ここは全年齢対応の小説投稿掲示板です。小説以外の書き込みはご遠慮ください。

超次元大戦 第二十七話:GIOGIOvsDIO・その@
作者:亀鳥虎龍   2015/03/25(水) 23:38公開   ID:4NvP6DOXZSI
 前回までのあらすじ。

『傲慢』、『強欲』、『怠惰』。

この3人の七罪騎が、いずれ反乱分子になるかもしれないと感じたデスハート。

禁術を使って自身を三人に増やし、抹殺を謀った。

その内の『強欲』と『傲慢』を抹殺に成功するが、『怠惰』と交戦していた方の彼女がDIOに血を吸われて殺害される。

DIOの邪悪な雰囲気に、『怠惰』のケディアは、遂に真の力を見せたのだった。












―第二十七話:GIOGIOvsDIO・その@―













 怠慢を捨て、本気を出したケディア。

ケディア「見せてあげるわ、DIO。 これが……プライとグリー以外……デスハートですら把握しきれなかった、私の真の能力チカラだ!!」

今までにない驚異的な闘気と殺気を放ち、真っ向から受け止めたDIOも笑う。

DIO「くははははは!! 面白い、こうでなくてはなぁ!!」

腕のボウガンの弦を引くが、DIOはある事に気付く。

ボウガンには、矢が装着されていないのである。

ケディア「いけ、『アイアン・バタフライ』」

パァンと放たれたと同時に、何かが飛んできた。

何かを察したDIOは、すぐさま反射的に避けた。

すると、その時であった。

ドガァンと、壁に大きな穴が空いたのである。

DIO「………ほう、空気か」

ケディア「驚いたわ、よく気付いたわね」

DIO「我が『世界ザ・ワールド』の精密動作を甘く見るな」

ケディアのスタンド『アイアン・バタフライ』。

能力はボウガンと一体化で、弦を引くと同時に大気中の空気を矢として放つ。

その威力、なんと戦車2台分。

すると彼女は、後ろの壁にも大穴を空けると、

DIO「ん?」

ケディア「場所を変える、来なさい」

そう言って穴の外へと出たのだった。

それを見たDIOも、不敵な笑みを見せ、

DIO「面白い、良いだろう」

彼女を追う為に、外へと出たのだった。

時刻は午後18時50分――。

DIOが自由に活動できるには、十分過ぎる時間であった。












 その頃、ジョルノ達はというと、

ナルト「な、何だってばよこれはぁ!?」

ジョルノ「!?」

当麻「お、おい……」

銀時「マジか!?」

最初の部屋である『強欲の間』に来たのだが、主のであるグリーは既に息を引き取っていた。

右腕を切断され、心臓を一突き。

念のために脈を調べても、やはり死んでいた。

銀時「な、仲間割れか?」

ジョルノ「分からないが……彼が殺された事は確かだろう」

奥の扉を眺め、ジョルノは足を進める。

ジョルノ「皆、行こう」












 次に着いた『怠惰の間』では、

銀時「オイィィィィィ!? どうなってんだコイツァ!?」

部屋は壁に大穴が空けられていた。

しかも、床には干からびた女性の死体が。

ネプテューヌはその死体を見て驚いた。

ネプテューヌ「ねぷ!? この死体、デスハートだよ!?」

ジョルノ「何っ!?」

銀時「マジでか!? んじゃ、これで事件解決!?」

新八「何でだよ!」

穴の外を眺めたジョルノは、ヒナタにこんな事を頼んだ。

ジョルノ「ヒナタ、この穴の外からの光景を白眼で探れますか?」

ヒナタ「え、出来ますけど」

そう言って彼女は、すぐさま白眼で外を見通した。












 白眼で見た先には、プラネテューヌの街々が見えた。

ヒナタ「!?」

一軒の建物の屋根に立つ男。

この男を見たとき、彼女の背筋が凍りついた。

黄金色の頭髪に透き通るような白い肌、そして男とは思えない妖しき色気を漂わせていた。

何かを探すような感じの男であったが、まさにその時であった。

バッ!と振り向き、指を指しながら何かを喋っていた。

凍りつくような眼差しが、遠くにいる筈の自分を睨みつけているかのようであった。

男から感じた邪悪な気配は、一瞬で彼女を包みこんだ。。

ヒナタ「!!」

糸が切れたかのように膝が崩れてしまう。

ナルト「ヒナタ!!」

すぐさまナルトが抱きかかえるが、彼女の息は異常なまでに荒かった。

ジョルノ「ヒナタ、大丈夫ですか!?」

ヒナタ「……じゃない」

ジョルノ「え?」

ヒナタ「普通じゃない……あんな……あんな人が、存在するなんて!? ホントに何者なの!?」

唇が紫になり、顔も真っ青になるほど。

極寒にいたような震えが、未だに止まっていなかった。

ナルト「ヒナタ、一体……何を見たんだってばよ!?」

震える体をナルトに抱えられながら、ヒナタは口を開いた。

ヒナタ「お……男が……プラネテューヌにいた………最初は背中を……向けていたけど………突然……私を睨むかのように……振り向いた……」

ジョルノ「それだけ……ですか?」

ゴクリと唾を飲み込むジョルノに対し、ヒナタは首を横に振った。

ヒナタ「喋ってた……唇の動き……だと……こう言ってた……気がする」

ジョルノ「なんて、言っていたんですか?」

震える口をゆっくりと開きながら、ヒナタは男が言っていた言葉を発した。

ヒナタ「“き・さ・ま・み・て・い・る・な”」

その瞬間だった。

稲妻が走るかのような衝撃が、ジョルノに降り注いだ。

彼女の証言が正しければ、男はこう言っていたのだ。

“貴様、見ているな!!”――と。

それを聞いたジョルノは、その相手が何者かを察した。

ジョルノ「DIOォ!」













 DIO――。

この言葉を聞いた一行は、驚きを隠せなかった。

ノワール「ちょっと待ってよ!? ここからプラネテューヌまで、かなりの距離なのよ!? なのにソイツ、ヒナタが自分を見ていた事に気づいていたの!?」

ベール「本当に、何者なんですの!?」

女神ですら恐怖させる邪悪の帝王。

まさに、デスハートより恐ろしい相手かもしれない。

ジョルノ「ポルナレフさん……」

ポルナレフ「行くのか?」

ジョルノ「はい」

ポルナレフ「なら、私も行く。 戦いには参加できんが、DIOのツラくらいは久々に拝んでおこうと思う」

それを聞いたネプテューヌは、いつの間にか女神化していた。

パープルハート「プラネテューヌが危ないってのに、守護女神の私が行かないワケにはいかないわね。 ネプギア、ここはお願いね」

ネプギア「うん、任せて」

ノワール「しょうがないわね、私も付き合ってあげるわ」

ブラン「流石に、野放しにはしたくないから」

ベール「ゲイムギョウ界の大地に、穢れを運んだ報いを受けて貰う必要がありますわね」

ミスタ「ボスが行くんなら、俺も参謀として参加する必要があるな」

フーゴ「僕も、この命はジョジョの為に使うと誓ったからね。 闘わないワケにはいかない」

ノワール、ブラン、ベール、ミスタ、フーゴもそう言い、すぐさま亀の中に入った。

ジョルノ「じゃあ、ネプテューヌ。 すぐにお願いします」

パープルハート「ええ、任せて」

そう言ってジョルノが亀の中に入った後、パープルハートはその場からプラネテューヌへと飛んだのだった。













 その頃、プラネテューヌでは……、

DIO「フン」

屋根から屋根へと跳び移りながら、DIOはケディアを捜し出す。

そして、次の屋根へと跳び移った瞬間、何かがDIOの足に引っ掛かった。

DIO「!?」

同時にDIOの方へと、無数の矢が飛んできたのである。

DIO「フン! 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

世界ザ・ワールド』が出現し、拳で矢を弾き落とす。

最後の矢を弾き落とした瞬間、まさにその時であった。

ケディア「戦いの主導権を握る時はまず、機動を削ぐか罠を使って隙を作るしかない」

『アイアン・バタフライ』を構え、ケディアは不敵に笑った。

ケディア「これで終わりよ、DIO! 喰らいなさい! 『アイアン・バタフライ』の必殺技、空気の矢エアーアロー!!」

放たれた空気の矢エアーアローは、そのままDIOへと向かっていく。

しかしDIOは、笑い飛ばすように叫んだ。

DIO「バカめ! 知るが良い! 『世界ザ・ワールド』を!! まさに帝王に相応しい、支配するための力である事を!!」

その瞬間、『世界ザ・ワールド』の能力が発動した。

DIO「『世界ザ・ワールド』!!」

能力を発動した瞬間、DIO以外のあらゆるものが、動きを止めた。

否、これこそが『世界ザ・ワールド』の能力。

それはなんと、“時を止める”事であった。

止まった時の中を、DIOはゆっくりと歩き出す。

DIO「これが『世界ザ・ワールド』だ。 最も、時が止まった貴様には分からぬ事だがな」

ケディアの元まで寄ると、『世界ザ・ワールド』の拳が、彼女の腹部を貫いた。

時を止められた状態から、ケディアは腹部を貫かれた。

DIO「これが、『世界ザ・ワールド』だ。 これで貴様は、死んだ」

DIOはそう言うと、彼女に蹴りを叩き込んだ。

そして時が動き出すと同時に、ケディアの体は地面へと落ちた。














 アンデットゾーンから約30分後、プラネテューヌに着いたジョルノ達。

パープルハート「ハァ、ハァ……30分もぶっ通しで飛ぶって、結構疲れるわね」

しかし、その時であった。

ドガァと、地面に何かが叩きつけられた。

全員「!?」

これには彼等も驚くが、そこにはケディアが貫かれた腹部から血を流しながら倒れていた。

ジョルノ「大丈夫か!?」

ジョルノが走り寄るが、彼女は既に虫の息であった。

ケディア「…………」

朦朧とした意識の中、ジョルノの顔を見た。

“覚悟”と“決意”、そして“夢”を背負っている者の目をしていた。

本来は敵に当たる男に、勝利を託す事にしたケディア。

ケディア「(いい目だわ………彼になら………任せ……られる………安心して………逝ける………わ)」

ゆっくりと目を閉じたケディアは、ジョルノの腕の中で息を引き取った。

怠惰のケディア……死亡。














 ケディアの死を看取ったジョルノであった。

DIO「とうとう……会う事が出来たな、ジョルノ」

ジョルノ以外「!?」

ジョルノの気配を追って来たDIOが、その場に立っていた。

彼から感じ取る邪悪な気配は、その場にいる者達に恐怖を与えた。

亀から出て来たポルナレフは、鋭い眼光でDIOを睨んだ。

ポルナレフ「DIOッ!」

DIO「久しぶりだなポルナレフ。 安心しろ、貴様も後であの世に送ってやる。 しかしその前に、貴様を始末しなければな」

ジョルノ「ああ……そうだな……DIO」

ゆっくりと立ち上がったジョルノは、黄金の精神を宿した目で、DIOと顔を合わせた。

DIOもまた、漆黒の邪悪を宿した目で、ジョルノと顔を合わせた。

ジョルノ「DIO……」

DIO「ジョルノ……」

ジョースターとDIO。

GIOGIOJOJOvsDIO。

次元を超えた親子による因縁の戦いが、遂にに始まったのだった。

DIO「搾り取ってやろう、貴様の命を!」

ジョルノ「止めてみせる、貴様の野望を!」










TO BE CONTINUED


■作家さんに感想を送る
■作者からのメッセージ
 遂に、ジョルノvsDIOの対決になりました。

次回も楽しみにしてください!!

それと、このvsDIO編のイメージOP主題歌を考えました。

イメージOP主題歌:STAND PROUD(『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』より)

テキストサイズ:8025

■作品一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集
Anthologys v2.5e Script by YASUU!!− −Ver.Mini Arrange by ZERO− −Designed by SILUFENIA
Copyright(c)2012 SILUFENIA別館 All rights reserved.