ここは全年齢対応の小説投稿掲示板です。小説以外の書き込みはご遠慮ください。

マブラヴ 転生者による歴史改変 41話
作者:ぜんくう◆7RWKYcvP01c   2013/04/28(日) 21:23公開   ID:jkr/fq7BJDE
 西暦1995年です。年がたつのは早いね。当然年齢も一つ上がって21歳。
 このままではあっというまに1998年がやってくるな。その後は、1999年、そして運命の2001年だ。
 やらないといけないことはてんこ盛りですわい。戦術機の強化、人類の生産性の底上げ、宇宙開発と宇宙資源回収の再開、その他etc・・・
 え、まりものことはいいのかって?いや、実際まりもの強化は万全だからな。
 問題は致死性のウィルスとかに掛かった場合だが、これはまあ何とかなるかな。
 特殊技能の毒耐性とかあったので取っておいたし。
 24時間あれば、どんな猛毒だろうがウィルスだろうが討ち滅ぼしてくれるわい。それだけの設備も技術的裏付けもあるしな。
 後は年に一度、精密検査をしている。
 検査を行っているのは、言うまでもなく柊町の総合病院だ。おそらく現在の医学をぶっちぎって、数世代先の医療を行うだけの技術力がある。
 といっても、それはおもに内科的になものに限っている。
 ぶっちゃけ、外科的技術はもともとが相当進んでいるために大したてこ入れの必要性を感じなかったので放っておいたのだ。
 なにせ人工的な臓器なら、脳みそ以外全て作れると来た。失明しても人口眼球であっという間に復活、とか、とんだSFだよ。心臓すらもほぼ完全な人工心臓が出来るときた。
 というわけで、外科部門に関しては、前世でホットだったiPS細胞に力を入れている。最初提案したときは、こいつ頭大丈夫か、的な目で見られたのだが、今ではそんなことはない。
 ちなみに、そんな目でおれをみた不届き者は性癖を晒す刑、に処している。それ以来、おれに逆らう愚か者はいなくなった。良きかな良きかな。
 恐怖政治?バカ言っちゃ行けません。先駆者を笑うのは愚者故だからです。というわけで、愚者にはそれ相応の処分を下さなくては、その他の優秀な医者の士気に関わる。
 まあ、人それを督戦という、とか。
 そう言えば、天川蛍とかいう先天性心臓疾患を患っている人がいたんだが、今やiPS細胞のおかげで健常者として生きている。ちなみに被検体第一号だったりする。
 それでいきなり心臓かよ、という突っ込みはあるだろうが、天川さんの場合、人工臓器に拒絶反応が出ることが分かったのでしょうが無かったのだよ。
 ちなみに安全性の担保は、脳内シミュレーターで担保してある。百回中、一度も拒絶反応なしなところから、問題ないと判断した。
 貴重な美女?うーむ、美女と言うよりは、合法ロリというべきか、天川さんは発育があまり良くないからな。
 などと考えていたら、天川さんからチョップをもらってしまった。
 ちなみに、おれは病院の理事長なのだが、職員には臨時の外科医としか認識されていない。医師免許は持っていないんだが、その当たりはなんとでもなる。
 なにせここは柊町、全てはおれの手の内なのだ。
 そんなこんなで、今のところ柊町は平常運転だ。
 石油由来の動力機が全て電動機になっていたり、そのバッテリー効率が異常に良かったりするが、まあ、気にするな。
 核融合発電所から無制限に電力が供給されているために、製造コストが非常識なレベルになるはずの金属が、信じられないくらい安値で売られているが、まあ、気にするな。
 同人誌即売会やコスプレパーティーがしょっちゅう催されているが、まあ、気にするな。
 ということで、次、世界情勢に目を向けてみよう。

 ポパールハイブを徹底調査して手に入れたG元素の配分量も無事決まり、インド方面の戦線は政治・軍事の両面で現在比較的安定している。
 なんか裏でオーストラリアが暗躍していたが、CIAとMI6と帝国情報省のトリプルアタックの前にあえなく沈んだらしい。
 MI6が絡んできているのは、日本帝国から提供された技術の見返りだ。提供した技術はまあ、戦術機がらみになるんだが、確かにあの素材とかの価値を考えると妥当かな。
 下手に日本帝国を敵にするのがどれだけ割に合わないかわかったということだし。
 ちなみに出来上がったESFPの能力を見てみると、やべぇ、不知火よりもスペック高い。
 いや、不知火も第三世代の筆頭をはれるだけの能力を持っていると思っていたんだが、それ以上にEUのESFPの性能が高い。
 特に対BETAの近接格闘戦能力なんて、不知火よりも頭ひとつは飛びぬけているぞ。
 というわけで、早速上申しました。不知火壱型丙プラン。
 発表した年に早速改修プランとか、開発者を馬鹿にしているにもほどがあるが、ESFPの性能を見ているととてもじゃないが黙っていられない。
 小塚三郎さんは乗り気だったが、不知火の開発チームが乗り気じゃなかったため、今ところ凍結になってしまった。まあ、ESFPの性能を知らないからだろうな。
 ちなみに、ESFPの詳細スペックは軍事機密扱いだから、おれもほいほいと帝国軍に知らせるわけには行かない。知っているのはおれと小塚三郎さん、夕呼、まりもの合計4名くらいか。
 まあ、数年後、ESFPの量産型が発表されると泣きついてくるんだろうな。まあ、別にいいけど。
 で、肝心の小塚三郎さんとおれはというと、試作型撃震参型を作っている。あ、表向きは小塚三郎さんが一人で陣頭指揮を行っていることになっている。
 そういえばおれの正規の所属って、帝国軍大陸派遣隊第二連隊第十三戦術機甲大隊なわけなんだが、おれは特別扱いでちょくちょく日本帝国に帰ってきてはいろいろと暗躍している。
 まりもは富士教導隊に一時的に籍を置いて、各国の各部隊に教導を行っていたが、最近は第十三戦術機甲大隊に戻って、前線で華々しい戦果を挙げまくっている。言うまでもなく乗機はなんちゃって撃震参型だ。
 一時オリジナルハイヴからの東進、南進がぴたりと止んだ時期があったが、その間はまりもは日本帝国にて戦術機機動の教導まっただなかだった。不思議なこともあるもんだなー。
 そう言えば、統一中華戦線で小規模なクーデター、というか政変が起こった。趙少将率いる改革派が、関大将率いる保守派を打破、軍部の一掃と綱紀粛正を断行した。
 それにより一部どころか、かなりの数の不良将校があぶり出され、前線送りとなった。装備は、旧型の在庫処分と言わんばかりに、自分たちが散々導入を反対していた日本製の技術を取り入れていない旧式の装備ばかりだ。
 その結果がどうなったかは、いわずとも知れよう。まあ、体の言い死刑というわけだ。
 それと同時に、政府へも手を伸ばし、軍部による政府の掌握を実施。もっとも、今は緊急の時というわけで政府と軍部とは密接に関わっていたので、軍部の腐敗ぶりを見れば、政府首脳の腐敗ぶりも分かるというものだ。
 同様にかなり数の官僚、閣僚経験者が前線送りに。
 自業自得だが、南無としかいいようがない。
 そのかいあってか趙少将が手綱を握った統一中華戦線はかなり良い感じだ。
 日本帝国発の最新技術を惜しげもなく受け入れ、配備されたばかりの殲撃10型も日本産の技術が盛り込まれている。
 正規配備直前に新型技術を導入など無謀の極みといわれるだろうが、そこはそれ、技術協力に日本帝国の小塚三郎さんがいればあら不思議。
 何年も開発期間を設けたような完成度を誇る機体のできあがりとなった。
 まあ、おれが脳内シミュレーターで最適な設計図を引き直しただけなんだが。
 とにかく、それで統一中華戦線、EUともに戦力のてこ入れは完了した。
 問題はソ連なんだが、なかなかに頑固でこちらからの技術供与を受け入れてくれない。
 なんでそんなに頑ななんだろうな?
 ラリーサたちに愚痴ったら、そういう国なのだとどこか諦めたような顔で言われた。
 美女の憂い顔も悪くないが、やはり笑顔が一番なのでその話題はそこで打ち切った。
 あと重要な案件として、今年オルタネイティブ計画4にどの国の案が採用されるかが決定する。
 根回しとで日本帝国が内定を取っているので、まあ特に心配することはないだろう。もっとも根回しするまでもなく、夕呼のプレゼンを見て第四計画に押さないのは無能の極みと言っても良いだろう。
 それだけ夕呼のレポートは他を引き離している。あとはまあ、おれがサポートすれば第四計画は無事に成功するだろう。
 予備計画として第五計画の招集があったのだが、当然手を挙げましたG弾推進派。なんでも他惑星の移住計画をセットで行うものらしい。
 うわあ、地球が使い物にならなくなることを暗に認めているな、こりゃ。まあ、テメエらの出番なぞやらんがな。
 あと数年を目処にリヨンハイヴ奪還作戦が予定されているらしい。
 ESFPの完成を待たなくても良いのかとも思うが、まあ今のところ戦況は人類に優勢だからな。攻勢に出て悪いことはないだろ。
 気になるといえば、帝国軍大陸派遣隊第二連隊第十三戦術機甲大隊の派遣を希望していると言うことろか。
 言うまでもなくなんちゃって撃震参型の戦力をあてにしているよな。
 あれだけの活躍を見せられれば期待したくなるのも分かるがな。もう少しは労ってやってくれよな。実のところうちの大隊、各前線を渡り歩いてもう疲れがたまりきっている状態なのですよ。
 普通だと作戦が終わったら1〜2ヶ月は自国での待機となるところが、うちの大隊に限っては1〜2週間の休暇ですぐさま別の前線にかり出される始末。
 兵を酷使するのもほどにしろと言いたいが、手当が良いんだよな。前線勤務手当、ぶっちゃけおいしいです。
 と言うわけで、おれとしては無駄な死亡者でるのもいやだし、仕事のストレスで、しかも戦闘職ストレスなんてハンパじゃないので、立花印の特性栄養ドリンク剤を配り歩いている。
 これを飲むとあら不思議、イライラした気分も一発ですっきり、貯まった疲れもすっとなっくなってしまういという不思議なドリンク。
 ちなみに正確には柊町薬剤メーカーが戦場にのみ出荷しているやば目のドリンクである。成分の監修、監督は無論おれ。
 これで後遺症、副作用、依存性なし、というのだから、大したものだろう。実はこのドリンクの存在を知られた各国から発注のオファーが来ていたりするのだが、これ普通に製造すると原価がすげー高いんだよな。
 柊町では例によって無尽蔵に電力を消耗しても電力代はただ同然という恐ろしい状態なので、大した値段ではないのだが、量産が出来ない。
 でもって、各国でライセンス生産しようにもどう考えてもコストと原価が見合わないという状態。
 この異常事態の情報を流せば、おそらく柊町の秘密にまでこぎ着ける輩が出てきても不思議ではない。
 とはいえ、戦場でのストレス、肉体疲労は確かに兵士にとっては重要な問題だ。気持ちは分かる。
 と言うわけで、本当に必要な本数だけの発注については受け付けることにした。
 考えて見れば、前線国家の人達っておれ達とは違って気を休める場所さえないんだよな。
 などと考えると、BETAに対する怒りみたいなのが湧いてくるから不思議だ。
 工作機械相手に怒ったところで、意味のないことだとはわかっているんだがな。
 ついでに補足しておくと、この1年で第十三戦術機甲大隊から戦線離脱したのは1名のみ。ちなみにおめでただ。
 相手は同じ部隊員であるからして、綱紀粛正がなっとらんと大隊長である小塚次郎中佐は上役からずいぶんとおしかりを受けたらしい。
 その腹いせか、お相手の隊員はみんなの前でプロポーズをするというバツゲームを与えられた。
 うむ、おれも避妊には気をつけないとな。
 ちなみに戦線離脱した女性衛士は、藤田桂奈少尉、まりもの先輩だ。もっとも階級はまりもが上を行ってしまっているが、まりもが先輩だと言って慕っている相手の1人である。
 蛇足だが、補充人員の選考は揉めに揉めた。なにせお目出たで戦線離脱したのだ、上層部は当然今後のことを考えて男性衛士を推薦してくる。
 もっとも、女性衛士に比べて男性衛士の数の方が遥かに多いのだから仕方がない。
 だがそれは後方のお偉いさんの考えだ。前線の女日照りは深刻なレベルなのである。
 しかも第十三戦術機甲大隊はその高い能力となんちゃって撃震参型をかかえていたり、帝国技術廠の試作兵器を優先的に回される故に、ハニートラップの標的とされるため現地での女性との接触が厳重に管理されている。
 そりゃ、性欲を持て余して隊内で出来ちゃったりもするわい。
 幸いなことに、第十三戦術機甲大隊は国内でも熱狂的な人気を誇るため貴重な女性衛士の志願も少なくない。
 となると、当然補充要員は女性を求めることになる。
 現場と会議室のギャップというやつだ。これにかんしては小塚次郎中佐が現在の過酷な状況などをたてに、めでたく女性衛士をゲット。
 あわや第十三戦術機甲大隊の男性衛士が反乱を起こす一歩手前まで来ていた、この状況を丸く収めた。
 ついでに女性整備兵をもゲットした小塚次郎中佐に、第十三戦術機甲大隊に所属するすべての隊員達はさらなる忠誠を誓ったという。
 おれはどうしたって?きまってんだろ、彼女持ちかつ、二号さんこと夕呼のことも、まりもがうっかり口を滑らして発覚したおれには人権なんて無いんだよ。
 ひたすらHMANGAとHANIMEの収集をして、皆様に上納してご機嫌をとり続けたよ。

■作家さんに感想を送る
■作者からのメッセージ
作者からのメッセージはありません。
テキストサイズ:10k

■作品一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集
Anthologys v2.5e Script by YASUU!!− −Ver.Mini Arrange by ZERO− −Designed by SILUFENIA
Copyright(c)2012 SILUFENIA別館 All rights reserved.