ここは全年齢対応の小説投稿掲示板です。小説以外の書き込みはご遠慮ください。

超次元大戦 第二十一話:地獄のカーチェイス・その@
作者:亀鳥虎龍   2015/03/15(日) 23:20公開   ID:ddYUW.MG.4E
 漆黒の塔・最上階にて、

デスハート「このままでは埒があかん」 

残りの七罪騎とカルダが、デスハートの前に膝を突く。

デスハート「奴等に全面戦争を仕掛けるぞ」

七罪騎&カルダ「はっ!」

そんな中、部屋の隅で壁に背を預けていたDIOは、

DIO「(全面戦争か……ふん、その程度で倒せるならおめでたいな)」

心の中で呟き、不敵に笑った。

DIO「(このDIOは知っている。 ジョルノもまたジョースターの血統……そして、ジョースターに関わった連中の中にある『強靭な精神』を。 全面戦争程度では奴等には勝てん)」

嘗ての宿敵であるジョースターの血統、その中にある『黄金の精神』を彼は知っていた。

だからこそ、ジョースターの血統に対しては全力で倒すと決めている。

そして彼は一瞬だけ、デスハート達を見ると、

DIO「(あの女神は知らんようだな、己が既に利用されている事に……)」

そう呟き、彼女達より先に部屋を出たのだった。

果たして、この言葉の真意とは!?













―第二十一話:地獄のカーチェイス・その@―













 突然上空から魔法陣が出現し、そこからデスハートの声が聞こえた。

デスハート『ゲイムギョウ界の女神達よ、久方振りだな』

ノワール「その声は、デスハート!?」

デスハート『我が刺客達を倒すとは、称賛に値するぞ?』

ベール「それで、今度はアナタ自身が相手をなさるのかしら?」

ブラン「それならそれでこっちも手間が省けるけど、そう簡単にはいかないのよね?」

デスハート『フフフフ……ルウィーの女神の言うとおりだ。 だから、我が領域『アンデットゾーン』にある中心部『漆黒の塔』に来るが良い。 そこで全面戦争をしてやろうじゃないか』

ネプテューヌ「つまり、私達と最終決戦をするって事だね!」

デスハート『フハハハハハハ! その通りだ! しかし、アンデットゾーンには私が送り出した刺客達がいるから、無事に辿り着ける事を祈るぞ』

そう言い残し、デスハートは通信を切った。

銀時「どうやら、向こうはマジみてぇだな。 んで、お前等はどうする?」

銀時の問いに、殆どが答えた。

静雄「決まってんだろ?」

ナルト「今度こそ、ケリ着けてやるってばよ」

ジョルノ「引き下がるワケにはいかない。 僕自身の『夢』のためにも!」

当麻「約束したしな。 アイツの歪んだ幻想を、ぶち殺すってよ」

それを聞いた女神達も、互いに頷き合い、

ネプテューヌ「じゃあ行こう! アンデットゾーンへ!!」

こうして、最終決戦の場へと向かったのだった。















 車を調達した一同は、現在アンデットゾーンの草原を走っていた。

車内にいるのはジョルノと静雄と銀時、ノワールの3人である。

因みに運転は銀時で助手席にはノワール、後部座席にはジョルノと静雄が座っていた。

そして残りはというと――、

ステイル「しかし、この亀の能力……思ったより広いんだね」

ココ・ジャンボのスタンド『ミスター・プレジデント』の中にいた。

そんな中、サスケ達やポルナレフは自分達がやって来た経緯を説明していた。

土方「転生装置だぁ!?」

沖田「俺等と同じ状況ですねぇ」

一方通行「チッ、どォなってやがる」

驚く土方や一方通行であったが、ポルナレフの場合は違った。

謎のタロットカードが光り出した――というもので、信じ難い話であった。

問題のタロットカードにも、今のところ変化はなかった。

そして今度は、ネプテューヌ達が現在の状況を説明した。

それを聞いたポルナレフは、ゴクリと唾を飲み込んだ。

ポルナレフ「DIO……まさか、奴が甦るとは……」

嘗て、空条承太郎等と共にエジプトへの旅をしたポルナレフにとって、DIOは最悪にして最凶の敵であった。

戦闘者として、再起不能となった彼はもう戦えない。

しかしジョルノはDIOの息子でありながら、ジョースターの『黄金の精神』を受け継いでいる。

ポルナレフ「(俺に出来るのは、ジョルノを……ここにいる皆を信じて見守る事だ。 それが、俺の唯一の“戦い”だ)」

皆を信じ、戦いを見守る事を決意した。















 車内では、ジョルノがずっと後ろを見ていた。

静雄「ん? どうしたジョルノ」

ジョルノ「いえ、刺客が来る気配がないので、奇妙な気分で」

ノワール「そうね、最近は連戦続きで、次はどこから襲って来るかって思うものね」

すると、銀時が急にブレーキを掛けたのである。

ノワール「ちょっ、何してんのよ銀時!?」

銀時「いや、あれ……」

3人「へ?」

銀時が指を指した方へと目を向けると、

ロン毛「へい、タクシー!」

オ●Q『乗せてってよ!』

アロハ「頼むにゃー」

和装で黒のロングヘアーの男とアロハシャツの上に学ランを羽織った金髪の少年、そして如何にも『オ●Q』のパクッたような生物が立っていた。

明らかにヒッチハイクのようであるが、銀時はロン毛の男に叫んだ。

銀時「何でヒッチハイクなんかやってんだ、ヅラ!」

ロン毛「ヅラじゃない、桂だ! あっ」

すると、亀から出て来た当麻も叫んだ。

当麻「何でお前までいるんだよ、シスコンアロハ」

アロハ「カミヤン、シスコンアロハじゃねぇ! シスコン軍曹にゃー!」

桂小太郎とペットのエリザベス、そして土御門元春の3人であった。













 銀時が桂を乗せるのを嫌がるも、3人を亀の中に入れたのだった。

当麻「んで、桂さんだっけ? アンタ、何で土御門と一緒にいたんだ?」

桂「ふむ、あれは……」

場の空気が一変し、桂は沈黙中で口を開いた。

桂「……………………何時だったっけ?」

新八&アイエフ「こっちが聞きたいわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

桂「ぐはぁぁぁぁぁぁ!」

イキナリのボケをかました桂に、新八とアイエフがツッコミと共にアッパーカットを放った。

アイエフ「アンタ、この状況で大ボケかましてんのよ!!」

新八「少しは空気読めや!!」

桂「す、スマン。 やっとの出番だったのでな、ヒッチハイクをしながらスタンバッてたんだ」

土方「どれだけ暇人だよ!?」

土御門「にゃー。 じゃあ、まずは俺から説明するぜよ」

そう言って土御門が説明に入るのだが、

神楽「もしボケたら、そのグラサンかち割ってレンズで眼球刺すからな」

土御門「………スンマセン、真面目に説明します」

神楽の脅迫紛いの台詞に、顔を引きつってしまい、

新八「お前もボケる気だったんかいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

新八のツッコミも、室内に響いたのだった。














 土御門の時はこうであった。

最近、学園都市で奇妙な連中がうろついているという情報を耳にし、土御門は単身でそれを調査していたのだ。

土御門「コイツがそうか」

連中が設置していた装置を見つけ出し、中に入ってみる。

土御門「(コイツは、学園都市の技術で造られたもんじゃねぇ……コイツは一体――)」

しかし、その時であった。

ピッと何者かが起動ボタンを押したのである。

土御門「なっ!? しまっ―――」

気付いた時には、土御門の姿は学園都市にはなかったのだった。














 桂小太郎とエリザベスの時はこうであった。

最近、攘夷志士の中に、天人の技術を使ってテロ行為を企む一団がいるという情報を元に、その攘夷集団のアジトに向かったのである。

そのアジトにいた攘夷志士達を倒し、二人は装置の中に入ったのである。

桂「ん、何だこのボタンは?」

壁にあった赤いボタンが目に入った桂であったが、

エリザベス『桂さん、そのボタンは起動ボタンらしいですよ』

桂「え?」

エリザベスの忠告が出る前に、桂は既にボタンを押してしまった。

そしてその後、二人の姿は江戸から消えたのである。













 三人がゲイムギョウ界に来た経緯を聞いた一同であったが、

新八「聞けば聞くほど、桂さんが銀さんですら呆れるほどバカだってことが分かりました」

呆れながらそう言った新八に、全員が同意した。

桂「いやぁ〜////」

それを聞いた桂は、嬉しそうに照れるが、

土方「誰も褒めてねぇよ!!」

これには土方もツッコミを入れてしまう。

桂「兎に角、この世界にやってきてしまった俺とエリザベスは、偶然出会った土御門君と共に会議を開いたのだ」

土御門「そう言う事ぜよ」

真剣な顔になった桂と土御門であったが、

メイド(お帰りなさいませ、ご主人様)

桂(ご主人様じゃない、桂だ!)

メイド(追加料金で、メイドと遊ぶ事が出来ます)

土御門(やるやるー)

エリザベス(『オムレツで“エリザベス君”て書いて下さい』)

彼等の背後の回想シーンには、メイド喫茶で楽しく過ごしている三人の姿があった。

新八「オイィィィィィィ! 回想がおかしすぎだろぉぉぉぉぉ!!」

アイエフ「明らかにこれって、メイド喫茶ではっちゃけてるだけよね!? どこに会議してる場面があるのよ!?」

これを見た新八とアイエフは、即座にツッコミを放った。

桂「失敬な! 店中はともかく、俺達は真面目に会議をしたぞ!!」

真剣な顔で叫ぶ桂であったが、彼の背後の回想シーンでは、

メイド(最初は)

桂(グー)

メイド・桂(ジャンケンポン)

メイド(あっちむいてホイ!)

メイドと『あっちむいてホイ』を楽しんでいる姿があった。

土方「思いっきり遊んでんじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

土御門「いやぁ〜////」

土方「褒めてねぇよ!!」

バカ土御門バカがボケのハーモニーを奏でてしまうので、この場のメンバーがついて行けなくなってしまったのだった。












 一方の車内では、ジョルノは未だに落ち着かない様子であった。

因みに車は今、森の中を走っていた。

銀時「ったく、木ばっかで全然抜けた気がしねぇ」

森の中を暫く走っていたので、銀時は徐々に苛立ちを見せるのであったが、

静雄「あ、あそこに看板がある」

そこには『この先、出口』と書かれた看板があった。

銀時「マジで、ラッキー!!」

嬉しさのあまり、アクセルを全開にし、スピードを上げた銀時。

ノワール「ちょっ! もう少しスピード落として運転しなさいよ!!」

遂に森を抜けた一同であったが、その先にあったのは、

ジョルノ「何っ!?」

静雄「な!?」

ノワール「えぇ!?」

銀時「マジでぇ!?」

意外! そこは崖だった!!













 咄嗟に急ブレーキを掛けた銀時。

キキィー!と、車は前輪が崖からはみ出る寸前で止まった。

銀時「あ、危なかった」

ノワール「あんなにスピード上げるからこうなったのよ!」

ジョルノ「兎に角、車をバックさせましょう」

銀時が車をバックさせようとした、まさにその時だった。

ドガァ!と何かが車に激突した。

ノワール「なっ!? 今度は何!?」

まさかという顔でジョルノは後ろを振り向くと、別の車が後ろから体当たりを繰り出していた。

静雄「後ろに車がいやがる!?」

ジョルノ「バカな、さっきまでは姿はなかったのに!? 一体、どうやって!?」

驚く4人であったが、後ろの車は途轍もない馬力で押しだしてきた。

ジョルノ「マズイ、僕等を落とす気だ!」

銀時「くそっ!」

銀時が思いっきりアクセルを踏むが、彼らの車が力負けしてしまう。

遂には、前輪部が崖へと傾いた。

銀時「やべぇ! このままじゃマジで落とされちまう!! お前等、車から降りるぞ!!」

咄嗟にドアを開け、車から降りようとした銀時。

その行動に、ノワールがすぐさま叫んだ。

ノワール「ちょっと銀時! 運転手が皆より先に車から離れたらダメよ普通は!? 誰がアクセルを踏ん張るの!?」

銀時「あっ……」

ノワールの指摘を受けて、自分の過ちに気付いた銀時であったが、

銀時「ご……ゴメ〜ン!」

既に遅く、遂に車は崖から落ちてしまった。













 銀時のミスにより、ジョルノ達の車は崖から転落。

このままでは、車体は地面に激突し、彼らもお陀仏である。

しかし、ノワールが咄嗟の行動を取った。

ブラックハート「任せて!」

外に出ると同時に女神化し、そのまま車のワイヤーウィンチを引っぱった。

そして先程の車のバンパーに引っ掛けたのだった。

ブラックハート「やったわ!」

銀時「おぉ〜! 流石ノワール、俺達では出来ない事をやってのける!! そこに痺れるぅ、憧れるぅ!!」

ジョルノ「ナイスですノワール!」

車はウィンチのおかげで宙づり状態。

そんな中静雄は、窓ガラスを割ると、

静雄「ふっ、やるなノワール。 ところでお前、相撲は観るか?」

そのまま車体から手を伸ばし、ウィンチを掴む。

静雄「特に土俵際の駆け引きを!」

彼の腕力によって、車はガオンと上へと引っ張られる。

静雄「手に汗握るよなぁぁぁぁぁ!!」

更に崖の上の車に拳を叩き込むと、反動で車も上へと吹き飛んだ。

吹き飛んだ反動で、二台の車は入れ替わり、

???「うわぁぁぁぁ!」

そのまま車は崖下に落ち、ジョルノ達の車は崖の上へと着地した。

ブラックハート「え……えぇ、知ってるわよ相撲。 でも静雄、拳で殴るのは反則じゃなかったかしら?」

静雄「へっ」











TO BE CONTINUED

■作家さんに感想を送る
■作者からのメッセージ
作者からのメッセージはありません。
テキストサイズ:9852

■作品一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集
Anthologys v2.5e Script by YASUU!!− −Ver.Mini Arrange by ZERO− −Designed by SILUFENIA
Copyright(c)2012 SILUFENIA別館 All rights reserved.