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魔法少女と出くわした 第3話 友人作りのきっかけ
作者:エビス   2012/10/12(金) 18:50公開   ID:FS1Z42l4PIc

「……………」

え〜……、現在喫茶店に来ております。尚、席の対面には女の子が3人。
普通ならば男にとっては天国のような状況ではあるけど、
俺にとっては居心地の悪さが天元突破しているんだな、これが。
だって雰囲気が尋問とか取り調べとかの類なんだぜ? 誰かhelp me!!!

「あの、山田くん……でいいんだっけ?」

「は!はい!!山田ですぃ!!」

やべー噛んじゃったよーでもしょうがないよなー女の子と喫茶店とか
初めてだもん、緊張だってするさ。なんか胃がキリキリするけど。

「そんな緊張することないよ?そんな怒るとかじゃないから。
 安心してよ、ね?」

「せやで山田くん。ちょっと頼みごとだけやから」

「そ、そっすか……?」

頼みごと?なんだ?『秘密を知ったからには貴様には消えてもらう!』
とかいう感じか?まさか15歳を目前にして死ぬとは……南無。
そんなくだらないことを考えていたら茶髪のサイドテールの人が一言。

「単刀直入に聞くけど山田くんは魔法って信じる人?」

「えっと……どうだろうな……」

曖昧に返すと次は金髪の人が

「実は私となのは……この子も魔法を使えるんだ。冗談とかじゃない。
 君がお昼休みに見たと思う光景は真実、本物だよ」

ですよねー。あんな実感こもった夢とか見てみたいわー。

「そこで一つお願い。このことは秘密にして欲しいの。
 絶対に誰にも言わないでほしいな」

「まぁ…、元々言いふらすつもりは無いし
 屋上のあれも事故みたいなものだったから…」

「…そう、ありがとう。その言葉が聞けて安心したよ」

目の前の3人はホッとした顔を浮かべる、どうやらホントに魔法の事は秘密らしい。
よくよく考えてみると世界の裏側を知ったみたいで少しワクワクした。
これでも小さい頃は魔法とか変身だとかに憧れていた普通のこどもだったんですよ。

「いやぁ、すまんかったな、山田くんわざわざこんな話させてしもうて」

「理由は分かんないけど八神さんも迂闊じゃないか?あんなとこで飛んで。
 そう考えると八神さんがその台詞をいうのは……」

「ぐぬぬ……」

やっと空気が和らいだ感じがした。

「ははは……、っとそうだ!今更だけど自己紹介がまだだったね。
 私は高町なのは!よろしくね山田くん」

「私はフェイト。フェイト・テスタロッサ・ハラオウンって言うんだ。」

「あ、えと……山田です。こちらこそよろしく……高町さん、テスタロッサさん」

あら、外国の方でしたか。まぁ日本人らしくないもんな色々と。
高町さんってこの喫茶店の店員さんと雰囲気似てるけど何か関係あるのかな?
あとテスタロッサさんて微妙に言いづらいな。

「むぅ……、他人行儀だなー。下の名前で呼んでよ、なのはって。もう友達でしょ、私達」

「…え?」

………あー、あれか。この子は人間関係築くときノーガードで攻めるタイプかー
将来、勘違いが多発しそうだ。

「そうや、山田くんって下の名前なんて言うんや?」

「あ、そうかごめん。言ってなかったね、由乃よしのって言います。なんか変な感じだけど……」

「ううん全然。ええ名前やん。由乃くん」

「私もフェイトでいいよ。よろしく、由乃」

「それじゃあ、改めてよろしくね由乃くん!!」

順に名前を呼ばれたくすぐったさと同時に、3人の笑顔がとても眩しく見えた気がした。





あの後喫茶店で3人とメールアドレスを交換した。同年代の女の子のアドレスが
まさかこのケータイに入るとは……思っても見なかったな。

「何、一人でニヤニヤしとるんや?」

「おわっ!!!」

ちなみに方向が一緒らしいので八神さん………もとい、はやてさんと帰路を共にしています。
もう結構歩いたけど、まだ別れないので意外とご近所さんだったりして。

「なんや、女の子をアドレスがそない珍しいんか?」

「そりゃ……初めて交換したわけだし…多少は」

思春期男子にはこれ以上にない宝物なんですよ?はやてさん。

「フーン……ま、ええけど…って、由乃くん家にまだ着かへんのか?
 私の家あれなんやけど」

「あ、ああ…そう?俺の家はこの先だから」

「そか、じゃあここでお別れやな。ほな、また来週」

「じゃあ、また」

そう言って別れるとはやてさんはそそくさと家に入っていった。

「ふー…、俺も帰るか」

今までにない忙しい1日がやっと終わった。
明日は折角の休みなのに月曜日に待ちどうしさを感じた。

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■作者からのメッセージ

第三話です。ここまでが一つのまとまり、いわゆるプロローグです。
これから魔法少女たちと今回でフルネームが発覚した山田くんがどう関わっていくか
まったりとお楽しみ頂けたら幸いです。

また感想をくださった方、本当に有難うございます!
励みにしてこれからも書いていこうと思いますのでどうかよろしくお願いします!
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