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黒の異邦人は龍の保護者 # 15 “ A Carmine star begins to twinkle again. ―― 赤星は再び輝き出す ―― ”『死神の涙』編 M
作者:ハナズオウ   2012/03/01(木) 21:58公開   ID:CfeceSS.6PE




 アントニオの車に乗り、アントニオ・ロペスと鏑木虎徹、カリーナ・ライル、ハヴォックはとある目的地に向かっている。

 道案内役であるハヴォックが示した目的地は“オリエンタルタウン”。

 鏑木虎徹が育ち、鏑木楓が健やかに育っているのどかな日本風の田舎街である。

 目的地を聞いた瞬間、虎徹の瞳が怒気に塗れたのをハヴォックは知らんぷりした。

 目的地に着くまでは3人の注意を自分自身の話に向けておかなければならない。

 その為ならば例え虎徹の怒りをかおうと、例え死ぬ寸前まで殴られようと……。

 ハヴォックは心の奥底で決意し、ゴクリと唾を飲む。

 目的地に向かう前にカリーナの家にて、カリーナが街で拾った“とあるモノ”をハヴォックは手に入れた。

 “とあるモノ”を手に入れた瞬間、ハヴォックはカリーナを賭けに巻き込んだ理由は達成した。

 鏑木虎徹を賭けに巻き込めたのはかなりの幸運だった。

 “とあるモノ”を得たことと虎徹を巻き込んだことで、ハヴォックはパーセルとの賭けに勝つ見込みが出てきた。

 後部座席に隣り合って座るカリーナはハヴォックの手元に視線を合わせて動かさない。

 それぞれ別の感情を持った視線がハヴォックに向けられている。

 カリーナは疑いの視線をハヴォックの手元に。

 虎徹は怒りの視線をハヴォックに注いでいる。

 アントニオはそれらとはまた違った別の感情が乗っていた。

 ハヴォックは周りの3人のチラチラと向けられる視線を無視し、運転席と助手席の間に見える夜の闇から視線を動かさない。

 かつての名前カーマイン――洋紅色の少し跳ねた髪に薄い緑の瞳のやせ細った白人の女性。

 ボロボロのワンピースから覗く身体の隅々に赤い引っ掻き傷が所狭しと刻まれている。

 指を動かす度に刻まれた引っ掻き傷が広がって一滴の血が引っ掻き傷に浮かぶ。

 その手には黄色い液体が入った無針注射器が握られている。

 ハヴォックが握っている無針注射器は、カリーナが街で起きた暴風騒ぎの際に拾ったモノである。

 カリーナが先程から見つめているのはこの無針注射器である。

 その視線にハヴォックは気づいているが、一切説明しようとはしない。

 ハヴォックは黒に運ばれながら確かにカリーナが鞄に拾った無針注射器を入れるのを見ていた。

 猫からアンバーからの『未来の記憶』を聞いた。

 伝言は2つ。

「『どこでもドア』を持った狸さんと猫さんが来るよ」
「あなたは逃げることも一生震え続けることも選べるよ」

 黒が襲撃を受けたと聞いた瞬間、ハヴォックは確信した。
 この騒動が自分のこれからの分水嶺となるのだと……。

 誰にも気づかれてはならない。

 耳についた無線から音声が流れているパーセルにも、ヒーロー達にも、誰にも気づかれることなく切り札を伏せなければならない。

 その為にも、今にも切り札について聞いてこようとしているカリーナの注意を他にそらさなければならない。

「私は数え切れない程の人を殺してきたよ。

 能力で人を大量に殺し、対価で子供の生き血を啜ってきた。

 組織の命令に従い、組織から与えられる子供から血を啜った」

 無針注射器をギュッと握ったハヴォックは淡々と語り始めた。

 自身の生い立ちから、能力のこと、対価のこと、“組織”に飼われて兵器として生きてきたこと。

 “最低最悪の契約者”として、契約者からも人間からも恐れられていたこと。

 能力を失い、生まれて初めて家族というものに触れたこと。

 様々な思惑の下、能力を取り戻し、死んだこと。

「その時な、彼に言われたんだ。“お前は殺さなす必要はない、誰も殺さない”っとな……

 こんな兵器として生きてきた私にだぞ。なぜだろうな……救われた気がしたんだ。

 能力を得てからずっとあった嫌悪感が薄れた気がしたんだ」

 ハヴォックは聞き入っている3人にどこかぎこちない笑い声を小さくあげる。

 油が切れたカラクリのような笑い声に3人は何もいう事ができない。

 変な笑い声だなっと言う事もできず、少し気味悪そうな視線を送る

「……そうだな。私の話はどうでもいいな。

 “黒の死神”についてだったな」

「そうだっ! なんのためにあいつは事件を早期に潰すんだよ!?」

「目的は知らない……っがなぜしているのかは想像がつく。

 黄 宝鈴ホァン パオリンのためだよ。あの子の為にアイツは自分を殺そうとしている」

「黄の!? なんで? 私も助けられたの……なんで……なんであの人は」

 身を乗り出して話しかけてくるカリーナの瞳は少し潤んで、女のハヴォックも少し見惚れてしまう。

 記憶を弄られてヘイとの記憶を失ったカリーナが、また黒の事を気にかけている。

 聞けば接触は数分程度、まったくあいつは……っとハヴォックは苦笑する。

「私が黒と初めて逢ったのは戦場でだった。対価で眠ってしまう妹を抱きかかえていたよ。

 契約者のみで構成された部隊の唯一の契約者でない人間。

 15かそこらの子供がクッキリと隈が刻まれて、希望も何もない暗い瞳をしていたよ」

 ハヴォックは淡々と黒の過去を話し始めた。





―――――――




TIGER&BUNNY × Darker Than Black


黒の異邦人は龍の保護者


  # 15 “ A Carmine star begins to twinkle again. ―― 赤星は再び輝き出す ―― ”


『死神の涙』編 M


作者;ハナズオウ





―――――――





 人が人を殺す戦争という場にて出会った東洋人の少年について、ハヴォックは静かに語り始めた。

 彼を初めて見たのは、死体からナイフを取り出しているところだった。

 その目には希望は一切なく、淡々とやるべき事を機械的にこなしていた。

 希望が一切灯らない瞳を除けば、どこにでもいる平凡な少年は、その時既に“黒の死神”として恐れられていた。

 隊は別だったが共同戦線を張るために何度か同じ戦地で味方として戦った。

 彼は一人殺すたびに心を殺し、文字通り殺人機械となっていった。

「契約者となって感情を失い、兵器だと蔑まれた私ですら、こうはなれないと思った。

 そんな彼がな、表情一つ変えない彼だったがな

 ――微かにだが微笑むんだよ」

 彼は妹と合流した時、微かに微笑んでいた。

 対価で眠る妹を抱き抱えている時は、悲しげだが表情は微かに緩んでいた。

 人を殺し終えた後、戦っているであろう妹を求めて惨めなほど必死に探し回っていた。

「笑ってしまうだろう? 誰よりも契約者よりも冷酷だった人間が、契約者になって出会ったら感情を露わにしていたんだ。

 『契約者は嘘つきだ。契約者は希望を持たない。契約者は夢を見ない』……奴はいつもそう言っていたらしい。

 実に契約者を的確に表した言葉だと思わないか?」

 3人とも同意の視線や首を縦に降っている。

 そう、契約者は自身の利の為なら平気で嘘をつくし、裏切る。

 契約者は希望的展望なんてものは持たない。合理的に可能性を考える。

「しかしな……契約者も夢を見るのさ。覚えていても何も得はないからすぐに忘れてしまうがな。

 『契約者は夢を見ない』その言葉はな

 ――彼にとっての救いの言葉だったんだよ」

「なんじゃそりゃ?」

「契約者が夢を見ないならば、対価で眠ってしまう妹が悪夢に苛まれていない……。

 そう彼は信じていた。いや、信じようとしていた。

 彼自身は悪夢を見るからと眠れなくなっていたのにな」

 そう、彼自身はどこにでもいる平凡な少年だった。

 普通に成長して、恋をして、結婚して子を成す。

 そんなどこにでもある人生を送るはずだった。

 しかしそうはならず、彼は修羅の道に落ちていった。

 殺し殺され、光ある世界にはいれなくなった。

「お前達は信じないだろうが、私達はこの世界の人間ではない。

 私達がいた世界には“ゲート”と呼ばれる摩訶不思議な空間が存在していた。

 世界を渡った今ならば、過去に縛られず幸せを求めてもいいかもしれない。勝手な願望ではあるがな」

 ハハハっと苦笑したハヴォックは、微かに手に力を入れる。

 幸せになりたいだけ……そういうハヴォックの瞳は悲しみが静かに浮かんでいる。

「彼が相手にしているのは巨大な敵だ。文字通りこの街の全てを自由にできるだけの大きさを持っている」

「はぁ? そんな奴いるわけないだろ! いたら俺らが捕まえてるよ!」

「ッフ。巨悪というものは隠れるのが上手いんだ、それもとてつもなくな。

 例えば、治安維持を目的としている警察全てがグルになっているとしたら、どうだ? メディアもグルだったら?

 私達をかつて飼っていたのもそうだった。全ての組織の上層部にメンバーが存在して自由に任務を行わせていた。

 相手の力は絶大だ。一般人を能力者に変える薬に大量の契約者、街の全てを動かせる権力を持っている。

 ――出来るなら、お前たちとは戦わずに済むとありがたいな」

 ハヴォックが話し終えると同時に、一行はオリエンタルタウンへと入っていく。

 ハヴォックはアントニオに静かに道を指示していく。

 道を進むたび、虎徹の顔は険しくなっていく。

 ここだ……っとアントニオに指示したハヴォックに虎徹が襲いかかってくる。

 能力を開放し、助手席の背もたれと車の外装を全力で横に薙ぎ、吹っ飛ばす。

 突如として同僚の虎徹よって愛車が破壊されたアントニオは、絶句し涙を浮かべる。

 虎徹とハヴォックの間に邪魔するモノが亡くなり、虎徹はハヴォックの首を握る。

 小枝を折るようにハヴォックの首を折るなど造作もない虎徹は、殺さんばかりにハヴォックを睨みつける。

「どうした? 私の首を折るなど造作もないだろう?」

「なんでだ……なんだでここなんだ!! ここは俺の実家だぞ!」

「私がここに黒の死神を連れてきたんだよ。家主の許可を貰ってな。折るならば折るがいい。

 私を殺して救ってくれ」

 不気味に口元を緩めるハヴォックは、一切の抵抗を見せない。

 殺せないことが分かりきっていたのか、ハヴォックは震えも見せない。

 怒りを必死に抑え、虎徹はハヴォックから手を離す。

 カリーナとアントニオは虎徹に迫る。

 カリーナはハヴォックを殺そうとしたこと、アントニオは車を壊したことに対する説教を始める。

 ハヴォックは3人に構わずに車を降りていく。

 車をまっ先に降りたハヴォックは、ヒーロー達に先手を打たれないためにさっさと家に向かう。

 ハヴォックが向かう玄関の前に2つの影がのそりと動く。

 安寿と息子の村正が外で待っていたのかと、ハヴォックは目を細める。

 夜の闇に見えにくかった2つの影はゆっくりと光を受け、ハヴォックに輪郭を届ける。

 その2つは安寿でも村正でもない。

 その姿を確認したハヴォックの顔は驚愕に包まれる。

 目を見開き、口を開き、予想だにしない事態に思考が回らない。

「な……っ……? ぁっ……っ!?」

 なぜここにいるのか? なぜ? っと問おうとしようと、ハヴォックはあまりの驚愕に言葉を紡ぐことができない。

「やぁ! どうしたんだい? そんな顔をして」

「そぉねぇん。そんな顔されるとショックだわァン」

 驚愕に包まれるハヴォックに言葉を投げたのは、キース・グットマンとネイサン・シーモア。

 “キング・オブ・ヒーロー”スカイハイ。

 “ブルジョワ直火焼き”ファイアーエンブレム。

 どちらもベテランのスーパーヒーローである。

 アメリカの好青年を体現したような筋骨隆々に、歯を輝かせるキース。ジーパンに青のジャケットを着ている。

 ネイサンは細身の黒人。ピンクの髪を坊主にしラインを入れている。ピッタリとした服を着ている。

 どちらも私服を着用している事から、ヒーローとしての任務でやってきたわけではない。

「あれ? ネイサンもスカイハイもなんでここにいるんだ?」

 車越しに虎徹は顔を赤らめながら2人に話しかける。

 カリーナとアントニオも、虎徹に続き、ネイサン達の元へと駆け寄る。

 驚愕から覚めないハヴォックは3人に追い抜かれた事にも反応できないでいた。

『ニヒヒっ! 条件は何も破ってないぜ?』

 耳に着けた無線から、勝ったとばかりにご機嫌なパーセルの声が聞こえてくる。

 夜の闇に染まる森に、視線をバッと移したハヴォックはそこにパーセルがいるような気がして見つめる。

 確かにパーセルは何もルールを破ってはいない。

『黒の元に連れていくヒーローは3人以上』

 連れていくヒーロー選定はハヴォックが先手を打って終わったモノと完全に油断していた。

 空間移動能力を持つパーセルには、賭け開始ギリギリにねじ込む事など造作もないことだった。

 連れてきた3人に少なからず情をすり込む事に成功したはずが、完全に裏を取られた。

『中々泣かせるじゃねぇか、お前や黒の死神の過去ってのはな。

 お前の泣き話に取り込まれた3人だとお前の勝ちだろ? ならこっちもちょっと動かしてもらったぜ。

 まぁ近くで見てるから頑張ってくれや』

 ニヒヒ!! っと笑って一方的に無線を切ったパーセル。

 ハヴォックは耳につけた無線を取ると道に捨てる。

 そして、皮肉げに口元を緩ませて玄関へと歩き出す。





―――――――





 フワフワとした何もない真っ白な空間。

 黄 宝鈴は何も考えずに、何もない空間を見つめる。

 ふとした瞬間に、黄が眺めていた真っ白な空間がスクリーンのように映像を映し出す。

 写し出されたのは、黒とヒーロー達の戦闘。

 熱に魘されて起きて鏑木邸にて偶然見てしまったHERO TVの映像が何度も反芻する。

 黒はスカイハイに手も足も出ずに攻撃を受け続けている。

 何度も何度も攻撃を受けた黒は傷ついていく。

「いやだぁぁあああ!!!」

 黄は心の底から涙ながらに叫ぶ。

 映像は黄の叫びに反応するように、黄を飲み込むように急激に広がり黄を飲み込む。

 黄を飲み込んだ映像は、まるでその場に黄がいるかのように広がる。

 夢の中に入り込んだ黄は、迷わず黒の元へと駆け出す。

 駆け寄る黄に突如、攻撃が襲ってくる。

 攻撃を腕で受け止め、数歩下がる。

 攻撃を仕掛けてきた存在を確認した瞬間、黄は驚愕に包まれる。

 攻撃を仕掛けてきたのは間違いなく、『稲妻カンフーマスター“ドラゴンキッド”』である。

「なんで……」

 黄とドラゴンキッドは同一人物。しかし、黄の目の前にはドラゴンキッドが立っている。

 冷たい瞳で黄を見つめるドラゴンキッドは、戦闘態勢を崩さない。

 ドラゴンキッドの奥では、黒がスカイハイの攻撃に成すすべなくやられている。

 突如現れた自分の分身に構わず、黄は再び駆ける。

 無視されたドラゴンキッドは、向かってくる黄へと左手に持った昆をやや上目に外へと薙ぐ。

 それを物ともせずに屈んで避けた黄のスピードは加速する一方である。

 ドラゴンキッドは流れる動作で飛び膝蹴りを黄の顔面へと放つ。

 飛び膝蹴りを手で受けた黄は再び下がり、ドラゴンキッドを見つめる。

「なんで邪魔するの!?」

「なんで助けようとするの? 大量殺人犯だよ」

「違う! 黒は違う!」

「何が違うの? 黒も言っていたじゃないか。たくさん人を殺してきたって」

 違う! っと黄はドラゴンキッドへと襲いかかる。

 黄が連撃を繰り出すと、ドラゴンキッドは事も無げに避ける。

 お返しにとドラゴンキッドが連撃を繰り出すと、今度は黄が事も無げに避ける。

 超感覚を持つ黄にとって、自身の癖は手に取るように理解している。

 重心の移動の仕方も、呼吸、視線の移し方も全てが次の行動全てをお互いに報せる。

「なんで助けようとするの? むしろボクは彼を捕まえなければならないんだよ?」

「違う!」

「彼が言っていたじゃないか。沢山の人を殺してきたってさ。妹を守るため、パートナーを守るため、パートナーを殺すために……

 それに黒と決めていたじゃないか

 ――正体がバレたら黒は消えるってさ」

「それでも!!」

 黄とドラゴンキッドはお互いに右手に電撃を溜め、お互いに向けて容赦なく放つ。

 ぶつかった電撃は四方八方に飛び散り、一面に電気が走る。

「犯罪者を助けるってことは、この“ドラゴンキッド”を捨てるってことだよ? NEXTバケモノに逆戻りだよ?」

「うっ……それ……は」

「また捨てられるね。黒に捨てられて、他のヒーロー達にも捨てられる。故郷にも捨てられて、親にも捨てられるね。

 ――君に何が残るんだろうね?」

「そ……そんなこと……なっ……」

「あるよ。君が人に必要とされているのは“ドラゴンキッド”だからさ。

 そうじゃない君なんて唯のNEXTバケモノなんだから……きっと他のヒーロー達が君を捕えに来るよ。

 鏑木楓だって君を捨てるさ」

 ドラゴンキッドの淡々とした言葉に、黄はガタガタと震える。

 楓の名前が出た瞬間には、既に戦闘態勢を保てないほど震えている。

 瞳には恐れが広がり、大粒の涙が瞳に貯まっていく。

 『捨てられる』……この言葉は黄にとって最も恐れている言葉である。

 過去、能力の制御ができずに暴走ばかりしていた時分に両親を始め、黄の周りの人間全てが黄を遠ざけた。

 その記憶が黄を震え上がらせている。

 震え上がっている黄に、ドラゴンキッドはゆっくりと近づき、手を差しのべる。

正義ドラゴンキッドを着ると決めたのは君だよ。

 正義ドラゴンキッドをその身に纏うことで、君は人から拒否されるという恐怖から逃れた

 ――さぁ、正義を行おうよ」

「っう……う……」

 ドラゴンキッドの差し伸べられた手に、恐怖の視線を注ぐばかりの黄。

 ゆっくりと迫る手に黄は逃れようと必死に後ずさる。

 逃げようとしたが、迫る手は黄を捕まえる。

 捕まった黄の右肩は侵食されるように、カンフースーツからドラゴンキッドの衣装へと変貌していく。

 黄を掴んでいたドラゴンキッドはどんどんと黄と同化していく。

 侵食された黄の身体は黄のコントロールを離れていく。

 手、足、胴と首から下全てがドラゴンキッドへと変貌した黄は、勝手に倒れている黒へと近づいていく。

 黒の元へと駆けつけたい……そう思っていたが、勝手に動く体からは明らかな敵意の元に動いている。

 いくら強く動かないように念じようと、体は勝手に黒へと近づいていく。

「いやだ……なんで……」

『言ったじゃないか……正義を行おうって』

 身体の奥から聞こえてくる自分の冷たい声。

 黄は倒れて動かない黒の胸ぐらを掴み、右手に全力の電撃を纏わせる。

 右手は明らかに黒へと電撃を降り下ろそうとしている。

「嫌だっ!! 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!

 やめてぇぇえええええええ!!!」

 ………………

 …………

 ……


 ガバっと、布団は大きく舞い上がり黄の上から落ちる。

 夢から覚めた黄の顔は涙でグチャグチャになっている。

 ハァ、ハァっと肩で息をした黄は、夢の内容を思い返そうとしていた。

 深く考えようとすると、頭がズキリっと鈍痛のように痛む。

 視界はグニャリと歪み、思考がボウっとする。

「黒……ボクは……どうしたら……」

 無意識に黄は、黒を求めてフラフラと立ち上がり鏑木邸を徘徊し始める。

 楓も安寿も眠ってしまった静かな家の中、黄はゾンビのようにゆっくりと黒を求めて徘徊する。





―――――――





 鏑木邸にさっさと入っていったハヴォックは、まるで自分の家のように遠慮なく奥に進んでいく。

 それをまっ先に追いかけてきたのは能力を纏った虎徹は、敵でも見るようにハヴォックを睨んでいる。

 ハヴォックは振り返り、それを真正面から受け止める。

「目的の人物はこの家にいる。私を殺したければいつでも殺すといい」

「俺はヒーローだ……殺さねぇ! だが、家の者に手出してみろ、許さねぇからな……!」

「ッフ……。友達に手を出すほど落ちぶれてはいないさ」

 不敵に口元を緩めたハヴォックは再び虎徹に背を向けて家の奥へと歩き始める。

 その手に握った無針注射器をギュッと握る。

 虎徹の後を追って入ってきたヒーロー達にも、近くで見ているであろうパーセルにも気づかれてはならない。

 伏せた切り札を捲るその瞬間までは……。

「ちょっと待って、ハヴォック! なんで……なんで仲間を売るような事するの?」

「……気まぐれさ」

「気まぐれって……そんなもので」

 フンっとハヴォックはカリーナの言葉を切り、更に奥へと進む。

 車の中での会話でハヴォックはやれるだけの事はやった。

 薬の事。自身の能力と対価の事。黒の過去。

 パーセルにも気づかれてはいない。

 気づいているならば、ヒーロー2人を送り込むだけのイレギュラーでは済まない。

 気づいていたらハヴォック自身を鏑木邸から排除していただろう。

 ハヴォックはある地点まで来て、ピタリと止まる。

 ハヴォックが止まった地点を見て虎徹の顔はより一層険しくなる。

 小さなキッカケでもあれば即座にハヴォックに飛びかかりそうなほど全身に力が込められている。

 ハヴォックが止まった地点、そこは右手側には客間、左手側には虎徹の愛娘である楓の部屋がある。

 虎徹はあっさりと、ハヴォックに娘を人質に取られてしまったのだ。それも他の者には知られずして……。

 くるりと反転したハヴォックは、客間の方の襖を開ける。

「ここ………………ッフ」

 襖を開けたハヴォックは中を確認するために視線を向けた所、思いがけない光景が飛び込んできた。

 布団で眠る黒は運んだ時と変わらない。

 変わったところといえば魘されるように寝ていたのが、今は安らかに眠っている。

 その黒の手元を見て、ハヴォックは嬉しそうに口元をほころばせる。

 眠る黒のその手には、少し頬を赤らめて短い息をして眠る黄 宝鈴が薄らと笑みを浮かべている。

 カーテンの隙間から指した柔らかな月光が、黒と黄の手が重なる所を明かりに照らしている。

「そうだな……そうなんだよ、黒

 ――私たちは一人ではダメなんだよ」

 月光を見て、ハヴォックは誰にも聞かれないほど小さく呟く。

 ハヴォックが黒を路地で見つけた時、黒は必死に手を伸ばして意識を失った。

 しかし、日陰から出ることはできず、日が当たる所には出れないでいた。

 まるで契約者一人だけでもがいても、身に降りかかってくる闇は振り払えないと暗示されているようだった。

 それが今は黄と手を繋いでいる手は月光に照らされている。

 ただの偶然かもしれないが、ハヴォックは一つの天啓だと受け止めた。

 ハヴォックは笑顔で、切り札を使う決心をした。

「この中にお前たちが探している“黒の死神”が眠っている。

 治療をして栄養を与えているが、あと一日は目を覚まさないだろう」

 そう告げたハヴォックは開けた襖から虎徹たちの元へと歩いてくる。

 既に爆発寸前の虎徹はハヴォックを睨み、空いた襖へと向かう。

 アントニオ達も虎徹の後を追う。

 カリーナは虎徹を追わず、隣に来たハヴォックを少し悲しげな瞳で見る。

 なぜ仲間を売るようなマネを“気まぐれ”で行なったのか。

 なんでそんな非情な事を……。

「私は能力を失ったとはいえ、契約者だぞ? 私に利がなければこんなことしないさ」
「え?」

 カリーナに届くだけの声で、ハヴォックは小さく呟く。

 どういうこと? っとハヴォックを見やるカリーナに、虎徹達の驚愕の言葉が飛んでくる。

「黄っ!? ドラゴンキッドがなんで……?!」

「黄が?」

 虎徹達から届いた、“ドラゴンキッド”黄 宝鈴の発見を報せる言葉に、カリーナは飛び出す。

 カリーナの家から突如消えた黄がなぜこんな家に……? っと疑問と共にカリーナは駆ける。

 黄を見つけた虎徹達は、驚愕から部屋の入口から動けずにいる。

 何しろ、黒の死神と黄が手を重ねて眠っているのだ。

「確かに案内したぞ……」

 力強く、ハヴォックは声を発する。

 虎徹達は驚愕に包まれ反応できなかった。

 その中でネイサンだけは周囲への警戒を解いておらず、反応した。

「どういうことぉ?」

「案内はここまでだ……っと言ったんだよ」

 敵意を持ってハヴォックを見るネイサンの視線を気に求めず、ハヴォックは手に持った無針注射器を見て息を呑む。

『あなたは逃げることも一生震え続けることも選べるよ』

 アンバーからの伝言にはそうあった……。

 それを選択するのが今なのだ。いや、今夜だったのだろう。

「もう私は選んだんだ。『一生震え続ける』事をな……。

 震え続けようと、死にたくなるほどの嫌悪感が私の身体を常に走ろうとな……」

 ハヴォックは手に持った無針注射器を腕に刺し、中身を自身に注入していく。


 ――ドクン! ドクンッ!!

 注入されてきた液体がハヴォックの体内で爆発するように波打ちながら全身に広がっていく。

 それに伴って、ハヴォックの全身にかつて何も感じずに行なっていた対価の感触が襲ってくる。

 生暖かい血がドロリとハヴォックの全身を流れてくるような感覚に、ハヴォックはいつしかガタガタと震えていた。

 ガチガチとなる歯軋りに、瞳には大粒の涙が溜まり、決壊するように頬を伝う。

 今にも足元が崩れて全てが崩壊してしまいそうなほどの恐怖がハヴォックの心臓をギュっと握りしめる。

 息は荒れ、ハヴォックは既にまともに立っている事が奇跡的なほど、心が壊れ始めていた。

 ゲートのあった世界にて喪失者から契約者に戻った瞬間の感覚……覚悟していたが、その覚悟を崩すほどの感覚がハヴォックを襲っている。

 ハヴォックは必死に手に持った中が空の無針注射器をヒーロー達に放り投げる。

 宙を舞うように投げたはずが、注射器は力なくコロコロと床を伝ってヒーロー達の元へと転がっていく。

 転がった注射器は力なく転がり、カリーナの足に当たる。

 っえ? っとカリーナが黄からハヴォックへと視線を移す。

 そこにはガタガタと震えるハヴォックが目に入る。

「どうしたの? ハヴォック」

「言っただろう……? 敵は薬によって……一般人を能力者に変えると」

「うん……」

「あれは元契約者に打てば……契約者に戻るものなんだ。

 喪失者の私には、更に少しばかりの条件……が必要だったがな……

 ――お前の足元に転がっている……注射器に入っていたのが、それ……だ」

「え……? じゃぁ……」

「ぁあ。今の私は……契約者だよ。最低最悪と罵られたあの時と同じ……だ。

 お前の目の……前で、起きた暴風騒……ぎ、は……私が起こし……たものだ」

 ガタガタと震え、大粒の涙を流しているハヴォックは、ゆっくりとフラフラとしながら一歩カリーナに近づく。

 ハヴォックの言葉を受け、何を冗談を……っと思った。
 しかし、ガタガタと震え、泣いているハヴォックの瞳を見た瞬間、嘘ではないとカリーナに分からせた。

 あの暴風騒ぎがここで起きたら……そう考えるとカリーナの背筋に寒気が走る。

 震え上がりながら、ハヴォックは大きく息を吸う。

 声は震えるが、ヒーロー達に届くように精一杯大きな声で叫ぶ。

「すまないが、彼を連れて行かれるわけにはいかない……手ブラで悪いが帰ってもらおうか」

「はぁ? 何言ってんだよ!」

「待って、タイガー! ハヴォックは能力を取り戻してるのよ!」

「だからなんだよ! 一瞬でひねり潰してやるよ!」

 未だ能力が持続している虎徹はカリーナを押しのけてハヴォックと対峙する。

 震え上がりながら強気な言葉を放つ、なんともおかしなハヴォックを睨みつける。

「そう……だな。確かに一瞬で、お前に捻りつぶされる……だろう、な。だが

 ――私も一撃ならば、放てるさ」

 っとハヴォックはわかりやすく、視線を楓が眠る部屋に向ける。

 虎徹はハヴォックが撃つわけがないと思いつつも、動けずにいた。

 ギリギリと歯軋りし、怒りを臨界ギリギリで爆発するのを止めている。

「やぁ! どうして君はそんなに震えているんだい?」

 キラっとにこやかに歯を輝かせたのはキース・グッドマン。

 ジーパンに青のジャンパー、筋骨隆々が服の下からでもわかる。

 金髪のショートカットで、アメリカの好青年を体現したような青年は、周りの空気を読まずにハヴォックに話しかける。

「フフフ……そうだな。死にたい程恐ろしいんだよ。お前は能力を嫌に思ったことはないか?」

「ないね! 扱い切るまでは恐れてはいたがね! この力はこの街を守れる大切な力だからね!」

「ハハハ……恨めしいぐらい羨ましいな……。

 ――しかし、全員要求に従ってもらうぞ。市民を犠牲にしてもお前達は正義を行うのか?」

「ん? どういうことだい?」

「そこの部屋にはこの家の者が……2人眠っている。私の能力……は任意の空間に真空を発生させ、る。

 あんた達がどう守ろうと……家の者は死ぬぞ?」

 空気を読まずに話しかけた“スカイハイ”キース・グッドマンにもようやく状況が飲み込めた。

 他の者にも虎徹が怒りを収めない理由がわかると共に、動けなくなる。

 この家にいる虎徹の親族を人質に取っているという事を。

 ガタガタと震えるハヴォックと動けないヒーロー達。

 その中でいち早く動いたのは、ネイサン。

 ここでイザコザを起こしても、一般人を危険に巻き込むばかりで不利なだけだ。

 さらに挙げるならばカメラで中継されていないので、捕まえてもポイントにならない。

 ならば監視だけは続け、HERO TVで捕まえに行くとなった時に捕まえればいいのだ。

 ネイサンは動こうとしないカリーナの肩を抱き、出口に向けて歩き始める。

 それに促され、アントニオが、キースが、最後に虎徹が歩き始める。

 ハヴォックとの擦れ違い様、虎徹は殺さんばかりに睨みをきかせる。

「結局、契約者は契約者の味方かよ!」

「ッフ……違うさ。確かに黒の死神とは仲間だった時もあるし、世話にもなった。だがなっ! 私は

 ――黄 宝鈴の味方だよ」

「っなんだと!?」

「私はあの娘の望む未来を掴むためなら……契約者にもなろう」

 世話になったあの一週間で、私はあの娘に惚れ込んでしまったようだ……っと心の中でつぶやくと、ハヴォックは口元が微かに緩む。
 ガタガタと震え、涙を流し、鼻水もだだ漏れのヒドイ顔になっているがハヴォックは気にならなかった。

 震えるハヴォックの言葉に、全員が振り返りハヴォックを見やる。

 震えるハヴォックは、膝から崩れ落ちていた。

 駆け寄ろうとしたカリーナをネイサンが止め、5人は鏑木邸を去っていく。

 ヒーロー達が去り、静寂に包まれた鏑木邸の中で崩れ落ちたハヴォックは、床を這いずる。

 全身を這いずりまわる対価の感触に、爪が肉に食い込み太い赤い筋が刻まれる。

 感触にハヴォックは、全身を切り刻みたいほどの衝動を必死に抑える。

 安寿達を起こさないようにと、ハヴォックは声を出さないように歯を食いしばり唇を固く閉じる。

 そこに黒い球体が突如出現し、パーセルが現れる。

 しかし、ハヴォックにリアクションをとる余裕は一切ない。

 皮膚を爪で裂いていくハヴォックを、冷たく見下ろしているパーセルは何も言わない。

 大きなボタンが着いた白いロングジャケットを来た黒髪のセミロングの東洋系の少女。

 14歳ほどの少女の頭には猫耳が付いたカチューシャーをしている。

 反則スレスレの行為をしてきたハヴォックに何も言わない。

 スレスレではあるが、確かに言及していなかった……。

『能力を使用してはいけない』
『脅してはならない』
『人質を取ってはならない』

 確かに、能力の使用はパーセルが使用した事で何も言えない。

「っけ! まさかこんな事するなんてな」

「ルールは破って……いない、ぞ」

「わかってるよ! オレの負けだよ負け! オレの身柄はお前の“モノ”だぜ! 好きに使えよ」

 賭けに勝っても負けても、パーセルは飼い主が変わるだけだな……っと皮肉げにニヒヒっと笑う。

 だから身柄を賭けるのも躊躇しなかった。

 何も変わらない……諦めからパーセルは言葉を紡いだ。

 賭けに勝ったからなのか、震えて床にへばりつくハヴォックは薄らと口元が緩んでいる。

「フフフ……なら、お前は私の“娘”だ……」

「はぁ!?」

「家族に……なろう」

 震えるハヴォックは、言うだけ言ってガクっと意識を失う。

 突然のハヴォックの発言に、パーセルは絶句する。

 家族を奪われたハヴォックがなぜこのような欲求をしてきたのかもわからない。

 『家族』……それはかつてパーセルが捨てたモノ。

 契約者となり普通に生活できないと悟ると、ゲート研究機関であるパンドラの保護を受けた。

 必要ないモノ……それがパーセルの家族に対する考えだった。

 それを家族になろうだなんて……パーセルにはくだらないっと跳ね除けることなんて簡単な事だった。

 しかし、それが出来なかった。

「な……なんだよ……っ!

 家族なんて……家族なんて」

 必死に否定しようとするパーセルだが、それが出来ない。

 一度捨てた家族は契約者でもなんでもない一般人だった。

 しかし、目の前で力なく意識を失って床に転がっているハヴォックは、契約者となった。

 今回は違うのかもしれない……っとパーセルは心のどこかで淡い期待を抱いてしまっている。

「……っくそ!」

 悪態をついたパーセルは白のロングジャケットをハヴォックにかける。

 タンクトップとホットパンツとなったパーセルは椅子に乱暴に座ったパーセルは、大きく溜息をついてしばらくハヴォックを見つめる。

 どこにでもある日本家屋を、静かな戦場に仕立て上げた張本人は安らかな寝息を立てている。

 賞品とオマケは客間で安らかに眠っている。

 家主も寝ている。

 眠る家主と面識もないパーセルただ一人が起きているこの状況に、なんなんだよ……っと周りを見渡す。

「普通にいい……家なのかな」

 家の良さというモノはよくわかっていないが、パーセルはそれまで住んでいた廃墟などとの違いから呟く。

 まだまだ寒いというには早い季節ではあるが、夜も深くなればさすがには肌寒い。

 タンクトップにホットパンツのパーセルはサブイボが立っていく。

 そして、ふとした瞬間、むず痒いといった表情へと変わっていく。

「へ……へ…………イッキシッ!!

 ――さむっ」

 ニヒヒっ! と笑うパーセルの笑顔には小さな涙が添えられている。

 いつも皮肉げに笑っていたはずが、晴れ晴れとした笑顔をパーセルは浮かべている。

 そして、ふとした瞬間に何かを思い出したように、笑顔が無表情に変わる。

 そして、眠るハヴォックに静かに語りかける。

「なぁ……もう一人助けたい奴がいるって言ったら、アンタどうする?」

 パーセルの語りかけに答えはなく、夜は静かに更けていく。





―――――――




......TO BE CONTINUED




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■作者からのメッセージ
こんばんわー! ハナズオウです。
投稿少し遅くなってしまいました、テヘ(゚∀゚ )

今回はハヴォック VS パーセルの賭け回でした……
ほぼちゃぶ台返しな結末になっちゃいましたかねw

この賭けエピソードは、『死神の涙』編を考え始めた当初からあったネタですw
書けてホッとしていますw

次からはエンディングに向けて急発進していく予定ですよーw
お楽しみくださいw

感想の方も3件も頂けました!
本当に嬉しい限りです。
感想を貰うと貰わないとではやはりやる気の出方が全然違うんだと最近実感しておりますw

ですので、読者皆様もしよろしかったら、軽く一言でも大歓迎ですので頂けると、このハナズオウはモニターの前で小躍りをかましておりますww


それではここより感想返しとさせてもらいまーす。

  >黒い鳩 さん

 いつも感想ありがとうございます!

 ハヴォックをキーマンにしたのは、やはり原作での衝撃が強かったからですねw
 なんとか死ぬ以外での救いを迎えて欲しいと思ったのでw
 ですので、茨の道ですが進んでいってもらっています!

 賭け率はまったくそのとおりですw
 パーセルは余裕からハヴォックに選ぶ権利と話す時間を与えました。それでも、ハヴォックの思惑をぶち壊すために追加でファイアーエンブレムとスカイハイを乱入させました。
 結果はまぁこんな感じになってしまいましたがw
 
 契約者に戻ったハヴォック……つまりこれでキーマンとして終わりではないということですので、お楽しみにw

 パーセルとチャンプは漫画板のキャラクターなんですw
 パーセルは能力とキャラ的にかなりいいキャラですので、強引にではありますが、登場させましたw


  >謎の女剣士 さん

 感想ありがとうございます。

 もしよかったら、どこがよかったとか、ここはどうなっているのか? など書いてくれると、参考になるので助かります。
 掲示板で作家さんがお互いに感想を書くという事を推奨しているのはお互い切磋琢磨してもらう為でもあります。

 お互い完結できるように頑張りましょう。


  >13 さん

 いつも感想ありがとうございます!

 時系列は、書き始めた時に放送されていたのが4話5話当たりでしたのでそこで固定しておりますw
 原作の9話の黄エピソードに繋げれるように、頑張って完結させようと思います。

 今回は黒が鏑木邸にて眠っている事が判明しました。
 まぁ、主人公ですからドブ川で死んでるはさすがにwww

 次回からはクライマックスまで急加速していきますよー!

 お互い完結に向けて頑張りましょう!


それでは、感想返し終わります。

では皆様、また次のお話のあとがきでお会いしましょう!
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