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東方大激戦 第13話:ギャグ要素の強いキャラはシリアスをコミカルに変える!
作者:亀鳥虎龍   2015/08/23(日) 20:33公開   ID:TNmTcf/jKjE
 遂に命蓮寺に辿りついた一同。

しかし、門の前にはナイトゴーントの見張りが立っていた。

真尋「くそ………どうやって入ればいいんだ?」

雪泉「迂闊に入れませんね」

魔理紗「ところで、銀時とニャル子は?」

二人がいない事に気付いた魔理紗であったが、ジョルノがすぐに答えた。

ジョルノ「二人で「トイレに行ってくる」って」

魔理紗「こんな時にかよ!?」










―ギャグ要素の強いキャラはシリアスをコミカルに変える!―









 どうやって侵入するかを考えていた一同で合ったあったが、

銀時「どうだ?」

ニャル子「何か策はありましたか?」

銀時とニャル子がトイレから戻って来た。

霊夢「緊張感がないわね。 こんな状況で……」

するとその時であった。

ナイトゴーント「はい、もしもし」

ナイトゴーントの一体が、無線で連絡を取り合っていた。

真尋「というか、アイツ等って喋るんだっけ?」

ニャル子「作者の都合です」

銀時「細けぇ事は気にすんな」

魔理紗「気にするから、あとメタいぞ」

そんな中、ナイトゴーントが声を荒げた。

ナイトゴーント「何ぃ!? 本殿に入る為の鍵を盗まれた!? 何やってんだバカヤロー!」

ジョルノ「揉めてますね?」

雪泉「何かあったんでしょうか?」

ナイトゴーント「とにかく、今からそっちに向かうぞ!!」

そう言って見張り二人は、そのまま現場を後にした。

銀時「よし、早く行くぞ!」

こうして彼等は、命蓮寺の門を潜ったのだった。









 潜り込んだのは良いが、敷地内には敵の気配が無かった。

ジョルノ「おかしい……敵が一人もいないなんて……」

銀時「全員下痢気味で、便所に行ってんじゃねぇのか?」

真尋「あり得ないから」

辺りを見渡しながらも、無事に本殿の前に辿りついた。

しかし、敵もバカではない。

ご丁寧に、扉には鍵が掛っていた。

霊夢「思った通りね。 どうする? 別のルートから侵入する?」

雪泉「ですが、そんな時間は無いですよ」

当麻「どうすんだよ!? このままだと、連中に見つかるぞ!?」

頭を悩ます当麻達であったが、銀時とニャル子が鍵穴で何かを行っていた。

ニャル子「大丈夫ですよ、当麻さん」

銀時「ニャル子の言うとおりだ。 連中は鍵泥棒に気を取られてんだ」

ニャル子「私達が侵入してる事なんて気付いてませんって」

銀時「しっかし、全然合わねぇな。 もしかしてコイツか?」

ニャル子「これじゃないでしょうか?」

銀時「これでもねぇぞ」

真尋「…………」

鍵を一本一本、扉の鍵穴に挿し込む銀時とニャル子。

それを見た真尋は、思わず叫んでしまう。

真尋「絶対に気付くぞぉぉぉ! だってここに鍵泥棒がいるんだから!!」

銀時「え、何処!?」

ニャル子「誰なんですか!?」

真尋「お前等だよ! 何で驚いた顔してんだよ!?」

本気で驚く鍵泥棒二人に、真尋は容赦無いツッコミを放った。

しかしこの二人は、真顔でこう答えたのである。

銀時「失敬な、俺達は泥棒なんざしてねぇぞ!」

ニャル子「そうですよ真尋さん! 私達は落ちてたのを拾っただけです!」

銀時「そうそう、ちゃんと返すからね!」

だが背後の回想シーンには、二人がナイトゴーントを気絶させる姿が映った。

真尋「落ちてたって、どう見ても邪神が落ちたんだけど!」

こうして彼等は、無事に寺の中へと入ったのだった。










 中を見渡すが、敵が襲いかかる気配が全く無かった。

ジョルノ「おかしい、何で誰も襲いかからないんだ?」

銀時「だが、逆に好都合だぜ」

ニャル子「はい、ここからは変装していきますよ!」

そう言って二人は、すぐさま着替えたのである。

真尋「変装って、一体誰に化けんだよ?」

真尋は疑問を感じたが、暫くして銀時とニャル子の着替えが終わった。

ニャル子「さて、コレで準備完了です!」

因みに、二人が着替えたのは、

銀時「いいか、今から俺とニャル子はパジャマの戦闘員。 お前等は連行される侵入者でいくからな」

昔の映画の囚人が着てそうな、黒と白の縞模様のパジャマであった。

真尋「さっきとあんま変わんねぇぇぇ!!」

これには流石の真尋も、ツッコまざるおえなかった。

真尋「何でパジャマなんだよ! どういう事だよ!?」

ニャル子「仕方ないんですよ。 夜勤明けだったのか、あのナイトゴーントが着てたんですよ」

銀時「しっかしアイツ等、こんなパジャマ着てたんだな」

先程の回想シーンで二人に気絶されたナイトゴーントは、今度はパジャマ姿になっていた。

真尋「パジャマの柄がややこし過ぎる!!」

本気でそう思った真尋であった。

霊夢「というか、どう見たって逆に目立つでしょうが!!」

霊夢も容赦ないツッコミを放つが、銀時とニャル子は額に鉢巻きを着け、手には棒を持った。

銀時「大丈夫だって、こうやって鉢巻きと棒を持てば……」

ニャル子「結構なパジャマの戦闘員に見えますよ」

当麻「どう見ても未確認生物だから!」

ニャル子「では戦闘員の線は止めますか」

銀時「そうだな、ここは……」

暴徒鉢巻きを捨て、銀時とニャル子は枕を手に持った。

銀時&ニャル子「枕とお化けなんてないさで、パジャマっ子で!」

真尋&当麻「何でパジャマっ子が侵入者を連行してんだぁぁぁぁ!!」

これには真尋と当麻がツッコミを入れたのだった。










 そして暫く中を探索するが、敵の姿は全く見当たらない。

当麻「おい、マジで誰もいねぇの?」

ジョルノ「おかし過ぎる」

雪泉「やはり、罠だったんでしょうか?」

すると銀時とニャル子は、当たり前の様にこう言った。

銀時「バァ〜カ。 罠なワケがねぇだろ」

ニャル子「そうですよ。 コレは断じて、罠とは言いません」

しかし、その時であった。

ゴガァンと、彼等の背後からシャッターが下ろされた。

全員「…………」

コレを見た全員が沈黙するが、

真尋「オイィィィ! 明らかにコレって罠だろうがァァァ!!」

遂に真尋が叫んでしまった。

しかし銀時とニャル子は、異常なほどの平常運転であった。

銀時「何言ってんだ? ありゃオートロックだよ」

ニャル子「そうですよ、どう見たってオートロックですよ」

雪泉「これの何処がオートロックですか!?」

当麻「どう見ても罠だろうが!!」

するとその時であった。

ウィィーンと、天井からモニターが出現し、

??『やあ、侵入者諸君』

一人のニャルトラチホテプ星人が画面に映った。

ニャル彦『私はニャルトラルホテプ星人のニャル彦だ』

短い銀髪に眼鏡を掛けたニャル彦は、見下すような目で彼等を見る。

ニャル彦『しっかし君達は運が悪い。 なんせこの寺には、キミ達を恐怖に陥れる為のわ――』

しかし彼が全て言い終えようとした瞬間、ガシャァンと銀時とニャル子がモニターを破壊した。

最初は沈黙だったが、当麻がツッコミを入れた。

当麻「オイィィィィ! 今、明らかに『罠』って言いかけたぞアイツ!?」

銀時「バーカ、んなワケがねぇだろ?」

ニャル子「そうですよ。 あれは「私のワイフはどうですか?」と言いたかったんですよ」

当麻&真尋「英語の教科書か!!」

すると、別のモニターが出現し、画面に映ったニャル彦がキレた。

ニャル彦『お前等ぁぁぁぁ!! 人が良い終わる前に壊すか普通は!? 良いか、良く聞け! ここから先は、私が資金の半分を注ぎ込んで作ったわ――』

しかし、またしても銀時とニャル子にモニターを壊されたのだった。

インデックス「是が非でも罠とは認めないつもりなんだ」

オティヌス「なんて負けず嫌いな奴らだ」

本気で呆れたインデックスとオティヌスであった。










 気を取り直し、一同は此処から先の通路を警戒する。

ジョルノ「とにかく、ここから先は罠に気をつけましょう」

魔理紗「了解だぜ!」

しかし、その時であった。

魔理紗が横の壁に手を押した瞬間、ガコンという音が聞こえた。

ジョルノ「へ?」

ネプテューヌ「今、ガコン――って……」

まさにその時であった。

天井から巨大な丸太が、振り子の要領で襲いかかって来たのだ。

当麻「不幸だァァァァ!!」

思わず叫んでしまった当麻であったが、まさにその時であった。

銀時&ニャル子「フン!」

バキィと、銀時の木刀とニャル子のバールによるクロスアタックが、丸太を破壊したのだった。

ノワール「す、凄い……」

誰もがそう思うが、二人はこんな会話をしていた。

ニャル子「銀さん、これは断じて罠とは言いませんよね?」

銀時「当たり前ェだ。 コイツは罠とは言わねぇ。 コレは……」

銀時&ニャル子「悪戯だぁぁぁ!!」

最後はそう言って、二人は先へと進んだ。

ニャル子「私達大人は、子供の悪戯に付き合う義務がある! そうですよね、銀さん!」

銀時「ああ、そうだ! 最近のガキは頭を使う事を知る事で、更なる才能を伸ばす事が出来る!! そして大人にはそれに付き合う義務がある!!」

ニャル子「そう、つまり!」

銀時「コイツは断じて!」

銀時&ニャル子「罠とは言わなぁぁぁい!!」

全ての罠を破壊した二人に、一同は思わず拍手をしてしまう。

銀時「フン」

ニャル子「チョロイもんですね」

しかし頭上から、大きな石板が落ち着て来たが、

銀時&ニャル子「うおっ!?」

二人はすぐさま受け止め、

ニャル子「ほ……本当に……」

銀時「可愛い悪戯だぜ」

汗だくになりながらもそう言った。

そんな二人に、真尋はここからこう思った。

真尋「ホントに可愛い奴らだな」










 全ての罠を突破し、廊下を駆けていく霊夢達。

すると彼等は、奥の扉から光が漏れているのを発見する。

ニャル子「あの扉のようですね!」

全員が扉を開けると、そこには一人の男がいた。

??「どうやら、来たようだな」

そして男の後ろには、命蓮寺の面々が十字架に貼り付けられていた。

魔理紗「聖に星……ナズーリンまで!」

銀時「テメェ、何モンだ!」

??「フフフ……」

その瞬間、男の背中から蜘蛛の節足の様な爪が4本出現した。

アトラ「我が名はアトラク=ナクアのアトラ! この世界を作りかえる組織『覆い尽くす混沌』の一角『ニャルラト三獣牙』の一人だ!」

それを聞いた銀時は、左手で右腕を抑えながら叫んだ。

銀時「痛いよ痛いよお母さぁ〜ん! ここに頭打った人がいるよぉ〜」

それを聞いたアトラは、青筋が浮かび上がるほど怒りを露わにする。

アトラ「早速だが、お前から殺してやる!」

背中の節足を動かし、アトラは銀時に襲いかかる。

しかし、銀時は木刀で弾いた。

銀時「おいおい、初対面の相手に攻撃たぁ失礼じゃねぇか?」

その瞬間、彼から放たれた殺気がアトラに放たれた。

アトラ「(な、なんだ!? コイツから放たれた殺気は!?)」

銀時「言っとくが邪神様……テメェが相手すんのは、人間じゃねぇぜ?」

その瞬間、銀時は地を駆けたのだった。











 アトラの節足は銀時に襲いかかる。

しかし銀時は、それを木刀だけで弾いていく。

既に距離は縮まっていき、

銀時「オラァ!」

ドガァと、凄まじい一突きが放たれた。

アトラ「グガァァァ!」

この一撃にアトラは壁へと激突する。

アトラ「(な、何だこの男は……に、人間と戦ったような気がしない……これは……)」

この瞬間、アトラは気付いた。

自分が戦っている相手は、人間ではない。

目の前にいるのは、一匹の『夜叉オニ』であると。

攘夷戦争時代、銀時はその強さから『白夜叉』の二つ名を持っていた。

銀時「ウオォォォォォ!」

その男、銀色の髪に血を浴び、

アトラ「(か、勝てる気がしない……)」

戦場を駆ける姿は、まさしく夜叉――。

ドガァと、銀時の渾身の一撃が決まり、

アトラ「(売るべきじゃなかった……本物の夜叉オニに、邪神が敵うワケが………)」

地に倒れたアトラは、その場で気絶したのだった。

そんな中、真尋は心から思った。

真尋「あれ? この勝負、早ないか?」

それを聞いた当麻は、彼の肩に手を置くと、

当麻「気にしたら負けだぞ?」

そう呟くのだった。










 命蓮寺とは別の場所。

ニャル彦「フフフフ……遂に完成した」

そう言ってニャル彦は、巨大な魔法陣の前に立っていた。

そして彼が呪文を唱えた瞬間、魔法陣が黒く光り出したのだ。

その瞬間、一つの人影が出現した。

現れたのは、一人の金髪の男である。

??「………キミか? 私を甦らせてくれたのは?」

ニャル彦「はい、私はニャルトラルホテプのニャル彦と申します」

??「ほう、あのクテュルー神話の邪神か? では、宜しく頼む」

果たして、男の正体とは?

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