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HOPE HERO 第1章『僕はエスト!星のように輝きます!!』
作者:モナカ   2016/07/22(金) 17:16公開   ID:zGBJcPhgj5o
西暦5000年。6月30日午前8時00分。


星空都市にあるアパート、『シリウス荘』の629号の部屋に白い鎧と仮面をつけた少年は眠っていた。
目覚まし時計は7時からずっと鳴っており、やっとのことで少年は目覚まし時計を止めて目を覚ます。

「ん…よく寝たぁ……」

しかし、少年が目覚まし時計を見ると、1時間過ぎていることに気づく。

「え、えぇ!?もう1時間すぎてる!!?」

少年は慌ててベットから降り、弁当を作ると急いで部屋を出た。

「いってきまーす!!」

彼の名前は『エスト』。仮面ライダーではないが、一応ヒーロー系種族である15歳の少年だ。

エスト「もう、こんなの大遅刻だよ〜〜!せっかく目覚まし時計セットしたのにぃ〜〜!」

エストは明るく元気なのはいいが、天然でドジが多く、感情は激しい方だ。
彼が向かっているのは、『ホワイトレジスタンス』という正義の組織で、どういうわけか白い仮面ライダーが多くいる。やはりホワイトがついているからだろうか。

エスト「うわ〜ん!!せっかくの仕事がぁ〜〜!!」

エストは泣きながらホワイトレジスタンスがある方へ走った。





___ホワイトレジスタンス本部


エスト「お、おはようございます〜!!」

やっとついたエストは、ホワイトレジスタンスの仲間たちに挨拶する。

「遅い!何をやってたんだ新入り!!」

「イクササン、言い方がちょっと酷いデース」

「これだから新入りは…。ああ、すまない。俺は仮面ライダーイクサだ」

「アイアムサイガデース!」

二人の白い仮面ライダーはエリート隊員である。いかにも厳しそうなのは仮面ライダーイクサで、カタコト言葉と英語混じりが面白そうな人は仮面ライダーサイガだ。

エスト「よろしくお願いします!僕はエストです!!」

イクサ「ああ、よろしくな」

サイガ「これから頑張りマショウ、エストサン!」

エスト「はい!」

サイガ「あとは…」

「揃ったな」

「ハーイ、新入りかしら?」

すると、白いローブを纏った仮面ライダーと黒いマントを羽織った仮面ライダーが顔を出した。

エスト「あ、えっと…」

「はじめまして、私はエターナル。副隊長を務めているの。そして、このお方が…」

「隊長である白い魔法使いである仮面ライダーワイズマンだ。君が新入りのエストか。これから大変になるが、よろしく頼む」

エスト「はい!」

エターナル「うーん、あとは…」

「はいはい、呼びましたか?隊長」

すると、レーサーのようなライダーが現れた。

白い魔法使い「仮面ライダーマッハ…」

マッハ「俺は、追跡!撲滅!いずれも〜マッハ!仮面ライダーマッハ!」

エターナル「もう、相変わらずの派手な自己紹介なんだから…」

エスト「あ、はい…」

白い魔法使い「では、全員揃ったことで最大の話題を始める」

その任務は、法王である鎧武が何者かによってさらわれたことだ。これは最大最悪のニュースであり、このままだと平和な世界が大変なことになってしまう、とのことだ。

白い魔法使い「ではミッションを行う。エターナルは法王の間の警備を、イクサとサーガは情報を、そしてエストはマッハと共に怪奇現象について調べてもらう」

エスト「え?なんで僕が?」

白い魔法使い「お前にはまだ早い」

マッハ「はぁ?それだけですかぁ?俺、エターナルさんみたいなのがよかったっすけど」

白い魔法使い「マッハ、それも仕事のうちだ。我慢しろ」

マッハ「はいは〜い」

白い魔法使い「よし、それでは…全員出動!!」

「「ラジャー!!」」

ホワイトレジスタンスの隊員は、すぐ仕事に入った。

エスト「よーし、僕も…」

エストも任務先へ行こうとするが、そこへ白い魔法使いに止められる。

白い魔法使い「エスト、少しいいか?君と同行してほしいものがいてな」

エスト「え?」

マッハ「どういうことっすか?」

白い魔法使い「よし、もう顔を出していいぞ」

「はいは〜い!やっとこの時が出ました〜!」

「オレっちもホワイトレジスタンスに入れて嬉しいニャン!」

エスト「あぁっ!君たちは…」

そこに現れたのは、白い妖怪と赤いネコの妖怪。しかもどこかで見たことがあるとエストは言う。

白い魔法使い「ウィスパーとジバニャンだ。二人はかつて、法王の相棒だった妖怪だ。しかし、法王が拉致されたところで、我々が引き取ることになった。」

ウィスパー「そういうわけで、よろしくでうぃす!」

ジバニャン「よろしくニャン!」

エスト「うん、よろしくね!」

白い魔法使い「よし、急いで行け」

エスト「ラジャー!」

こうして、エストは二人の妖怪を加え、任務を始めた。

マッハ「…チッ」





___妖気の森


任務先である、妖気の森には野生の妖怪がたくさん住み着いている不気味な森だ。

エスト「ここが、任務先ですね?」

マッハ「ああ、だいたい合ってるぜ」

ウィスパー「えーとここは…」

ウィスパーは早速妖怪パッドで場所を調べていた。

ジバニャン「ここは妖気の森だニャン」

ウィスパー「そうです!ここは妖気の森でうぃす!」

ジバニャン「ウィスパーは妖怪パッドで調べてなくてもいいニャン」

ウィスパー「ちょっと、何ですかその言い方は!!」

エスト「ははは…」

マッハ「じゃ、俺はあっちを調べてくるから、お前はそっちな。あとちゃんとやれよ?」

エスト「はい!」

と、マッハは森の北側へ向かい、エストたちは東側を調べた。しかし、どこにも怪しい証拠はない。

エスト「うーん、おかしいな…。怪奇現象はここじゃないのかな?」

ウィスパー「さあ〜、わたくしにも分かりません…」

エスト「…あれ?」

すると、エストは何かにきづいた。それは大粒の雨が突然降ってきた。しかもいきなり激しく、ざあざあと大きな音を立てている。

ジバニャン「ニャニャ!?いきなり雨かニャン!?」

ウィスパー「ここは避難しましょう!!」

と、エストたちは近くにあったテントに入った。なんとかびしょ濡れにならなかったが、雨はまだ激しく降っている。

エスト「はあ…なんで急に雨なんか降ってくるの…?」

ジバニャン「オレっち雨嫌いだニャン…」

エスト「ああ、ジバニャンはネコの妖怪だもんね」

どうやらしばらく雨は止まないだろう。エストたちは仕方なく、雨が止むまでテントで待っていた。
…その時。

((うぷぷぷ……))

突然、丸っこい不気味な声がした。

エスト「…なに!?」

ウィスパー「えーと、ジバニャンですか?」

ジバニャン「オレっちじゃないニャン!」

エスト「じゃあ…」

((うぷぷぷ……))

その声はだんだんとに大きくなっていく。更に恐怖が増してきたかのように。

ウィスパー「ひいいぃ…なんかヤバいですよ!」

エスト「ねぇ、二人とも…」

ジバニャン「ど、どうしたんだニャン?」

エスト「雨の音、もうしなくなったんだけど…」

ウィスパー「あ、そうですね」

ジバニャン「そんな場合じゃないニャン!早くテントから出るニャン!」

エスト「ええ…分かった」

エストたちはテントから出た。激しかった雨はすぐに止んでおり、不気味な声は途端に途切れていた。

ウィスパー「…おや?雨も止んだどころか、あの声もしなくなりましたね」

エスト「なーんだ、怪しいものないじゃん!」

ジバニャン「…」

すると、ジバニャンがいきなり立ち止まった。

エスト「どうしたの?ジバニャン」

ジバニャン「これ…なんだニャン?」

ジバニャンが何かに指をさした。その何かは白と黒の体をしたクマのぬいぐるみみたいなものだった。

エスト「ぬいぐるみ?」

エストはそのぬいぐるみにちょんと指を触れる。しかし、何も起こらなかった。

ウィスパー「ちょっとエストくん、ぬいぐるみに触ってもぬいぐるみはぬいぐるみですよ〜。だから意味なんて…」

エスト「うわあぁ!!」

その時だった。そのぬいぐるみはエストを突き飛ばし、立ち上がったのだ。

ジバニャン「ニャ!?なんだニャン!?」

エスト「ぬ、ぬいぐるみが…」

ウィスパー「え、えぇ!?」

「もお、ちょんちょん触るのやめてくれない?」

しかもそのぬいぐるみは突然喋り出したのだ!

エスト「しゃ…」



「「「しゃべったああぁぁぁぁぁ!!!!」」」


その光景に目を丸くするエストたち。

エスト「ぬ、ぬいぐるみだよね!?」

ウィスパー「まさか、ぬいぐるみが喋るなんて…!!」

「違う違う。ぬいぐるみじゃなくて、モノクマだよ」

ジバニャン「モノクマ!?」

エスト「てことは…おばけ!?」

モノクマ「だからおばけじゃないよ。モノクマで〜す♪」

ウィスパー「なんですかこいつ…」

エスト「まさか、これが怪奇現象…?」

モノクマ「そうでーす!このボクが怪奇現象のクロマクです!」

と、自分が怪奇現象の黒幕だと豪語するモノクマ。エストたちはそんなモノクマに唖然した。

ジバニャン「正気で言ってるのかニャン?」

エスト「じゃあ…もうこうなったら…」

エストはゆっくりと立ち上がり、モノクマに指をさす。

エスト「やい!悪者め!!あんたはこの僕が倒す!!」

ウィスパー「えー!?結局それ!?」

ジバニャン「でも簡単に倒せそうだニャン」

モノクマ「うぷぷ…あーはっはっはっは!!」

エスト「!?」

突然笑い出すモノクマにエストはハテナマークを浮かべた。

モノクマ「オマエラ、ボクを簡単に倒せると思ってるでしょ?けど、それは出来ません。なぜならボクは、審判のグリモア所持者だからです!!」

エスト「…グリモア?」

しかし、エストはグリモアの意味を知らなかった。なので何を言ってるのか彼には分からなかった。

ウィスパー「えーと、グリモアはですね…あ!あった!グリモアとはジョブ…すなわち戦う職業の魔宝石です!」

ジバニャン「鎧武様によると、魔法少年のみ所持してるはずニャン…!」

ウィスパー「なのに、どうしてこいつが…!?」

モノクマ「うぷぷぷ!オマエラはボクの邪魔をすると思うので、スペシャルなおしおきをします!!ちなみにおしおきとは死刑だよ!!」

エスト「ええぇぇ!?」

すると、モノクマはグリモアから小さな木槌を出した。

エスト「なんか、裁判で使うようなハンマー出してきた!!」

モノクマ「さあ、はりきって…おしおきターイム!!」

モノクマは、エストたちに攻撃をしかけようとした。





どうやらこの戦闘は逃げられないようだ。モノクマからドロドロした黒い殺気が漂っている。

エスト「なんでこんな目に〜〜!!」

ウィスパー「わたくしにも知らないですよ!!魔法少年の部下なんですかこいつは!?」

モノクマ「そんなの知らないよ。それよりボクはオマエラを倒しに来たんだからね!!」

エスト「や、やらなきゃ…!!」

エストは足をガクガクさせながらも戦闘に入った。しかし、体が思うように動かない。

エスト(おかしい…!なんで体が動かないんだよ…!!)

ウィスパーとジバニャンも体をブルブルと震えていた。

ジバニャン「こ、こわいニャン…!」

ウィスパー「このままだと、我々は絶体絶命です…ああ怖い……」

モノクマ「うぷぷぷ…さあ覚悟〜!!」

エスト「う、うわああああ…!!」

モノクマがエストに攻撃しようとした。


その時!


「させるか!!」

赤い仮面ライダーが彼らの前に現れ、モノクマを攻撃した。

モノクマ「うわあぁ〜!?」

エスト「!?」

「俺は、バスターズ第1隊長、仮面ライダードライブ!!」

と、口に出し、エストたちの方にくるりと顔を向く。

ドライブ「エスト、君たちを助けに来たぞ」

エスト「あ、ありがとうございます!!」

ウィスパー「ドライブさん…彼はさくらシティにあるバスターズの第1隊長なのです!!」

ジバニャン「それ2回目ニャン!!」

ウィスパー「あー、でもなんで貴方がここに?」

ドライブ「なんか知らない仮面ライダーに言われてな、ここに来たってわけ」

「さあ、あのグリモア所持者を倒そう!」

エスト「でも…」

ドライブ「もういいんだベルトさん。俺だけでこいつを倒すから」

結局、エストはドライブの戦闘を見るだけとなった…。




ドライブ「いくぞ!」

ドライブは専用の武器、ハンドル剣を振り、モノクマに攻撃をしかけた。

モノクマ「いたっ!もう手加減してよオマエ!!」

ドライブ「それが手加減出来ないんだよな!!」

更にドライブは攻撃を続ける。

エスト(すごい…!ドライブさんなんかかっこいい…!!)

ウィスパー「あ、あの…見てるだけでいいんですか?」

エスト「だって、僕あまり戦闘向いてないし…」

ドライブ「くっ、お前も戦え!!」

エスト「でも!!」

モノクマ「そこだ〜!千本ノック〜!!」

モノクマが木槌を降ると、無数のボールが降り注ぎ、ドライブに当たる。

ドライブ「うわあぁぁ!!」

エスト「ドライブさん!!」

ドライブ「くっ…!」

ドライブは体勢を直そうとするが、体がそう言うことを聞いてくれない。

エスト「…もう、嫌だ!!こいつを潰すしかない!!」

ウィスパー「でも、あんた戦闘無理なんじゃ…」

エスト「僕、戦うよ。だって人を傷つける姿はもう見たくないんだぁぁー!!」

その時、エストの胸が白く光った。その光にエストが触れると、ステッキのようなものに変わった。

ウィスパー「こ、これは…」

「星の…力!?」

ドライブ「これが、星の力か…」

エスト「星の力…確か、僕が小さい頃に言われてた…」

エストは小さかった頃のことを思い出す。両親がおらず、いつも一人ぼっちだった彼に現れたある神はこう口に出した。

『貴方は星の力を持つ新たな英雄』

この言葉がエストを元気づけ、一人でも頑張って生きてきたのだ。更に神はエストにグリモアチップとアルカナチップを渡した。これはエストにとって希望、とのことだ。

エスト「僕は戦う!この輝く星の力で!!」

エストは、必殺技のアルカナチップを出し、ステッキにスキャンする。そしてステッキを大きく振った。

エスト「スターライト・エボリュウム!!」

星のような輝きを放つ光がモノクマに命中した。

モノクマ「うわああぁぁ〜……」

モノクマはその技にぶっ飛ばされ、力尽きてしまった。




エストは敵を倒したことを確認し、喜んだ。

エスト「やったー!僕悪いやつ倒したよー!!」

ウィスパー「やりましたね〜!!」

ジバニャン「かっこよかったニャン!!」

ドライブ「お前、なかなか才能あるな」

エスト「えへへ…」

ウィスパー「あの、さっきの声…誰だったんでしょうか?」

あの時、低くてかっこいい声は誰だったのかとウィスパーは尋ねる。

ドライブ「ああ、ベルトさんか?」

エスト「ベルトさん?」

「やあ諸君、私がクリム・スタインベルトだ!ベルトさんとも呼んでくれ!」

エスト「ギャアアァァ!!ベルトが喋ったあぁぁぁ!!?」

ウィスパー「ベ、ベルトが喋るなんて…」

ドライブ「それよりお前ら、これで解決したんじゃないか?」

エスト「ああ!確かにそうですね!」

ウィスパー「まあとりあえず、完了したということにしましょう!!」

こうして、あのモノクマを倒して以来、怪奇現象は起こらくなった。


はずだった。


マッハ「ふっ、分かってますよ。あいつらが時間潰したおかげでこっちは順調ですからね…!!」





マッハに何があったのか…!?


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■作者からのメッセージ
モナカです。
エターナルさんが女の子な中身になってるのは私の好みだからです。エターナルファンの皆さん、申し訳ありませんでした。
この小説は夏休み中に終わらせる予定です
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