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インフィニット・ストラトス・クン・ポケット (第二章) 第十球 現れる転入生
作者:作者   2012/09/01(土) 20:16公開   ID:Kj5KwqVsk/2
「と言うわけで」
「どういうわけでやんすか!」

ここはグラウンドの中にある仮設された野球部の中。
本格的な野球部は今現在建造されている。

「私、今日から野球部のマネージャーになりましたセシリア・オルコットですわ」
「マネージャーかぁ。やっと野球部らしくなってきたなぁ……」
「……佐藤がそんな台詞言うとなぜか殺意がわくなぁ……」

さまざまな声が飛び交う部室。
マネージャーが入ってきたことで盛り上がりを見せている。

「それより、織斑君! オルコットちゃんの言っていることは本当でやんすか!」
「……荷田君。それは否定したいよ」

何を隠そう、セシリアは野球部のマネージャーになりに来た時こう言ったのだ

『私、野球部のマネージャーになりに来ました、一夏様の奴隷。セシリア・オルコットですわ!』

この言葉のせいで荷田が大暴走しだしたのだ。

「盛り上がっているところ悪いが、新入部員……いや、転校生を紹介する」
「新入部員で……」
「転校生でやんす?」

そう言って一真は手をたたくと隣の部屋から数人の男が入ってくる。

「どうも、初めまして。風見 健一といいます。よろしくお願いします」
「僕の名前は槍咲 和也。よろしく頼むよ」

その後数人の紹介があった。

「え〜以上合計10人が整備科に転校してきたみんなだ」
「整備課に転校でやんすか」
「そうか、男子を補う方法がそこにあったか」

ざわざわと騒ぎが起こる。

「あ、それだとキャプテンってどうなるんだ?」
「そうでやんすね〜一夏君がキャプテンってことでやんしたよね」
「それはそのままだ……」

一真は一息つく。

「彼らは技術力のある面々だ……だが」
「だが?」
「野球に関しては素人が多い」
「「ええっ!」」

一同は再び騒ぎ出す。

「そう、野球がうまい技術者が集まるわけもない。だが彼らは野球が好きだというのは本当だ」

一真は再び一息つく。

「だがな。それでキャプテンに任命するわけにはいかないんだ」

一真は一夏に視線を向ける。

「仕切れるやつじゃないとキャプテンはできないんだ……わかるな」
「は……はい……」
「よし、よーし。ならいつも通りの練習だ。みんな位置につけ〜」

そう言って一真は練習の準備を始める。

「……認められてるってことかなぁ」
「何も問題が起きなきゃいいでやんすけど……」

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「ここがIS学園……か」

一人の小柄な少女がIS学園の正面ゲートにいた。

「ここに……うん」

そう言ってポケットからプリントを取り出す。

「本校舎一階総合事務受付……どこだかわかんないな〜」

そう言ってプリントをポケットに入れる。

「まあ、案内板でも探そうか。そうしよう」

そう言って少女は歩き出す。

「驚くだろうな……」
「ファイトー」
「!?」

近くから聞き覚えの声が聞こえその方向をみる

「フィトオー」
「フィトォー」
「オーファイトーフィトォー」

野球部の面々がランニングをしていた。

「……」

それをただじっと見つめる。

「頑張ってるんだなぁやっぱり……」

彼女は笑顔になった。

「あ、案内板……」

その後、案内板を見つけ受付へと向かった。

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「ええと、それじゃあ手続きは以上で終わりです」

そう言って事務員は少女にプリントを渡す。

「二組……か、あの」
「何ですか?」
「織斑一夏っていう男子生徒が何組か知りませんか?」
「織斑一夏……ああ!」

ポンと手をたたく。

「あの代表候補制を倒した小波先生の弟さんですね。一組ですよ、何でもクラス代表になったって」

ものすごく盛り上がる事務員を見て少女は質問する。

「二組のクラス代表って、もう決まってますか?」
「へ? そりゃあもうこんな時期だし決まって……」
「名前は?」
「え?」

事務員は少女の言葉に呆気にとられる。

「え、えっと……聞いてどうするの?」
「変わってもらおうと思って」
「え?」

事務員はさらに呆気にとられる。

「わかってもらうんです。自分も頑張ってたって」

そうやって少女はにっこりと笑った。


続く

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