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ラブ・ドラッグ 休日のスマイル
作者:青木   2016/01/01(金) 14:07公開   ID:aD/bcO1hwWA
 三日目今日を含めてあと5日。     
 それが今の俺の残された時間だ。     
 その残された時間何をやるか。      
 それが分からない。       
 でもこうして何もない時間もたまには良いかもしれない。     
 「ちょっとあなた」       
 しかしこいつは俺を暇にはさせない。     
 「いつも思うけどなんであなたなの?」     
 「夫婦みたいでいいでしょ」     
 まぁ別に嫌ではないが夫婦じゃないからな。     
 「どっか遊び行こーよ〜」          
 「どこってどんなとこ行きたい?」      
 「二人で楽しいとこならどこでも」      
 楽しいとこだけじゃなぁ決めれない。     
 「どこ行きたいのあんたは」      
 「適当にぶらぶら歩くか」           
 「何それ楽しいの」          
 俺が一度彼女とやってみたかったやつだ。     
 「着替えるなら着替えてこいよ」     
 そして俺たちは家を出た。          
 「いい天気だな」           
 まとめは頷くだけだ。         
 「それにしてもセミがどこかで鳴いてるよそのせいで逆に暑さが増しちまう」
 何を言ってもまとめはずっと下を見ている。     
 そして俺たちはそのまま歩いた。     
 「何か冷たいもんでも買うかまとめ何欲しい」     
 「同じのでいいわよ」          
 そして俺はコンビニで冷たい水を買った。     
 これが中々おいしい。          
 「いや暑いときはこれに尽きるよ」      
 「美味しいこの水」           
 俺たちはまた歩き出した。       
 そして店が立ち並ぶ商店街に入った。      
 ここは昔からやっている店もあれば最近できたような新しい店もあるいわばベテランと若手のバランスの良い球団みたいな感じだ。
 そんなとこにまたドラフトで若手が入ったのか新しい喫茶店が出ている。
 中には学生やカップルが多い。     
 俺は別にここに来たかった訳ではない。     
 たまたま通りかかったのだ。     
 「行こうぜまとめ」         
 「え・・・・・・うん」     
 なんでさっきからまとめは返事が情けないないのか。   
 そして俺たちは商店街を出た。          
 いろいろ歩いているとあっという間に時間が過ぎた。   
 「家出てから二時間も経ったよ時間って早いよな」   
 「・・・・・・」        
 「何か言えよ」         
 「ねぇなんでこんなことして楽しいの」     
 「一緒にいられるだけで俺は楽しいからな」     
 「そういうことね」        
 俺はまとめが何を考えてるかさっぱり理解できなかった。
 「やっぱりあんたは私と合うね」     
 「は・・・・・・どういうことだ」     
 「私も一緒にいるだけで楽しいからね」     
 その時のまとめの笑顔は今までで一番の笑顔だった。     
 「行きましょ」          
 やっぱりまとめが引っ張ってくれる。     
 「なぁまとめ明日は神社周辺で夏祭りやるぞ」     
 「それは楽しみだわ」     
 そして俺たちはまた歩き出した。     
 それにしてもあの笑顔を思い出す度に心がなごむ。
 こんなことははじめてだ。     
 「よー黒場昨日ぶりだな」      
  こんなとこで井上に会うとは俺たちはやはり糸で結ばれてるのか。
 「二人で何やってるのデート中」     
 「悪いですか?」     
 「怒るなよ黒場二人がずいぶんお似合いだからさ」     
 いちいち俺たちの関係に首を突っ込むな。   
 「お前は何やってるんだ」      
 「俺は適当に散歩中というかめいかに追い出されて」   
 井上もそれなりに苦労してるんだな。      
 「夕飯までには帰ってこいだって」     
 言ってることが少し矛盾してないか。     
 「じゃあな黒場俺は邪魔だろうから」      
 井上はそう言って行ってしまった。     
 「俺たちも帰るか」       
 「え・・・・・・あ・・・・・・うん」

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