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青年冒険譚〜武人大国救済伝〜 第一話:過ぎ去る一夏の青春、来る一夏の冒険
作者:マスカレイド   2014/03/18(火) 15:07公開   ID:8YA7Hr6Ij6Y
曇天が広がり、大海をにごらせるような雨嵐が吹きすさぶ中、四匹の凶獣は吼える。

一人の影は満身創痍になりながらもその体に鞭打ち、空間を後にする。

それは一人の女性であった。
彼女は自室の棚から、何かを大事そうに取り出し、抱きしめる。
「……はあ、はあ……お願い、この世界を救える誰かを……導いて……」
なにやら球体のようだ。彼女はそれをゆがんだ時空に投げ込み、
崩れ落ちるように気を失っていった……
「姫様―――――――――――――――――!!!大丈夫ですか!!?姫様!!……!!ひめ……様……?」

『姫』と呼ばれた彼女の従者と思しき男が部屋へ駆けつけるが、その様子を目の当たりにして息を呑む……
――――――――――――――――――――――――――――――――――
……キッヒッヒッヒッヒ……皆様、こんにちわ。
『テリーのワンダーランド3DS』をプレイした方ならご存知かと思われますが、
魔戦士様達のお世話係、セバスチャンに、ございます。
私達の住む国とは違う世界でも、必ず滅亡の危機は訪れるものでございますねえ。
はてさて、神の申し子は誰を選ぶのか。
え?神が助けを求めるならば『神』では無いのかって……?
キッヒッヒ……それ、言い過ぎ、で、ございます……
かつて、私達の住まうジュヒョウの国の危機は、
人間達……特に一番幼い坊ちゃんに救われました。
必ずしも救いを求められるのは求めたものと対等な存在ではありません。

はてさて、では、あの事件から数年後の違う世界をみてみましょう。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「アラタ君、じゃあね。本当にごめんね。」
「ええよえーよ、気にするな。ホナね〜。」
僕は去っていく彼女を見送り、その姿が完全に消えた後、深くため息をつく。
っまあ、なんや。所詮「高嶺の花」ってヤツやったからなあ、仕方あらへんわなあ。
っと、ごめん。僕はアラタ、和泉アラタや。
大阪出身で中学2年の妹と、埼玉は麻帆良学園に通ってる高三です。
三年になってようやく気になるあのコと同じクラスになれた時ぁホンマうれしかったで。
ただ話していられるだけで僕は満足やったなあ。
でも、結局僕も人間である以上、僕の『冒険好き』もあいまってこの気持ちには勝てへんわ。
手紙をナ、渡したんや。
はじめはGW後から、なんや気まずくなってもうたかな〜思うたけど、全然そんなこと無かったで。
普通に話せてナ、僕もあわよくば無かったことにしてまおーなんて考えとったくらいや。
そんなこんなクラスメイトA,B同士な感じで学校生活送って夏休み始め。
寮で帰省の荷造りをしとった時やった。
メールがなるから見てみたら、あのコやないか。
『話があるからStarBooksに来て』言うてね〜、まあおどろいたなあ。
麻帆良でも割と高級なカフェ『Star Books』に呼び出すなんて。
ほんでね、言った訳やけど、帰りからの直接だからか、制服着たままなんよ。
「あの……手紙のこと、返そうとは思ってたんだけど、
やっぱり学校だと周りが面倒だから、ここに呼んだんだけど、今言うね。」
そう言う彼女に僕は(負の)余裕の笑みを浮かべていた。
「あの〜、私にも、やっぱり好きな人が……いるし……だから、ごめんね?」
「あ〜……うん、せやな。」
ウン、まあ、なんとなく知ってたよ?僕がいける訳あらへんッちゅうのは。でも……
「本当にごめんね、っこれだけの為にわざわざ呼び出したりして!」
「ええんよ、むしろ僕みたいな地味の為にここまで気を配ってくれて、
ホンマありがとな!」
僕は財布を確認し、お礼におごる事にした。
始めは頑なにキョヒッとッたけど、男としてこんぐらいはやらなイカヘン!!
んで、話は冒頭に戻る。
まあ元々男10人に聞きゃ九人は可愛いと思うようなコや。
僕が、僕みたいな地味男が付き合えるわけあらヘンよ。
高嶺の花や高嶺の花、わかっとるわかっとる。
それに、万一成功したとして責任取りきれたとは思えヘンしな。
……せやけど……やっぱ、むなしいっちゅうか、喪失感がスゴイっちゅうか。
妹が先輩にフられてしばらく沈んどったのもなんとなく分かるで。
まあ、ええ。
さあて!!!夏休みの旅行のプランでも考えマンネン!
鶴は千年!ファイットォ――――!!!
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「なあ、兄貴、どうしたん?すごい食べるの遅かったなあ。」
夕食後、妹が僕に聞いてきた。
「ん?いやあ、いつも通りやろ。てか脳内で勝手に大食いキャラにせんで。」
笑いながらごまかす僕に対し、妹は小さく笑って一言、
「これで、仲間やな?」
「……へっ、うるさいわ……」
むしろ、十分可愛いのに兄妹そろって周りより色の薄い髪を気にしてる上に
(僕はグレーよりの銀髪と思って気に入ってる)
『ちょっとした事情』のせいで引っ込み思案なのに、
やっと勇気を出せたと思えば振られてもうたお前なんかと一緒にすんなや。
「お前のほうが十分かわいそうやろ、亜子。」
そういう僕に対し、妹――亜子はむくれて一言
「……ほっとき」
僕の部屋を後にした。

それから数日後―――――――――――――――――
人生には分岐点がある。
そこには重要度なんてない、好奇心の有無だ。
ああ、あづい。何やねん夏って。クッソ暑くて死ぬわ。
そんなことを考えながら暇つぶしに自転車を引いて
森沿いの街道を歩いているときやった。
「……?」
森の奥のほうから何か気配がする。
みんなは、森で耳を澄ますと、精霊がささやくような歌声が
聞こえてくる錯覚に陥ったことって、あらへん?
そん時の僕はまさにそんな感じやったんや。
でもな、森って普通に危ないやないか。
これで入って後悔するんやないかって気持ちもあったんよ。
でも、周りの人を見て察するに、僕にしか感じられてヘンこの気配。
もともと木刀くらいなら扱いなれとるんや、この際僕は森に……

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■作者からのメッセージ
おやおや、一向に導かれませんねえ……失敗だったでしょうかと、
思いましたが、何か見つけたようですねえ、もう少し様子を見ましょう……
何?しばらく九神将は空気かって?
……キッヒッヒ、それ、言いすぎ。で、ございます。
存在示唆程度ならされるでしょう。
え?このアラタ様の序盤のくだりは作者の実話か、ですって?
それもまた、言いすぎというもので、ございます。
場所と時期を改変してモチーフにしたに、過ぎません、キッヒッヒ……
今後しばらく投稿されるかは作者自身も分かりませんが、
やはり、言い過ぎでございましょう。
最低四話くらいまでは続けてみせる所存です。

おい、セバスチャン。
「はい……何でございましょう?」
しばらくお前はナビゲからおろす。
「!!!な……なんです……と……?」
確かにそれ言い過ぎは私も軽くツボッたが、
さすがに連発はクドすぎてウザイww`
「・・・・・・それ……言い過ぎ……で、ございます……」

これからも頑張ります。よろしくお願いします。
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