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Exceed a dimension 第四話 使徒
作者:シュウ   2012/07/22(日) 01:39公開   ID:4BdgpqIkjdA


第三新東京市に突如現れた謎の生命体『使徒』。


その正体は未だに明かされていない。



NERVでさえも完璧に使徒の存在をわかっている人は少ないのだ。





「あれは一体・・・」


スメラギはモニターに映し出されている使徒ばかり見ていた。


「あれが、私たちが言っていた人類の敵、使徒よ。」


モニターに映し出されているのは第7使徒イスラフェルだ。


「あのような形の使徒が他にもいるのですか?」


「いえ、使徒の形はそれぞれだわ。他にもたくさんいるのだろうけど・・・」


ミサトがスメラギの質問に答える。


しかし、ミサトはそれ以上のことを語らなかった。



――――――――――――――――――――――――――


イスラフェルの討伐は、エヴァンゲリオン初号機、弐号機、参号機の三機に任された。


ソレスタルビーイングのガンダムマイスターたちは使徒との戦闘経験がないことから今回の戦いへの参加が禁止されていたのだ。


「三人とも、準備、いいわね?」


「大丈夫です。」「問題ないわ。」「ほな、一発いいとこ見せたろか!」


「よし、エヴァ発進!」


ミサトの掛け声と共にエヴァ三機が出撃した。


「エヴァンゲリオン、リフトオフ!」


エヴァがカタパルトから外れ、三機が作戦を開始する。


「シンジ!トウジ!ミスしたら承知しないからね!」


「そう言うてる本人がミスしたらシャレにならへんで〜?」


「なんですって!?」


「いいから二人共!作戦中なんだから集中しないと・・・」


喧嘩を始めた二人をシンジが宥める。


「全く・・・いい?まずはイスラフェルを指定のポイントまで誘導して。そしてそのポイントに入った瞬間に三人で一斉攻撃を仕掛ける。いいわね?」


「「「了解!」」」


三人が声を揃えて応答する。


「いやはや、あんなものは俺たちの世界では見たことないね〜。」


ロックオンは使徒の形について関心を示していた。


「あれは、人が乗っているのか?」


「あれには人なんか乗っていないわ。完全なる自立型の生命体。」


「そんな技術がこの世界にあるのか・・・」


「(あの刹那が驚いてる。よっぽど衝撃的だったのかな・・・)」


アレルヤが刹那を見てそんなことを思っていた。




「敵影確認、これより誘導に入ります。」


シンジが本部に連絡をいれた。


「了解、敵に捕まらないよう気をつけて誘導して。作戦開始!」


「よし、来い!こっちだ!」


シンジの叫ぶ声と共にエヴァ初号機が走り出す。

それにつられてイスラフェルも初号機を追いかけ始めた。


指定ポイントでは、弐号機と参号機が準備している。


二機の立ち位置は向かい合うようになっていて、それぞれがポジトロンライフルを装備している。


「碇のことや。怖がって全速力で逃げてきて、使徒が追いつけんのとちゃうか?」


「どうだか。とにかく、私たちは使徒を叩くことだけを最優先にするわよ。」


「相変わらず手厳しいことで。ま、ここで鈴原トウジの力を見せつけるチャンスや!」


トウジはやけに気合が入っている。

異世界から来た住人がいるからなのか、その意図は掴めない。


「調子に乗りすぎないでよ・・・?きたわ!」


アスカの目は既に使徒を捉えていた。



「作戦遂行時間までまだ余裕がある・・・シンジ君が予想以上に頑張ってくれてるのね。」


「ええ、今日はいつも以上に頑張ってくれているわ。いつもこうならいいのだけれど。」


ミサトとスメラギはちょっとした会話をする。


普段はこんな大勢の人達と作戦をすることがないのだから気が楽なのだろう。



「あの機体の動き、ガンダムでは到底できない動きだ。」


ティエリアはエヴァのことが気になっているようだ。


「(あの機体について調べることができればな・・・)」


「まずはあの三人の動きを見て、今後、俺たちも手伝えるようなことがあったらいつでも戦えるようにしっかりと行動パターンを見ておいたほうがいいんじゃないか?」


ロックオンがティエリアに語りかける。

ロックオンにはティエリアが何か焦っているようにでも見えたのだろう。


「そうだな、僕たちもこっちの世界に飛ばされてきた身だ。手助けできることがあるなら、なんでもやってやるさ。」


「そうだ。どの世界であっても人の命が大切なのは変わらない。もし使徒にも意思があるのなら、俺はきっと戦いをやめさせる。いや、止めてみせる。」



刹那の言葉に、ソレスタルビーイングの全員が頷く。


「彼・・・刹那君は面白いことをい言うのね。」


ミサトがスメラギに話しかける。


「彼は変わったわ。最初はあんなこと言わず、すぐ目標を破壊することにこだわっていた。それは彼だけでなく他のみんなもそうだった。でも、今は『対話』おすることによって、戦争の根絶を目指している。」


「『対話』?」


ミサトが聞き返す。

ミサトにはどうやって対話をするのか、そのことが理解できなかった。


「刹那の機体にはある特殊なシステムが組み込まれているの。そのシステムを作動させることによって、その『対話』を実現させることが出来るの。」



「そんなことが・・・」




「ミサトさん!目標をポイントに追い込みました!」


「本当!?了解したわ!それでは一斉射、始め!」


「くらえ!」


「この攻撃、アンタに耐えられるかしら!?」


「跡形も残さず、消し炭にしてくれるわ!」



三人がポジトロンライフルで一斉射撃を始める。


イスラフェルは、手も足も出なかった。




「やった!?」


「なんとか作戦終了できそうね・・・」





「いや、ちょいと待ちい。なんか様子が変やぞ?」



トウジの言ったことは本当だった。


なんと、イスラフェルは二体に分裂したのだ。




「目標が二体に分裂!分身などではなく、両方とも本物のようです!」


「なんですって!?」




「おいおい、これは何かのホラーか・・・?」


ロックオンが引き気味に言う。


さすがの刹那も、これには驚きが隠せなかった。


「これが使徒・・・この世界の歪み・・・」




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■作者からのメッセージ
作成者です。全開のご指摘ありがとうございました。お二方のおっしゃるとおりでございました。刹那やその他のソレスタルビーイングのマイスターたちが好戦的なのは間違いでした。劇場版になってからは対話を目的にしていました。キャラ設定が固まっていなかったことを深くお詫び申し上げます。至らない点があったら、他にもご指摘お願いいたします。良い作品に仕上げられるよう頑張ります。
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