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遊戯王GX 正直者の革命 第十話 悲鳴 (戦隊モノの中でもやっぱり赤と青の括弧よさは別格じゃない?)
作者:レプラ◆23VAxH8p.bY   2012/08/12(日) 23:32公開   ID:COM0Ehm5TwM
「♪〜♪〜♪♪〜」

 今日は久しぶりの休日だ。三沢とは違って、いつもいつも@wikiの編集やらなんやらをしなきゃいけないわけじゃないけど、まあなんだかんだで俺も忙しいわけで、二週間ぶりの休日だ。というわけで、今日は久しぶりにたっぷりと睡眠をとって、現在はデッキ作成中。
 
 と、いい気分で遊んでいると、突然、コンコンというノックの音が聞こえた。よし、殺そう。いや、嘘だけど。だが、俺の休日を邪魔した罪は重いのだ。
 
 ドアスコープから外を見る。女王(笑)がいた。当然無視。と思ったら、生徒手帳から電子音。見る。女王(苦笑)が映った。電源を切る。

「ちょ、ちょっと、先輩、どうして避けるんですか!?」

 うるさいな。俺は巨乳派じゃなくて貧乳派なんだよ!実際には普通乳ぐらいが一番好きだけど。確かに俺も男だから、巨乳にロマンを感じないということも無いが、大き過ぎるのもなんか嫌だ。つまり何が言いたいかと言うと、先輩の部屋を訪ねるなら事前に連絡入れろよJKってことだ。まったく、だからお前は女王(爆笑)なんだ。

 よし、完成。我ながらなかなかいい出来。さて、窓から逃げるか。

                 
                 ◆

 
 だが、窓から出たところでなぜか待ち構えていた明日香に捕捉されてやむなく

「「デュエル」!」
となった。
 
 俺もまあ、デッキを試しに回したてみたかったからいいけど、欲を言えば、もうちっと強い奴がよかった。

「先輩、私が勝ったら、私の頼みをきいていただきます」

「やだ。メンドクサイ。だいたい、俺にメリットないじゃん」

「先輩が勝ったら、何か一つ、何でも言うことを聞きます」

「へぇ......そうか......」

 こういうやつにはお灸を据えてやらねばな。それも、思いっきりきついやつを。

「よし、決めた。俺が勝ったら............お前の制服は明日から裸エプロンだ。あ、安心しろ。デュエルディスクは別に問題無いぞ」

「え?いや、ちょっと!?」

「始めるぞ。俺のターン、ドロー。1ターンだけ時間をやろう。ターンエンド」

「............あの、先輩、提あ「断る。」他のことなら「いやだ。」頼みを聞いてくれなんて言いませんから、「もう遅い。」......すみませんでした。私が悪かったです「『俺は悪くない』」」

 テラ球磨川先輩パロ。知らない人は、ハダカエプロン先輩で検索。

「くっ、分かりました。(要するに勝てばいいのよ、勝てば。)
 私のターン、ドロー。私は手札から、エトワール・サイバーを召喚。
 バトル。エトワール・サイバーで、ダイレクトアタック!エトワールサイバーは、ダイレクトアタックするとき、攻撃力が600ポイントアップする。アラベスク・アタック!」

 あれ?ワンキルとかじゃないの?ホントは適当に終わらせたかったのに。

旭:6000→4200

「私は、カードを1枚セットして、ターンエンド」

「まあいいか。俺のターン、ドロー、スタンバイ、メインフェイズ。俺は手札から、モンスターを1体セット。カードを1枚セットし、ターンエンドだ」

「?それだけですか?」

「うん。でも、このターンでお前がとどめさしてくれなかったら、勝ってしまいそうな感じだな」

「動揺させようとしても、そうはいきませんよ。
 私のターン、ドロー。私は手札から、融合を発動!手札のブレード・スケーターと、場のエトワール・サイバーを融合!サイバー・ブレイダーを融合召喚!」 
 
 来たか。明日香のエースモンスターその1 。全然強くないけど。

「さらに私は、サイバー・チュチュを召喚。
 バトル、サイバー・ブレイダーで、裏守備モンスターを攻撃、グリッサード・スラッシュ!!」

「墓地へ送られたおジャマ・ブルーの効果を発動」

「え?お、おジャマ!?」

「おジャマバカにすんな。結構いいファンデッキなんだぞ?」

「い、いえ、てっきりもっと強力なデッキを使ってくるものだとばかり......」

「いや、俺、ファンデッキの方が好きだし」

 これは嘘ではない。俺はガチデッキよりファンデッキの方が好きだ。

 理想の世界?革命?

 いやいやいやいや、建前に決まってんじゃん。

 この世界に来てすぐは、そりゃあ嬉しかったよ。なんたって、ファンデッキ使いまくっても、デッキ回らないでグダグダになっても、あんまり相手に嫌な顔されないから。除去少ないし。

 でも実際やってみると、つまらなかった。とてつもなくつまらなかった。この世界で、ファンデッキでコンボ決めたり勝利したりしても、全く楽しくなかった。例えるなら、ゲームでイージーどころかピースフルでプレイしているような。縛りプレイでサクサク進む、と言ってもいい。歯ごたえが無いどころか、空気を噛んでい
るような感じ。

 だから俺はこうして、革命(笑)を起こして、理想の世界(大真面目)を作り上げよ
うとしている。

 つまり、『ある程度周りが強いけど、ファンデッキでもきちんと構築すればそれ
なりに戦える環境』を作りたいということ。

 OCGのようなまがまがしい難易度かんきょうはいやだから、色々制限を掛けたりなんだりしているという訳だ。
 
「おジャマ・ブルーの効果。このカードが戦闘で破壊され、墓地へ送られた時、デッキからおジャマと名のついたカードを2枚、手札に加えることができる。俺は、
デッキから、おジャマ・レッドとおジャマ・カントリーを手札に加える」

「続けて、サイバー・チュチュでダイレクトアタック、ヌーベル・ポアント!」

旭:4200→3200

「まだよ、私は手札から、速攻魔法 プリマの光を発動!自分の場のサイバー・チュチュを生贄に捧げることで、手札から、サイバー・プリマを特殊召喚できる!サイバー・プリマでダイレクトアタック、終幕のレヴェランス!!」

 おー、痛い痛い。

旭:3200→900

「私はこれでターンエンドよ。革命家なんて呼ばれてるけど、たいしたこと無いのね」

 やっぱ俺、そんな風に呼ばれてるのか......カタカナがよかったな。いや、そういう問題じゃないけど。

「それはこっちのセリフだな。オベリスク・ブルーの女王とか呼ばれてるけど、どうしようもなく弱いな」

「なんですって!」

「怒るなって。事実だろ?本当に勝ちたい時は紙束じゃなくてガチデッキ使えよ」

「紙束、ですって......!!」

「そうだろ。せめてシナジーあるカードをもっと入れろよ。攻撃力弱過ぎだし、もう少し構築頑張れよ。
 いや、こんなことばっか言ってても仕方ないな。もう終わらせよう。
 俺のターン、ドロー。スタンバイフェイズ、トラップカード トラップ・スタンを発動。このターン、このカード以外のトラップの効果は無効だ」

「!!(しまった、ミラーフォースが!)」

「そして俺は、手札から、フィールド魔法 おジャマ・カントリーを発動。効果発動。1ターンに1度、手札からおジャマと名のついたカード1枚を墓地へ送り、自分の墓地のおジャマモンスター1体を特殊召喚する。俺は手札からおジャマジックを捨て、墓地からおジャマ・ブルーを蘇生。
 そして、おジャマ・カントリーの効果で、自分の場におジャマモンスターが表側表示で存在する限り、フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの元々の攻撃力・守備力は入れ替わる」

「!!(これでサイバー・ブレイダーの攻撃力はたったの800!?)でも、サイバー・ブレイダーは、相手のモンスターが1体の時、戦闘では破壊されない!」

「そんなことはどうでもいい。俺は、墓地へ送られた、おジャマジックの効果を発動。このカードが手札またはフィールド上から墓地へ送られた時、自分のデッキから「おジャマ・グリーン」「おジャマ・イエロー」「おジャマ・ブラック」を1体ずつ手札に加える。
 さらに、手札から、おジャマ・レッドを召喚。このカードが召喚に成功した時、手札からおジャマモンスターを4体まで自分フィールド上に攻撃表示で特殊召喚する事ができる。出番だ、おジャマ・グリーン、おジャマ・イエロー、おジャマ・ブラック!」

「そんな攻撃力が低いモンスターを何体並べても......」

「おいおい、よく見ろよ。全員レベル2だぜ」

「!!」

「俺は、レベル2のおジャマ・ブルーとおジャマ・レッドをオーバーレイ。2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!ガチガチガンテツ!攻撃表示だ。ガチガチガンテツの効果。このモンスターがフィールド上に存在する限り、俺の場のすべてのモンスターの攻撃力と守備力は、このモンスターのオーバーレイユニット1つにつき、200ポイントアップ。おジャマ・カントリーの効果で攻守が逆転し、ガチガチガンテツの攻撃力は、2200 。そして......」

「まさか、もう1体出す気!?でも無駄よ。サイバー・ブレイダーの効果により、あなたのモンスターが3体の場合、あなたの魔法マジックトラップ・モンスターカードの効果は無効化される!」

「分かってるよ。俺が使うのはこいつだ。俺は手札から、融合を発動!場のおジャマ・グリーン、おジャマ・イエロー、おジャマ・ブラックを融合。現れよ、おジャマ・キング!おジャマ・キングの効果で、とりあえずお前のモンスターカードゾーン3か所を使用不可能にする」

「だから何?確かに攻撃力3400は脅威だけど、まだ私は倒せないわ。サイバー・ブレイダーの効果。あなたの場のモンスターが2体の時、このカードの攻撃力は倍。よって攻撃力は1600となる」

「これで終わりと思ったか!!だからお前は天上院明日香なんだよ!
 俺は手札から、魔法マジックカード トライワイトゾーンを発動!俺の墓地から、レベル2以下の通常モンスター3体を蘇生する。甦れ、おジャマ3兄弟!
 そして俺は、レベル2のおジャマ・イエローとおジャマ・ブラックをオーバーレイ。2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!もう1体追加だ、ガチガチガンテツ!」

「くっ」

「ガチガチガンテツの効果により、さらに全体の攻撃力がアップ。これにより、
ガチガチガンテツの攻撃力は1800+200×4=2600
おジャマ・キングの攻撃力は3000+200×4=3800
おジャマ・グリーンの攻撃力は1000+200×4=1800
 よって合計ダメージは、(2600×2+3800+1800)−(800+1600)=8400だ!!」

「う、うそ......」

「これこそが、おジャマ達の、ファンデッキの、真の力だ!バトル、おジャマ・キングはサイバー・プリマに、おジャマ・グリーンはサイバー・ブレイダーに、ガチガチガンテツは天上院に攻撃!」

「っ、きゃー!!!」

明日香:6000→0(−2400)


                  ◆

「........................」

 さめざめと泣いてる明日香をお送りしています。

「天上院............俺は別に、巫女でも猫耳メイドでも......」

「コロス」

 おいやめろ。ホントにヤバいって。ヘルカイザーホモと同じにおいがしてるって。

「冗談冗談。ジョウダンダヨ〜。ホントダヨ〜。
 うん、そうだ、ええっと、あれだあれだ。えー、あー、そ、そうだ!
 天上院、ハダカエプロンはやっぱ無しな。さすがにそんなことしたら、リアルに俺が殺されるしな。その代わり、今度俺の仕事手伝ってくれ」

「え?そんなことでいいんですか?」

「OKOK。問題無い。その代わり、場合によっては一日仕事になるかもしれないけど、大丈夫か?」

「ええ、大丈夫です」

「それじゃあ、よろしく頼むぞ」

        
                  ◆

 
 1週間後


「おい、天上院!さっさと捌かないと昼飯食う時間無くなるぞ!ほら、ちゃっちゃと働け!」

「もう勘弁してー!」

 GOLD SERIESの発売日、購買に女王の悲鳴が響き渡った。

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