ラブ・ドラッグ ランチ・パンチ
作者:青木
2015/11/25(水) 16:25公開
ID:aD/bcO1hwWA
打消しの文 悲惨な目に遭った料理対決から二週間程度が経った。
俺はあの時と同じ三人まとめ、めいか、天里が毎日弁当を作ってくる。
しかし、一回の昼食で三つすべて食べるのはさすがにきつい。
嬉しいのは山々だが最近その弁当を取りに来ているやつがいる。
それは、井上だ。
井上は井上 差生(いのうえ さしき)と言う名前だ。
そして、今日もめいかの弁当求めて俺を追ってくる、あげたい気持ちはあるがめいか本人にあげるなと言われているのだ。
「黒場いい加減くれよ〜めいかのだけでいいから」
「それよりこの縄ほどいてくれ」
俺は今、誰もいない教室に拘束されている。
「白状しないとどうなるが分かってるのか?」
「どうなるんだ?」
「まだ何も決めてないけどな」
「決めてないのかよ」
「まとめのならやるぞ」
「めいかのじゃないとダメなんだぁぁぁ」
「まぁとにかくこんな時間から弁当もらってないよ」
「予約だ、前売り券だ」
「朝から元気だな、おい!」
「元気で何が悪い?」
そして俺は授業開始ギリギリでなんとか説得し縄をほどいてもらった。
しかし、それから昼食まで井上の視線が怖かった。
「ねぇ?なんであんた今日の朝教室にいなかったの?」
「ちょっと井上にな・・・・・・・はははは」
そして、運命の昼食。
「また来たの?あんたたち」
「ずるいですよ一人だけ一緒に食べようなんて」
「・・・・・・」
「どうかしました?黒場さん」
「みんな気づいてないの井上いるよそこに」
「「「え?」」」
三人は後ろを見た。
「「「ギャー」」」
三人そろって絶叫した、いくらなんでも井上が可哀想すぎるだろ。
「まとめくん、天里くんそしてめいか!」
「「「はい?」」」
「俺の存在にずっと気がつかなかったのかぁぁぁうぅぅ〜」
「お前いつから居たんだ?」
「二週間前からずっと見てたよ」
マジかよ、全然気づかんかった。
「どこで見てたんだ?」
「ロッカーから見てたよ」
「ストーカーじゃねーか!」
「めいか〜俺にも弁当つくって〜」
「食費が無駄です」
めいかそれは言い過ぎだろ。
井上は窓に向かって歩き出した。
そして窓を開けそして・・・・・・
「おいやめろ!道を間違うな!」
俺は窓の縁に手を置いて乗り掛かっている井上をつかんだ。
「へへへ!俺なんて家族にさえも大切にされないんだなぁはははははははは!」
井上は完全に頭のネジが吹っ飛んでいる。
その時、めいかがこちらに歩いてきた弁当を持って。
「はい、お兄様あ〜んしてください」
「あ〜ん♪」
その時、めいかの片手が動いたことに気づいた。
井上が悶絶している。
めいかは井上に強烈な溝うちを喰らわせたのだ。
そして倒れた井上をつかんだ。
「ちょっと待っててくださいね、ごみを捨てて来ますから♪」
妹は怖いなぁと勉強になった。
あれから一週間井上はめいかの弁当を取りに来なくなった。
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