裏世界セブンスワールドを救うため、旅に出たエストたち。未来を託され、今日も2つの伝説を探すために足を進める。
エスト「おなかすいた〜」
旅を始めてから2日後、エストたちの食料は空っぽになり、ほとんどが空腹になってしまった。このままだと力が出なくなり、伝説も遠ざかってしまう。
そもそも原因は…
らぁら「もお、エックスったら!なんでそんなに食べる量が多いの〜?」
エックス「すまない、私は大食いで…」
ゴースト「本当、エックスって食べる量多いんだから…。こっちは腹ペコだよ…」
ウィスパー「相変わらず変わった人ですね…。それより、バルバトスくんはおなか減ってないんですか?」
バルバトス「俺は大丈夫だよ。それより、この先は俺のふるさと、ギャラルホルン村がもうすぐだからさ」
ギャラルホルン村は、バルバトスの故郷であり、炭鉱や鉱石が盛んであり、ほとんどが採掘をする者たちがいる。だが2年前の事件により遥かに日常が変わってしまったらしい…
ゴースト「確か、何者かに襲われ、凶作になったりして…」
バルバトス「なったよ」
ゴースト「え?」
バルバトス「俺のふるさと、もうダメになってさ…。それで俺、VFD学園に通うことになったんだ」
らぁら「それよりおなかすいた…。早くご飯食べたいよぉ…」
バルバトス、エックス以外のみんなは空腹でもう限界だ。すると、村らしき景色が見えてきた。きっとギャラルホルン村だろう。
村を確認したバルバトスは村に指をさす。
バルバトス「ほら、あれがギャラルホルン村。俺のふるさと」
エスト「いこう!」
エストたちは走ってその村へ向かった。
___ギャラルホルン村
バルバトス「ここがギャラルホルン村。かつては鉱石が有名だったけど、あいつが来てから貧しくなってさ…」
彼の言う通りだった。村は寂しそうで、賑やかという文字は無かった。すると、バルバトスの姿を見た民たちが元気そうな姿を見て近づいてきた。
「おお!バルバトス!元気だったか?」
バルバトス「うん、元気だよ。勉強以外はね」
らぁら「えっ!?なんでロボットなの!?」
バルバトス「何って、ここはモビルスーツが暮らしてるだけだもん」
エックス「バルバトスは貴重なガンダム族だ。当然、心配はする」
「なぁ、バルバトス、こいつらは?」
モビルスーツの青年はバルバトスに尋ねる。
バルバトス「俺の仲間だよ」
「そうか。お前たちはバルバトスの仲間か。うちのバルバトスが世話になった」
青年はそう言ってエスト達に感謝した。
エスト「いやいや、僕会ったばっかりだから…」
ただ、みんなはエストが表世界から来たことは隠していた。
バルバトス「ねぇ、みんなは元気?」
「あぁ、なんとか採掘作業を頑張っている。だがあまりいいものが出なくて本当にすまない」
バルバトス「いいよ。それよりあれはある?」
「当然だ。見せたいのか?」
バルバトス「うん」
この村の子供たちもなんとか生活が豊かになるように、採掘作業をしているという。やはりあの事件が原因なのは当たっていた。
らぁら「ねぇ?どこへいくの?」
バルバトス「俺ん家。あそこなら飯が食べることも出来るよ」
エックス「本当か?それはありがたい」
バルバトス「ついて来て」
バルバトスはみんなに自分の家を案内した。みんなが辺りを見回すと、民が一生懸命に生活費を稼いでいることに気づく。これほど大変なことをしてなんとか生活を豊かにしたいという気持ちがあるようだ。
バルバトス「着いたよ」
バルバトスが住む家は木で出来ており、どこか慎ましそうな雰囲気だった。
エスト「お邪魔しまーす…」
らぁら「あれ?バルバトス一人じゃないの?」
バルバトス「うん」
バルバトスによると、彼は幼い子供たちと友達と一緒にここで暮らしているという。その友達は採掘作業をして生活費を稼いでいるそうだ。
ゴースト「幼い子供たちまでいるのにこんな不幸が起きるなんて…」
ウィスパー「それで、あれはどこですか?」
バルバトス「あれ?あるよ」
バルバトスは部屋の奥へ行くと、刀のようなものを取り出した。その刀は金色に輝く美しい見た目だった。
らぁら「こ、これって…」
バルバトス「かつて2年前に起こった黒幕が力が無くなって刀になったものだよ」
エックス「まさか、それは…!」
「殺神刀だ」
すると、背後から老人の声がした。
バルバトス「村長…」
らぁら「えぇ!?村長さん!?」
バルバトス「ちょうど良かった。その話をしてくれませんか?」
ウィスパー「村長さんに対しては敬語なんですね」
村長「バルバトス、良いのか?」
バルバトス「はい」
村長「よかろう…。だがその代わり、今夜ワシの家で眠りなさい。その刀も持ってくるのじゃ」
バルバトス「…分かりました」
エスト達は刀を持っていき、村長の家へ行った。
村長の家でゆっくりしたエストたちにいつの間にか夜が訪れていた。夜はキノコと木の実を使ったスープを飲みながら食事を楽しんだ。
そして、村長はギャラルホルン村の過去について話す。
村長「あれは2年前の話じゃ。かつては鉱石や炭鉱などが盛んであり、採掘するモビルスーツは多かった。だが、突然それは崩れ落ちてしまった」
エックス「それは、どういうことでしょうか?」
村長「金の象徴である神魔王だ。奴により、たくさんの鉱石や炭鉱を奪われ、民は殺された…。
そいつの心はひどく歪んでおり、まるでそれは悪魔のようだった…」
エスト「し、神魔王!?」
USAピョン「確か、それは第5の神魔王だったダニ」
バルバトス「村長、話を続きをして下さい」
村長「しかし、それは長く続かなかった。突然謎のライダーが現れ、そいつを一撃で倒したのだ。やつは力が尽き果て、金色の刀となった」
ゴースト「そのライダーって?」
村長「うむ、確か…白い体に黄緑色の鎧を纏った者だったかの。そのライダーは殺された民たちを復活させたのだ。まるで奇跡のようだったが、山のようだった宝は減り、今でも裕福な生活は来なかった…」
らぁら「そんな…」
村長の話を聞いて、エストたちはなんだか可哀想だと思った。
悲しい真実を理解した後、エストたちは真夜中で話し合うことにした。
エスト「なんか、本当に可哀想だったよね…」
らぁら「うん、あたしも同じ…」
ゴースト「村の幸せを奪おうとするなんて、許さない…!」
バルバトス「でも、殺神刀がひとつ見つかったし…。これからどうするかでしょ?」
エックス「…だが、このまま放っておくわけにはいかない」
「その通りだ」
すると、いきなりトキニャンが現れた。
らぁら「トキニャン!」
ゴースト「真中さん、静かに」
トキニャン「キミたちは、確かに第5の殺神刀、ファングゴルダを手にいれた。だが、ギャラルホルン村を襲った神魔王は仮面ライダーガオウ、彼だけじゃない」
エックス「なっ!?どういうことだ…?」
トキニャン「ギャラルホルン村を襲ったもう1人の神魔王、それは第2の神魔王・仮面ライダーライア」
らぁら「だ、第2の…神魔王!?」
第5の神魔王仮面ライダーガオウだけでなく、第2の神魔王仮面ライダーライアまでギャルホルン村を襲っていたのだ。その衝撃の真実にバルバトス以外驚かざるを得なかった。
エックス「しかし、村長からは第2の神魔王のことなど…」
トキニャン「いや、彼らはまだ知らなかったのだ。ギャラルホルン村で起きた、本当の真実を……」
一方その頃、ギャラルホルン村付近で謎の人影が何かを狙っている目をして、静かに立っていた…
「目的地到着、狙いは…真中らぁら」