ここは全年齢対応の小説投稿掲示板です。小説以外の書き込みはご遠慮ください。

伸奈ちゃんとカノ。 第二話 人の信用って、案外ないのよね
作者:彩香   2013/07/30(火) 23:49公開   ID:zkX0tmjFfTk
第二話
人の信用って、案外ないのよね

???side
クスクス…
今日は、実験開始よ。
メカクシ団の信頼関係を調べてみようか…
私は、人を信用しないけど…
あなた達は、どうかしら?
実験体を蔑むか、味方するか…
まあ、知らないけど…
私の、実験に付き合うのは……




「如月伸奈。」

さあ、サイコーのゲームの始まりよ…

伸奈side
あー、ヒマだ。
エネと私以外は、全員、任務中だ。
だから、ヒマすぎて死にそうだ。
PCする、気力もないし…
寝よっかな?
ふいにこの間の事が頭によぎる。
嫌だ、私、泣いてんじゃん…
あー、恥ずかしい/////
あの後、なんか眠くなって寝てしまったらいつの間にかベッドの上だった。
あれから、何故か私はセト&カノを避けている。
コワイのかもしれない。
また…って、考えたら怖くて仕方なかったりする。
ガチャ…
ドアの開く、音がする。
任務終了にしては、早いしなんだ?
「だれ?」
無意識に聞くと、しっかりした返事が返ってきた。
「ドロボーでーす。」
………バカのか?あほなのか?
しかも、女?
「クスクス…今日は、メカクシ団の信頼関係を盗んでみまーす。」
声の主は私の前に現れた。
女だ。伸ばしっぱなしの淡いピンク色の髪を一つに結んでいる。
柔らかいイメージだ。
肌も尋常並みに白い。
すると、黒い服で隠されていた白い手で私の顎を掴み言った。
「私と取引しない?」
??????
どーいうこと?
「あなたが私と協力してくれたら、ココを壊さない。
だけど、協力してくれなかったら壊す。どうする?」
協力?何をするの?
「何を協力するの?」
すると、女は微笑んで言った。
「メカクシ団の抹さつ「しないよ」フーン…」
女は、了解し、ココを壊しはじめた。
まあ、ぐっちゃぐっちゃにするだけだった。
ココで否定をすると、みんなが殺される。
私は、唖然とみていると、女は最後にスプレーで「メカクシ団死ねよ」って、書いた。
……流石にひどい。
私はかげで涙を流した。
コワイ…たすけて…
すると、行動の終わった女は、こっちに歩いてジャージのポッケの中に何かを入れた。
「何をいれたの?」
「レコーダー。ずっと、録音中だよ。疑われて、信じてくれなかったならこれを出しなさい。それまで録音中よ。そうそう…」
女は、私の耳元で思い出したように言った。
『カノが信じたら、脈ありだと思うよ。』
「はあ?」
女は、離れて行き、言った。
「じゃあね…」
窓から、出て行きそうな女を追いかけようとしたが、誰も居なかった。
どこに行ったんだろう。
それにしても、あの雰囲気はどこかで経験した事あるような気がする。

???side
実験、成功。
やっぱ、伸奈ちゃんは頭がいいよ。
さて、メカクシ団はどう行動をとるか…
楽しみにしとくわ。
まあ、案外ないのよね信用って…
それを知っているの…
私は…知っているの…
「ゴメンね…」
大っ嫌いで大好きなメカクシ団。
ゴメン、私は優しくないの…

伸奈side
私は、少しでも片付けていると、メカクシ団のみんなが帰ってきた。
唖然とした感じだが、みんながほとんどが私を睨んだ。
「おいっ!伸奈!お前!」
とキド。
「こんな人が姉なんてサイッテー。」
とモモ。
「伸奈ちゃんが。大っ嫌い!」
とマリー。
「おばさん、サイッテー。ぼくもおばさん二号(モモ)に同情するよ。」
とヒビヤ。
「本当だよ。まさか、伸奈ちゃんがするなんて思ってもなかったよ」
とのんびり口調でいうコノハ。
なんか、イラっとくる。
ヒヨリとカノとセトは、何も言わない。
ただ、呆れたように私を否定する人達をみる。
エネは、片耳で『ぶっ飛ばして良いですか?精神的にフルボッコしますよ。ご主人!』
あの女の狙いは、これか。
「伸奈!やったのか?やってないのか?「やってない!」
ハッキリ、私は言った。
だけど、蔑む目は変わらなくて、モモは「うわー、言い訳とかサイッテーキモッウザイ。社会の屑」
と、言っていた。
傷つく。本当に…
私は、女の言われたとおりにレコーダーをだした。
「なんだ。これは?」
キドが不思議そうに聞く。
「レコーダー」
私は、素っ気なく言う。
すると、キド中心にあつまり円になり、レコーダーを聞き出した。
私が、キドに渡す前に録音を終了したから、多分、信じる。
聞いた後は、みんなが私を睨んだ。
「どうせ!どうせ、偽物でしよ?合成でしょ?」
は?意味が分からない。
モモ、お前の頭、どんだけめでたく出来てんだよ。
そんな、セリフまで一緒な合成をどうやってするんだよ。
はあ…さっすが生物2点。
「あらあら…さっすがメカクシ団?おめでたいねぇ。」
頭の上から聞いた事のある声がした。
すると、天井から人がストンとおりてきた。
さっきの女だ。
「うーん、良いデータがとられたのは事実だけど。」
女は、笑っていた。
こんな状況をみていて、笑っている。
「お前は、誰だ?」
女は、笑ったまま言った。
「私は、衣亜。メカクシ団にとっての死神。疫病神。って、とこらかしら。」
疫病神?死神?
はい?
「私の使命は、ただ一つ…







メカクシ団を排除する事…」

私の頭の中では、パニクっていた。
それは、どうやらみんなも同じらしい。
排除?排除?
殺すの?それとも、メカクシ団を解散させるの?
「今日は、その実験の為に如月伸奈を使ったけど…面白かったわ。あなた達が、どんな薄っぺらい信頼関係を抱いているか…」
私を疑ったみんなの胸にその言葉が刺さった。
「クスクス…、じゃあ、私は失礼するわ…」
女は私の耳元でつぶやいた。
「どうやら、脈ありのようね…」
そう言われた私は、顔の熱が上がる。
そうだった…
カノは味方してくれてるんだった…
「ほら、じゃ、行って来なさい…崩れかけの仲間を立て直しなさい…」
元々は、あなた、衣亜さんの所為ですけど…
気にしないでおこう。
キドは、私を見て言った。
「すまんな…疑って…」
私は、なるべく優しく言った。
「いいよ。みんなが信用してくれるのが、嬉しいから…」
私の瞳から、無数の涙が零れ落ちた。
私は、そのまま泣き崩れた。
キドや、モモ…
団員のみんなが私の背中をさすってくれた。
みんな、優しいから…
優しいから…優しいから…
私は、泣きつかれて眠ってしまったらしい…その後の記憶はない…
子供みたいだ。

カノside
あの後、泣きつかれた伸奈ちゃんをボクが部屋まで運ぶことになった。
女のくせにボクより背の高い伸奈ちゃんはボクの背中に預けられた。
温かい…
伸奈ちゃんの部屋のベッドで寝かす。
伸奈ちゃんの寝顔は柔くて、可愛かった。
「ア…ヤ…ノ…。ゴメンね…」
アヤ姉…
ボクは、知っている。
アヤ姉の親友が、伸奈ちゃんだって…
それにあの衣亜って、女の人…
どこかで会ったような気がする。
気の所為なのかな?
うっ!!
頭に頭痛が走る。
『あ…いき…こって…。』
何?何?今の声!?
気の所為だ。やっぱり…
大丈夫……
「カノ…」
ふいに伸奈ちゃんの声がしたので伸奈ちゃんを見ると……
…寝ている。
もしかして、寝言?
伸奈ちゃんの夢にボクが出るだなんて光栄だな。
ボクは何故か、伸奈ちゃんの唇にキスをした。
優しく…そっと…
「んっ」
好きな訳じゃない…守らなきゃ…

キドside
俺は、コッソリ伸奈の部屋を見ていた。
カノは好きなのは、伸奈なのにまだ気付いてないのが驚きだ。
今だって、キスしているのに…
どーいう、頭しているんだ?
分からんな…
「……らなくちゃ。」
カノはつぶやいた。
きっと、こう言ったのだろう。
守らなくちゃ…
あいつとは、もう長い付き合いだしその程度の事、分かる。
あいつは、めでたいな。
にしても、あんな行動をしているのに伸奈はよく気がつかないものだ。
まあ、関係ないが…
あの衣亜って、女の事を調べるのが次の任務だ。
こっちには、ヒビヤがいる。
それにあいつはレコーダーを置いて行った。
大丈夫だ。問題ないぜ。
任務開始だ。

衣亜side
うん、良い展開だ。
きっと、団長のキドはヒビヤに頼んで、私の事を調べるだろう。
でも、その行動はメカクシ団の首をしめる行為なんだけどね…
私はあなた達の……何だけどね。
全て、私が頼まれた事よ。
「クロハ…」
私の手を掴んでいたのは、コノハの黒いバージョン。
コノハの分身。
クロハ。
「今度はメカクシ団に目をつけたのか?」
私は微笑んで言った。
「ええ、薊様の命令ですもの…。それに、恋の応援ぐらいはするわよ…」
クロハは、私の耳元で言った。
「ボクも一緒だよな?」
私の腕を掴んだ。
手首を掴み、私の唇に噛み付く。
「んっ/////」
一回、唇を離すと言った。
「もっと、カワイイ声を出せよ。」
私の耳たぶを甘噛みする。
「ひゃっ/////。やんっ。」
恥ずかしい。
「クロハ、お願い。やめてぇ」
「ちぇっ、じゃ、キス。」
私の唇に優しく優しくキスをした。
ディープまでは、いかなかった。
好きだよ…クロハ。
リップ音が私の体を熱くした。

衣亜
謎の女。クロハと付き合っている。20歳。薊の知り合い。











■作家さんに感想を送る
■作者からのメッセージ
申し訳ありませんでした(-_-)
テキストサイズ:7046

■作品一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集
Anthologys v2.5e Script by YASUU!!− −Ver.Mini Arrange by ZERO− −Designed by SILUFENIA
Copyright(c)2012 SILUFENIA別館 All rights reserved.