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Exceed a dimension 第三話 襲来
作者:シュウ   2012/07/19(木) 23:50公開   ID:4BdgpqIkjdA

交戦を中断したソレスタルビーイングはプトレマイオスを着艦させ、艦を降りる。


「君があの艦の艦長か。」


コウゾウがスメラギに問う。


「いかにも。」


スメラギは凛とした表情で答える。


「君たちはどこから来たんだ?」


「その前に、ここがどこなのか教えていただけると、こちらとしても答えやすいのですが。」


スメラギは出来るだけこちらの素性は明かしたくないようだ。


「どうする、碇?」


「彼らは【使徒】とは関係なさそうだ。教えてやれ。」


「やれやれ・・・上にあった街が第三新東京市、ここはその地下にある特務機関【NERV】だ。」


「ネルフ?」


スメラギが不思議そうに応答する。


「詳しい事までは言えない。名前ぐらいは教えることは出来るものの・・・」


コウゾウは少し黙った。


何か言いたくないことでもあるのだろうか。


「その情報は正しいのですか?」


「それ以外に何がある。」


ゲンドウは動揺する素振りを見せない。


「ならばいいでしょう。私たちはソレスタルビーイング。あの艦(ふね)プトレマイオス2に乗って宇宙を飛んでいました。」


「宇宙ですって?」


ミサトが驚いた様子で聞き返す。


「ええ、私たちは宇宙の調査を行っていました。ですが、途中で変な【赤い渦】に巻き込まれてこの場所に来たんです。」


「要は元いた場所からこの第三新東京市に飛ばされてきたと、そう言いたいのだな?」


「ええ、その通りです。」


それからスメラギはこれまでの経緯を話した。

それと同時に、攻撃したことを謝罪した。


「まぁ、こっちもエヴァを出しちゃったわけだし、お互い様よね。」


「そう言ってもらえると助かるわ、それとエヴァというのは・・・」


「それは私から説明させていただこう。」


ゲンドウが割って入る。


「碇指令・・・」


「構わん。」


「汎用人型決戦兵器、人造人間エヴァンゲリオン。」


「人造人間ですって?」


「そうだ、この世界には我々の敵となる【使徒】というものがいる。」


「使徒?」


「この第三新東京市に突如襲来した謎の生命体だ。」

「その使徒を倒すために我々はエヴァを作ったんだ。それ以上のことは何も言えない。」


「いえ、構いません。あれがなんだったのか、今分かりましたので。」


スメラギは頭を下げる。


「さて、そちらの機体のことを教えてもらおう。」


「・・・」


スメラギは黙り込む。


「スメラギさん・・・」


フェルトが心配する。


「いえ、問題ないわ。」


「教えましょう、あれが何なのか。」



―――――――――――――――――――――――――――――――


刹那たちはシンジたちと対面する。


「(なぁ、ティエリア、挨拶ってするもんなのか?素性は明かさない方がいいんじゃないか?)」


ロックオンがティエリアに耳打ちする。


「(スメラギさんからは名前だけなら構わないと言われている。しかし、ガンダムに関しては喋るなと口止めされているがな)」


「(そーかい、了解だ。)」





「ねぇ、アンタたち?さっきのロボットに乗ってたのは?」


アスカが声を荒げる。


「アスカ、初対面の人たちにそんなこと言ったら失礼だよ・・・っ!」


「何言ってんの!?あいつらは私たちを攻撃してきたのよ!?初対面も何もあったもんじゃないわ!!」


「そのことに関しては、申し訳ないと思っている。」


「君は?」


「俺は刹那・F・セイエイだ。」

「ロックオンストラトス。」

「僕はアレルヤ・ハプティズム、彼女はマリー・パーファシーだ。」

「よろしくお願いします。」

「ティエリア・アーデだ。」



「あ、僕の名前は碇シンジです。こちらこそ、よろしくお願いします。ってほら、アスカも自己紹介しないと。」


「ああ、もうめんどくさいわね、惣流・アスカ・ラングレーよ。」


ここにいる一通り全員の自己紹介が終了したところで、このロビーに誰かが入ってきた。


「あら?碇にアスカやん、ここでどないしたん?」


陽気に二人に挨拶したのは鈴原トウジ。彼もエヴァンゲリオンのパイロットだ。


「トウジ、なんで来てくれなかったのさ。」


「いや〜、ワイも急いだんやで?でも流石に走ってここまで来るのはキツかったわー。ところで、そこにいるのは誰や?見たことない奴らばっかりやん。」



――――――――――――――――――――――――――――――


「へ〜、じゃあアンタらは別の世界から来よったんか。」


鈴原は刹那たちがここに来たこと。先ほどの戦闘についての話を聞いた。


「なんか空が紅いな〜、とか思っとったら、思わず足止めてしもうてな、そこから目が釘付けになってしまったんや。」

「ともかく、悪い奴らやなさそうやな!!」



鈴原は別の世界から来た人に対してもフレンドリーだった。


「碇シンジ、ここの場所についての情報が欲しい。」


ティエリアがシンジに聞く。


「え、場所って言われても・・・実は僕たちの上司の人から『名前以外のことについては何も言うな』って言われてるんです・・・すいません。」


「そうか、なら構わない。こちらも同じ条件なのでな。」


「そうですか、助かります。」


シンジは内心ホッとしていた。


「なぁ、シンジ君よぉ、あそこのカワイ娘ちゃんはなんであんなに厳しいんだい?」


「アスカですか?あいつは昔からあれなんで気にすることはないですよ。」


「そうかねえ・・・もっとおとなしくしてれば普通に綺麗だし―――」


「何か言ったかしら?」


アスカは地獄耳だった。


「おお、怖い怖い・・・」


さすがのロックオンでも狙う気にはなれなかったようだ。


「それにしてもすごい設備だね。パイロットが休む場所にしては十分な気がするよ。」


アレルヤは、NERVの設備に関心を示していた。


「それほど、パイロットに対して気を使っているんじゃないかしら。戦えるのはパイロットだけ。大切にしなきゃ、勝てる戦いも勝てなくなるもの。」


マリーはアレルヤの問に回答する。


「そうですかね・・・昔からこうだったので、僕も来た時は驚きましたが、もう慣れてしまいましたね。」


「碇・・・」


「えっと、刹那・・・君?」


「刹那でいい。」


「うん、わかったよ、それでどうしたの?」



「あの機体に関してだが――――――――」






『緊急自体発生!緊急自体発生!パターン青!使徒が襲来しました!繰り返します!パターン青です!』


「こんな時に限って・・・!」


「碇、使徒とはなんだ?」


「まずはついてきて!あとに説明するから!!」


シンジは真面目な表情で刹那に言った。


「・・・了解した。」


刹那もそれに了承する。





「(この世界には何が起こっているんだ・・・使徒とは、一体なんだ?)」


刹那は疑問を浮かべながら、プトレマイオスに向かった。









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■作者からのメッセージ
作成者です。この作品をクロスオーバーのジャンルで作らせていただきました。内容は一応オリジナルで。なおかつ、原作の設定も織り交ぜながら作らせていただいております。キャラの雰囲気も考えながら構成しておりますが、崩壊している部分があるかもしれません。その部分に関しては、ご指摘の方、よろしくお願いします。
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