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Fate/ZERO―イレギュラーズ― 第47話:とある侍の愛憎譚=転落ルート後編その1=
作者:蓬莱   2014/04/30(水) 23:04公開   ID:.dsW6wyhJEM
一方、切嗣が己の運命を左右する邂逅を果たしていたのと同じく、セイバーもまた、知らず知らずのうちに己の運命を決定づける分岐点へと向かおうとしていた。

「んじゃ、一旦、ここでお別れって事で」
「それでは、セイバー様…お元気で」
「…」

ひとまず、螢との決闘を終えたセイバーとその立会人となったアーチャーとホライゾンは、そこら辺に居た色白のチンピラの案内で、ヴェヴェルスブルク城を後にし、冬木市へと戻っていた。
とりあえず、一旦、遠坂邸へと戻る事にしたアーチャーとホライゾンは、セイバーに向けて別れの挨拶をそれぞれ口にしていた。
だが、当のセイバーは深く沈み込むように憔悴しきったまま、アーチャーとホライゾンに別れの返事を返す余裕すらなかった。
それほどまでに、セイバーは肉体的にも精神的にも再起不能寸前まで打ちのめされていた―――螢に敵とすら見なされていなかった事と自身の心の弱さを暴かれてしまった事に。

「できるなら、第一天のデートが終わってからでもいいしさ…もう一回、銀時とちゃんと話してみねぇか?」
「…今更、何を話せって言うのよ。そもそも、銀時は、私達に愛想を尽かしたから出て行ったのよ…」

とここで、そんな半死人状態のセイバーを見るに見かねたのか、アーチャーは、第一天の事を配慮しつつ、セイバーにもう一度、銀時と話し合う事を勧めてきた。
かつて、アーチャーは、キャスターとの闘いで、セイバーの精神世界に入った際に、セイバーが銀時に異常なまでに執着しているそもそもの元凶を垣間見ていた。
故に、アーチャーは、今のセイバーを断ち直せるのは、セイバーの仕手である銀時こそ適任者だと直感し、セイバーに銀時と会う事を提案してきたのだ。
だが、当のセイバーは拗ねた子供のようにそっぽ向くと、アーチャーと顔を合わせないようにしながら、醜態をさらした今の自分では銀時に会わせる顔がないといった口振りで呟いた。

「けど…ちゃんと銀時と話したいから、あそこまで意地になって、一秒でも早く銀時と会おうとしていたんだろ、セイバーのねーちゃん?」
「それは…」

しかし、アーチャーは、冬木市街地でのセイバーの銀時への過剰な執着ぶりを口にしつつ、セイバーが心の底では銀時と話がしたいと望んでいる事を指摘するように問いかけた。
このアーチャーの問いかけに対し、自身の本心を見抜かれたセイバーは、思わず言葉を詰まらせてしまった。
もはや、敵とすら見なされなかった惨めな自分を銀時に見せたくない。
でも、それと同じくらい、今の自分を唯一曝け出せる存在である銀時に会いに行きたい。
そして、相反する二つの感情に板挟みになるセイバーに対し、アーチャーとホライゾンは銀時に会うべきなのかと迷うセイバーの後押しをするようにこう付け加えた。

「もう銀時に一切合財言い切っちまえばいいじゃん。溜め込んでいるもん全部吐き出して、すっきりしちゃえばいいじゃねぇか」
「確かに、銀時様は、何で今もジャンプの主人公を張れるのか疑問に尽きないほどマダオなおっさんです…しかし、それでも、銀時様ならきっとセイバー様の抱えている悩みを受け止めてくれる筈です」
「…」

“銀時ならきっと受け入れてくれるはず”―――アーチャーとホライゾンの二人にそう慰められるように頭を撫でられながら、セイバーは思わず言葉を失った。
―――アーチャーとホライゾンは本気で信じているのだ。
―――何があっても、銀時がセイバーの抱える心の瑕を受け止めてくれる事を。
―――そして、何より、セイバーが自身の心の瑕を乗り越えてきっと立ち直れる事も!!
もはや、完全に自分たちの仲間のように接するアーチャーとホライゾンに、セイバーは俯きながら下に少しだけ黙り込むと―――

「…邪魔したり薦めたりどっちの味方なのよ、あんた達は」

―――“ありがとう”という言葉の代わりの精一杯の強がりから出た憎まれ口を叩くと、背を向けて去っていった。

「ねぇ…少しだけ、本当に少しだけなら許しくれるわよね」

そして、誰かに許可を求めるように独り言を呟いたセイバーは、銀時ともう一度向き合う為に足早に銀時の元へと向かっていった。



第47話:とある侍の愛憎譚=転落ルート後編その1=



同時刻、“首領”から一方的に取引を打ち切られた切嗣は、ひとまず、現状を確認すべく、拠点の一つとして使っているビジネスホテルへと足を運んでいた。

「幸福になるのを捨てる“覚悟”か…」

その最中、不意に、切嗣は“首領”が突き付けた一つの答えをポツリと呟きながら、“首領”が語った事を思い返した。

“取るに足らん簡単な話だ。世の道理の分からぬ愚昧な輩は“幸せ”と“成功”を同一と思い違いをしているのだ”
“馬鹿馬鹿げた話よ…前提条件として間違っている”
“何故、“成功する事”と“幸福になる事”がまったくもって違う事に気付かぬ?”
“そして、そんな“人として生を得た以上、幸せにならねばならぬ”などと嘯く輩がどんな末路を辿ってきたと思う?”
“詰まらん御題目に振り回された挙句、己の心を病ませ、他者を虐げ続け…結局、誰もが成功できずに、誰もが幸せになれぬのだ”

一切の揺るぎない口調で断言した“首領”の答えは、当たり前の一般人ならば誰しもが“狂人”という言葉を抱かずにはいられないほど受け入れがたいモノだった。
それは、“幸福に生きる”という人間としての当たり前の人生観を完全に排除し、一切の人間性を排した精密機械の如き精神でしか為し得ない異端者の生き方だった。
もはや、“魔術師殺し”と称される切嗣さえも、“首領”がまともな人間ではないと感じずにはいられなかった。
しかし、そうだというのにも関わらず―――

“だからこそ、この世は、“成功”か“幸福”という二者択一しか有り得ぬ”
“故に、貴様が本当に己の願望を成就したいならば、間違っても、誰かと幸せな絆を結ぼうなどと考えるな”
“なぜなら、成功とは一人で無くば掴めぬモノなのだからな”

―――切嗣は何度も必死に否定しようとしても、心の奥底でこの“首領”の語る生き方を完全に拒絶する事ができなかった。
むしろ、切嗣は、人の道理より外れた異端であるからこそ人では為し得ない奇跡を成就するにはそれしかないと肯定の考えさえ抱いてしまっていた。
それほどまでに、“首領”の語る言葉は、そこいらの政治家や詐欺師の口にするような薄っぺらな嘘偽りなど一切なく、預言者のような聞く者全てが思わず絶対服従をせずにはいられないカリスマ性が込められていた。

「僕に…それができるのか…?」

だからこそ、切嗣は、今の自分に“首領”の示した答えを選択できるのか深く考えずにはいられなかった。
実際のところ、シャーレイとの取引で“首領”が断言したように、この九年間という間で、人並みの幸せというぬるま湯につかり過ぎた衛宮切嗣は、以前とは比べものにならないほど、かぎりなく脆弱な存在に堕落してしまった。
はたして、そんな自分が、衛宮切嗣が、聖杯獲得の成功の為に、自分にとっての幸せの象徴であるアイリスフィールやイリヤとの絆を断ち切るができるのだろうか?
そして、最悪の事態を考えるならば、アイリスフィールとイリヤを自分の手で―――!!

「…馬鹿馬鹿しい」

とここで、ふと我に返った切嗣は、自分が何を考えてしまったのか思い返すと、自分に纏わりついて離れないどす黒い何かを振り払うかのように忌々しく呟いた。
ここ最近、あの銀時絡みの事で、何かしらの負担を強いられていた為、あの“首領”の戯言を鵜呑みにするほど判断力が曇り始めているのだろう。
とりあえず、イリヤの無事を確認でき次第、速やかな休息を取るべきなのもしれない。
ひとまず、そう思い込もむことにした切嗣は、ようやく、以前から拠点として選んだビジネスホテルへと到着すると足早に中へ入っていった。

「おやぁ…お帰りなさいませ、衛宮様。あちらのロビーでお客様がお見えになっていますよ」
「客? 僕に…?」

とその時、フロントで受付をしていた従業員らしき男が、ホテルに戻ってきた切嗣の姿を見つけると、切嗣にむかって切嗣の知り合いらしき客人が来ている事を知らせてきた。
やや粘着質ぎみな声音の従業員に何とも言えない不快感を覚えつつも、切嗣は、自分の身に覚えのない客人がいるというロビーの方へ目を向けると―――

「すみません…衛宮切嗣さんですね? 警察の者ですが、冬木ハイアットホテル爆破の件で少しお話を伺いたいのですがよろしいですかね?」

―――口調こそ丁寧であるものの、一切の隙を感じさせない二人の私服警察官が切嗣の逃亡を阻止するかのようにホテルの入り口を塞ぎながら声をかけてきた。


切嗣が社会的に窮地に陥ろうとしていた頃、只今絶賛デート中の銀時と第一天は目的地である柳洞寺へと辿り着いていた。

「まぁ、ある程度は予想していたけどよ…人っ子一人いねぇよな」
「さすがに僧侶はいるだろうが、本堂の方で寝食を過ごすわけではないからな」

すでに夜も更けてきたのもあるのか、銀時や第一天の言うように寺の境内には銀時と第一天以外人気は全くなく、ひっそりと静まり返っていた。
そう、銀時と第一天以外は誰もいないのだ―――微妙な変装しつつ、それまで出歯亀していたナルゼや戒も含めて。

「あいつらはいねぇみたいだけど…どこに行ったんだ?」

一応、何処かに隠れているのではと考えた銀時は、第一天に気付かれないように辺りを見渡すも、やはりナルゼ達が何処かに居るふうでは全くなかった。
これには、銀時も、ナルゼとしては最高級の同人ネタを得られる絶好な機会だというのにも関わらず、この場にいない事に思わず不思議そうに首を傾げた。
ちなみに、“ナルゼが第一天に気遣って、さすがにこれ以上の出歯亀を止めた”という可能性は、銀時も武蔵勢の外道ぶりを目の当たりにしてきたので、それだけは絶対に有り得ないと完全に候補から排除されていた。
では、肝心のナルゼと戒は何処で何をしているのかと言えば―――

「うふ…うふふふ…深夜のお寺で…尼さんコスで青○…」
「とりあえず、しっかりするんだ!! 本当にいろんな意味でしっかりして!! 後で事情を説明する為に!!」
「待てぇ―――!!」

―――恍惚の表情を浮かべて鼻血をドクドクと垂れ流すナルゼを、戒がお姫様抱っこしつつ、後ろから追いかけてくる警察官からひたすら逃亡していた。
なぜ、こんな事になっているのかといえば、銀時と第一天のやり取りを聞いたナルゼが自分の想像以上の展開に興奮が天元突破した瞬間、喜びの奇声をあげて鼻血を大量噴出してしまったのだ。
すぐさま、戒は、大量出血により意識が朦朧としたナルゼを抱えて、出血死寸前となったナルゼの治療のために間桐邸へと戻ろうとした。
だが、ここで、ナルゼを抱えた戒は、運悪くナルゼの奇声を聞いて駆けつけた警官と出くわしてしまい、警官に婦女暴行現行犯と間違われて追いかけっことなってしまったのだ。

「これ、新境地きたわよ…ほら、川の向こうにある花畑も見え…」
「ちょ、それは見えちゃ駄目だから―――!!」
「「「「待てぇ―――!!」」」」

―――遠のく意識の中で、幸せそうな笑顔で己の妄想に浸るナルゼ。
―――そんな三途の川を渡らんとするナルゼを必死になって呼び掛ける戒。
―――戒を追跡する中で、いつの間にか増えている警官たち。
もはや、収拾の着きようがない展開に、戒は“どうしてこうなった…!!”と心の中で頭を抱えるしかなかった。
そして、この時、戒は知る由もなかった―――またもや浮気行為(誤解)に走った戒に制裁を加えるべく、完全にブチ切れたベアトリス(特攻服コス)が乱入してくることなど。
さらに付け加えるなら、結果として、セイバーにとって最悪の凶事を齎してしまう事を―――!!


一方、そんなナルゼ達の騒動など知る由もない銀時と第一天は、ひとまず、本堂の階段に腰を掛けながら、寒くないようにと互いに寄り添うようにして色々と今日の事を話し合っていた。

「なぁ…銀時。お前の元いた世界というのはどんな世界だったのだ?  私は銀時のいた世界の事を何も知らないから…折角の機会だし聞いておこうと思って…」

そして、ある程度、今日の事を語りつくした頃、第一天は、突然、思い付いたかのように銀時が元いた世界についての事を尋ねてきた。
もっとも、第一天にとっては、口で言うように銀時の事を知りたいというのは嘘ではないモノの、銀時と一秒でも長く一緒に居たいというのが本音だった。
そう、後々の事を考えるなら、あまり深みに嵌るのは避けるべきだと分かっていても…

「まぁ、聞きたいってもよ…俺のいた世界もそんなに大したもんじゃねぇよ。まぁ、良い思い出も悪い思い出もたくさんあったぐらいだよ」

この第一天の唐突な問いかけに対し、銀時は、第一天の様子に少しだけ首を傾げたものの、急かすように見つめる第一天の視線に気圧されて聞き返す事を躊躇ってしまった。
とりあえず、銀時は、デートに誘ってくれた第一天の要望に応えるべく、自分の元いた世界の事を懐かしむように語り始めた。
―――後に万事屋の仲間となる新八や神楽との出会い。
―――旧友である桂の再会やストーカーゴリラ率いる真選組との邂逅。
―――それらを切っ掛けとして巻き起こるギャグとシリアスを織り交ぜた大騒動の数々。
とここで、銀時は過去の思い出を振り返る中でふと気付いてしまった―――“自分が思うよりも、まともな思い出、結構少なくね?”と。

「つうか、よくよく考えると、新八と出会ってからぉれまで、結構碌でもねぇ思い出の方が圧倒的に多いんだけど!! しかも、俺、日常的に死ぬような目に合いまくっているし!!」
「ず、随分とハードな世界なんだ…」

そして、銀時は一般人から見れば、波瀾万丈すぎる自分の人生を歩んでいる事に、思わず立ち上がると、天に向かって訴えるかのごとく逆切れ気味にツッコミを入れてしまった。
“というか、何故死なないのだろう?”―――もっとも、メンヘラを除けば比較的まともな第一天からすれば、致死確実の攻撃や爆発に巻き込まれても大丈夫な銀時の頑丈さにそんな疑問を感じずにはいられなかった。
やがて、ある程度不満をぶちまけた後、腰を下ろした銀時は、ヤレヤレといった様子で被りを振りながらこう言った。

「…おかげで、また、たくさんの大事なモンを背負う羽目になっちまったけどな」
「そうか…まぁ、それなりに退屈しない世界なんだろうな。一度は行ってみたいものだな」

一応、言葉でこそ仕方なくといった感じだったが、銀時にとって、背負ったモノがどれほど掛替えのない存在なのかは、心の底から感謝の笑みを浮べる銀時の表情を見れば一目瞭然だった。
そんな銀時の本音を垣間見た第一天は、本当に素直じゃない銀時の捻くれた言葉に苦笑しつつ、銀時の元いた世界に赴きたいとうっかり口走ってしまった。
それが、叶わぬ願いだという事は、第一天が何よりも分かっているのにも拘らず。
だが、そんな第一天の事情など知る由もない銀時は“そうか”と呟くと―――

「これ終わったら、お前も来ればいいじゃねぇか、アフラ」
「え?」

―――第一天に自分のいた世界に来ないかと誘いをかけてきた。
これには、さすがの第一天も唖然としてしまい、思わず、いつも銀時が口にするような軽口や冗談の類ではないかとではないのかと思ってしまった。

「おめぇさえ良ければだけどよ…面倒事全部片付けられたら、俺のいた世界に来いよ。それこそ、あの女顔のにーちゃんや金髪巨乳な女神様、超絶ドS 系イケメンも一緒にでも」
「…まったく、まだ、自分が戻れるかどうかも分からないのに適当な事を…」

しかし、当の銀時は決して第一天が思っているような軽口や冗談でそんな事を言ったわけではなかった。
第一天の精神世界や変質者の映画を通して、銀時は、神という存在でありながら、“座”という厄介な代物に翻弄されてきた覇道神達の悲哀を理解する事ができた。
だからこそ、銀時はこの一件を通してこう思った―――“せめて、サーヴァントとして召喚された二度目の生ぐらいは、多少変わったこいつらを受け入れてくれそうな俺らの世界で、人として当たり前の幸福を掴んで欲しい”と。
ちなみに、ニート変質者であるメルクリウスについては、これ以上、ストーカーゴリラやストーカー眼鏡のようなストーカー枠を増やしたくないので断固受け入れ拒否の姿勢を取っていた。
もっとも、現時点で銀時自身すら元の世界に戻れるのか分からない以上、さすがの第一天も銀時の大法螺としか言えない発言を擁護できず、呆れたようにため息をつきながら苦笑するしかなかった。

「戻るさ。だって、あいつらだってきっと何だかんだ言っても、俺の帰りを愚痴言いながら待ってくれている筈だしよ。んで、おめぇらの事もキチンと紹介してやるよ」
「銀時…」

だが、そんな不確定な状況下であっても、銀時は、今も自分の帰りを待っている筈の新八や神楽たちの居る元の世界に必ず戻ると約束を果たすかのように迷いなく断言した。
この銀時の姿を見た第一天は、本当に銀時は何が何でも元の世界に戻るつもりである事と、本気で自分達―――覇道神達を自分の世界に誘っている事を理解した。
そして、それと同時に、第一天は、絶対に叶う事などない願いであるにもかかわらず、銀時の言葉に一度は固めた決意を崩されかけるほど心を揺らがせてしまった。
―――これ以上、深みに嵌ってはいけない。
―――これ以上は後戻りができなくなる。
―――これ以上の思慕は後悔を上乗せするだけになってしまう。
―――そもそも、銀時が自覚無しで言っている事も充分に分かっている。
―――けど…!!
それほどまでに、銀時の口にした言葉は、これまで、第一天にとって越えてはならない一線を越えさせるには充分すぎるほどの一押しだった。

「わ、私も一緒について来て…本当について来ていいのか…?」
「おう。まぁ、こっちも万事屋の仕事を手伝―――銀時!!―――ん?」

次の瞬間、銀時の見せた一瞬の隙を突いた第一天は、一切躊躇うことなく、銀時に自身の想いを行動として示すべく口づけを交わさんと飛び込んできた。
この時、銀時も第一天も気付く事ができなかった―――

「え…?」

―――柳洞寺へとやってきたセイバーが銀時と第一天が口づけをする光景を目の当たりにしてしまった事に!!


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