魔法少年との激闘も終わり、平和を楽しく過ごすエストたち。しかし、突如ホワイトレジスタンスから連絡が入った。
エスト「えぇ!?あの人が!?」
ウィスパー「どうしたんですか?エストくん」
エストによると、ホワイトレジスタンスである人が来るそうだ。それを聞いたウィスパーとジバニャンも黙ってはいられない。
ジバニャン「エスト!そうと決まれば!!」
ウィスパー「さっそく行くでうぃすー!!」
エスト「うん!!」
3人はすぐホワイトレジスタンスへ向かった。
白い魔法使い「待っていたぞ」
エターナル「もう、遅いわよ!」
すでにホワイトレジスタンスではみんな揃って来ていた。しかも、オブリージュ・マギカにサクリ・ハクレイまでもがホワイトレジスンタスに来た。
エスト「サクリさん!それに、オブリージュさんまで!」
オブリージュ「ここに少し、興味があっただけですが……。とても良いところですね!」
エスト「えへへ、そう言われても……」
ディケイド「照れてる場合か。で、なんだ話って?」
サクリ「仮面ライダーマッハのことですが……」
それは、かつて願いのために体の機能全部を引き換えに姉の霧子を復活させた仮面ライダーマッハのことだった。
エスト「そういえば、まだ目覚めていなかったですね」
サクリ「ええ、それより問題は……」
すると、ピンクの魂がふわふわとサクリの後ろからひょこっと姿を現した。
ドライブ「霧子!?」
霧子「ドライブ……来てくれたのね」
ドライブと霧子は何かの関係があるので知っている。しかし、それよりも……
エスト「ヴェアアァァァァ!!?」
エストのこの驚きっぷりである。
ウィスパー「エスト君、驚きすぎです」
エスト「だ、だって!お姉さん魂しかないもん!!」
ジバニャン「ニャッ!?本当だニャン!!」
霧子「ええ、だって私はこれで十分だからいいんです。それより、私の弟のマッハを救って下さい!」
白い魔法使い「うむ、確かに救いたい……」
ディケイド「だが生憎、意識は戻ってない。あと全ての機能を正常にするのも難しい」
霧子「でも!彼は私にとって大切な弟なんです!!」
サクリ「分かりました。ですが、我々が超次元マイスターミライの真実を見つけてからにします」
霧子「そ、それって……どういうことですか?」
サクリ「つまり、調査を調べ終わったら協力するということです」
霧子「ありがとうございます!私、ここでいつでも待っていますから、調査頑張って下さい!」
サクリ「ええ、ですが……その調査は俺とエストだけで十分です」
エスト「……え?僕と、サクリさんだけ?」
サクリ「そうですよ、エスト君」
サクリのその言葉に、エストは忽ち驚いた。
エスト「えええぇぇーーーー!!?」
その夜、エストはサクリに呼ばれ、ネブラ渓谷へ。
エスト「はぁ……なんで僕とサクリさんだけで……」
ネブラ渓谷は毒怪竜ギギネブラのごとく、とても危険なところだ。一人で行くのはまず危ない。
エスト「頂点目指すなんて聞いてないよ〜。しかも僕一人だなんてあり得ないんですけどぉ〜!」
ウィスパーとジバニャンは連れてはいけないと言ったのもサクリだ。そのため、結局エストは一人でネブラ渓谷の頂点を目指すことになったのだ。
それから、体力に自信があったのか、エストは走ってネブラ渓谷の頂点へ辿り着いた。
エスト「サクリさん、着きました……」
崖の前には、サクリがいた。
サクリ「よく一人で来ましたね。エスト、これは俺の真実を告げるためなのです」
エスト「え……?」
サクリがエスト一人だけでここまで来てほしい理由、それはサクリ彼自身の真実を告げるためだった。
サクリ「では、お答えしましょう。貴方の過去を知っているのは、透視などの能力を使った訳ではありません。
なぜなら、俺は超次元マイスターミライだからなのですよ。エスト君」
なんと、サクリは伝説の英雄、超次元マイスターミライであり、幼い頃に出会った神様だったのだ。
エスト「ええぇぇぇぇぇ!!?」
それも当然、エストは非常に驚いた。
サクリ「貴方は超次元マイスターとして、俺に仲間の素晴らしさを、人を思いやる美しい心を持っています。ですが、俺はそれが本当なのかを確かめたいのです」
そう言ってサクリは小さな魔法陣からライヴフォンを出し、それを腰につけた。ライヴフォンをタッチすると、神々しい愚者のアルカナチップが現れ、それを手に取る。
サクリ「さあ、超次元マイスターエスト。貴方の全てを俺に示しなさい。超次元マイスター・変身!!」
『アルカナチェンジ!ジプシー・ミライ!!』
すると、サクリの周りから金色の光が全体を包み、その光は戦士の姿へと変えていった。
そう、伝説の英雄、超次元マイスターミライそのものである。
ミライ「俺は超次元マイスターミライ。始まりの英雄にして、始まりの希望!!」
エスト「すごい……」
その神々しく美しい戦士の姿に、エストは思わず感動した。
ミライ「エスト君、これは試練です。俺にその大いなる力がどれほどなのかを見せなさい」
エスト「はい!」
そして、ミライとエストはお互いの力を全力で出しきり、激しい戦いを繰り広げた。エストもこれまで色々経験してきたため、とても強かったが、ミライの方がもっと先回りしていた。
エスト「強い……!これが、伝説の超次元マイスターの力ですか!」
だがエストも諦めることはなく、四肢全てを駆使してミライとぶつかり合う。ミライも、エストの強さに胸の鼓動が高まり、さらに全力を出した。
ミライ「さすが、星のように輝く存在……。ならば、俺も自分の力をもっと見せてあげましょう!」
ミライは、グリモアチップを取りだし、それをライヴフォンの画面にタッチした。すると、とても神々しい剣が現れ、それをミライは手に取る。
エストも、ライヴフォンにグリモアチップをタッチし、スターライトステッキを出した。
エスト「僕、とてもワクワクしてるんです!だって貴方と戦えるなんて今だけなんですもの!」
ミライ「それは俺も同じです。この戦い、歴史に残るものかもしれませんから」
二人とも、この戦いは一度しか体験出来ない素晴らしいものだと思い、また激しい戦いを繰り返す。お互いの光輝く正義の力がぶつかり合い、無数の火花が散る。
ミライ「貴方に会えて良かった。だから、俺は貴方に全ての力を捧げましょう!」
『ゴッドグリモアコマンド!マイスターヒーロー・ミライ!!』
ミライは必殺技用のグリモアチップを画面にかざすと、剣に神々しい光のオーラが纏った。
エスト「よし、僕も!!」
エストもスターライトステッキにグリモアチップをセットする。
『スターグリモアコマンド!マイスターヒーロー・エスト!』
エスト「スターライト・エボリューム!!」
ミライ「ゴッドフリーダム・アミュレット!!」
二人は100%以上の力を込め、強力な必殺技を放った。銀色の光と金色の光が同時にぶつかり合い、辺りを吹き飛ばす位の衝動を起こした。
エスト「はぁはぁ……まだだ。本当の力を見せてやる!」
ミライ「もう良いのです。貴方の力、認めるとしましょう」
エスト「え?」
ミライは、エストの希望に満ちた輝く力があると感心し、その力を認めた。
ミライ「貴方は、輝く希望と夢や平和を守るその心は素晴らしいものです。それは、夜空に輝く星……そう、絶望という闇の中で輝く希望の光のように……」
と、ミライは上を見上げる。エストも見上げると、夜空にはきらきら輝いている星がいっぱいで、とても綺麗だった。
エスト「星は、闇の中で輝く……。やっぱり星って、いいよね」
翌日、超次元マイスターことサクリはホワイトレジスタンスに調査を無事に終えたと報告した。
そして約束通り、サクリはマッハに光を与えた。マッハの意識はみるみる戻り、視力、聴力など体の機能全てが回復した。
マッハ「お、俺……」
霧子「マッハ、よかった……」
霧子はマッハに近づき、胸を撫で下ろした。
マッハ「ねえちゃん、ごめん……。俺、どうしてもねえちゃんと一緒にいたくて……」
霧子「いいのよ、マッハ。私、いつでも貴方のそばにいるから」
弟が元気を取り戻し、これで良いと霧子は天に昇り、すぅっと消えていった。
マッハ「ねえちゃん、会えてよかった……。だから俺、これからも頑張るから」
ウィスパー「よかったですね〜。これで一見落着でうぃす!」
ドライブ「全く、もうそんなことするなよ?」
マッハ「分かってるって!」
エスト「あ、あの!皆さん、超次元マイスターミライのことですが……」
ディケイド「ああ、それは知ってる」
エスト「え?」
しかも他のみんなも知っていると言い、その光景にエストはポカーンとした。
エストはサクリに話を聞くと、サクリはエスト以外のみんなには真実を告げた……と。
もちろん、エストは……
エスト「えええぇぇぇぇぇ!!!?」
と、驚いた。
ディケイド「全く、お前ってやつは……」
エターナル「うふふ、相変わらず感情が豊かなのね」
エスト「まあ、これで事件も真実も分かったところだし、これから楽しくやるぞー!」
これから楽しい人生を送ろうとエストは楽しそうに言った。しかし、サクリの口から目を疑う言葉が放たれる。
サクリ「いいえ、まだ終わりではありません。御主人殿が、俺の御主人殿が、動き出そうとしています……」
エスト「え?」
一体どういうことなのか。そして、意外なる真実が待っていた!