プルルートと供に時を過ごした万事屋トリオ。
プラネテューヌに住んで暫くが立った。
するとイストワールが一同の前に現れた。
イストワール「大変です皆さん!」
銀時「何だよいーすん、何が大変なんだ?」
イストワール「プルルートさんと共に、すぐに向こうの世界に向かって下さい」
プルルート「ほえ?」
―第五話:女王様を怒らせてはいけません!―
銀時「向こうの世界?」
突然の言葉に銀時は頭を傾げてしまう。
とりあえず3人は、イストワールから話を聞く事にした。
なんでも、銀時達のいるゲイムギョウ界は一つとは限らず、別の次元にも存在するらしい。
因みに3人がいるゲイムギョウ界は『神次元』と呼ばれていて、向こうでの『一日』がこっちでは『一年』の時間を感じているのである。
そして向こうの世界――通称『超次元』のゲイムギョウ界では、邪悪な女神が世界征服的な事を企んでいるのである。
銀時「つまりアレか? 要は魔王退治をプルルートと一緒にしろと?」
イストワール「そういうことですね」
ボリボリと頭を描いた銀時は、ゆっくりと腰を上げた。
銀時「まあ、こっちにゃ世話になってるしな。 別に断る理由もないからな」
新八「そうですね」
神楽「キャッホー! 新しい冒険の始まりアル!!」
銀時「中二臭いわ!」
イストワール「それでは、3日後に準備をいたしますので、待ってて下さい」
イストワールがそう言って立ち去ったが、その後銀時は、
銀時「ハッ!」
新八「ど、どうしたんですか銀さん!?」
銀時「どうしよう……あんな事言ったけど、心の準備が全然出来てねぇ……」
新八「は?」
銀時「新八……3日後は休んでも良いか?」
新八「ダメに決まってんだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
そして三日後。
イストワール「それでは皆さん、準備は良いですね」
それを聞いた4人は、
銀時「おう」
新八「何時でもいいですよ」
神楽「ドンと来いアル」
プルルート「何時でもいいよぉ〜」
そう言って首を縦に振る。
イストワール「では、行きますよ」
魔法陣が出現し、4人は超次元へと向かったのだった。
時空移動を行った銀時とプルルートであったが――、
銀時「ああああああああああああああああああああああ!!」
現在、急行落下中であった。
プルルート「うわぁ……あたし達、空から落ちてる〜」
銀時「結局こうなるのかよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
果たして二人が落ちた先は?
グリーンボックスの教会にあるベールの部屋。
沖田「やりますねぇ」
ベール「貴方こそ」
沖田とベールは、ゲームを嗜んでいた。
ベール「くっ!」
沖田「これでトドメでさぁ!」
だがしかし、
土方「何してんだお前等ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
土方が大声で叫んだ。
沖田・ベール「ゲームでさぁ(ですわ)」
土方「何で呑気にゲームなんかやってんだお前等ァ!!」
沖田「土方さん、落ち着いてくだせぇ」
ベール「そうですわ。 少しは人生を楽しむべきですわ」
土方「お前等には緊張感というもんはねぇのか!!」
頭に血が上った土方であったが、
近藤「あ、総悟。 今度は俺も遊ぶ。 ギャルゲーなら自信あるぞ」
土方「アンタも当たり前のようにゲームに参加してんじゃねェ!!」
上司である近藤ですらゲームに没頭したので、そのまま部屋を出たのだった。
教会の外に出た土方。
因みにナルトとヒナタはギルドにて依頼を受けている。
土方「――ったく、少しはナルトとヒナタを見習いやがれ」
煙草を咥え、ライターに火を点けようとした。
まさに、その時であった。
「ああああああああああああああああああ!!」
土方「ん?」
突然の声に顔を上に向けると、見知った顔の男が、
銀時「あああああああああああああああああ!!」
空から降って来たのであった。
ドガァンと二人は、その場で激突したのだった。
突然の再会を果たした銀時と真選組の面々であったが、
銀時「何でいやがんだコノヤロー!」
土方「そりゃこっちの台詞だコノヤロー!」
銀時と土方の喧嘩が、イキナリ始まったのである。
ガルルルといがみ合う二人。
ベール「あの二人、何時もああなのですか?」
近藤「ああ……あんな感じだ」
沖田「止められるヤツァ、一人もいないんでさぁ」
近藤も沖田も、何時もの事だと呆れてしまう。
すると、二人の間に入るようにプルルートが声を掛ける。
プルルート「ダメだよ二人とも〜、仲良くしようよぉ〜」
銀時・土方「ふざけんな! コイツとだけは絶対に仲良くなれるか!!」
プルルート「…………どうしても?」
銀時「あったり前だ!!」
土方「誰がコイツと仲良しこよしになるか!」
険悪になる二人であったが、ベールが顔を真っ青になってしまう。
ベール「あ、お二人とも……私からもお願いします」
銀時「あん? 何でだよ!!」
土方「絶対に嫌だからな!!」
ベールの制止も聞かない二人であったが、近藤がある事に気付いた。
近藤「なあ万事屋、トシ……何か……プルルート殿の様子がおかしいんだが……」
そう言って視線をプルルートに移す。
プルルート「銀ちゃんも〜、土方さんも〜……どうして、仲良くしないのぉ〜」
拳を強く握り締めたプルルート。
プルルート「どうして、喧嘩するのかなぁ〜」
銀時「!!」
静かな怒りを見せるプルルートに、銀時の顔は恐怖に変わってしまう。
銀時「す、すみませんでしたプルルート様! コイツと仲良くしますんで、どうかお許しをぉ!!」
土方「へ?」
すぐさま謝った銀時であったが、プルルートの怒りは収まらなかった。
プルルート「そんなにぃ〜……喧嘩がしたいならぁ〜〜」
怒りが遂に頂点に達したプルルートは、
アイリスハート「あたしが直接、仲良くさせてあげましょうか?」
女神の姿へと変身したのだった。
銀時「イヤァァァァァァァァァァァ!!!」
土方「ええええええええええええええええ!?」
近藤「嘘ォォォォォ!?」
沖田「おー、マジで」
アイリスハートの姿に銀時は絶叫し、土方と近藤は驚き、沖田はあまり動じなかった。
ベール「やはりこうなりましたか」
プルルートの豹変ぶりを経験してるベールは、予想したような顔で呆れてしまう。
アイリスハート「全く、人の話を聞かずに喧嘩するなんてぇ……銀ちゃん、貴方は何様のつもりぃ?」
その女王様ぶりに、銀時と土方は恐怖で全身が震えてしまう。
アイリスハート「ねぇ、ベールさん?」
ベール「あ、はい! 何でしょうか!?」
アイリスハート「あたし、これから銀ちゃんと土方さんとお話があるから、悪いけど、近藤さんと
総くんを連れてどっかに行ってくれないかしら?」
ベール「はい! さあ近藤さん、沖田さん、参りましょうか!」
近藤「し、承知した! 万事屋!トシ! 生きて帰って来いよ!!」
沖田「安心してくだせぇ。 二人の骨は、ちゃ〜〜んと拾ってあげまさぁ」
そう言って3人は、その場から立ち去った――というよりは逃げた。
銀時「おい、ちょっと待て!!」
土方「ズリィぞ、お前らだけ!!」
銀時と土方は追いかけようとするが、
アイリスハート「さぁて、これで邪魔者はいなくなった♪」
ガシリと、アイリスハートに肩を掴まれてしまう。
二人「ヒッ!」
アイリスハート「さぁて、これでようやく……人の話を聞かないバカで、カスで、ゴミで、チキンで、ノロマで、クズの二人にはぁ……」
その妖艶のある姿から見せるドS全開の笑みを見せるアイリスハート。
沖田のドSっぷりを見ている二人は、本能で察知した。
自分達がどんな目に遭うのかを――。
アイリスハート「たっぷりとお話しないとねぇ! フフフフ……フハハハハハハハハハハ!!」
銀時「あ……ああああ……」
土方「あ……ああうあああ…」
この瞬間、二人の精神は完全に崩壊し、
二人「イィィィヤァァァァァァ!!」
空に響く程の絶叫を上げたのだった。
アイリスハートの『お話』が約3時間も経過し、
近藤「ど、どうなったんだ?」
3人は様子を見ようとする。
プルルート「どうしたの〜?」
すると、プルルートが笑顔で出迎えてくれた。
変身前と後ではギャップが違い過ぎる為、近藤は引きつってしまう。
逆に沖田は興味深々であった。
因みに銀時と土方は……、
銀時「僕達、仲良クシマス」
土方「コレカラハ、仲良シマス」
精神が完全に崩壊してしいた。
近藤「目の焦点が全然合ってねぇ!?」
ベール「それどころか、まるで機械の様な片言になってますわ」
その光景に近藤とベールは顔を青ざめるが、
沖田「畜生、何か録画できるもん持ってくりゃ良かったぜぃ」
逆に沖田は録画する気満々であった。
因みに、新八と神楽はというと――、
ネプテューヌ「えー!? 転移装置がきっかけで、ぷるるんの世界に!?」
超次元のプラネテューヌにいた。
因みに『ぷるるん』とは、プルルートの事である。
ネプギア「という事は、お二人も見たんですか? あの姿のプルルートさんを?」
新八「はい……ホント……あれはトラウマでした」
神楽「マジで怖かったアル。 何でアレが女神やってるアルか!?」
それを聞いたネプテューヌとネプギアは、
二人「(御愁傷様)」
と、心から思ったのだった。
土方と銀時が再会していた同時刻、ギルドの方では、
ナルト「う〜ん……どれにすっかな?」
ナルトとヒナタが、次の依頼を探していた。
ヒナタ「あ、これなんかどうかな?」
そう言ってヒナタが一枚の依頼書を手に取る。
そこにはこう書かれていた。
『クリア条件:アイスホエール2体討伐。 依頼先:ルウィー』
ナルト「へぇ〜、面白そうだってばよ」
ニヤッと笑ったナルトは、気合いを入れ直すと、
ナルト「んじゃ、行くぜヒナタ」
ヒナタ「はい」
ヒナタと共にルウィーへと向かったのだった。