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HOPE HERO 第3.5章『闇に落ちた戦士』
作者:モナカ   2016/08/12(金) 17:00公開   ID:zGBJcPhgj5o
午後8時30分。仮面ライダードライブは公園にいた。何かの怪しい気配を辿っていたそうだ。

ドライブ「…誰かいる。きっと誰かが……」

ベルト「うむ、まるでどんよりしているのと同じだ」

ベルトさんも気配を察知していた。その時、ドライブの前にいきなり暴風が吹いてきた。

ドライブ「うっ…!!なんだ、この風!!」

ベルト「ああ、やはり普通ではない!!」

だが暴風はピタリとすぐ勢いを止めた。代わりに、ひとりの少年がポツンと立っていた。

「……」

しかし少年は人形のように喋らない。だがドライブはその気配に寒気を感じた。

ドライブ「この気配…、ただの少年じゃない。魔法少年か!!」

少年を魔法少年と口に出すドライブは、ハンドル剣で少年を攻撃しようとした。
しかし……

ドライブ「……!!」

少年はなんと、ドライブのハンドル剣を片手で受け止めていたのだ。

「…この程度か。仮面ライダードライブ」

冷たい笑みを浮かべながら少年はドライブの名前を呼ぶ。少年の瞳は赤く、ギラギラと不気味に光っていた。

ドライブ「なんだ、お前は!?」

「七つの大罪すべてを司る者さ。今の風はルシファーの力を使ってた」

ベルト「やはり、魔法少年か!?」

「正解だ。何故なら俺は第7の魔法少年……。12天王の一人、サーヴァンプ・マギカだからね」

ドライブ「サーヴァンプ…マギカ!?」

サーヴァンプ「さあ、力を見せてくれ。君の力を……」

ドライブ「ああ、見せてやるさ。たっぷりとな!!」

ドライブはシフトトライドロンを使い、姿を変えた。

『ドライブ!タイプトライドロン!!』

サーヴァンプ「ほう……」

ドライブ「いくぞ!!」

物凄いスピードでダッシュしたドライブは、サーヴァンプに殴りかかろうとした。が、サーヴァンプは何も動かず、ただドライブの拳をこれも片手で受け止めた。

サーヴァンプ「弱くない。だが、強くもない」

ドライブ「バカな!?」

ベルト「トライドロンの力も止めるとは…!!」

サーヴァンプ「…誠につまらん。中途半端なやつは嫌いだ。まあ、まずはゆっくり眠らせてやろう」

ドライブ「そうはいくか!!」

ドライブはシフトトライドロンを3回動かし、必殺技を放つ。

『ヒッサーツ!フルスロットル!!トライドロン!!』

ドライブ「くらえ!!」

ドライブは強烈なキックを放った。だが、サーヴァンプは簡単に跳ね返してしまった。

ドライブ「ぐあぁぁぁぁ!!」

勢いよく吹き飛ばされ、地面に激しく叩きつけられたドライブ。さらにサーヴァンプは、七つの大罪のひとつ、強欲の王マモンの力を使った。

サーヴァンプ「強欲の王マモン。仮面ライダードライブの力を全て俺のものに」

すると、ドライブから全身の力が抜け、その力はサーヴァンプの体に溜まっていく。

ドライブ「ぐ、ああぁぁぁ……」

サーヴァンプ「…苦しめ。そして俺がリメイクしてやろう……」

ドライブ「リ、リメイク…だと…!?」

サーヴァンプ「そうだ。君は魔法少年、俺たちの仲間になる」

ドライブ「そ、そんなこと…させ…る……か……!!」

サーヴァンプ「おやすみ。ドライブくん」

ついにドライブは完全に力を失い、言葉も途絶えた。サーヴァンプは冷たく微笑むと、ドライブを拐って公園から消えた。





ドライブ(……ここは、どこだ……?)

ドライブが目を覚ますと、自分は手足を縛られ、暗くて狭い部屋に実験台のようなものに張り付けられていた。

ドライブ(!!ベルトさんが、いない…!?)

いつの間にか、自分の腰には相棒のベルトさんがいなくなっていた。

「あ、あんなところに……」

その声はウィスパーだった。更にジバニャン、そしてベルトさんまでいた。

ベルト「ドライブ!どうやら君は、拘束されているようだ」

ジバニャン「エストとはぐれたらついここに来たんだニャン。オレっちたちは助けたいけど……」

ウィスパー「残念なことに、入れないんですよ……」

ドライブ(嘘だ…!そんなこと…!!)

その時、3人の少年がドライブの元にやってきた。

「ほう、こいつが仮面ライダーか」

一人は、青い髪にクリスタルのヘアアクセをつけた高貴を纏うような少年。

「妬ましくなるやつなんですけど……」

もう一人はやる気の無い声にピンクの瞳をした少年。

「まあまあ、まずはこいつをゆっくり改造していこうぜ?」

そして最後の一人は、黒いロングコートに金髪ロングヘアの少年。

「ディアルガくん、パルキアくん、準備はいいな?」

パルキア「分かってますよ…、ギルティ・マギカ」

ピンクの瞳をした少年、パルキアは静かに答えた。隣にいる青い髪の少年、ディアルガも頷いた。真ん中にいた金髪の少年、ギルティ・マギカはドライブに声をかける。

ギルティ「さあて、ドライブくん。これから手術に入るけどいいよな?いいんだな。じゃあ…初めますか」

すると、三人は強力な魔力をドライブに送った。呪文を揃いながら復唱し、ドライブの頭を侵しておかいく。

ドライブ「うああぁぁ…!ベルトさん、ベルトさん!!助け…て…くれ……あああぁぁぁ!!」

ベルト「ドライブ!!」

しかし、三人はベルトさん達には振り向かずただ復唱を続ける。

ドライブ「ベルトさんっ…!!ベルトさん!!!うあああぁぁぁぁっ!!!」

ジバニャン「そんニャ…!!」

ウィスパー「なんてひどいでしょう……」

だが、何も出来ぬまま、ベルトさん達は見守るしかなかった。しかしそれだけではない、魔力はベルトさん達の脳にも激しく伝わり出したのだ!

ジバニャン「ニャ…苦しいニャン…!!」

ベルト「だが、ドライブは私の……!!」

ウィスパー「ここは危険でうぃす!逃げましょう!!」

ベルト「そんな…!!ドライブーーー!!!」

ジバニャンはベルトさんを抱え、ウィスパーと共に逃げていった。一方、ドライブは……

ドライブ(ああ…俺は、魔法少年に……)

すでに洗脳されてしまった……






ジバニャン「ベルトさん。オレっちたち何も出来なくて……」

ウィスパー「ごめんなさいでうぃす」

遠くへ逃げたジバニャンとウィスパーとベルトさん。二匹はドライブを助けられなかったことをベルトさんに謝る。

ベルト「二人のせいではない。だが、なぜドライブは狙われてしまったのか……」





さくらシティより離れたとこにある、闇の塔。そこで魔法少年たちは集まっていた。そう、洗脳された彼も。


フライング「フフフ…、見事だ。ギルティ、ディアルガ、パルキア」

ギルティ「ええ、光栄ですよ。フライング様」

ディアルガ「フライング様。今日は特別なものを用意しました」

フライング「分かっておるぞ。…貴様が、かつて仮面ライダーだった……」

フライングの前には新たな魔法少年が立っていた。少年は、赤い髪に白いメッシュ。そして、機械的な衣装を身に包んでいた。
その少年の名は……

フライング「トライエッジ・マギカ……。期待しているぞ」

トライエッジ「はっ…、フライング様」



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■作者からのメッセージ
ドライブが大変なことになりました。
それと、今日は仮面ライダーゴーストの映画を見にきました。世界樹の迷宮5もクリアしました。
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