「機体データ、照合不可能!アンノウンです!」
「やはりそうなるのね・・・」
「構わない!ダブルオークアンタ、刹那・F・セイエイ、出る!」
「オーライ、ロックオン・ストラトス、サバーニャ出るぞ!」
「了解!ハルート、出撃する!」
「ラファエルも出る!」
「気をつけて!無効は何を仕掛けてくるか分からないわ!」
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「気をつけてシンジ君!無効は正体不明の機体よ!」
「分かっています!それより他の皆は!?」
「今こっちに向かってるわ!それまで何としてでも時間を稼いで!」
「分かりました・・・っ!何時間でも、持ちこたえてみせる!」
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「ダブルオークアンタ、戦闘を開始する!」
「あの形、エヴァじゃない!?」
「おい刹那!出過ぎるな!」
ロックオンが刹那を呼び止める。
「こっちは四機だ、連携を取れば倒せる!」
「相手は正体不明のアンノウンだぞ!?・・・って聞いてないな・・・仕方ねえ、ロックオン・ストラトス、狙い打つぜ!」
「ったく、刹那ったら・・・僕たちも行こう!マリー!ハルート、目標へ向け飛翔する!」
「了解!」
アレルヤとマリーの息はピッタリだ。
「ヴェーダが使えない今、頼れるのは僕と、そして仲間の皆だ。やるしかない!」
「四機も一斉にかかってきて、よし、僕もやってやる!」
一方のシンも、やる気は十分だ。
「じゃあ、行くわよ、ミッション開始!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
刹那が勢いよく飛び込む。
「っく、速い!?」
「ここは、俺の距離だ!」
刹那の乗るクアンタのGNソードVがシンジのエヴァ初号機を捉えた。
「でもこっちには!!」
エヴァはATフィールドを展開する。
「な、バリアだと!?」
刹那は攻撃を弾かれ、後退する。
「なら次は俺の番だ!ハロ、GNホルスタービット展開!」
「GNホルスタービットテンカイ!GNホルスタービットテンカイ!」
「乱れ撃つぜええええええええええええ!!!!!!」
「な、なんだ!?アンノウンの周りを何かが飛んでる!?」
シンジは驚愕し、慌ててATフィールドを展開する。
「後ろがガラ空きだぜ!!」
ホルスタービットがエヴァ初号機の背中を撃った。
「うわあああ!!!」
「初号機、ダメージ蓄積!損害はまだ軽いようです。」
「ゲンドウ、君はあれの正体を知っているか。」
コウゾウがゲンドウに尋ねる。
「さぁな、私は知らん。しかし、今はあれを迎撃するしかない。」
「『ミサトさん!エヴァ弐号機、出撃準備完了だわ!』」
「分かったわ、弐号機、出撃して!」
アスカが弐号機に搭乗し、出撃する。
「相手はアンノウン?知ったこっちゃないわ!なんでもぶっ潰すだけよ!」
「スメラギさん!敵が一機増えたです!」
「なんですって!?」
「紫の次は赤!?あと何機残ってるというんだ!?」
いつもは冷静なアレルヤでも驚きを隠せない。
「ちょっと、バカシンジ!なに手こずってるのよ!?」
「アスカ!ようやく来てくれたんだね!」
「アンタがチンタラやってるからでしょ!?全く・・・行くわよ!!」
「うん、分かった!」
エヴァが二機、ガンダムが四機。
これで先ほどよりは比較的戦力が同等になったと言える。
「戦うしかない・・・ならば、トランザム!!」
刹那がトランザムを発動させた。
「あの機体、私と同じ赤になった!?」
「遅い!!」
刹那はアスカの攻撃を避けて後ろに回り込み攻撃を与える。
「さっきの動きを全然違う!?この機能を他の三機も持ってるの!?」
シンジは絶望した。
「シンジー!何突っ立ってるのよ!?さっさと戦いなさい!」
「でもそんなこと言ったって勝てっこないよ!」
シンジはもうエヴァを動かす気力は残っていない。
シンジの中では既に負けた気でいるようだ。
「ああ、めんどくさい!なら私一人でも戦ってやるわ!」
「あの赤い機体、一機で突っ込んでくるつもりか?」
「構わない、ここで迎撃する!」
ティエリアが問答無用でGNビッグキャノンを発射する。
「こっちには、ATフィールドがあるんだからあああああ!!!」
アスカはラファエルの攻撃をATフィールドで防いだ。
「ビッグキャノンを防いだ!?あのバリアは何なんだ!?」
「なら、こっちからも仕掛けてやるわあああああ!!!!」
「くそ、回避が間に合わない!?」
「そこまでだ、戦闘を中断しろ。」
ゲンドウが戦闘を中止するように命令した。
「え!なんで!?」
「今すぐ戦闘を中断しろ。そちらのアンノウンもだ。」
オープンチャンネルでソレスタルビーイングにも忠告する。
「スメラギさん、どうしますか?」
「こちらも無駄に戦力は消費したくないわね。いいわ、攻撃をやめましょう。」
「了解、帰還する。」
ソレスタルビーイングのガンダム四機がプトレマイオスに帰還していく。
「た、助かった・・・」
「アンタねえ、あと一歩遅かったら死んでたわよ!?」
「そ、そうだね・・・本当に危なかったよ・・・」
「『二人共、ネルフに帰還して。話があるわ。』」
ミサトがシンジとアスカに声をかける。
「了解です。」
「分かったわ。」
エヴァ初号機と弐号機もそれぞれ帰還した。
「あの青い機体、一体なんだったんだろう・・・」
シンジはあの機体を不思議に思いながら、ゆっくりとネルフ本部へと帰還していった。