ここは全年齢対応の小説投稿掲示板です。小説以外の書き込みはご遠慮ください。

マブラヴ 転生者による歴史改変 9話
作者:ぜんくう◆7RWKYcvP01c   2012/07/07(土) 14:54公開   ID:eoF2Dat1HnA
 西暦も1984年を迎え、おれは10歳になった。
 年齢がやっと二桁になったと言うべきか、もう二桁になってしまったと言うべきか。

 去年ベルリンが落ちたらしい。
 相手は言うまでもなくBETAだ。
 さすがにここまで衝撃的な事実は隠しようがないらしく、一般市民にも伝わってきた。
 情報が正しければ1973年に喀什(カシュガル)に端を発したBETAの進行は、人類全体の抵抗を物ともせずにわずか10年でベルリンを陥落せしめたということになる。
 どんだけだよ、BETA。
 海の向こう側っていうわけでうかうかとはしていられないな。
 今更ながらに、BETAを過小評価していたことが悔やまれる。まあ、だからといって何が出来たって訳でもないんだけどな。
 こりゃ、対BETA戦略を練る必要があるな。とはいっても、なにができることやら。

 そういえば、最近整備工場の仕事が忙しく、学校を休みがちだ。
 なんかしらんが、急に依頼が増えてきた。
 もともと工場なんかで使ってる工作機械の整備、修理がメインだった工房なんだが、整備能力を上げるためにおれが入ってくる工作機械を片っ端から魔改造していたら、なんか受注が増えてしまった。
 やばい、やりすぎたか…
 おかげで、整備と修理に出すなら、おれが手伝っている工房に出す、っていうのがおきまりになっているらしい。
 これじゃほかの工房に迷惑がかかるだろう、っていうんである程度魔改造の手順をマニュアル化して他の工房にも配っている。
 おかげで、おれの住んでいる地域全体の工場が活気づいている。いいことなんだが、なんだかなあ。

 学校を休みがちになっていることについて両親にいいのかと尋ねると、

 「隆也は天才だからな、つまらん学校の教育よりも現場を知る方が大切だ」

 「ふふ、そうですわね。勉学の成績自体に問題はありませんし、実地経験を積むのは大切だと思いますわ」

 なんてお気楽な答えを返してきた。
 信用してくれるのは素直にうれしいんだが、もうちょっと疑って見ることも必要だと思いますよ?
 だって、自分でいうのもなんだけど、おれの整備の腕って異常だもん。

 とりあえず近況報告はここまでで、次はおれの現状報告をば。

 基本情報 
 名前:立花 隆也
 性別:男
 年齢:10歳
 身長:139cm
 体重:38kg

 身体能力情報
 筋力:1492(200+3000)
 体力:1641(200+3000)
 俊敏:1599(200+3000)
 器用:1421(200+3000)
 感覚:709(652+300)
 知力:973(948+300)
 精神:924(1042+300)
 気力:1621(200+3000)

 うん、完全に人外だこれ。
 だって単純に考えて、平均的な成人男性の3倍以上の筋力とかどんだけだよ。
 自分で選んだ道とはいえ、さすがに引くわあ。
 技術的にはともかく、身体能力をフルに使えば、おれにかなう人間はいないんじゃないか?
 だがこれで満足は出来ない。BETA、得体が知れないこいつらの対応手段としては、やり過ぎってことはないだろう。

 通常技能情報
 ・母国語学:679
 ・外国語学:1011
 ・機械語学:793
 ・文系勉学:814
 ・理系勉学:972
 ・機械工学系勉学:882
 ・電子工学系勉学:663
 ・素材工学系勉学:511
 ・内科医療系勉学:781
 ・外科医療系勉学:477
 ・剣術:797
 ・近接格闘術:572
 ・機械系整備:933
 ・電子機器系整備:599
 ・兵器系整備:493
 ・内科医療技術:891
 ・外科医療技術:349
 ・内偵技術:419
 ・気放出:671
 ・気混入:837
 etc…

 なんか知らんが、整備を手伝ってる工房に重火器の整備がたまに舞い込んでくるんだよな。
 しかも戦術機専用の武器。
 おかげで兵器系整備なんてものを身につけてしまった。
 素材工学系勉学っていうのは、『現実世界脳内再現』でいろいろ遊んでいたら身についていた。
 新しい素材の開発、既存の素材の改良、いや、実に面白かった。
 幾つか既存の素材改良のノウハウをおれによくしてくれる材料系開発会社の社長に教えたら泣いて喜んでいた。
 あ、もちろん口止めはしましたよ?ええ、新しく取得した内偵技術で、不倫の現場をばっちり押さえてその証拠付きで。
 内偵技術については、ひょんなことから知り合った帝国情報省の工作員のおっちゃんから教えてもらった。
 自分の身分を見ず知らずの子供に教えていいのか、おっさん、とは思ったがありがたい申し出だったのでほいほい了承してしまった。
 我ながら自身の危機意識のなさには少々まずいとは思っている。
 おっさんに興味はないんでスルーしてたんだが、最近改めて『他者状態閲覧』を使ってみて愕然とした。

 特殊属性
 マブラブALサブキャラクタ

 をい、このおっさん、まりもと関わりがあるんじゃないか?
 今更ながら自分のうかつさを呪うが、後の祭り、覆水盆に返らずだ。
 探りをいれようにも、愕然としているうちにどこかに去ってしまった。
 神出鬼没で、今度いつあうかも分からない。
 うむぅ、最優先事項で情報を引き出す必要があるな。

 特殊技能情報
 ・因果律への反逆
 ・自身状態閲覧
 ・自身状態管理
 ・思考制御
 ・思考高速化
 ・思考並列化:LV2
 ・他者状態閲覧
 ・他者状態管理
 ・気練成
 ・気制御
 ・身体強化:LV2
 ・気強化:LV2
 ・超回復
 ・感覚強化:LV2
 ・精神強化:LV2
 ・知力強化:LV2
 ・現実世界脳内再現
 ・気配察知
 ・気集中(気がついたら取得していた)

 新しく取得したのは、『気集中』だ。
 取得条件がいまいちわからないんだが、じいさんも取得しているところを見ると、何らかの条件を満たせば自動的に取得できるたぐいの技能らしい。
 効果のほどは気の集中が効率的に行える、というまんまのものだった。
 普通の人には不要な能力だが、『気制御』がつかえるおれにとっては非常に重宝する技能だ。
 例の気放出、これの効率が格段に良くなった。
 今までかかっていた気の集約時間が大幅に短縮、その上に放出するの必要な気の制御が格段に楽になった。
 おかげで、構えをとらずに気の放出ができるまでになった。
 気分はZ戦士だ。

 とまあ、最近はこんな感じだ。
 世界情勢はBETAに振り回されっぱなし、まりもを救う手段は未だに闇の中。
 だが諦めはしない。
 絶望もしない。
 さあ、世界よ、それを支配する因果律よ、あがいて見せろ。おれの持つ『因果律への反逆』、そしてそれに込めるおれの意志は、決して侮れるようなものじゃないぞ。

■作家さんに感想を送る
■作者からのメッセージ
作者からのメッセージはありません。
テキストサイズ:5382

■作品一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集
Anthologys v2.5e Script by YASUU!!− −Ver.Mini Arrange by ZERO− −Designed by SILUFENIA
Copyright(c)2012 SILUFENIA別館 All rights reserved.