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超次元大戦 第三十話:GIOGIOvsDIO・そのC
作者:亀鳥虎龍   2015/03/29(日) 00:44公開   ID:L6TukelU0BA
 漆黒の塔ダークタワーの最上階では、

デスハート「くっ! まさかDIOが、我が半身を殺すとは……」

3人に分裂したデスハートであったが、自身の半身(俗に言うデスハートC)がDIOに殺された為、本来の3分の1の力を失ってしまう。

しかし、それでも彼女は不敵な笑みを見せる。

デスハート「まあいい、連中がここへ向かう事は決してない」














―第三十話:GIOGIOvsDIO・そのC―














 その頃のプラネテューヌでは、ジョルノとDIOの戦いが繰り広げられていた。

DIO「ん〜、清々しい気分だ! 鼻歌の一つは歌いたいものだ」

喜びのあまり、DIOは人差し指でコメカミを突き刺し、

DIO「100年前に不老不死を手に入れ、さらにスタンド能力を手にしたが、ここまでハレバレとした気分は無い!」

グリグリと突き刺した指を掻き回した。

DIO「最高に「ハイッ!」ってヤツだぁ! ハーハハハハハハ!!」

ジョルノ「くっ!」

ジョルノは『ゴールド・エクスペリエンス』を出そうとするが、

DIO「スタンドのパワーを! 全開だぁ!! 無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

ジョルノ「がっ!」

世界ザ・ワールド』の放った連続蹴りで、上空へと吹き飛ばされたのだった。

DIO「ジョルノ! 貴様は先程、このDIOを倒すとぬかしていたが、貴様の覚悟などそんなものだ!!」

ジョルノ「『ゴールド――』」

DIO「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!」

反撃しようとするジョルノであるが、『世界ザ・ワールド』の素早いラッシュを叩きこまれ、地面へと墜落した。

ジョルノ「がっ――」

DIO「間髪入れずに最後の攻撃を! 正真正銘の最後の時間停止でッ! 最後のトドメでカタを着けるぞ! 『世界ザ・ワールド』!!」

トドメに入らんと、DIOは時を止めたのだった。















 全ての時が静止され、

DIO「1秒経過!」

DIOがカウントしている間、ジョルノの頭の中ではこんな事を考えていた。

ジョルノ「(ヤツがどんな攻撃を仕掛けてくるかは関係ない……やる事は一つだけ……今動ける時間と『ゴールド・E』をフルに使って、奴に叩きこむだけだ)」

覚悟を決め、決意を固めたジョルノは、DIOの次の攻撃を待っていた。

ジョルノ「(分かっている事はただ一つ。 DIO、僕はアンタの顔を見た瞬間、プッツンするだろうという事だ)」

時が止まった世界での活動も、2〜3秒へと延びている。

DIO「6秒経過!」

無論、ジョルノ自身も気づかない程であった。

ジョルノ「(こい、DIO!!)」

時間停止が7秒を経過した時だった。

その瞬間、DIOが次の攻撃に入った。

しかも、とんでもないモノをジョルノに叩きつけたのだ。

DIO「8秒経過ァ!!」















 何処から持ってきたのか、

DIO「ロードローラーだァァァァ!!」

なんとDIOは、マカダム式ロードローラーを上空から叩きつけたのだ!!

この瞬間、ジョルノは『ゴールド・E』を全力で放った。

ジョルノ「WRYYYYYYYYYYウリィィィィィーーーーーー!!」

DIO「もう遅い! 脱出不可能よ!! 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーーーーーーー!!」

ロードローラーを隔てた、連打のぶつかり合い。

しかし、ジョルノの活動時間が切れかけてしまう。

ジョルノ「うおぉぉぉぉぉぉ!!」

DIO「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYウリィィィィィィィィィィィーーーーーー! ブッ潰れろォ!!」

DIOの最後の一撃が放たれ、ジョルノはロードローラの下敷きとなってしまった。

そして同時に、11秒が経過したのだった。

DIO「やった……遂に……このDIOは……ジョースターの次の脅威となる、我が息子を根絶やしにした」

ロードローラーから降りたDIOは、天高く笑いながら叫んだ。

DIO「フハハハハハハ!! 不死身! 不老不死! スタンドパワー!! もう誰も、このDIOを超える者はいない事が証明された! 取るに足らん人間共よ! このDIOの知と力の前にひれ伏すが良い!!」

しかし、その時であった。

DIO「!?」

突然、DIOは体に違和感を覚えた。

DIO「何だ……体に力が入らない!? いや違う! 体が全く動かん!!」

完全に『時』が止まったDIOの背後から、

???「15秒経過だ。 動けるのは何処までの様だな、DIO」

DIO「な、何ぃぃぃぃ!?」

下敷きになっていたハズのジョルノが立っていた。

ジョルノ「僕が時を止めた。 いや、正確にはこの“スターのカード”の『スタンド能力』のお陰だ。 どうやらこのタロットカード、カードの暗示そのものが能力になっているようだ。 『星のカード』には、“願いが叶う・希望・ひらめき”を暗示する。 そしてこのカードは、“この世界を護りたい”という僕の願いを叶えてくれた」

DIO「じょ、ジョルノぉーーーーー!!」















 突然の逆転に、DIOは驚愕を隠せなかった。

DIO「スタンド能力を宿したタロットカードだと!? バカな、この世界にそんなものが存在したというのか!?」

ジョルノ「どんな気分だ? 動きたくても動けない気分というのは?」

ジョルノはDIOの肩を強く掴むと、

ジョルノ「だけどお前は、可哀相とは一向に思わないな」

「無駄ァ!」と、『ゴールド・E』がDIOの脇腹に蹴りを叩きこんだ。

ジョルノ「そして、時は動き出す」

時が動き出した当時に、DIOはロードローラーから地面へと吹き飛んだ。

DIO「うぐっ!」

遂にDIOに膝を着かせたジョルノは、ゆっくりと彼に近づく。

ジョルノ「アンタに対して、何も慈悲も無い。 だが、今からアンタを嬲っていたぶるのは僕自身の後味に良くない。 今から立ち上がるのに何秒かかる? 立ち上がった瞬間に『ゴールド・E』をお前に叩きこんでやる!!」

DIO「!?」

ジョルノ「西部劇のガンマン風に言うなら、「抜きな、どっちが早いか試してみようぜ」というヤツだ」

それを聞いたDIOは、心の中でこう呟いた。

DIO「(コケにしやがって……しかしジョルノ、貴様の考えはやはりジョースターと同じ人間だ。 “後味が良くない”だと? フン、便所のネズミの糞にも匹敵すその考え方は、このDIOには存在しない。 あるのは、ただシンプルに……“勝利して支配する”……それだけだ、それだけが満足感よ!!)」

ゆっくりと立ち上がっていくDIO。

DIO「(過程や……方法など……)」

しかし、その時だった。

DIO「どうでも良いのだァァァァァ!!」

ジョルノ「!?」

DIOの眼から、何かが飛んで来たのだ。
















 それを見たジョルノは、反射的にそれを避けようとした。

両目とも合わせて2発。

一発目はギリギリで避け、二発目は左肩を貫通した。

ジョルノ「ぐっ!」

この技は空裂眼刺驚スペースリパー・スティンギーアイズと呼ばれ、眼球内の体液を弾丸の如き速さで飛ばす攻撃である。

ジョルノが怯んだ隙を見逃さなかったDIOは、

DIO「勝った! 死ねェ!!」

世界ザ・ワールド』の上段蹴りを放った。

しかし、咄嗟に体勢を戻したジョルノも、

ジョルノ「無駄ァァァァァ!」

『ゴールド・E』の拳を叩きこんだ。

互いの渾身の一撃が、一騎打ちの如くぶつかった。

ピシッと、『ゴールド・E』の拳に亀裂が入り、本体のジョルノにもダメージが伝わった。

これを見て、DIOは勝利を確信したが、まさにその時だった。

DIO「!?」

蹴りを放った足から上半身へと、『世界ザ・ワールド』のボディに大きな亀裂が走った。

DIO「な、何ぃ!?」

勿論、本体であるDIOの体にも、そのダメージが伝わった。

DIO「ば、バカな!? このDIOが!? この……このDIOがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

空に響く絶叫の中、DIOの上半身は爆発するように粉々になった。














 ミスタやネプテューヌ達が駆けつけた時には、既に決着は終わっていた。

ミスタ「ジョルノ!」

仲間達が駆けつけ、ジョルノも安堵の笑みを見せる。

ポルナレフ「………大丈夫か?」

ジョルノ「はい、もう終わりました」

ポルナレフ「そうか」

邪悪なる敵である父親の残骸を見下ろしながら、ジョルノは小さく呟いた。

ジョルノ「DIO……アンタの敗因は、たった一つだ。 とても分かりやすくて、シンプルな理由だ……」

同時に朝日が差しかかり、DIOの遺体は完全に消滅する。

ジョルノ「アンタは僕を……怒らせた」

その光景を見届け、ジョルノは背中を向ける。

ジョルノ「だが安心しろ。 アンタから受け継いだこの能力チカラは、僕の『夢』のために使わせて貰う」

長き死闘の末、再び甦った邪悪の帝王・DIOは、再びジョースターの『黄金の精神』に敗れ去った。

デスハートを倒すため、ジョルノ達は再び、アンデットゾーンへと向かったのだった。

DIO……死亡














TO BE CONTINUED









〜ちょこっと、銀八先生〜

銀八「はい、遂にこの小説も終盤に差し掛かったんだけど、デスハートはちゃんとボスキャラの威厳を守れっかな?」

当麻「いや、何で敵の心配? 良く分からねぇんだけど?」

銀八「だってよ、この状況から見て、DIOが一番ラスボスっぽいじゃん。 なのにだよ? 黒幕のデスハートが戦っても、読者からすれば「DIOの方がまだ主人公達を圧倒できた」とか「うわっ、期待して損した」とか、黒幕とは思えない罵声を浴びせられるよ?」

当麻「あ〜、成程な」

銀八「という事で、デスハートがちゃんと黒幕らしい黒幕である事を祈りましょう!」

当麻「おー」

デスハート「変な心配するなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



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