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超次元大戦 第二話:ようこそ、ゲイムギョウ界へ!(後編)
作者:亀鳥虎龍   2015/01/13(火) 23:43公開   ID:xtlp2a/e.Ug
 謎の小箱によって転送されたナルトとヒナタ、手違いで装置から転送された近藤と土方と沖田。

現在5人は、空から急行落下中であった。

ナルト「チョッ!? これって、どういうことだってばよ!?」

ヒナタ「な、ナルト君! このままじゃ私達、地面に激突するんじゃ!?」

近藤「そこの二人! 気持ちは分かるが、まずは落ち着くんだ!! というワケだからトシ、タイムマシーンを探すぞ!」

土方「お前が落ち着けェェェェェェェ!!」

沖田「大体近藤さん、この状況でどうやってタイムマシーンを探すんですかぃ?」

土方「何でお前は落ち着いてられるんだ総悟ぉぉぉぉぉぉ!!」




















―第二話:ようこそ、ゲイムギョウ界へ!(後編)―



















〜グリーンボックス〜

 偶然にも海に落ちた為、5人は地面との激突を免れた。

ナルト「ぷはぁ! 何でこうなったんだ!?」

土方「状況は分からねぇが、お互いに大変な目に遭ったみてぇだな」

すると、その時であった。

??「驚きましたわ。 まさかとは思いましたが……」

5人「!?」

突然の声に、5人は上を向いた。

そこには、長い緑の髪に露出度の高い衣装を纏った女性が、空を舞っていたのだった。

近藤「誰!?」

当然の反応であるが、ナルトとヒナタは水面に手を置くと、

ナルト「よっと」

ヒナタ「よいしょ」

そのまま水面に立ちあがったのだった。

女性「!?」

近藤「えぇぇぇぇぇ!?」

土方「マジか!?」

沖田「おー」

女性はおろか、近藤と土方も驚く。

ナルト「えーと……このまま港に行くには、どうすればいいか教えてくれってばよ?」






















 港まで辿り着けたナルト達5人は、教会の前まで案内された。

女性「それでは、挨拶が遅れましたわね」

そう言って女性は、先程の姿から長いブロンドでドレスを纏った姿へと変わった。

ベール「私はベール。 このグリーンボックスの女神、グリーンハートとも呼ばれていますわ」

先程の緑髪の女性と同一人物だと知った瞬間、近藤が驚きの声を上げた。

近藤「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」

沖田「近藤さん、さっきから五月蝿いですぜ。 近所迷惑で警察呼びますよ」

近藤「いや、俺が警察だから!」

このやり取りにナルトとヒナタは、

ナルト「(何だ……これ……)」

ヒナタ「(話に合わせないと、ダメなのかな?)」

内心でそう思ったのだった。

だが、それを見ていた土方は、

土方「おいお前等、別にあの二人に合わせなくてもいいからな」

ナルト「うっ!」

ヒナタ「は、はい……」

それだけ言ってため息を吐いたのだった。




















 教会にあるベールの部屋に案内された5人。

ベール「どうぞ、召し上がって下さい」

ご丁寧に紅茶を出されたが、それ以前に気になるものが彼らの目に映った。

美男子同士が体を密着し合っているポスターや全裸の男がリボンに巻かれているポスターが、壁のあちこちに張られていた。

5人「……………」

この時の彼等は、心の中でこう思ったのだった。

ナルト「(こ……この姉ちゃん……そういう趣味なのか!?)」

ヒナタ「(人の趣味はそれぞれと言うけど……)」

土方「(女神が腐女子ってどういうことだぁ!? 色んな意味で知りたくなかったわぁ!!)」

近藤「(どうすんのコレ!? どうすんのコレ!?)」

そんな4人の不安をぶち破った男が一人だけ存在した。

沖田「質問、ベールさんって『やおい系』が好きなんですかい?」

沖田総悟であった。

土方「(総悟ぉぉぉぉ!! お前、何とんでもない質問してんだぁぁぁぁぁぁぁ!!)」

これには土方も、内心でツッコミを入れてしまったが、

ベール「ええ、ずっと隠していましたが」

土方「(お前も答えるんかいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!)」

きちんと答えたベールにも、内心でツッコミを入れたのであった。

そして、アンデットゾーンの話を聞かされることになったのは、その数分後であった。























〜ルウィー〜

一方通行アクセアレータ「………………」

番外個体ミサカワースト「気が付いた?」

打ち止めラストオーダー「心配したんだよってミサカみミサカは貴方の顔を見つめてみたり。」

一方通行アクセアレータが目を覚ますと、辺りは雪景色。

真冬そのものであった。

一方通行アクセアレータ「(どォなっていやがンだァ? まさか、あの転送装置が原因か?)」

打ち止めラストオーダーや、番外個体ミサカワーストも無事である事も確認。

一方通行アクセアレータ「(考えても仕方ねェ……とりあえずは―――)」

しかし、その時であった。

静雄「ぶはぁ!」

一方通行アクセアレータ「!?」

バーテンダー服の男、平和島静雄が雪まみれで起き上がった。

静雄「此処何処だ!? 何で雪が降ってやがんだ!?」

辺りを見渡す静雄であったが、一方通行アクセアレータと目が合った。

静雄「あ……お前……池袋で臨也に嵌められた……」

一方通行アクセアレータ「お前は……あン時の」

嘗て、時空の歪みによって繋がった二つの世界。

一人の情報屋の企みによって、ぶつかり合う事になった二人。

学園都市最強と池袋最強。

二人の『最強』が再び出会った時、物語が始まった。























 二人の『最強』が再び顔を合わせたが、まさにその時であった。

ドガァと、何かが地面に落ちて来た。

それも、二人の近くで。

二人「!?」

??「ぐっ……」

それは水色の髪に白い衣装を纏った、小柄な少女であった。

??「ククク……無様な姿だな、ルウィーの女神『ブラン』。 いや、今は『ホワイトハート』かな?」

少女――ホワイトハートは地面に膝を着き、苦い顔を見せていた。

黒い軍服の男達4人が、銃器を構え、そのまま彼女へと歩み寄ろうとする。

男A「異界の者をこのゲイムギョウ界に呼びだす『小箱』の存在を、あの御方が知らないとでも思っていたのか?」

静雄「!?」

それを聞いた静雄は、池袋で拾った『小箱』を思い出す。

静雄「(アイツが……俺を呼んだのか?)」

男B「まあ、いい。 貴様はここで終わりだ。 死ね」

ホワイトハート「くっ……」

悔しさに涙が滲みでたホワイトハートに、銃口を向ける男達であったが、

静雄「悪ぃが、コイツは殺させるワケにはいかねぇな」

一方通行アクセアレータ「チッ、番外個体ミサカワースト。 そのガキを頼むぞ」

番外個体ミサカワースト「OK♪」

打ち止めラストオーダー「頑張ってって、ミサカはミサカは貴方の勝利を祈ってみたり」

静雄と一方通行アクセアレータが、彼女を守るように前に出た。

ホワイトハート「おい、お前等何を――」

ホワイトハートはボロボロの体を起こそうとするが、静雄はポケットから出した小箱を見せる。

静雄「お前がコイツを落としたんだろ?」

ホワイトハート「!?」

驚く彼女に、静雄は小さく笑い、一方通行アクセアレータは無愛想な顔で、

静雄「手ぇ貸してやる。 ここで待ってろよ」

一方通行アクセアレータ「あの三下共を潰してやるからよ」

そう言って前に進んでいく。

男C「三下だと?」

男達はそう言って、銃器を構える。

男A「舐めるな! 我々はデスハート様直属の精鋭部隊『暗黒の爪』のエリートだ!!」

男B「貴様等のような小物など、我々に掛かれば貴様らなど―――」

しかし一方通行アクセアレータは、そんな彼等を笑い飛ばしたのだった。

一方通行アクセアレータ「ハッ! そンな長過ぎる御託を口に出してる時点で、オマエ等は三下なンだよ!!」

その台詞に、流石の『暗黒の爪』のメンバーも怒りを爆発させた。

男A「貴様ァ〜〜〜〜〜! 我々を舐めるなァ!!」

男が何かのスイッチを押した瞬間、空に出現した魔法陣から、何かが地面に落下した。

それは約10メートル程で、何処かトカゲに似た人型ロボットであった。

それを見た一歩通行は、再び笑い飛ばした。

一方通行アクセアレータ「ハッ、何だコリャ? サンタクロースにおねだりでもしたのかァ?」




















 ロボットは標準を一方通行アクセアレータに合わせると、カパッと口の部分からエネルギー集束させ、

一方通行アクセアレータ「あン?」

そのまま彼に向けて、巨大な電磁砲を放ったのだった。

ホワイトハート「な!? 逃げろ―――」

ホワイトハートが叫ぶが、その前に電磁砲が一方通行アクセアレータに命中した。

ドガァと爆音が響き、辺りは黒煙が発生した。

黒煙が晴れたが、同時に男達やホワイトハートは驚愕してしまう。

男達「何!?」

ホワイトハート「マジかよ!?」

一方通行アクセアレータは傷一つ無く、服にも汚れ一つ無く立っていたのだ。

一方通行アクセアレータ「チッ」

舌打ちをする彼であったが、静雄が煙草を口に咥えながら、

静雄「準備は良いか?」

そう言ってサングラスを胸ポケットに差し込む。

一方通行アクセアレータ「あァ」

それを見た男達は、

男A「ガキの方は俺が殺る! お前等はあのバーテンダーだ!!」

男B「分かった!」

リーダー格が一方通行アクセアレータと相対し、他3人が静雄を囲んだのだった。






















 男3人に包囲された静雄は、咥えていた煙草を手に持つ。

静雄「とりあえずは、テメェ等が俺の相手って事か?」

しかし、その時であった。

男B「バカめ」

男の一人が背後から襲いかかり、手に持ったスタンガンで静雄の後頭部を攻撃した。

スタンガンから放たれた電流は、彼の体を痺れさせる――

静雄「あ痛っ!」

――――筈だった。

静雄「――つっ! テメェ、何しやがんだ!?」

痺れるどころか、静雄自身は大したダメージを負っていない。

寧ろ、今のを「痛い」で済ませた程度だった。

それを見た男は、驚きを隠せなかった。

男B「ま、待て貴様! 何故今のをまともに喰らって、「痛い」だけで済ませるんだ!? 最大100億ボルトは出るんだぞ!?」

静雄「100億ボルトだぁ? おい……人間が100億ボルトの電流なんか喰らったら、死んじまうだろうが」

突然の静かな口調に、男達は恐怖を覚えた。

静雄「お前……分かってて俺に喰らわせやがったのか? 分かっててやったって事はぁ、殺す気だったって事だよなぁ? だったら……」

その瞬間、静雄はスタンガンの男を殴り飛ばすと、

静雄「何をされても、文句はねぇよなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

残りの二人に対し、突進したのだった。

男C「ひっ!」

男が銃を構えるが、既に遅く、

静雄「オラァ!」

ドガッと静雄の拳が顔面を打ち抜き、その場で倒れてしまった。

男D「ヒィィィィ!」

3人目の男も、恐怖で逃げだそうとするが、

静雄「逃げてんじゃねぇぇぇぇ!」

既に遅く、その場から跳び上がった静雄のキックを喰らい、気絶してしまったのだった。

池袋最強の異世界での最初の戦い。

それは三下以下の小物退治であった。


























 目の前の男に対し、一方通行アクセアレータは沈黙のままであった。

男A「どうした? この巨大パワードスーツ『クロコダイル』を前に、怖気づいたのか?」

一方通行アクセアレータ「…………」

男A「だが、心配するな。 コイツに掛かれば、貴様如きなぞ、3分で料理出来る。 あの世で後悔するんだな、我等を侮った事を」

勝ち誇ったような余裕を見せた男であったが、まさにその時であった。

突如として、一方通行アクセアレータが――

一方通行アクセアレータ「クッ……ククク………ハーーーーーーーーーハハハハハハハハ!!」

突然として笑いだしたのだった。

一方通行アクセアレータ「面白ェ事をぬかすンだなァ? 俺の3分で料理してやるだとォ? 心配すンなァ、そンな必要はねェよ! 何せ俺がァ――」

そう言って彼は、地面に踵落としを叩きつけた瞬間、

一方通行アクセアレータ「1分で、ブッ潰すからなァ!!」

ドガァァと縦一直線に地面が割れ、男も『クロコダイル』も落ちてしまったのだった。

男A「何ぃ!?」

これには男も驚きを隠せなかった。

男A「(バカな!? あの細身でなんて力を!?)」

しかし『クロコダイル』は男を抱えて再び地上へと戻る。

男A「クソッ! 帰還まで俺を守れ!!」

男が逃げようとして、それを守るように『クロコダイル』が一方通行アクセアレータに立ち塞がった。

一方通行アクセアレータ「面白ェ……まずは、そのオモチャからブッ壊せって事かァ!」

『クロコダイル』は口だけでなく、両手からの電磁砲を放って、一方通行アクセアレータを攻撃する。

しかし彼に当たる直前、電磁砲が別の方向へと軌道を変えたのだった。

一方通行アクセアレータの能力は『ベクトル操作』で、あらゆる運動量や血流、そして生体電気等の向きベクトルを自在に操作できるのである。

さらにこの能力を駆使すれば、『反射』させることも可能なのである。

この能力を持つ事から、一方通行アクセアレータは学園都市最強の座に就いていた。

しかし打ち止めラストオーダーを巡る事件で、脳にダメージを負ってしまう。

チョーカーのように首に着けている電極が無ければ、能力も約30分しか戦闘に使えないのである。

だが彼は、その驚異的な演算能力を持っている為、最強の名に恥じない強さを見せつけていた。

一方通行アクセアレータ「あばよ、ポンコツがァ!」

ドガァと彼の拳がヒットし、『クロコダイル』はその場で大破したのだった。






















 平和島静雄と一方通行アクセアレータ

池袋最強と学園都市最強。

『最強』にして『最凶』。

この姿を見たホワイトハートは、驚きを隠せなかった。

ホワイトハート「(私は……とんでもないヤツを……呼んでしまったのか!?)」

彼女は心の中で、そう呟いたのだった。





































TO BE CONTINUED


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■作者からのメッセージ
一方通行と静雄の関係は、『電撃VS』という雑誌にあった『とある魔術の禁書の目録VSデュラララ!!』から考えました。

もちろん、静雄さんは当麻とも面識ありです。

次回は万事屋トリオの視点で行きます。
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