〜教えて!銀八先生〜
銀八「はい、『教えて!銀八先生』のコーナーです。 それじゃ、早速記念すべきお便りを読みたいと思います。 ハンドルネーム『ハーレム王(PN)』さんからの質問です」
ハーレム王(PN)『面白かったです。今回は主人公が大集合でしたね。後、ニャル子の登場とてもうれしいです。次回も楽しみです。あと、こんなキャラを出して欲しいです。
超次元ゲイムネプデューヌよりプルルート(アイリスハート)、ピーシェ(イエローハート)、ネプギア、ユニ、ロム、ラム
銀魂より志村新八、神楽、定春、土方十四朗、近藤勲、沖田総悟、山崎退、志村妙、柳生九兵衛、桂小太郎
ジョジョより空条承太郎、ジョセフ・ジョースター、花京院典明、モハメド・アヴドゥル、ジャン=ピエール・ポルナレフ、イギー
閃乱カグラより飛鳥、斑鳩、葛城、柳生、雲雀、大道寺、焔、詠、日影、未来、春花
ニャル子さんよりクー子、ハス太、シャンタッ君
以上です』
銀八「はい、ではお答えしましょう。 まずは『ネプテューヌ』ですが、残り一名は出す予定ですので、誰かは楽しみにしてください。 『ジョジョ』はですね、基本的に『第5部』がメインなので、『第3部』のキャラは出ません。 『銀魂』は銀さんだけしか出しません。 『閃乱カグラ』も雪泉しか出しません。 『ニャル子』はですね、クー子とハス太は微妙との事です。 と言うワケで作者、逆立ちしながら廊下に立ってなさい」
―
永遠に紅い幼き月vs
正体不明―
事の発端は、昨日の事である。
パチュリーは図書館にて、何時も通り本を読んでいた。
違っていたのは、フランドールが遊びに来ていた事だけであった。
夕食の時間まで本を読み漁っていて、
パチュリー「あら? もうこんな時間ね。 フラン、行きましょうか」
フラン「うん♪」
図書館を出て、食堂へ向かった二人。
そこで目にしたのは、
レリミア「あら、パチェにフラン」
体から黒いオーラを放つレミリアと、彼女に感化された咲夜と美鈴が立っていた。
フラン「どうしたの、お姉様?」
フランドールの質問に、レミリアは不敵に笑った。
レミリア「実はね、面白い事を考えたの」
パチュリー「面白い事?」
レミリア「今から、この幻想郷を支配するのよ!」
そして、異変は今回へと繋がったのだった。
事の説明を聞いた霊夢達は、腕を組んで頭を悩ませる。
霊夢「レミリアから放たれた、黒いオーラ……」
銀時「そもそもよぉ〜、何でフランとパチェリーはそのオーラの影響を受けなかったんだ?」
当然の疑問をだした銀時に、パチュリーは答えた。
パチュリー「これは推測だけど、私達がいた図書館は地下にあるの。 私達が図書館に居る間の時に、何かがあったかもしれないわね。 それと、『パチ
ェリー』じゃなくて『パチ
ュリー』ね」
銀時「成程な、大体分かったぜ。 サンキューな、アーチェリー」
パチュリー「パチュリーよ」
すると、ネロとニャル子が駆けつけた。
ニャル子「皆さん、御無事ですか?」
銀時「おう、こっちも終わったとこ――」
合流した矢先、銀時はネロの右腕を見る。
銀時「ギャァァァァァ! ネロォォォォォ、その腕どうしたァァァァァ!?」
ネロ「ん? ああ、これか? そういえば、まだ見せていなかったな」
そう言って彼は、『
悪魔の右腕』を皆に見せた。
霊夢「うそ……あなた、こんな隠し玉があったって事!?」
ネロ「まあな。 でも、説明は後だ」
するとニャル子は、ある事に気付いた。
ニャル子「ところで、十六夜さんは何処に?」
銀時達「あ、忘れてた」
ネロ「忘れんな」
それを聞いたフランドールが、思い出したかのようにこう言った。
フラン「確か………私達が銀ちゃん達と戦う事になった少し前……」
(回想)
戦闘が始まろうとしていた状況の中、
フラン「ん?」
フランドールは、銀時達の後ろで準備運動をする十六夜を見る。
それに気付いた十六夜も、口元に指を近付け、
十六夜「(黙っててくれよ♪)」
という感じの笑みを見せながら、一足先にその場から離れたのだった。
(現在)
フランドールから聞かされ、一同は驚きを隠せなかった。
銀時「何で言わなかったぁぁぁ!」
フラン「あの状況で言えると思う? 後、『面倒だから』というのが本音だけど」
銀時「言っちゃったよこの子! 『面倒だから』って言っちゃったよ!!」
そんなギャグパート丸出しのやり取りであったが、霊夢は十六夜の身を案じた。
霊夢「と、とにかく! 早くレミリアの元へ向かうわよ!!」
パープルハート「そうね! 流石に十六夜一人じゃ、返り討ちに遭うわ!」
ニャル子「いきましょう皆さん! 最初から最後まで、クライマックスですよ!!」
銀時「キバっていくぜ!!」
パチュリー「私も同行するわ、レミィも心配だし」
銀時「分かった! 無理すんなよ、パチュ――じゃなくてパセリー!」
パチュリー「今明らかに『パチュリー』って言いかけたわね!? ワザとなの!? 今までワザとやってたの!?」
こうして彼等は、レミリアの部屋へと向かったのだった。
その頃、十六夜はというと……
十六夜「ここだな……」
既に大ボスの部屋の前に来ていて、
十六夜「おっじゃましまーーーす!」
ドガァと、扉を蹴破った。
そして中へと入ると、そこには……
??「ノックも無し、更に扉を蹴破るとは……品性のない来客ね」
ピンクのドレスを纏い、背中には蝙蝠のような翼を生やした少女が、
??「まあいいわ。 折角来てくれたもの……歓迎しなくてはね」
宙に浮かびながら、十六夜を見下ろしていた。
十六夜「俺の名は逆廻十六夜。 お前がこの館の主で良いんだな?」
レミリア「そうだ。 私がこの紅魔館の主、レミリア・スカーレットだ。 私と戦える事、光栄に思うがいい」
普通の人間なら、その場で失神を起こしかねない威圧。
だが十六夜は、ものともせずに笑い飛ばした。
十六夜「ハッ! 偉そうにほざいてねぇで、さっさと来いよ! ロリッ子吸血鬼!!」
レミリア「言ったな? 私をバカにした事、後悔するがいい!!」
遂に“
名無し”最強の問題児が、永遠に紅い幼き月と激突したのだった。
最初に動いたのはレミリア。
レミリア「喰らいなさい! 夜符「デーモンキングクレイドル」!!」
オーラを纏い、凄まじい突進が炸裂する。
ドガァと、その一撃は十六夜に命中。
そのまま十六夜は、壁に激突した。
レミリア「ふっ、どうだ人間? これが脆弱な貴様等と、吸血鬼との差だ」
勝利を確信したレミリアであったが、
十六夜「おいおい、こんなもんかよ? 吸血鬼の名が泣くぜ?」
レミリア「!?」
立ちあがった十六夜は、全くの無傷であった。
レミリア「ば、バカな!? あの一撃で倒れんだと!?」
驚くレミリアであったが、すぐさま別のスペルを発動させた。
レミリア「ならば、コレはどうだ! 運命「ミゼラブルフェイト」!!」
魔力で作り上げた鎖で、十六夜の体を縛り上げた。
レミリア「これで身動きはとれん筈だ――」
十六夜「無駄だって言ってんだろ!!」
しかし十六夜は、鎖自体を強引に引き千切った。
レミリア「バカな!?」
尋常でない十六夜の強さ。
奥歯を噛み締めたレミリアは、そのまま彼に突進する。
レミリア「おのれ! だったら、コレでどうだ!!」
そう言って鋭い爪を振る下ろすが、すぐさま十六夜は受け止める。
そしてこのまま、力任せの勝負に変わった。
十六夜「いいぜ、いいぜ! 盛り上がって来たじゃねぇか!!」
力任せにレミリアを持ち上げると、
十六夜「おらよ!」
レミリア「なっ!?」
そのまま彼女の体を、地面に叩き付けたのだ。
レミリア「ガァァァ!」
十六夜「フハハハ! どうしたよ吸血鬼様? さっきまでの威勢は何処行った?」
霊夢達がレミリアの部屋にやって来た時には、既に戦いが始まっていた。
丁度その時、レミリアは鎖で十六夜を縛りつけていた。
しかし十六夜は、鎖自体を強引に引き千切る。
更に力任せの勝負では、十六夜は楽しそうな顔をしていて、
十六夜「いいぜ、いいぜ! 盛り上がって来たじゃねぇか!!」
力任せにレミリアを持ち上げると、
十六夜「おらよ!」
レミリア「なっ!?」
そのまま彼女の体を、地面に叩き付けたのだ。
信じられないという顔で、霊夢達は驚いていた。
今のレミリアは、霊夢自身も勝てる自信が無いというほどの強さを持っている。
そんな彼女を地面に叩き付けた十六夜に、驚愕するしかなかった。
十六夜「フハハハ! どうしたよ吸血鬼様? さっきまでの威勢は何処行った?」
霊夢「な、何だろう……この光景」
パープルハート「何というか……どっちがボスキャラか分からないわね」
戦いの最中、十六夜は霊夢達に気付いた。
十六夜「よう、お前等も来てたのか?」
銀時「あ……うん……そう……だけど……」
霊夢「もしかして、アナタが圧勝中?」
十六夜「ヤハハハ! この状況で分かんねぇのか?」
すると、地に伏せていたレミリアが立ちあがった。
レミリア「くっ! 人間風情が、舐めた真似を!!」
十六夜「どうだ? 人間様もやるもんだろ? 例えば……」
拳を強く握り、十六夜は床に向けて、
十六夜「こんな事とかなァ!!」
ドガァと、振り下ろした。
それによって、紅魔館全体に大きなダメージを負わせたのだ。
レミリア「何だとォォォ!?」
ブラックハート「館自体に!?」
霊夢「まさか十六夜の能力は、天地を砕く恩恵を宿してる!?」
天地を砕くという事は、神仏ですら対抗できるという意味でもある。
霊夢「つまり十六夜には……女神や邪神、そして魔神ですら対抗できる力を持っている事になるわ!」
銀時「にゃにぃ〜!? メチャクチャチートじゃねぇか!?」
当麻「上条さんですら、勝てる気がしないのですが……」
パープルハート「女神ですら太刀打ちできるって……」
ニャル子「ちょっとぉ!? 流石の私も、自身の立場を失っちゃいますよ!?」
ブラックハート「敵になった事だけは、想像したくもないわね……」
女神であるパープルハートとブラックハート、そして邪神であるニャル子は顔を青ざめるのであった。
そんな中、レミリアの怒りは既に頂点を迎えていた。
レミリア「もう……いい……」
そう言うと彼女は、天高く飛び上がると、
レミリア「この私をここまでコケにするとはな……」
手から一本の真紅の槍を出現させる。
パチュリー「マズイ! まさかレミィ、この館諸共消滅させる気だわ!」
レミリア「我が全魔力の一撃、とくと味わえ! 神槍「スピア・ザ・グングニル」!!」
豪快に放たれた紅き槍は、十六夜へと向かっていく。
しかし十六夜は、動く気配ですらなかった。
ブラックハート「何やってるの! 早く逃げて!!」
当麻「駄目だ、間に合わねぇ!」
霊夢「十六夜ィィィィ!!」
仲間達が叫ぶが、まさにその時であった。
十六夜「へっ! しゃらくせーーー!!」
拳を強く握り締め、十六夜は真っ直ぐに拳を突き出した。
まさにその瞬間だった。
彼の拳とぶつかった瞬間、レミリアの槍はガラス細工のように砕け散ったのだ。
これにはレミリアはおろか、その場にいた全員が驚いてしまう。
明らかに今のは、当麻の
幻想殺しそのものだった。
しかし、この光景を見たパチュリーと霊夢が叫んだ。
パチュリー「スペルを無効化……いえ、
破壊した!?」
霊夢「あり得ないわ!? 天地を砕く恩恵と、恩恵を砕く力が両立するなんて!? 明らかに
矛盾してるわ!!」
何故、霊夢がそう言ったのか。
その意味はこうである。
“天地を砕く”という事は、即ち『奇跡』に等しいものなのである。
しかし十六夜が今した事は、その『奇跡』をも破壊するというもの。
“奇跡を起こす力を持っていながら、奇跡を砕くという矛盾”。
逆廻十六夜の恩恵、その名は『
正体不明』。
その“出所”と“効果”、そして“名称”の三拍子が全く不明。
まさに、『正体不明』の名に相応しかった。
全魔力を込めた一撃ですら破られたレミリア。
レミリア「そんな……」
完全に戦意喪失になるが、
十六夜「でもお前、中々だったぜ!」
レミリア「へ?」
十六夜「じゃあな!」
レミリア「え!? ちょっ――」
十六夜のトドメの一撃を喰らい、そのまま地に伏せたのだった。
その光景に霊夢達は、
霊夢達「容赦ねぇぇぇぇ!!」
本気でそう思ったのだった。
これにより、十六夜の勝利が決まった。
それと同時に、レミリアから黒いオーラが消えたのだった。
その数分後、レミリアが目を覚ますと、
霊夢「目が覚めた?」
そう言って霊夢が、顔を覗かせていた。
レミリア「えぇ……凄く気分が良いわ」
霊夢「それは良かったわ。 目覚めたばかりで悪いけど、分かるわよね」
レミリア「私に何が遭ったか……でしょ? 安心なさい、教えてわげるわ」
こうして、レミリアを正気に戻す事が出来た霊夢達であった。
紅魔館編……完