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東方大激戦 第10話:女王様を怒らせてはいけません!!
作者:亀鳥虎龍   2015/08/16(日) 17:46公開   ID:L6TukelU0BA
 異変が片付き、現在彼等は博麗神社にて合流した。

銀時「第35回『チキチキ! 異変解決の会議をしよう大作戦』!!」

明らかにおふざけ100%のボケをかます銀時。

勿論彼等は、そんな事もスルーし、

霊夢「それじゃ、状況をまとめるわよ」

会議へと入ったのだった。








―女王様を怒らせてはいけません!!―








 霊夢達がレミリアから聞いた情報では……。

異変を起こす前の夜、レミリアはぐっすりと眠っていた。

その際に、彼女は夢の中であるものを見た。

それは黒く、全てを包み込みそうな『闇』であった。

その『闇』が接近してきた瞬間、黒いオーラを纏ったのである。

そして朝、起こしに来た咲夜と美鈴が感化された。

魔理紗達も、幽々子から聞いた話も同様である。

ジョルノ「つまり紅魔館も白玉楼も、夢の中でその『闇』を見ていた事になりますね」

雪泉「つまり犯人は、相手の夢の中に侵入する事が出来るって事でしょうか?」

霊夢「夢の中に侵入……つまり犯人は『貘』ね」

銀時「貘? 貘って、あの動物の?」

霊夢「ええ。 でも妖怪伝説の貘は、夢を喰らうの。 もし、犯人が『貘』か……」

ネロ「もしくは、そいつを仲間にしてる組織か……」

こればかりは、流石に彼等も頭を悩ませた。

すると、その時であった。

??「ごめんくださ〜い」

突然の声に、一同は外を出たのだった。









 外に出ると、菖蒲色の長い髪を三つ編みにした少女が立っていた。

その少女を見たネプテューヌが、思わず叫んだのだった。

ネプテューヌ「プルルン!?」

??「あれ〜? ネプちゃん、久しぶり〜」

おっとりとした口調に、殆どの力が抜けてしまう。

銀時「ネプ子、知ってんのか?」

ネプテューヌ「うん、別次元でプラネテューヌの女神やってる子」

プルルート「プルルートっていうの〜。 宜しくね〜」

銀時「おう、宜しくな」

霊夢「所で、何でアンタはここに居るの?」

その問いにプルルートは答えた。

プルルート「実はね〜、紫って人から〜、頼まれたの〜」

それを聞いた霊夢は、すぐに納得したのだった。

霊夢「すぐに理解できたわ。 とりあえずは上がって、お茶くらいは出すわよ?」

プルルート「うん、お邪魔しま〜す」










 お茶を啜りながら、一同は事件の調査会議を行う。

魔理紗「んで、次は何処に行くんだ?」

ノワール「まだ行ってないところとか無いの?」

霊夢「沢山あるけど、いま気掛かりなのは命蓮寺ね」

ジョルノ「命蓮寺?」

魔理紗「人里の外れにある寺でな、人間と妖怪の共存を方針にしてるんだぜ」

十六夜「へぇ。 んじゃ、博麗神社ここよりは結構な信仰者がいるんだな」

霊夢「十六夜ぃ〜、それはどういう意味ぃ〜」

するとその時であった。

??「たのもぉ〜!」

雪泉「え?」

外からの声に襖を開けると、

??「霊夢さんはいますでしょうか?」

虎の体色のような黒のメッシュが入った金髪に、虎柄の腰巻を巻いた女性が現れた。

霊夢「あんた、命蓮寺の」

星「寅丸星です。 実は頼みがあって来ました」

霊夢「?」

銀時「とりあえず、入れた方が良いんじゃねぇか?」

霊夢「そうね、茶ぐらいは出すわよ」

星「では失礼します」

そう言って星が上がろうとしたが、まさにその時であった。

全員「!?」

背筋がゾクリと感じるほどの、鋭い悪寒が走って来たのだ。

全員が目を向けると、そこには……、

??「あら、ごきげんよう」

緑色のセミロングに白のカッターシャツ、その上にチェック柄のベストを羽織った女性が現れた。

銀時「おい、誰だオメェ?」

幽香「風見幽香と申します」

手に持っていた日傘を杖のように持ちながら、不敵な笑みを見せる。

それを見た十六夜も、楽しそうな笑みを見せた。

十六夜「いろんな奴等と出会ったが、アンタはそん中でも面白そうだな」

幽香「あら、嬉しいわね。 でも、ある人に頼まれたのよ」

その瞬間、幽香から凄まじい殺気が放たれた。

幽香「“アナタ達を潰せ”ってね!!」










 放たれた殺気に、殆どが冷や汗が止まらなかった。

ただし、一人を除いて。

十六夜「いいねいいね! 面白そうじゃねぇか!!」

魔理紗「何で十六夜は、幽香の殺気に驚かないんだ?」

銀時「寧ろ、喜んでやがる」

霊夢「怖いもの知らずよ、アイツ」

幽香「さて、誰が私の相手に?」

そんな中、プルルートが前に出た。

プルルート「それじゃ〜、あたしがやる〜」

そう言って、何だか楽しそうな顔をする。

幽香「ウフフ……後悔しなくてよ?」

プルルート「うん、大丈夫〜。 これでもあたし〜、女神だから〜」

こうして、幽香vsプルルートの対決が始まった。










 プルルートは手にぬいぐるみを持つ。

カエルのぬいぐるみの様であるが、

銀時「なあ……アイツ、ぬいぐるみで戦う気? 戦い舐めてんの?」

そう言って銀時は、呆れた顔をする。

そんな中、戦いは始まっていた。

幽香「喰らいなさい!」

傘から弾幕を放った幽香。

一方のプルルートは、

プルルート「それぇ〜!」

ぬいぐるみを振りまわし、弾幕を弾いていた。

銀時「舐めてたのは俺だったぁぁぁ!! 最近のぬいぐるみってスゲェ!」

これには銀時も、驚きを隠せなかった。

ネプテューヌ「そういえばぷるるんって、基本的な武器はぬいぐりみなんだよね」

魔理紗「ぬいぐるみを武器に使うって……アリスもびっくりだぜ」

霊夢「ある意味、とんでもないヤツよね」

以外と戦闘のセンスは良かったので、霊夢も魔理紗も驚きを隠せなかった。

幽香「へぇ、見た目の割に、随分と変わった事が出来るのね。 でも……」

すると、幽香は日傘を前方に向けると、

幽香「これはどうかしら?」

先端から凄まじい妖力が集中され、そして……

幽香「マスタースパーク」

極太のレーザーが、プルルートの体を飲み込んだのだった。










 幽香の『マスタースパーク』を喰らい、プルルートは倒れこんでしまう。

プルルート「う……」

ネプテューヌ「ぷるるん!!」

幽香「へぇ……私の技を喰らって、よく生きてたわね? それじゃ、たっぷりといたぶってあげるわ」

ドス黒い笑みが零れる幽香。

コレを見たネプテューヌは、すぐさま女神化する。

パープルハート「させないわ!」

刀を振るうが、幽香は日傘で防いだ。

パープルハート「なっ!?」

幽香「遅い!」

ドガァと、膝蹴りが腹部に直撃し、

パープルハート「がっ――」

幽香「そらぁ!」

そのまま地面に叩きつけられたのだった。

予想外の強さに、パープルハートは身動きが取れなかった。

幽香「あら? この程度なの? 女神も大した事ないわね」

パープルハート「つ、強い……」

幽香「つまらないわ、もっと抵抗しなさいよ!」

パープルハート「ガァァァ!」

そう言って幽香は腹部を思いっきり踏みつけ、パープルハートは痛みで苦しんでしまう。

ノワール達は助けに行きたいが、恐怖で動く事が出来なかった。

すると、その時であった。

プルルート「やめて〜……」

先程まで倒れていたプルルートが、既に立ち上がっていた。

しかし、先程とは何処か雰囲気が違う。

何かを感じ取った幽香は、何かの悪寒を覚える。

幽香「(何? この悪寒は!?)」

するとその時だった。

プルルート「ネプちゃんを〜……いじめるな〜!!」

プルルートの体が突如、光に包まれていき、

??「でないと、酷い事になるわよ?」

ボンテージの様な衣装を纏い、妖艶さのある雰囲気の女性が立っていた。

銀時「おい……」

魔理紗「ちょっと待てよ……」

霊夢「あれって……」

三人「誰だァァァァ!?」

これには銀時と霊夢、そして魔理紗の三人がツッコんだのだった。









 目の前の状況に、誰もがついて来れなかった。

光に包まれたハズのプルルートが、妖艶さのある大人の女性へと変わったのだ。

その姿は、明らかにSM女王である。

おっとりで天然の少女から、妖艶さのある女性。

どう見てもあり得ないものであった。

銀時「なあ……念の為聞くけど……あれって、女神化した……」

ノワール「プルルートよ。 因みにあの姿の彼女は、『アイリスハート』って呼ばれてるわ」

銀時「やっぱそうなのか!?」

魔理紗「ありえねぇだろ!? どう見たって女王様だろ!?」

そんな中、アイリスハートがゆっくりと歩み寄る。

アイリスハート「さあ、楽しい調教ゲームをしましょう?」

ペロリと唇を舐める彼女に、幽香はパープルハートから足を退ける。

幽香「調教ゲームねぇ……いいわ、やってやろうじゃない!!」

風見幽香vsアイリスハート、夢のドS対決が始まったのだった。

霊夢「幻想郷最凶のドS妖怪と……」

ノワール「ゲイムギョウ界最凶のドS女神……」

霊夢&ノワール「ある意味、夢の対決だわ……」

顔を青ざめた霊夢とノワールがそう言うが、

銀時「いや……『夢』でもありゃ、『悪夢』だと思うぞ」

それを聞いた銀時が、青ざめながらそう言った。










 日傘を豪快に振るい、幽香は接近戦に持ち込む。

それを見たアイリスハートも、手に持った剣を振るう。

ガキィンと互いの武器がぶつかり合う。

幽香「やるわね、まさか力を隠してたなんてね」

アイリスハート「隠してたわけじゃないわ。 面倒だっただ〜け」

そのままアイリスハートは、幽香を豪快に弾き飛ばした。

幽香「くっ!」

吹き飛ばされた幽香は、すぐさま体勢を立て直すが、

アイリスハート「そうら!」

アイリスハートの剣は、刀身を鞭のように伸ばしたのだ。

所謂、蛇腹剣である。

幽香「しまっ――!」

防御する暇も無く、幽香はこの攻撃により、地面へと叩きつけられたのだった。









 うつ伏せで倒れてた幽香は、すぐさま起き上がろうとする。

しかし、上からアイリスハートが踏みつける。

幽香「がっ!」

アイリスハート「ウフフフ……ダメよぉ、まだ立ちあがっちゃ」

幽香「まさか……私が………」

アイリスハート「アナタ、思った以上に頑丈ね。 これなら、いじめ甲斐がありそうで楽しめそうだわ♪」

この瞬間、幽香は顔を青ざめた。

というより、この場に居る全員が青ざめた。

アイリスハート「さぁて、覚悟は良いかしら?」

幽香「ま……て………お願い待って――」

アイリスハート「負け犬が人間の言葉を喋るんじゃないわよ!」

電撃を帯びた蛇腹剣を鞭のように振るい、それを幽香に放った。

幽香「がぁぁぁぁ! き、貴様……こんな……敗者に……鞭打つ……ような……真似を」

アイリスハート「生意気に口を開くんじゃないわよ!」

幽香「ぐあぁぁぁ! あ、あなた……ホントに……女神……なの?」

アイリスハート「“女神”ですって? あたしの事は〜……“女神様”とお呼び!!」

幽香「ぐあぁぁぁぁぁ!」

アイリスハート「アハハハハハ! まだまだ、ここからが本番なのよ!!」

こうして、アイリスハートの一方的な責めが始まった。









 この光景を見ながら、銀時はノワール達に問い掛けた。

銀時「おいノワール、止めて来いよ」

ノワール「わ、私が!? 絶対に嫌よ!!」

銀時「じゃあ、ブランで」

ブラン「私も嫌よ!」

銀時「ベール――」

ベール「わたくしも嫌ですわ!」

銀時「即答で答えんなよ!」

魔理紗「でも銀さん、ノワール達の気持ちも分かるぜ? あの状況の中で、プルルートを止められるのか?」

魔理紗に問われ、銀時は顔を青ざめながら、

銀時「うん……無理だね」

即答で頷いたのだった。









 そんな中、アイリスハートの責めはエスカレートしていく。

アリスハート「アハハハハ! アーーハハハハハ!!」

その姿はまさに、女王様そのものであった。

幽香「グアアァァァ! お願い、止めて……止めて……ください」

何度も責められていく幽香。

しかし、その時であった。

ジョルノ「その辺にしてあげてください」

そう言ってジョルノが、アイリスハートの手を掴む、

アイリスアート「あら? 何のつもりかしら?」

ジョルノ「彼女には聞きたい事が山ほどある。 ここで再起不能にするワケにはいきません」

アイリスハート「ふぅん、ジョルくんがそう言うなら仕方ないわね」

ジョルノの説得を聞き入れ、アイリスハートは攻撃を止めるが、

幽香「あへ……あう……あ………」

過激に責められ続けため、幽香は既に精神が崩壊していた。

そして最後は力尽き、そのまま気絶したのだった。

魔理紗「じょ、ジョルノのお陰でやっと終わったけどよ……ある意味で怖かったぜ」

霊夢「あの幽香が、精神を崩壊されるほどだもの。 あれは絶対に、トラウマは確定ね」

銀時「アレだけ一方的に責め続けて、決してトドメを刺さねぇ……無駄に高い技術だぜ」

ノワール「というより、あのプルルートを止めたジョルノが凄過ぎるわ」

ブラン「怖いもの知らずにも程があるわね」

ベール「ハッキリ言って、プルルートよりもあの方が恐ろしいですわ」

こうして、幽香との戦いは終わったのだった。


続く...


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 プルルート、恐るべしです!
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