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東方大激戦 第15話:悪魔の引金
作者:亀鳥虎龍   2015/08/24(月) 23:07公開   ID:TNmTcf/jKjE
 三つのチームに別れ、片方は旧都、もう片方は人里へと向かった。

そんな中、博麗神社の護衛を任されたチームはというと、

美琴「暇ね」

十六夜「ヤハハハ、そうだな♪」

飛鳥「簡単来るとは思えないけどね」

耀「そうだね」

黒ウサギ「何もないのが普通ですよ?」

すると、何者かが石段を登って来た。










悪魔の引金デビルトリガー









 数多のナイトゴーントを率いる、白髭の男。

ノーデンス星人である。

ネロ「テメェがそいつ等のボスか?」

ノーデー「そうだ。 私の名はノーデンス星人のノーデー! 我がリーダーの命により、この神社を貰いに来た!!」

十六夜「ハッ! そう言われて、素直にやる俺とは思うなよ?」

ネロ「全くだ」

ネロと十六夜が構えを取り、

十六夜「いくぜ!」

ネロ「おうよ!」

そのまま地を蹴ったのだった。










 拳を強く握る十六夜と、レッドクイーンを肩に置くネロ。

そんな二人を見てノーデーは、天高く笑った。

ノーデー「ガーハハハハ! バカめ、二人でナイトゴーントの群れに立ち向かうつもりか? 少しは考えて行動を――」

だが、彼の予想は大きく外れる事になる。

十六夜「オラオラオラオラ!」

ネロ「ハァァァ!」

大半が十六夜の拳で、もう大半がネロの剣技で倒されていく。

ノーデー「………………え?」

これにはノーデーも、驚きを隠せなかった。

まさか、人間に邪神が倒されるとは思わなかったのだ。

否、この二人は違った。

十六夜は“天地を砕く恩恵”と“恩恵を砕く力”を持つ、『ノーネーム』最強の問題児。

ネロは伝説の魔剣士『スパーダ』の血統を受け継ぐ、若きデビルハンター。

この二人に敵う敵など、全くいないのである。

黒ウサギ「あの〜、これって黒ウサギ達の活躍は?」

飛鳥「多分ないと思うわ」

耀「黒ウサギ、諦めて」

美琴「寧ろ、あの二人で十分じゃないの?」

本気でそう思った4人であった。










 息が切れる事も無く、余裕でナイトゴーントの軍団を一掃した二人。

ネロ「さて、お前の部下は倒されたぜ」

十六夜「後はお前だけだぜ?」

戦闘態勢に入る二人であったが、まさにその時であった。

ノーデーが突然、笑い始めたのだった。

ノーデー「クククク……クハハハハ! まさか私が、切札無しで来ると思ったかな?」

ネロ「何?」

ノーデー「行け!」

その瞬間、何者かがノーデーの頭上を跳び越え、

「フン!」

拳からの凄まじい一撃を放ったのだった。

それを見た二人は、咄嗟に避ける。

ノーデー「ご紹介しよう! 我が最終兵器、旧都の鬼! 星熊勇義だァァァァ!!」

全身から黒いオーラを纏った勇義が、彼等の前に立ちはだかった。










 余裕のノーデーの手には、何かの装置が握られていた。

ノーデー「フハハハ! 我がリーダーが作った『悪夢装置』の効果は素晴らしい! 相手の夢に侵入し、邪悪なエネルギーを与えるのだからな」

ネロ「ちぃ! 紅魔館と白玉楼の件は、それが原因か!」

ノーデー「行けぇぇぇ!」

勇義「ウオォォォォ!」

勇義の拳が放たれ、十六夜は咄嗟にガードした。

十六夜「ぐっ!」

しかし、その反動で十六夜は吹き飛ばされてしまった。

ドガァと吹きとばされ、神社の壁を突き破ってしまう。

飛鳥「十六夜君!?」

黒ウサギ「そんな!? 十六夜さんが!?」

十六夜を拳一発で吹き飛ばした勇義、そのまま標的を彼女達に向ける。

飛鳥「“止まりなさい”!!」

勇義「!!」

飛鳥は咄嗟に、自身の恩恵である『威光』で勇義の動きを封じる。

しかし彼女は生粋の鬼、完全に封じれるとは思えない。

飛鳥「行きなさい! ディーン!!」

ディーン「Derrrrrrrrrn!!」

更にギフトカードから巨大鋼鉄人『ディーン』を召喚し、その拳を放った。

しかし勇義は『威光』を打ち破ると、そのままディーンの拳を受け止めたのである。

それも片手で。

飛鳥「そんな!?」

耀「任せて!」

黒ウサギ「行きますよ!」

耀はチーターの脚力と虎の腕力を生かし、黒ウサギはインドラの槍を手に持って、

耀&黒ウサギ「ハァァァァァ!」

左右からの挟み打ちを放つが、まさにその時であった。

勇義「フン!」

ディーンを後ろへ投げ飛ばし、そのまま二人の攻撃を片手ずつで受け止めたのだ。

耀「そんな!?」

黒ウサギ「あり得ません!?」

そして二人を、豪快に投げ飛ばしたのだ。

耀&黒ウサギ「キャァ!」

美琴「だったら、これよ!」

美琴はコインを取り出すと、そのまま切札の『超電磁砲レールガン』を放ったのだ。










 放たれた超電磁砲レールガンが、勇義へと向かっていく。

しかし勇義は、とんでもない行動に出る。

勇義「喝!!」

意外! 気合いで打ち消したのだ!!

美琴「う、嘘!?」

自慢の切札を打ち破った勇義に、美琴は驚きを隠せなかった。

ネロ「余所見してんじゃねぇ!」

ネロが右手を豪快に放ち、勇義の顔に命中した。

だが勇義は、全く動じていなかった。

ネロ「何……だと!?」

それどころか、そのまま凄まじい一撃を放ち、

ネロ「がっ――」

ネロを吹き飛ばしたのだった。











 圧倒的な強さを前に、美琴は全身が増えてしまう。

嘗て最強のLevel5と戦った時とは違う恐怖。

次元を越えた恐怖。

己の死が近づいてくる恐怖。

それが彼女の頭を横切った。

ノーデー「これで、詰みの様だな」

ノーデーは勝利を確信したが、まさにその時であった。

ネロ「勝手に……勝利宣言……してんじゃねぇよ!」

ゆっくりとネロが立ち上がり、勇義の前に立つ。

ノーデー「フン、何をやっても無駄だぞ? お前達の敗北は決まっているのだ」

ネロ「勝手な事を……ぬかすんじゃねぇよ……」

右腕から凄まじい魔力が放たれ、

ネロ「見せてやるぜ……ホントの力を……」

ノーデー「何だと?」

ネロ「テメェは引いちまったんだよ……『悪魔の引金デビルトリガー』をな! ウオォォォォォ!!」

ネロの咆哮と共に、その力が解放された。











 ネロから凄まじいオーラが纏い、その背後には青白い魔人が閻魔刀を握っていた。

これぞネロの最強の切札『悪魔の引金デビルトリガー』である。

ノーデー「な、何をしている! 早く始末しろ!!」

ノーデーは勇義に命令するが、彼女は全身を震わせていた。

勇義は本能で気付いたのだ。

目の前に敵は、次元を越えた『魔人』である事に。

ネロが刀を振るうと同時に、魔人も刀を振るった。

その一撃に、勇義もダメージを負ってしまう。

更にネロは魔力でS字型の刃『幻影刃』を生成し、

ネロ「喰らいな!」

手裏剣の様に飛ばした。

幻影刃は勇義の体に突き刺さり、

勇義「ガァァァァァ!」

彼女自身も、激痛の咆哮を挙げてしまう。

無論、ネロの攻撃は止まらない。

ネロ「ウオォォォォォ!」

ドガァと、拳による一撃が放たれ、

勇義「グギャァァァァァ!」

勇義は容赦なく吹き飛ばされ、その場で気絶したのだった。











 ネロが見せた圧倒的な強さを前に、ノーデーは驚きを隠せなかった。

ノーデー「マジで!?」

美琴「隙ありぃ!」

更に悪夢装置は、美琴の電撃で機能停止になった。

ノーデー「しまったぁ!」

十六夜「いてて……どうやら、状況は俺等の方が有利みたいだな」

ネロの逆転により、ノーデーは恐怖を感じ取った。

ノーデー「あ、あの……許して♪」

テヘッという顔をしたが、勿論彼等は許す気は無かった。

十六夜「許すと思うか?」

ノーデー「くっ!」

ノーデーは咄嗟に逃げようとするが、

飛鳥「止まりなさい!」

ノーデー「!?」

飛鳥の『威光』により、動きを封じられ、

耀「いくよ、黒ウサギ」

黒ウサギ「勿論です!」

ノーデー「イヤァァァァ!」

耀と黒ウサギの蹴りを喰らい、一度は吹き飛んだノーデーであったが、

ネロ「まだまだぁ!」

ネロが右腕で足を掴むと、そのまま引き寄せ、

十六夜「喰らえぇ!」

ノーデー「ギャァァァァ!」

ドガァと、十六夜の鉄拳を喰らって吹き飛び、

美琴「喰らえぇぇぇ!」

トドメに美琴の超電磁砲レールガンを喰らい、

ノーデー「ギャァァァァァ!」

遥か彼方へと吹き飛んだのであった。

こうして、彼等の活躍で、博麗神社の危機は去ったのだった。



続く...

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