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マブラヴオルタネイティブ-フォーアンサー 【第拾捌話】 為り損ないの英雄  血に濡れて笑う鬼
作者:首輪付きジャッカル   2012/10/22(月) 05:01公開   ID:4TeCCZkhrsA
「―――では、早速ですが皆さんに参加していただく次世代OSのトライアルについてご説明いたします」
「・・・」
落ち着いた口調で説明する神宮司軍曹の前には、沈痛な面持ちの元207Bの面々。
仲間が傷つき倒れ、それを今まで知らなかったという現実は、彼らにはあまりに重かった。
「心中お察ししますが、しかし今は彼を信じることです。
彼はまだ生きておられるのですから」
神宮司軍曹が励まそうと言葉をつむぐ。そうだ、彼はまだ死んだわけではない。
生きているのだ。そう思うと彼らの顔に少し光が射した。
「それでは改めて説明させていただきます。
この演習の目的は皆さんの機体に搭載された概念実証型OSと、その量産試作型ー――”XM3エクセムスリー”との比較試験です。
このトライアルには横浜基地に所属する全戦術機甲部隊からそれぞれ代表となる一小隊が参加します。簡単に言えば小隊単位の対抗戦といったところです。
一部の部隊を除きトライアルに参加する全小隊にはXM3が搭載されます。ただしこれには皆さんの機体と違い先の事件の実戦データは蓄積されていません。
なお、白銀少尉はXM3考案者として、A207小隊はXM3開発部隊のテストパイロットとして参加することが各部隊に通達されています。
加えて今回仮想的部隊アグレッサーとして参加するのはみな出撃回数20を超える古強者ばかりです。
今回の演習は勝ち方も重要ということです。旧OSになれたベテランを納得させられるかは、そこにかかっています。
それでは、ご武運を」



「とは言われたものの・・・」
―――ドガガガガガ!―――
「さすがはベテランか・・・そう簡単には勝たせてくれないな」
ボヤキながら敵の銃撃をなんとかかわす白銀。
反撃に転じようとしてそちらに銃を構えるが既に敵の影は無い。
「くそっ!さっきからこのパターンだ」
三人(白銀・鎧衣・彩峰)がかりで一機落としてから敵は戦法を変えた。
攻めては退がり、攻めては退がりのヒット&アウェー。
何度も危険な場面もあった。
『うわ!』
突然鎧衣が叫んだ。
「03どうした!?」
『03エンゲージ・ディフェンシブ!大丈夫、直撃じゃない!』
データマップに表示されている03のマーカーの横に仮想敵・・・バンデッド04の文字。
「よし、データリンク来てる!04、カバー行けるか?」
『無理―――遠距離からバックアップする』
「06了解!03、平面挟撃だ!エリアC-33に追い込めるか?」
『やってみる!』
通信を終え、移動しようとした時、
『白銀!』
「!?」
―――ガガガガガ―――
敵が攻撃を仕掛けてきた。
『タケル!?』
「ちぃ、06エンゲージ・ディフェンシブ!こっちは任せろ!」
突撃銃を構え応戦する。
するとまた敵が下がろうとした。
しかしそうは行かない。
「04!」
『任せて。頭押さえる』
彩峰の支援を受け、何とか後退する敵に追いつく。
「おおおおおおお!」
咆哮を上げ、突撃銃を撃つ。
時間も残り少ない。出来ればここでしとめたい。
しかし焦り過ぎた。
何とか攻め落とそうと撃ちすぎたのか突撃銃の弾はもうほとんど残っていない。
こちらの焦りに気付いたのか敵が攻勢に転じた。
白銀も残弾を撃ちつくす。
『何度やっても当たらないよ!!』
敵の外部スピカーからそう叫ぶ声が聞こえる。
「だったら・・・」
敵の攻撃を避けると同時に白銀は空高く飛んだ。
ちょうど敵の真上で逆さまになる。
『な、ばかな!』
「コレならどうだ!!」
ナイフを構え、落下の勢いと共に斬り付ける。
狙い道理コレでしとめた。
「よし!バンデッド1スプラッシュ!」
残る敵を倒す支援に向かおうとしたとき、通信画が入る。
『04、バンデッド4スプラッシュ』

『状況終了』
オペレーターの声と共に戦闘は終わる。
ハンガーに戻ると各チームの評価が表示されていた。
207は2チームに分かれているがどちらも評価A。
個人評価も207のメンバーは皆90点を超えていた。
ちなみに個人トップは白銀だ。
このまま午後の演習も―――そう思ってたときだ。
「おい、ルーキー」
「え…?」
「A207Aのシロガネ…ってのはお前か?」
先刻の演習の仮想敵の一人。少しいかつい感じの男だった。
「はい、自分が白銀です中尉殿」
「やっぱりか。隊では男はお前だけって話だからな。
ちょっと顔貸してくれ・・・なに、すぐ済むからよ」
そういうとあまり目立たない場所へ歩いていった。
そこには女二人と男一人が待っていた。いずれも感じが悪そうだ。
「へぇ…こいつがシロガネ?」
「ふん・・・とても個人成績トップには見えないねぇ」
「おいおい見た目で判断するならお前なんてメスゴリラじゃねえか。とても戦術機を操縦できるとは思えねぇぜ?」
「脳ミソがミミズのクソ以下のあんたじゃそう見えても仕方ないかもねぇ。お子の毒様」
「「「ぎゃははははははは」」」
人を呼びつけておいて呼んだ相手そっちのけで笑っている彼らに苛立ちを覚える白銀。
2・3発殴られるのを覚悟していただけに戸惑いと苛立ちが沸く。
「で、シロガネ少尉。あのOSあんたが考えたんだって?」
「評価の妨げになりますので演習中の小隊間の情報交換は禁止されていますが…」
「おーおーご立派。ルーキーはそうでなくっちゃな」
「堅いことはいいからよ、上官の質問には答えるもんだぜ?」
「…仰るとおり概念を提案し機動制御の元データを提供したのは私です。
コンピュータとプログラム製作は香月副指令の手によるものです」
「ようするに、あれを考えて副指令に作らせたのはお前ってことだな?」
「そうです」
すると彼らは一度お互いに目配せしあった後・・・
「おいおい!やってくれたなおまえ!」
一様に笑い出した。
「え?」
「あんたの脳ミソは最高だって言ってんだよ!」
「まったく、この坊やのどこからあんなOSの発想が出てくるんだろうね?」
「あれが採用されてみろ!とんでもねぇ騒ぎになるぜ!特に最前線でな!」
あまりに予想外のことに戸惑う白銀。
難癖付けられると思っていたら褒められたのだ。度惑わないはずも無い。
「あ…あの中尉?その…新型OSはそんなに使えますか?」
「はぁ?」
「使えるも何も先任を差し置いてお前らヒヨッコが俺達を圧倒したんだぞ?
これ以上の結果があるかよ?」
「まったくよぉ…試験小隊の撃震の機動ですら最初は悪い夢だと思ったぜ?」
「初めのうちこそ無駄な動きが多かったけど段々こっちの撃震がかったるく思えてさ!」
「お前らヒヨッコ小隊でストレス発散してやろうと思ったら…お前らの小隊の機動が一番異常だったんだ!なんだあのアクロバットは!?」
「しかもあの流れるような入力…どうやるんだ!教えろ!」
あまりの勢いに戸惑い狼狽える白銀。そんな白銀に不思議そうな視線を向ける中尉たち。
「どうした?コレだけの結果を出したのにあんまり嬉しそうじゃないな?」
「あ…いえそんなことは…ただ訓練兵上がりたてのオレが考えたOSをこんな風に簡単に受け入れてもらえるなんて思っていなかったので・・・」
「なんでそんな風に考える?おれ達の敵はBETAであっておまえらじゃない。
新人だろうが古参だろうが優秀な奴は戦力になる―――むしろ大歓迎だ」
「それにあのOSは人類の救世主になるかもしれないんだぞ?
少なくともあれは何万人もの現場の衛士を何時間かでも何日かでも生きながらえさせるはずだ。おまえはもっと胸をはっていい」
「そうなれば…本望です」
「それだけのことをしたのがどんなやつか興味があってな―――悪かったな、時間とらせて」
「いえ…」
「じゃぁな天才!」
「午後のトライアルじゃさっきみたいに行かないから覚悟しときな」
そういって去っていく中尉たち。
白銀はその場から動けない。
あまりに嬉しくて、動けない。
今まで自分がやってきたことが・・・努力が・・・無駄ではなかったと、形になったと実感した瞬間だった。



(よし・・・残り2機で時間も20分以上残ってる―――このままいけば午前より評価は高くなるぞ。
新OSの有用性とオレの衛士としての実力―――それがどちらも証明された!
覚悟とか目標じゃなくて、ようやく現実的な手ごたえが出てきたんだ!やっとオレは世界を救えるかもしれない)
自信に満ち溢れ、戦っていたそのときだ。
―――ドドーーン―――
「なんだ?爆発?」
今日の演習に実弾は一切使用する予定は無い。
いったい何が起こっているのか榊が司令部に問い合わせようとした時。
―――ヴィーッ!ヴィーッ!ヴィーッ!―――
「おい、まさかこれって・・・」
そこに現れたのは・・・人類の敵、BETAだった。



『HQより演習参加中の各部隊へ!演習は即時中止!23番ハンガーに待機中の各部隊は実戦装備に換装。エリア3のシャーク・ファルコン・A207A及びBの各隊は即時合流し敵の進行に備えよ』
―――グシャッ!―――
―――ドーン!―――
―――ドドン!―――
古参の兵士達が次々と死んでいく。
演習用の武器では戦うことも出来ない。ただ逃げ惑い、ただ死んでいく。

―――ズンッ―――
『シャーク1よりHQ、A207と合流完了。A207小隊を指揮下に編入する』
『HQ了解。換装の住んだ部隊に武装を運ばせる、待機せよ』
『シャーク1了解…早めに頼む』
『さて、聞いたとおりだ!前衛はシャーク・ファルコン両部隊で固める!』
『りょ…了解!』
榊が辛うじて答える。しかしA207の面々の表情を見てシャーク1の衛士の表情が険しくなる。
『シャーク1よりHQ、新任どもに処置の必要性あり…許可を求む』
『了解、処置を許可する』
『よし…A207各機秘匿回線Bをつなげ』
言われるままに回線をつなぐとある音が聞こえてきた。
ノイズ交じりに聞こえる声。音。
『――夜の虹、黒い霧、血の雨に打たれし者よ
――月の雫、白い水面、魂に導かれし者よ
――朽ち逝く地平に幾万の鐘打ち鳴らし、鋼の墓標に刻まれし其の名を讃えよ
――いざ我等共に喜び行かん、死と勝利に彩られた約束の地へ……』
後催眠暗示のキー。それもかなり強力なものだ。
強制的に意識が落ち着けられる。
『よし、今から興奮剤を打つ。楽にしろ』
「うっ」
『さて、処置完了だ。新任ども、地獄にようこそ!』
落ち着いた感情は興奮剤で一機に奮い立たせられる。
闘争心がむき出しになる。
(―――くそ!人をモルモットみたいに…感情をコントロールされるのは尺だけどこれでまたさっきの英雄白銀少尉に戻れたぜ!!)
『よぉし!だがいくら気合が入ったところで武器が無くてはヤツラをぶっ殺すことは出来ん!あたしたちがここを維持してる間に貴様らは37番ハンガーまで後退!
突撃砲をありったけもってこい!』
「中尉!戦力の分散は危険です!後退するなら全隊で―――!」
―――ドーーーン―――
いつのまにやらBETAがすぐそこまで来ていた。
『ちっ、ここは誰かが抑えなきゃいけねぇんだ!さっさといけヒヨッコ共!』
『りょ、了解!各機、三角弐型(トライアングル・ツー)!背面に警戒しつつハンガーへ全速移動!』
『『『『「了解!」』』』』
全速力でハンガーに向かう。
しかしそれを遮るように、
―――ドーーーン―――
地面からわらわらとBETAが現れた。
『!…全機散開!各自ハンガーを目指して!』
「やっとここまできたのに…こんなところにでてきやがって・・・
このヤロおオオオオオオオオオオオオ!!殺してやる!殺してやる!!」
他のものは指示通り散開したが白銀はただ一人、演習用の銃(ペイント弾)でBETAに向かっていた。
演習用のペイント弾や長刀のため殺傷力は無いが、しかし白銀は見事的の攻撃をかわし続けた。
『駄目よ白銀!実弾装備もなしで戦うなんて無茶だわ!早く離脱して!囲まれる!』
『ここは副隊長の私が戻る!榊、06の指揮権限をくれ!』
『どうする気なの!?』
『強化装備の鎮静剤を遠隔注射する!危険だが正気に戻すためにはやむえん』
『わかった、お願いよ!』
許可が下りるとすぐに御剣は白銀の元に向かった。
御剣が辿り着いた時、ちょうど白銀は残弾が切れ、焦ったところを攻撃を喰らったところだった。
『タケル大丈夫か!?いま正気に直してやる!』
「う」
鎮静剤が働き、感情の昂ぶりが少し収まる。
しかし白銀は止まらない。まだ戦おうとする。しかし、
―――ドカン!―――
要撃(グラップラー)級の一撃をもろに喰らってしまう。
その一撃で倒れこんだ吹雪に、複数の要撃級が腕を打ちつける。
「くそ!動けよ!死んじまうだろ!動けよ!!おい!」
―――ドン!―――
強い衝撃と共にモニタが暗転し、何も見えなくなる。
真っ暗で見えない中、戦術機を破壊されていく音だけが聞こえる。死が近づいてくる音だけが聞こえる。
「死ぬ?オレが?こんな…何も出来ないうちに?
イヤだ!
死にたくない・・・イヤだ・・・死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない

助けて・・・助けてくれええええええええええええええ!!!!」
―――バキッ―――
『おい!貴様生きているな!』
「え・・・?」
目を開けると光が差し込み、目の前には戦術機が居た。
『その機体はもう使い物にならない!放棄して近くのハンガーに向かって走れ!
安心しろ、このエリアのBETAは片付けた。貴様の僚機も無事だ。
残りのBETAを狩ってくる。いいか?ハンガーに向かうんだぞ!』
そういうと自分に背を向ける戦術機。
「イヤだ・・・おいてかないでくれ!俺を一人にしないでくれ!!」



全てが終わり、周辺のBETAが掃滅された頃、彼、白銀武は大破した自分の吹雪の前で座って俯いていた。
それを遠くから見守る207の仲間達。
「たけるさん…ずっとあのままだね・・・」
「今はそっとしておきましょう。あれだけの使命感を持っていた彼だもの―――
今の挫折感は私たちの比じゃないはずだわ・・・こういうときに慰められて人の優しさに触れるのって素直になれない分余計自分を惨めに感じてしまうと思う…
―――行きましょう、私たちに出来るのは白銀が戻ってきた時に普段どおり接してあげることぐらいよ・・・白銀がそうしてくれたように」
「うん・・・
こんな時、キャエーデさんならどうするかな・・・?」
榊の言葉を受けて彼女達はその場を去った。
しかし彼女達とはまったく逆に、白銀に話しかける者が居た。
「白銀少尉・・・少しは落ち着かれましたか?」
元教官、神宮司軍曹だった。
「放って・・・おいてください」
「レコードの記録見たわ。戦術機の機動だけで何体ものBETAを足止め。
そのおかげで207小隊は前線部隊に武器を届けられ―――全滅も免れたのよ。
十分誇っていいと思うわ」
「それはただの結果論ですよ。
オレはすっかり勘違いしてて…偉そうに人類を救うだのなんだの言って…
すっかり舞い上がってたんですよ…
でもいざBETAが出てきたらビビッて…怯えて…自分じゃそれに気付かないでやれる気でいて・・・オレが陰でバカにしてた先任たちにはミエミエで・・・
暗示だけじゃ足りなくて興奮剤まで打たれたんです。
しかもその反動で過剰反応だ…『ぶっ殺してやる』って真顔でBETAにペイント弾撃ち込んでたんですよ?笑っちゃいますよね?
オレは…死にたくなかった!あの時オレは真っ暗になったコクピットで小便漏らしながらギャァギャァ泣き喚くしかできなかった・・・
オレは・・・ただの臆病者なんです!!」
「・・・私は…臆病でもいいと思うわ。怖さを知っている人はその分死に難くなる…だからそれでいいと思うの。
人は死を確信した時持てる力の限りを尽くし何にも恥じない死に方をするべきなのよ。だけど…生きて為せる事があるならそれを最後までやり遂げるべきよ。
臆病でもいい…勇敢だといわれなくてもいい。それでも何十年でも生き残って一人でも多くの人を守って欲しい…そして最後の最後に白銀の人としての強さを見せてくれればそれでいいのよ」
「・・・・・・」
「私もね、訓練兵の頃は必死にがんばった。とにかく必死に頑張って…任官した時には中隊を任されたの。そして意気揚々と前線に向かったわ。あの頃はまだ何でも出来るって思ってた。
でもね、その結果は酷いものだった。
作戦が失敗して混乱した私は―――同期の仲間を全員死なせてしまったわ」
「!?」
「最初はそのことを悔やんで辛さを忘れようと必死に戦ったわ。でもそのうち生き残った私がやるべきことを考えて戦うようになっていったの。
その後しばらく教導隊にいて…横浜基地が稼動するようになった時に帝国軍の人材供与でつれてこられたの」
教導隊とは知る人ぞ知るエリート部隊だ。少し腕が立つ程度で入れる場所ではない。神宮司軍曹の実力は相当のものだということだ。
「皮肉よね…昔は教師になりたかったのに、今はこうして衛士訓練学校の教官をしてるんだから―――でもそれがあの時私が生き残らせてもらった意味だと思ってるわ。
一人でも多くの衛士を一秒でも長生きさせるためにその経験を活かす。そうすることでしか私が部下に報いる方法は無いと思っているわ」
「・・・」
「あと、白銀、いいこと教えてあげる。
初陣の時私も漏らしたわよ?」
「!?」
少し恥ずかしそうに話す神宮司軍曹。何故そんな話をするのか理解できない。
「なんで…そんな話…」
「誰だって皆同じ…たぶん小隊のみんなもね。今は自分を許せなくてもいい。
自分の失敗を笑って離せるようになる頃には、白銀が失ってしまったもの…また見つかっているはずよ」
(ありがとう…まりもちゃん。やっぱりあなたは凄い人です。
オレなんか情けなくて…死ぬ勇気もなくて…正直どうやって立ち直れるかなんて判らない。でも、オレ…必ず立ち直ります。だから―――)
お礼を言おうと振り向いた白銀の視界に移ったのは・・・






突き飛ばされ倒れこむ神宮司まりもと・・・
忌まわしき人類の敵、BETAの兵士(ソルジャー)級と・・・
兵士級に噛み付かれ、大量の血を右腕から流しながらもどこか薄ら笑いのような表情の・・・
こん睡状態だったはずの・・・




―――キャエーデだった―――



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■作者からのメッセージ
はい、あっさり目覚めましたキャエーデです
死の線を見て、それに触れることができる能力を獲ています(スイマセン嘘です)
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