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ネギま!―剣製の凱歌― 第一章-第8話 桜通りの吸血鬼B
作者:佐藤C   2012/05/01(火) 00:51公開   ID:CmMSlGZQwL.



 世界樹を所有する日本最高クラスの霊地であり、関東魔法協会でもある麻帆良学園。

 この"麻帆良という土地"は年に10数回の頻度で、価値ある霊地として狙う者、また関東魔法協会に恨みを持つ者の襲撃が後を絶たない。
 だからこそ今回の停電においても、予備電源を用いて学園結界を維持し続けて防衛を行っていた。

 しかし今夜それは破られた。予備電源が何者かのハッキングを受けた事によって。
 現時点で今夜はまだ、外部からの襲撃者は確認されていない。
 しかし今、麻帆良学園は間違いなく危機的な状況に陥ったと言えるだろう―――。









 第8話 桜通りの吸血鬼B









「やれやれ…まさか本当にここまでやるとはのう、エヴァの奴め……!!」
『が、学園長!!学園結界が―――』
「わかっておる!! …明石君、復旧にはどれくらいかかる?」

『……無理です!予備電源が丸ごとハッキングされています!しかしこれは……』
『どうした?』
『………通常電源は全くの無傷です』
「ほう。つまり…」
『ハイ……メンテナンスの終了予定時刻…明日0時には、自動で通常電源に移行されて学園結界も復活します』

(……この四時間さえあればよいという事か……エヴァよ)

「明石君、ならばその電源の移行を早めることは出来るかの?」
『…わかりました、やってみます!!』
「頼むぞ明石君……出来る限り早く頼む!!」

『学園長!全魔法先生との念話回線繋がりました!!』

「了解じゃ弐集院君!
 ―――皆の衆、非常事態により緊急招集をかけさせて貰う!!
 学園結界が停止した!!これより諸君らには結界が復旧する0時までの間、全力で学園を守護して欲しい!!生徒達に掠り傷一つ負わせてはならん!!この学園と子供達を護るのじゃ!!」

『――――はっ!!!』



 そして唯一、その念話回線と繋がっていない子供先生は。


「…ネギ・スプリングフィールド……。わがあるじ、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルさまがきさまにたたかいをもうしこむ………」

「ま・まき絵さんっ!?」

 異常な雰囲気を纏ったまき絵からエヴァンジェリンの伝言を受け取っていた。
 彼女は人間離れした動きでネギの元を去っていく。

「兄貴、あの娘エヴァンジェリンに噛まれたことあんだろ!真祖に噛まれたら操り人形だぜ!!
 やっぱあいつ諦めてなかったんスよ!!姐さんを呼ばねえと!!」

「……いや、僕一人で行く。もうアスナさんに迷惑かけられないよ!」

「な…なに言ってんだ兄貴!パートナーがいなきゃ勝てないってわかっただろ!?
 一人であんな化け物に勝てるワケねえ!!」

「大丈夫、こんなこともあろうかと準備はしてたんだ!
 これは僕の問題なんだ…もうアスナさんには頼れないよ!」

「相手はあのエヴァンジェリンなんだぜ!? せめて姐さんに連絡だけでも!!」

「やだ!!」

「………ええいこのわからず屋!もう知らねえよ!!」

 カモミールはネギの下を離れていった。




 ◇◇◇◇◇



「…さて、私達にも招集がかかったワケだが…どう思う?」


 麻帆良近郊の森林、その深い緑の中で二人の少女が樹上に佇んでいる。
 魔眼の狙撃手、龍宮真名。神鳴流剣士、桜咲刹那。

「どう…とはどういうことだ?」
「今回の結界停止のことさ」
「……お前、何か知っているのか?」
「おや、まだ感づいていないのか。私達であればこそ気付けるというのに」
「勿体ぶるな。さっさと話せ」

 真名は仕事道具・・・・の入ったギターケースを肩から下ろした。そのままケースを開いてライ
フルを組み立てていく。

「最近、ネギ先生とエヴァンジェリンの間に何かあったみたいじゃないか」

「…まさかエヴァンジェリンさんが結界を?」

「そうすれば彼女には全盛期の力が戻る。結界が復活する時刻までに何かしようとしているんじゃないか?
 まあエヴァンジェリンの目論見通りに進むかは、明石教授達の仕事次第だがな」

「確かに……茶々丸さんなら結界にハッキングできるだろうしな…」

「それでだ。あの人はどうなんだろうな?」

「…!!」

 刹那はハッとする。


(……士郎さんもこの件に関わっているのだろうか……?)


「まあ、私は士郎さんを信じているがな」

「!! な、わ、私だって―――」


 ――――ぞわっ…!!


「っ龍宮!!」
「わかってる」

 真名は悪寒がした方角にライフルを構え、スコープを覗き込む。


「―――残念、敵襲だ。こういう時に限って来るのさ、ああいう奴らは。
 …西からじゃないな。霊地目当ての魔術師が喚んだ悪魔か」

 基本的に霊地を狙って襲ってくるのは西洋魔術師、協会を狙うのは西日本の陰陽符術師である傾向が強い。

 真名の眼に映るのは、こちらに向けて飛来してくる黒い影。
 鋭い翼、長い尾、そして…通常の生物には有り得ないその体躯。
 それが「悪魔」と呼ばれるモノだと彼女は知っている。

 ――真名の一言で刹那の纏う空気が瞬時に硬化した。
 彼女の"気"が刃のように研ぎ澄まされて鋭くなる。

「龍宮、私は前に出る」
「了解だ。今回は高い給金が貰えそうだからな、出来る限りサポートするぞ」
「頼む、援護は任せた―――ッ!」

 刹那が枝を蹴って駆け出し、樹木が大きく揺れる。
 残された真名は、スコープ越しに標的を睨みつけた。




 昏い大空たいくうを翔けて走り、黒い大地を這って蠢く夥しいまでの異形の群れ。
 それらは月を覆い隠して地表から色を奪う。
 暗夜あんやに光る紅い眼と黄ばんだ牙を覗かせて、一心不乱に進軍する。
 闇から湧き出る無量の群れは、闇と影と夜の住人。
 其れは人に"悪魔"と呼ばれる者の軍勢――――。


 ――ある草原では。

『二人共、あまり私から離れないように』
『はい、ガンドルフィーニ先生』
『お、お姉様……私、役に立つでしょうか……?』
『愛衣、貴女はもっと自信を持ちなさい。そうすれば悪魔など恐れるに足りません』
『は、はい!』


 ――ある山中では。

『神多羅木先生…こんな夜中にサングラスをしていてちゃんと見えるのですか?』
『気にするな葛葉、戦闘に支障はない。これは俺のポリシーだ』


 ――学園都市郊外では。

『はあ…高畑先生がまた出張に行った途端にこんなことに…大丈夫ですかね……』
『そんな弱気ではできることもできませんよ瀬流彦先生』
『しかしですねシスターシャークティー、僕は敵を倒すことには向いてないんですよ?』
『警備向きなのでしょう?ならばそれで生徒たちのいる場所をしっかり守ってください。
 敵は私が倒します。フ……士郎君に貰った「黒鍵」を試すいい機会です』



 ―――神鳴流剣士、桜咲刹那…参る!
 ――――メイプル・ネイプル・アラモード!
 ――ディク・ディル・ディリック・ヴォルホール。
 ―――黒鍵・顕現――。


 闘争が、始まった。




 ◇◇◇◇◇



 ―――射る。射る。射る。射る。射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る射る、射る、射る――――。

 頭蓋を、喉を、心臓を、腹を貫く数多の矢。押し寄せる矢はまさに豪雨。
 射ち手は一寸の狂いもなく、学園に迫る黒い大軍を無数の閃光で撃ち落とす。

 彼が立つのは学園都市の端、麻帆良大橋の門の上。
 一人という名の軍勢がそこに在った。


 ――――ッオンッ!!


《フッ!!》


 闇夜を穿つ閃光を、その悪魔は素早く身を翻すように旋回して回避した。


「へえ…避けたか。なかなか高位の悪魔だな」


 士郎の千里眼は正確に敵の姿を捉えた。
 高位悪魔にしては小柄な、身長3m程度の人型。紅い瞳と、側頭部から突き出る長大な二本の角。夜と同じ色をした筋骨隆々の体躯に、身長よりも長い鋭利な尾。
 しかし最も特徴的なのは…体の数倍はあろうという、背中から生えた蝙蝠の様な二対の黒翼だ。


《フム、中々の剛弓であった。
 しかしこうも同胞はらかた撃墜おとされては感心もできぬな……射手は何処だ?》


 その呪文を、士郎は迷うことなく口にした。


       我が骨子は捻れ狂う。
―――I am the bone of my sword.


 ――――ギリリッ………!!


「―――5秒…」


 士郎が弓に番えたのは、闇さえ霞む漆黒に身を染めながら捻れた
 剣は緋色の魔力を発散しながら、捩じれた所為で突き出た刃が鋭利なフォルムを体現した。


「―――15秒……」


 対する悪魔は視線を巡らすも……どうしても射手を見つけることができない。


《何故だ…何故捜し出せん…!?そう遠い位置にはおらぬハズ……!》


 彼はそこでようやく気づく。
 自分に向けられた強大な魔力と、体に突き刺さる至大の殺気に。

 その源泉は遥か遠く。その距離実に4km・・離れた塔の上。
 この圧倒的な隔たりは、当然の如く悪魔の予測の範疇を超えていた。


《馬鹿な!!!》

「―――20秒。お前にはこれで充分だろう」


 悪魔はその時…自分を殺す男に眼を覗かれた気がした。


「この矢を避けることは敵わない。必ずお前を喰い尽くす…魔力充填20秒。
 ―――往け…『赤原猟犬フルンディング』ッ!!」


 ………数秒後。その悪魔は当然の様に黒い弾丸に貫かれた。

 しかしそれに怯むことなく、悪魔達は変わらず進軍を続けている。


「それでいい…とっとと来いよ、こっちには時間がないんだ・・・・・・・
 ああ―――安心しろ。全員滅ぼしてやるから」

 そう呟いた士郎の眼は、鷹の様に鋭い光を湛えていた。



「露払いはやってやる。思う存分やれ」

「アア……ケケケ。」




 ◇◇◇◇◇



「あはははははははははははは!!!」


 マントを靡かせ、吸血姫は夜空を駆ける。
 彼女の視界に映るのは、彼女を封印した男の息子であり、彼女が愛した男の息子。

「どうしたぼーや!逃げてばかりじゃないか!!」
「くっ………!」

 ネギは杖に跨り地面スレスレを滑空し、エヴァの攻撃を避け続ける。
 この時の為に用意しておいた魔導具マジックアイテムは、エヴァに操られた3−A生徒達をいなすために全て使いきってしまった。

「まあ、逃げる以外に出来ることなど無いだろうがな!!
 リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!魔法の射手サギタ・マギカ連弾セリエス氷の17矢グラキリーアス!!」

「うあぁっ!」

 頭上から降り注いだ氷の矢を、悲鳴を上げながらも間一髪で躱す。だがそれはエヴァンジェリンが本気ではなく、復活した力に酔ってネギで遊んでいるからだ。……いつまで保つか。


(まだだ……もう少し、あの場所まで行ければ………!!)


 ネギの進行方向に、湖に架かる麻帆良大橋・・・・・が目に入った。

(…よし!!あとは……!)

(あの橋は学園都市の端……ぼーやめ、学園の外へ逃げる気か!?)


「させんよ!! リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!
 来たれ氷精、大気に満ちよ。白夜の国の凍土と氷河を!『こおる大地クリユスタリザテイオー・テルストリス』!!」

「くっ―――うわああっ!!」

 地面が一瞬で氷結し、地から突き出る氷柱がネギを襲う。当たりはしなかったものの、その強大な魔力の余波でネギの体が吹き飛ばされた。
 杖から振り落とされた彼は勢いそのまま橋を転がるが、何とか杖は手放さない。……しかしもう、ネギは動けなかった。


 ―――バサッ……!!


「…成程な。私は呪いでこの学園都市から出られない。ピンチになれば学園の外に出ればいい、か……以外にセコイ作戦じゃないか、え? 先生」

 エヴァンジェリンと茶々丸がネギの前方に降り立った。二人は静かに、倒れ伏すネギに歩み寄る。
 …しかしふと、エヴァンジェリンは違和感を覚えた。

 この場が、静か過ぎる。


(……妙だな……。学園結界が消えたというのに、何故この付近に魔法使いが配置されていない?)

「うっ………ぐっ」

 聞こえてきたネギの呻き声に、彼女はその思考を振り払った。

(まあいい、居ないのなら好都合。邪魔されないうちにさっさと終わらせよう。
 ―――15年待ち望んだ大願が、ここで叶う……!!)


「これで決着ケリだな、ぼーや」


(―――今だ!!!)


 瞬間、エヴァンジェリンと茶々丸の足元が強い光に包まれた。

「…!」
「なっ……!これは、『捕縛結界』!?」


 光の正体は、溢れ出る魔方陣の輝き。
 立ち上る閃光が無数の光の帯となって二人の体に絡みつく。

 それらによってに雁字搦めに縛られて、エヴァと茶々丸は完全に拘束された。


「や……やったーーーーー!! もう動けませんよエヴァンジェリンさん!!
 僕の勝ちです!さあ大人しく観念して、悪いことももうやめてくださいね!!」


 倒れていた筈のネギは立ち上がって、諸手を挙げて歓喜した。動けないのは下手な演技であり、対するエヴァンジェリンは呆然とした。

 見習い魔法使いのネギはどんなに足掻こうとも、エヴァンジェリンとの間に広がる圧倒的な実力差を埋められない。
 そこでネギが出した答えは「戦わないこと」。
 真祖の吸血鬼と戦って勝つ必要はない、彼女を戦闘不能にさえできればいい。

 十二星座の紋様を刻んだ上級魔方陣「捕縛結界」。
 見習い魔法使いのネギが使用しているとはいえ最高クラスの拘束魔法で、たとえ真祖であろうと容易には抜け出せない高位の呪文。

 ネギはそれを橋の上に設置して罠を仕掛けたのだ。
 それはサウザンドマスターの落とし穴から得た着想。「真祖エヴァンジェリンも罠には掛かる」―――。




「………やるなあ、ぼーや。感心したよ」


 それはいつもの嫌味でも皮肉でもなく、何の棘もありはしない。
 彼女は本心から、ネギに称賛の言葉を贈った。



「ふ………アハ………アハハハハハハハハハ!!!」


「な、何がおかしいんですか!?」


 突然エヴァンジェリンが笑いだす。
 思わずネギは後退った。


「く……先生、この前も言ったよな・・・・・・・・・? この程度で……勝ったつもりなのかと」

「………え?」

 困惑するネギを尻目に、エヴァンジェリンはククッと嗤う。

「呪いに縛られ、結界に封じられ。
 十五年の苦渋を舐めた私が…この類の罠になんの対処もしていなかったと思うか?―――茶々丸」

「はい、マスター。結界解除プログラム始動……すみませんネギ先生」

 茶々丸の機械の耳が変形・展開し、甲高い駆動音を鳴らした途端…。


 ――パキッバキ…………!


「な………えっ!?」

 吸血鬼と従者を縛る光の帯が、音をたてて砕けていき―――そして。


 ―――パキィィイン……!!


「この通りだ」


 拘束が完全に砕け散った。


「…え……そんな………ウソ…………!!」


 今度はネギが呆然とする番だった。
 捕縛結界きりふだが破られた今、ネギにはもう…為す術は無い。




 ◇◇◇◇◇



「――ものみな焼き尽くす浄化の炎、破壊の王にして再生の徴よ!
 我が手に宿りて敵を喰らえ!!『紅き焔フラグランティア・ルビカンス』!!」

 魔法拳士のガンドルフィーニ、操影術の使い手である高音。二人を援護するべく放った愛衣の「紅き焔」が着弾し、爆ぜる炎と共に数体の悪魔が吹っ飛んだ。

「愛衣、もっと派手な魔法を使っても構いませんわ!!
 私も先生も、貴女の魔法の巻き添えを喰らうようなヘマはしません!!」
「は、はいっ!!」

 ガンドルフィーニは絶え間なく動き続け、術式付与されたナイフと拳銃で敵を狩る。
 高音は十七の使い魔で敵を屠り、愛衣は二人を援護しながら悪魔を焼く。

 しかし順調に悪魔の進軍を阻んでいた三人の動きが、唐突に止まった。


「………え……? あ、アレは………?」
「!? どうしたのです愛衣!!」

「お…お姉様………あれ………」
「―――な………!!」


「先生!!」
「どうした高音君!」
「あれを―――……!!」


 愛衣が怯え、高音が狼狽え、ガンドルフィーニが絶句する。


「馬鹿な……!! …あれは…『動く石像』……!?」


 ガンドルフィーニが驚愕の声をあげた。

 三人の網膜に映ったのは、空を蹂躙する巨大な召喚魔。
 ―――通称「動く石像」。

 彼らは建造物ほどもある巨大な体躯と、それ以上に強大な力を誇る大悪魔。
 ケースによっては高層ビルに匹敵する巨体を持つ個体すら確認されている。
 ………それが、四体いた。

「っ先生!!アレを追わなければ……!!」
「…落ち着きたまえ高音君…!
 我々が一人でもここを離れれば戦線が崩れる!!そうなれば……!」


 学園に悪魔が侵入する。そうなれば一般の生徒や教師達がどうなることか。そしてそれは他の地点の魔法使い達も同様だ。
 麻帆良学園には今、「動く石像」に対抗できる魔法使いは少ない。圧倒的に足りない。

 学園の危機は、確実に大きくなっていた。








〜補足・解説〜
 小説内で描写されない、特に解説がない部分はほぼ原作通りです。

>そして唯一、その念話回線と繋がっていない子供先生は。
 麻帆良祭直前まで未熟という理由でハブられていたので、この時点では緊急時でもそうだろうなと。
 ただし、これ以上の事態になるような事があれば流石に連絡がいくでしょうけれど。

>フ……士郎君に貰った「黒鍵」を試すいい機会です
 シスターシャークティーを魔改造。以下、この小説内での黒鍵の設定です。

黒鍵
 "摂理の鍵"とも呼ばれる概念武装であり護符。レイピアのような細い刀身の投擲剣。
 この小説世界は基本的にネギま!の世界であるため魔術基盤も魔術も存在しない。だが、黒鍵に永い年月の間蓄積されてきた「浄化」「吸血鬼殺しドラクル・マーダー」の概念が昇華され、ネギま!世界では概念武装としての性能が変質した。
 シャークティー命名「魔法無効化兵装マジックキャンセルアーツ」。魔力に含まれる有害物質「魔素」に対して浄化作用が発動し、魔力を消滅させてしまう。これによりマジックキャンセルと同様の能力を獲得した。ただしその副作用として、黒鍵に魔力を纏わせたり、呪文を付加して強化するなどもできない。
 本来の設定と同様に霊体にも効果があり、魂砕きも可能である。

>「動く石像」
 原作の魔法世界編・墓守り人の宮殿突入時に少しだけ出てきた設定。でかい奴はホントでかい。悪魔型だけじゃなく龍種型も存在する。
 ただし今回登場した四体は全員悪魔型で、これを召喚した術者は魔力枯渇により自陣で息切れ・気絶寸前です。


 次回、「ネギま!―剣製の凱歌―」No.11
 ―――「第9話 桜通りの吸血鬼C」

 それでは次回!



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