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ネギま!―剣製の凱歌― 第二章-第27話 京都決戦・肆 闇の福音
作者:佐藤C   2013/01/29(火) 19:00公開   ID:CmMSlGZQwL.



 明日菜に自分の魔法を弾かれ・・・・・・、フェイトは彼女を危険視した。
 先ずはとにかく彼女を仕留めようとして、彼は無策でネギ達に突進するという駄目を打つ。

 …結果、彼はネギに動きを封じられ、『ハマノツルギ』に全ての魔法障壁を粉砕される。
 無防備となったフェイトの顔面に、魔力で強化したネギ渾身の右ストレートが炸裂した――――。



「………や、やったの……?」


 明日菜が困惑して呟く。
 ネギのパンチを喰らったフェイトが……立ったまま、今も動かない。
 殴られた体勢のまま、それこそ石になったように完全に硬直していた。

 だがそれは当然だろう。
 魔法障壁による防御、及びダメージ軽減効果がなければ、
 魔力で強化された拳にただの人間が耐えられる筈もない。


「……え、えーと……」

 おそらく立ったまま気絶しているのだろう。
 「やり過ぎたかな」と、ネギは恐る恐る彼の顔を覗き込んだ。


(……ッ!?)


 ――ゾクリ……ッ!!!


 フェイトの眼が動く。
 苛烈な瞳に睨まれて、ネギの全身が悲鳴を上げて粟立った。


「…障壁無しで……体に直接入れられたのは……」


 気絶などしていない。
 それどころか纏う空気も覇気も違う。
 機械のようだったフェイトの目に、初めて感情のようなものが見えた。


「…初めてだよ。ネギ・スプリングフィールド…!!」


「ッ!?」

「ネギぃっ!!」


 今までとは桁違いの力を籠めて―――――拳が、振るわれた。



 ――――バギィン!!



「……おいおい、子供相手に大人気おとなげないな」

 狂拳は、白い短剣に激突して阻まれた。
 水波模様が刻まれた短剣を逆手に握る…その青年は。

「…衛宮士郎…!」


 ―――ガシィッ!

 呟いたと同時、士郎の影から突き出した・・・・・・・・白い腕が、拳を突き出すフェイトの手首を鷲掴みにした。

(…影を使った転移扉ゲート!?)

 …振り解けない。万力の様な剛力ちからで自分を離さないその細腕。
 その出所…塗り潰したような黒い影を見下ろして………フェイトは紅い瞳・・・に射抜かれた。


「…ウチの従者と、ついでにぼーやが世話になったようだな。若造」


“その礼だ、貰っておけ…!!”



 ―――――――――――ドパンッ!!!!!


 影から抜け出て・・・・・・・姿を現した人物が、フェイトを思いきり殴り飛ばした。
 彼が吹っ飛ぶ勢いは留まる所を知らず、面白いくらい湖の上を滑っていく。

 湖の終わりどころか森の奥まで吹き飛んでいくフェイトを追い、士郎は瞬動で姿を消した。


「……あ……エ………っ!」

 …月光を受けて輝く艶やかな金糸の長髪。
 黒い肌着と下着から露出する白い肌。
 吸い込まれそうなほど深く鮮やかな蒼い瞳。

 その人物を確かめて、ネギ達は言葉に詰まった。



 ―――闇夜を照らす光明は、月が相場と決まっている。
 夜と月と闇の眷族……それは真祖の吸血鬼。


「フン…。三日月ではなく満月ならば言う事はないのだが……まあいい。
 どちらにしろ今の私には些事に過ぎん」


 髪の毛一本に至るまで身体中に漲る魔力。
 迸る闇と氷の魔力、夜空を覆う極温の冷気アブソリュート・ゼロ
 麻帆良の学園結界から――戒めから解き放たれた夜の女王を、止める術など世界の何処にも有りはしない。

 「闇の福音ダーク・エヴァンジェル」「不死の魔法使いマガ・ノスフェラトゥ」「人形使いドールマスター」「禍音の使徒」「童姿の闇の魔王」――――。


「これで貸し1だな、ぼーや♪」

「…エっ――…エヴァンジェリンさんっ!!」


 エヴァンジェリンEvangelineA.K.マクダウェルMcDowell

 最強の吸血鬼が、ここに降臨した。









     第27話 京都決戦・肆 闇の福音









 遥か彼方へ視線を飛ばす。
 手応えのあった拳を開き、自分の掌を見つめながらエヴァはそう呟いた。

「……む…あの白髪のガキ、あの程度でやられるほどヤワではなかったか」

「え、じゃ、じゃあアイツまだ…!?」

「ピンピンしているだろうな。
 まあ追っていった事だしアイツは士郎に任せよう。何より…」


「こちらの客を待たせるワケにもいかないな?」

 エヴァンジェリンの視線の先には巨躯の鬼神。
 …そしてその傍らに立つ、愚かな人間が見えていた。


「おのれぇっ、ひよっこの神鳴流剣士が……!!
 まだスクナはウチの支配下ですえ!?お嬢様を取り返すなんて直ぐに…っ!!」


 ――――ズ…ッ


「…んな?」

 重い物体がズレる音。
 千草が首を傾げた数秒後、大質量の物体が湖に落下して大量の水飛沫が上がった。

 その巨重は…新たに斬り落とされた、スクナの左腕―――。


「…フ――…。分かり易く制御が甘くなってくれたので、大いにやり易いですよ」

「…こ、このっ…!くそっ…くそっ!くそッ!くそッ!!くそォッ!!!」

 酷い形相でかつての上司を睨みつけ、呪符使いはあまりに醜く喚き始めた。


「…ですが流石に…限界ですか。もう動けそうにありませんよ……ハハ…」

 右手の野太刀を取り落とす。もはや彼には握力すらない。
 額に玉の様な汗を浮かべながら、顔を青くして詠春が膝を着く。
 それでも彼は安堵した表情で…知った顔に後を託した。

「あとは、よろしく頼みます」


「ああ、確かに任された。…やれ、茶々丸」

了解ですYesマスターMaster

 ネギと明日菜が顔を上げる。
 背中に展開するバーニアから火を噴き、上空でホバリングする茶々丸の姿が見えた。

 メイド姿の彼女が構えるのは、2メートルはある特別製の大型ロングライフル。
 その標的ターゲットは言うまでもなく…視線の先の大鬼神…!


『"結界弾"セットアップ・クリア―――発射ファイア



 ――――ドッ!―――ズシィィイイン!!!


《グッ……グォォオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!》


 発射された銃弾はスクナの体に命中した瞬間、光を放ち拡散する。
 弾丸に籠められた術式が解放され、
 リョウメンスクナノカミを縛りつける半球状の捕縛結界を形成した。

「なああああっっ!!?」

「…エネルギー消費量、7%に到達。
 やはりこの質量…それに神霊相手では十秒程度しか拘束できないようです、お急ぎを」

 淡々と話す茶々丸だが、彼女はそれがどれほど困難な事か自覚が無い。
 桁違いの霊格を持つ鬼神を殺さず、封印せずに動きを封じるなど決して容易なことではない。
 ……それを言うなら、本当に讃えるべきは茶々丸ではなく、その装備を開発した彼女達・・・なのだろうが。


「ス、スゴイ…茶々丸さん…………!!」

 それでもネギ達は呆気にとられるしかない。
 空中から地上の様子を窺う刹那も、地上の詠春もそれは同じだ。


「ぼーや、よくやったよ。だがまだまだだな」


 ―――バサバサバサッ!!

 言いながらエヴァンジェリンが上空に転移する。
 夜の闇から無数のコウモリが姿を現し、集結し、エヴァのマントに変じていく。

「いいか、このような大規模な戦いでの魔法使いの役割とは…究極的にはただの砲台!!
 従者が守っている間にデカイのを決める、つまり『火力』が全てだ!!」

 夜より暗い漆黒の外套マントを身に纏い、エヴァンジェリンが高らかに詠いだす……!!


「よく見ておくがいい坊や。
 今から最強の魔法使いたる私の、最高の力を見せてやる!!」


「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!!
 契約に従い我に従え氷の女王ト・シュンボライオン・ディアーコネートー・モイ・ヘー・クリュスタリネー・バシレイア来れとこしえのやみエピゲネーテートー・タイオーニオン・エレボスえいえんのひょうがハイオーニエ・クリュスタレ!!」


「おわぁあああっ!?」

 千草の悲鳴などお構いなしに、
 エヴァの魔法によってスクナが湖もろとも凍りつく。

 氷結音など無い。一瞬だ。
 音が鳴るよりなお速く、長高30mもの巨躯の鬼神が湖ごと氷結した。
 目まぐるしく変わる状況―――否、追い詰められていく状況に千草が叫ぶ。


「つ…次から次へと何や…!?何なんや!!アンタいったい何者や!?」

「くくくく、相手が悪かったなぁ女。
 ほぼ絶対零度、150フィート四方の広範囲完全凍結殲滅呪文だ。
 そのデカブツでも防ぐことは敵わぬぞ?」

 エヴァの体から迸る魔力によって周囲が超低温化し、空気中の水分が瞬く間に氷結していく。
 そこから生まれる氷結晶――ダイヤモンドダストが魔力の光を乱反射する。
 闇の眷族・吸血鬼は、美しい極光と輝きすら従えていた。


「我が名は吸血鬼ヴァンパイアエヴァンジェリン!!『闇の福音ダーク・エヴァンジェル』!!
 最強無敵の悪の魔法使いだよ!!ハハハハハハハハハハハハハッッ!!!」


全ての命ある者に等しき死をパーサイス・ゾーサイス・トン・イソン・タナトン其は安らぎ也ホス・アタラクシア



 ―――――――ビシベキバキパキッ――――


 詠唱が進むにつれ、鬼神の氷像がひび割れていく。
 千草に為す術はない。喚き、悲鳴を上げるしかない―――。


「―――な、あ……なあぁぁぁあああああああああああっ!!!」



―――――――『おわるせかいコズミケー・カタストロフェー……砕けろ」




 砕け散る青、崩れゆく蒼氷。
 大鬼神の氷像は、その巨体が崩壊するにしては有り得ないほど。
 綺麗で、澄んだ音をたてて、呆気なく砕け散った。





 ◇◇◇◇◇



《………ふむ。どうやら勝負あったようやな》


 真名と古非が戦う河原で、「オヤビン」がぼそりと呟く。
 数瞬遅れて、この場に残った百余りの鬼兵は一斉に動きを止めた。
 鬼神のプレッシャーが消えた事で、彼らは召喚主の敗北を正確に悟った。

《あんたらの勝ちや。どーする?ねーちゃん》

「フ、こっちもあくまで助っ人なんでな。そっちが退くなら戦る理由はないよ」

「もー終わりアルかー。暴れ足りないアルねー」


 ―――ボシュゥゥゥ………


《ほななー嬢ちゃん達》
《なかなか楽しめたぞ大陸の拳法使い!》
《さっきのやたら強いあんちゃんにもよろしゅうなー》
《久しぶりに愉快やったわ。今度会った時には酒でも飲もう》


 ――シュゥゥ………。


 山岳と河原に蔓延っていた鬼達は、こうして呆気なく帰っていった。
 ……「命令だから手加減できひん」と言った割に、負けを悟るとその命令を無視して勝手に還るこの鬼達。
 なんという自由人か。

「ふ……私達まだ未成年なんだがな」
「結構いい人達(?)だたアルね」

 真名と古菲は可笑しくなって、顔を合わせて笑みをこぼした。

「それじゃあ…向こうに合流しようか」




 ・
 ・
 ・



「…どうやら上手くいったようでござるな」

「あの、楓さん。その子をどこかへ縛り付けておかなくていいのですか?」

「いいや夕映殿、それより皆の安否が気掛かり……行くでござるよ」

「けっ!覚えとけや糸目のねーちゃん!次は負けへんで!!(じたばた)」

「お主も来るでござるよ。ネギ坊主が心配でござろう?(ガシッ)」

「へ?」

 そう言って学ランの襟、首根っこを掴まれる。
 そのまま小太郎を肩に抱えて進んでいく楓の後ろを、夕映は慌ててついていった。




 ◇◇◇◇◇




 ――――ドドドドドドドドドドド………………!!


 リョウメンスクナの砕けた破片が湖に落下を続ける。
 その落下音、そして水柱と水飛沫が上がる音の震動をBGMに、エヴァは高らかに声を上げた。


「アハハハハハハハ!!バカめ!! 伝説の鬼神か知らぬが私の敵ではないわ!!」

「ス、スゴイ…エヴァヴァンジェリンさん……」
「ご満悦だなーオイ」
「やるじゃないエヴァちゃん!さすが最強とか自慢してただけあるわ!!」

「フフフフ、もっと褒め称えろ」

 三人が思わず口にする賛辞を聞き、エヴァは茶々丸と嬉しそうに空から降りてきた。

「どうだぼーや。私の圧倒的な力、しかと目に焼き付けたか?」

「ハ…ハイ!スゴかっ「そーかそーかよしよし♪ いい子だ♪」」

 鼻歌でも歌いだしそうなほど上機嫌で、エヴァは嬉々としてネギの頭を撫で回した。
 そう!今のエヴァは―――最高に「ハイ!」ってヤツだァァアア!!!
 ………いかん、どっかから電波が。


「…で、でもエヴァちゃん、『登校地獄の呪い』は?」

 明日菜の疑問に答えたのは茶々丸だった。

「今現在、高度な儀式魔法の上で、
 学園長自らが五秒に一回『エヴァンジェリンマスターの京都行きは学業の一環である』という書類にハンコを絶えず押し続けています」


 ……ネギと明日菜は、想像して冷や汗をかいた。


「………が、学園長大丈夫なの?五秒に一回ってトイレとか………」

「ふん、この事件のそもそもの原因はじじいの見通しの甘さだ!この程度の苦労など当然だろう」

 「我関せず」と言いたげに、エヴァはフンと鼻を鳴らして近右衛門を突き放した。



『うひぃ〜!こりゃキツイわい。早く帰ってこんか〜〜!!』


 丁度その頃、麻帆良の学園長室に近右衛門の叫びが木霊した。
 ……当のエヴァは、この機会に明日まで京都を満喫する腹積もりだったが。


「………はぁ…はぁ……よかった、これで……」

「ム…流石にキツそーだなぼーや。大丈――」


 ――ぐらぁ……っ


「!? ネギっ!!」

 エヴァが言い終わる前に、ネギがその場に倒れ込む。
 気を失った彼を抱えて…明日菜は絶句した。

「どーしたぼーや!?」
「これは……ひでえ…………!!」

 ネギの身体の右半身はんぶんが……冷たい石になっていた―――………。




 ◇◇◇◇◇




 ――――ズガガガガガガガガガガガッガッガガッ―――ドガッ―――ズシャァァアアアアアッ…………!!


 森の木々を幾つも薙ぎ倒し、地面の起伏に打ち上げられてようやくフェイトは停止した。
 全身を土と泥にまみれさせ、濡れた服で彼は死んだように動かない。

 そのまま数十秒経ったか……前触れなく、彼は厭世的に独りごちた。


「……………全く、酷い目にあった。
 まさかエヴァンジェリン・A・K・マクダウェル……『人形使いドールマスター』が出てくるとはね………。」

「へえ、よく判ったな」

「…!」

 地面に倒れたまま視線を上げる。
 その先には、黒いズボンに深紅のTシャツ姿の青年が…黒いコートを翻して近づいてきた。

「言っちゃなんだが、アレを一目で『闇の福音』て判る奴はそうそう居ないと思うぞ?」

「……衛宮士郎」

 フェイトの感情は覗けない。
 彼は相変わらず感情に乏しい顔を貼りつけたまま士郎を見る。


「…お前は言ったな。世界を滅ぼして世界を救うと」


 士郎は歩みを止めない。
 話しながら徐々にフェイトへ近づいていく。

「それがどういう意味なのか俺には解らないし、本当か嘘かも判らない。
 だからといって嘘を言っているようには見えなかったし……教えてくれと言ってもお前は喋らないだろう」

「………そうだね。昨日のアレも、僕としては口が滑った部類だよ」

 本来なら誰かに漏らすべきではない話だと、言外にそう言った。
 言いながらフェイトは体を起こす。
 脚を曲げ、膝に手を着き…ゆっくりとその場で立ち上がった。

「ああ、だから――」




        体は剣で出来ている。
「――――I am the bone of my sword.」


 ただ一度の敗走もなく、ただ一度の勝利もなし。
「Unaware of loss.Nor aware of gain」


   この体は、"無限の剣で―――"。
「■■■―――“unlimited blade works”」




 瞬間。あらゆるものが破壊され、あらゆるものが再生した。

 地を這う炎は境界線。
 炎が描き出す円の内側は空間的に破壊され、
 別の世界に上書きされて異なることわりに支配される。

 深緑の山は赤い荒野に。
 闇夜の星空は地平を染める夕焼けに。
 生い茂る木々と緑は姿を消し―――代わりに在るのは無限の剣………!!


 その中心に独り立つ青年が、白髪の少年に宣言する。


「お前を倒して力づくで聞かせてもらう……!!」

「物騒だね、随分と」


 剣戟の王と、石の王が―――――激突する。









<おまけ>
「褒められたいお年頃」

 ※あくまでネタ。本編と繋がりはないので注意。

ネギ
「ス、スゴイ…エヴァヴァンジェリンさん……」
カモ
「ご満悦だなーオイ」
明日菜
「やるじゃないエヴァちゃん!!さすが最強とか自慢してただけあるわ!!」

エヴァ
「フフフフ、もっと褒め称えろ」

エヴァ
(………っええい!!士郎はまだ戻らんのか!?これでは何の為に張りきったのかわからん!!
 せっかく私が久しぶりにかっこいい所を見せられたというのに……!!もう終わってしまったではないか!!)

茶々丸
「………姉さん、いつからマスターはこんなにダメになったのでしょう(内心拗ねて悔しがるマスター可愛い…)」
チャチャゼロ
「テメェガ言ウナ」



〜補足・解説〜

>ネギ渾身の右ストレートが直撃した
 原作通りの展開なので、僅か四行のダイジェストでスルー。スルー。

>気絶などしていない。
 これはフェイトが、比較的頑丈で膂力に優れた肉体を持っているため。
 詳細を書くと原作のネタバレになってしまうので伏せます。

>障壁無しで体に直接入れられたのは初めてだよ
 障壁アリならバンバン喰らってますけどね。
 前話で詠春に受けた『斬空掌』などは「障壁の効果が最小限になる状態」でしかありません。

>士郎の影から突き出した白い腕
 士郎・エヴァ主従が一緒に戦う事はほとんどないので、この辺りの描写が実は凄く気に入っています(笑)

>紅い瞳に睨まれた。
>鮮やかな蒼い瞳。
 エヴァの眼は青色ですが、この時は吸血鬼モード(?)で眼が赤くなっているという設定です。

>黒い肌着と下着
 厳密には…というか言い方が違うだけで、肌着も下着も(辞書によると)同じです。違うとしても似たようなもの。
 ですが今回は、エヴァが普段上に着ている「あの服装」を一言で表現するために「肌着」、そして穿いている「下着」、と分けて書きました。
 しかし…彼女が着ている、女性用タンクトップみたいな細い肩紐に、フリルがついたミニのワンピースみたいな肌着を一体なんて呼べばいいのか……。ファッションにはとんと疎くて。

>“――その礼だ、貰っておけ…!!”
 「か、勘違いしないでよね!べ、べべ別に、ウチの従者があんたにイジメられた事に怒ってなんかないんだから!!…で、でも…わ私は仮にもアイツのマスターだし…そ、そうよ!お礼参りくらいしとかないと面子が立たないだけなんだから!!だから早く受け取りなさい!いいから貰っておきなさいよっ!ばかっ!!」
 エヴァの心情を意訳すると多分こうなりますww
 お礼参りとか物騒なツンデレw

(御礼参り…神社仏閣に祈って願いが叶った後にもう一度参拝すること。または仕返しをすること)

>知った顔に後を託した。
 一部の『紅き翼』メンバーとエヴァはもともと顔見知りです。
 原作で明らかに知己と判明するのはナギ、アル、ラカンの三人。詠春とも親しげに話していましたが、明確に過去の繋がりがあるかは不明です(たぶん)。
 しかしこの小説では、詠春は切嗣を訪ねて何度か麻帆良を訪れているので、その時に会う機会があったという設定です(世界中を放浪している切嗣が麻帆良に滞在する時に合わせて来訪していた)。

>装備を開発した彼女達
 葉加瀬「この凄さが解るのなら、是非とも研究室の来年度予算の増額を」
 超「中華料理屋台・超包子も宜しくネ♪」

>最高に「ハイ!」ってヤツだァァアア!!!
 言わずと知れたジョジョネタ。知らない人の為に説明すると、
 第三部のラスボス・DIOが、主人公・空条承太郎との最終決戦時に言い放つ台詞である。
 またDIOは吸血鬼なので、これはつまり吸血鬼繋がりのネタという事。

>明日まで京都を満喫する腹積もり
 この時点で修学旅行三日目の深夜(日付が変わっていれば四日目の未明)であり、そして四日目、帰路に着く五日目と続き、学園長の苦難は丸二日ほどになるでしょうw

>アレを一目で『闇の福音』て判る奴はそういないと思うぞ?」
 外見が幼女ですからw しかも美少女ときたもんだ……全く最高だぜ!!(爆笑
 でも麻帆良学園でならともかく、現在は全盛期と同等の魔力が復活しているので「只者じゃない」ということは容易に判りそうですね。あとは『童姿の闇の魔王』という異名を知っていて、そこから勘を働かせる事ができるかどうかでしょうか?
 そして仮にも自分のマスターを「アレ」呼ばわりする士郎w バレたら殴られるぞww

>昨日のアレも、
 この「昨日」とは修学旅行三日目、シネマ村でのこと。
 どうやら戦っているうちに日付は変わり、既に四日目に入った模様。

>力づくで聞かせてもらう
 士郎、フェイトの真意と世界の秘密に迫る!
 第三章以降の彼の立ち位置はこの戦いで決定するのです。

>「■■■―――“unlimited blade works”」
 まさかの高速詠唱Ver.(笑)
 原作でアーチャーが行なったものを参考にしています。
 完全詠唱が見たい人は次回を待て! ちなみに次話はまだ書き始めていません!!

>地平を染める夕焼け
 この点が、原作士郎の心象風景との違いです。
 第0話の過去に起因して、夕焼け、暁、夕陽のイメージが強く反映されています。

><おまけ>
 何度も言いますがあくまでネタ。本編と繋がりはなく、本編のエヴァはこんな事を考えていません。
 ここまでべた惚れじゃないし、こんなダメな性格していないですよ!!www
 ……茶々丸はあまり変わらないかもしれませんw



 次回、ネギま!―剣製の凱歌―
 「第二章-第28話 京都決戦・伍 無限の剣製(仮)」

 それでは次回!!

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