「ひぃっ!!」
死神でさえ体が凍りついたほどの物だった。
「……行くぞ」
(これで、大体すべてのところに異変の知らせはした。あとは、スキマ妖怪に任せるとしよう。他はシロガネが無意識に知らせているだろう……あと、二日か……)
六杯目終わり