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HOPE HERO.tvei エピソード4『慈悲無き紅のホムラ』
作者:モナカ   2016/10/05(水) 15:21公開   ID:COZNiNEzsfI
ギャラルホルン村に来たエストたち。村長から悲劇の真実を告げられたが、トキニャンはその真実の真実を知っていた。



トキニャン「ギャラルホルン村にあった本当の真実…今から語ろう。昔、村が神魔王に襲われた…。そのことは知っているね?」

らぁら「う、うん…」

と、うなずくらぁら。トキニャンはそうか、と言って話を続ける。

トキニャン「しかし、第5の神魔王と共に現れたのが、第2の神魔王ライア。彼は慈悲無き炎ですべてを焼きつくした。そして第5の神魔王ガオウが人々のはかない命を奪い、絶望に染めた…。しかし、白いアーマードライダーが現れたことにより、ガオウは殺神刀となって封印されたが、ライアは逃げた。ガオウはライアより強い。つまり、ライアは普通の攻撃では倒すことは出来ない」

ライアはガオウより強い力を持っているということだ。当然、トキニャンの話通り、普通に攻撃しても倒すことは不可能。たとえ、エストが新しい力を得てもだ。

トキニャン「そこでだ、この金を司る殺神刀を使って奴を封印させるんだ」

エックス「つまり、殺神刀でなければ、奴を倒すことは不可能…か」

ウィスパー「胡散臭いうさんくさですね」

ウィスパーは呆れて言った。

ゴースト「でも、ライダーだから…互角の力があれば倒せるかな?」

トキニャン「それは違う。奴らには大いなる力がある。油断は出来ない」

神魔王は仮面ライダーの姿をしているが、時には目で見たくない異形の姿を見せるらしい。
だがもう今日は遅い。エストたちは深い眠りについた。




翌日…


らぁら「ふわぁ〜。ねむい…」

昨日は遅く寝ていたため、思わずあくびが出てしまった。
エストたちは朝食を食べ終え、準備を整えてると…

USAピョン「ん?なにか気配がするダニ!」

USAピョンが怪しい気配を感じた。急いで村を出ると、ひとりの村民が赤紫色の仮面ライダーに襲われていることを目にする。
その仮面ライダーは無機質で冷たい心を持っているようだった。

「ひ、ひぃぃ!来るな、来るなぁっ!!」

怯える村民に対しても、無表情な顔で仮面ライダーは殴りかかろうとしていた。

エスト「ちょっと、あんた何やってんの!!」

しかし、エストたちが無慈悲な仮面ライダーの前に立ち向かう。

バルバトス「まさか、あんたも村を潰そうとしてたなんてね」

ゴースト「お前、これ以上村を荒らすな!!」

「NO。これは私が生き延びるため手段に過ぎないものである」

その仮面ライダーは冷たい声で口に出した。

らぁら「あなた、なんなの!?どうしてそんなことをするの!?」

「言ったはずだ。私は生き延びるために焼き尽くす」

ウィスパー「それ嫌なんですけど!というか、あんた名前ぐらい言ってくださいよ!?」

「…私は仮面ライダーライア。またの名を、第2の神魔王」

エスト「し、神魔王!?」

そのことを聞いてエストは驚く。だが、確かにライアが神魔王であることは本当だった。

ライア「…真中らぁら。発見した」

すると、ライアは突如らぁらを目にした。らぁらはライアに見つめられ、きょとんとする。

らぁら「な、なに?」

ライア「来い、我々神魔王と共に」

エスト「ちょっとちょっとー!ストーップ!」

しかし、そこでエストが二人の間を割り込んだ。

エスト「いきなりなんですかあんた!らぁらちゃんは怪しい人じゃないんですけど!?」

ライア「NO。らぁらは特別な存在。お前たちと関わるものではない」

しかし、らぁらはエストたちの仲間だ。彼女は渡さないと口に出したエストはライアをさらに責めた。ライアは自分たち神魔王をらぁらに導いてもらうことが目的だと言った。

ライア「らぁらは我々を導くために必要なものだ。そのため、邪魔する者は排除する」

『アドベント』

ライアが腕についている機械にカードをさしこむと、エイのような魔物が現れた。

USAピョン「あれは…!エビルダイバーというライアと契約したモンスターダニ!」

USAピョンがエビルダイバーに指をさして言った。

ライア「…やれ」

と、ライアがエビルダイバーに指図をすると、凄いスピードでらぁらを捕らえた。

らぁら「きゃあっ!」

エックス「真中!」

ライア「もうこの村には用はない」

ライアは顔を変えず、らぁらを捕らえたまま、去っていった。

ウィスパー「もう、なんなんですか!あいつは〜!」

ゴースト「でも、どこへ向かったんだろう…?」

確かに、どこへ行ったのか分からない。すると、突然またトキニャンが現れた。

トキニャン「らぁらは重要な人間だ。ここは追うべきだろう」

ウィスパー「ま、またあんたですか!?」

トキニャン「脅かせて悪かった」

トキニャンには悪気は無い。彼が現れてちょうど、エックスが尋ねる。

エックス「トキニャン、彼はどこへ?」

トキニャン「仮面ライダーライアか。らぁらを連れ去ったとは、悪い男だ…。今、彼は鉄華の山に向かっている。そこで、らぁらをマインドコントロールしようと思っているそうだ」

エスト「マ、マインドコントロール?なにそれ?」

エックス「洗脳することだ。このまま奴を放っておくわけにはいかないだろう」

エスト「うん…!」

ウィスパー「よーし、そうと決まれば…出発でうぃす!!」

エスト「おー!…って、どこ?」

と、エストが聞くとみんなのテンションが下がった。

ゴースト「いや、わかんない」

またテンションが下がった。

エックス「私も、行ったことがないんだが…」

今度は更にテンションがガクッと下がった。

バルバトス「俺は行ったことがあるよ。採掘に」

USAピョン「それはありがたいダニ!さっそく行くダニ!」

さっそくエストたちは、鉄華の山へ行くことに。




バルバトスの記憶を頼りにし、やっと鉄華の山へついた。しかし、バルバトスはこの先の奥はあまり知らないらしい。

ゴースト「それにしても、大きいな…」

エックス「バルバトスはこの山をよく知っているのか?」

バルバトス「ううん、奥はあまり知らないよ」

ウィスパー「フッフッフ…ここは私、妖怪執事の出番です!!」

ここでウィスパーが満足そうに、妖怪パッドを手にとった。そしてさっそく調べようとするが…

USAピョン「何を言ってるダニ。ここはミーの出番ダニ」

ウィスパー「ちょっと!私の出番取らないでくれます!?」

二人はだんだんいい争いになり、USAピョンは怒りでベイダーモードに変わってしまった。怒り狂ったUSAピョンの銃の乱射は彼らに襲いかかるが、数分後にはなんとか落ち着いた。
そして、結局…

エスト「頂点まで行くのは時間かかるし、空を飛んでいこうよ!」

トキニャン「…そうだね」

「「えぇ!?/ダニィ!?」」

そうと決まればエストはライヴフォンの白いアイコンをタッチした。

エスト「ミラクルフォース発動!」

そう叫んだ瞬間、エストから白い翼が生えた。他のみんなも飛ぶ構えを取る。

ウィスパー「おや、ゴーストさんは飛べます?」

ゴースト「うん。俺、幽霊と仮面ライダーのハーフだから」

エックス「だが、あいにくUSAピョンは飛べない。だから私の背中に乗ってくれ」

USAピョン「う〜、分かったダニ…」

エストは白い翼をはためかせ、エックスとゴーストは勢いをつけ、山頂に向かって飛んだ。
その勢いは、山頂を一気に通過してしまうくらい。通過してしまったところは、スピード調整し、エストたちは山頂の地面に着地した。

ウィスパー「あ!あそこにいるのは…!」

山頂には、仮面ライダーライアと真中らぁらがいた。

らぁら「みんな!助けて!」

らぁらはエストたちに叫んだ。だがライアは否定する。

ライア「NO。奴等は私に敵わない。なぜなら私は…」

USAピョン「神魔王!いくら強いからって今のミーたちは倒せないダニ!」

ライア「それは無理だ」

エスト「そんなのどうかな!?」

エストはスターソードを手に取り、ライアに攻撃しようとした。しかし、ライアはすんなりと避けてしまう。

ライア「だから言ったははずだ。私を倒すことは出来ない」

バルバトス「まだいるよ!」

バルバトスはジャンプしながら重い武器を振り下ろした。

ウィスパー「おぉ!これなら!」

ライア「無駄だ」

しかし、これもライアに避けられてしまう。

エスト「だったら!」

『アシスト・スターチェーン!』

すると、ライアの周りから白い星の鎖が現れ、ライアを拘束した。

ライア「…」

ピンチになってもライアは顔色を変えない。
そしてその隙にエックスとゴーストが技を放つ。

エックス「いくぞ!ザナディウム光線!!」

『ダイカイガン!オメガドライブ!!」

ゴースト「命、燃やすぜ!!」

二人の必殺技が放たれ、ライアに当たったと同時に爆発音が響いた。

ウィスパー「なーんだ、神魔王とか言ってザコじゃないですか〜」

エスト「やったね、エックスさん!」

エックス「いや、待て!」

エックスがもう一度確認すると、なんとライアは倒れていなかった。

ライア「この程度…私は倒れない……。これが、私の力本当のだ……うおおぉぉぉぉ!!」

すると、ライアの周りに紅い炎が舞い、その炎に包まれると、ライアはおぞましい鳥の姿になっていた。
もはやこれがトキニャンがいった異形の姿だろう。

らぁら「そんな…」

ウィスパー「えぇーっ!?」

ゴースト「これが、トキニャンの言ってた…!」

「我が名は第2の神魔王、灼熱と審判を司る火の化身…スカーレットガルーダ」

ライアはもう、スカーレットガルーダという鳥の魔物であり、もう仮面ライダーの面影は無い。

スカーレットガルーダ「何もかも燃やす…鳳凰爆弾!!」

紅い翼を下ろすと、灼熱のマグマの雨がエストたちに襲いかかる。

エスト「うわぁぁっ!!」

その衝撃は凄まじく、思わず吹き飛んでしまった。この威力を持つとは…、まさに神魔王という名に相応しい。
しかし、スカーレットガルーダの後ろにいたらぁらだけは無事だった。

らぁら「みんな…!」

らぁらがエストたちに近づこうとした。しかし…

エックス「ダメだ…真中!君まで、巻き添えにしたくない…ぐっ!!」

らぁら「エックス!みんな!」

ゴースト「真中さん、逃げて…うっ……」

しかし、彼女にとってかけがえのない仲間だ。ここで自分だけ逃げるわけにはいかない。
勇気を振り絞り、らぁらは大きく息を吸う。そして、優しい声で歌をうたった。

ゴースト「こ、この歌は…」

USAピョン「『ドリームパレード』ダニ!」

エックス「なぜ彼女が…」

すると、エストたちはある異変に気づく。それは自分たちの力がだんだんとみなぎってきたことだ。

エスト「なんか知らないけど、力がみなぎってきた!」

バルバトス「本当だ…」

ゴースト「これなら、戦える!!」

ゴーストはエジソン眼魂を出すと、それをゴーストドライバーにいれた。

『カイガン、エジソン!エレキ!ヒラメキ!発明王!!』

ウィスパー「おぉ!新しい姿ですか!」

ゴースト「いくぞ!」

ゴーストはガンガンセイバーを銃に変え、スカーレットガルーダに何度も撃った。

スカーレットガルーダ「…ッ」

エックス「よし、ここは私も!」

エックスはサイバーゼットンのカードをエックスデバイザーにセットした。

ウィスパー「おっ!エックスさんも!」

エックス「サイバーゼットンアーマー!!」

エスト「てか、ゼットンの面影が無いんだけど…」

USAピョン「そういうものダニ」

確かにゼットンの面影っぽいのは無い。だが確実にゼットンのモンスアーマーだ。

エスト「よーし、僕だって!」

エストも、ライヴフォンにアルカナチップをかざすと、銀色の鎧を纏った戦士に変わった。

エスト「超次元マイスターエスト!プラチナフォルム!!」

バルバトス「ふーん、あれがプラチナフォルムね…」

ゴースト「君、さっき見たじゃん」

エスト「いくぞ!!」

らぁらの歌により、より力が増した正義のヒーローたちは一斉攻撃し、スカーレットガルーダを地面に叩き落とすことが出来た。

スカーレットガルーダ「予想…外……」

あまりにもヒーロー側の方が威力が高いのか、スカーレットガルーダは瀕死状態になった。

トキニャン「さあ、今こそ…殺神刀の出番だ」

らぁら「でも、誰がやるの?」

バルバトス「俺がやるよ」

と、バルバトスは金色の殺神刀を手に取った。

バルバトス「仮面ライダーライア、あんたはここで消えてもらうよ」

バルバトスは勢いよくジャンプし、スカーレットガルーダを断ち切った。

スカーレットガルーダ「まだ、終わりだと…思う……なっ……」

と、スカーレットガルーダは紅い光に包まれ、消滅した。その魔物は、第2の殺神刀『ホムラヤタガラス』となった。

トキニャン「これで第2の殺神刀を手にいれることが出来た」

らぁら「やったね!みんな!」

エスト「うん!らぁらちゃんのおかげだよ!」

エックス「真中、ちょっといいか?」

らぁら「どうしたの?」

エックス「今日から私も、エストと同じ、らぁらって呼んでいいかな?」

ゴースト「俺も、真中さんじゃなくてらぁらちゃんって呼んでいい?」

らぁら「二人とも…うん!これからもらぁらってことで、かしこまっ!」

バルバトス「それより、殺神刀も手に入ったんだから帰ろうよ。らぁらも助かったところだし」

ウィスパー「おやぁ?バルバトス君もらぁらって呼んでるじゃないですか!」

バルバトス「は?最初から、らぁらだけど?」

ウィスパー「…え?」

第2の神魔王を倒し、殺神刀も手にいれたエストたちに笑い声がこだまに響いた。






山を降り、再びギャラルホルン村に帰ってきたエストたち。バルバトスは第2の神魔王を倒したとみんなに言った。
すると、一気に歓声が上がり、村は喜びに溢れた。

「やったぞー!あの神魔王がいなくなって、村は平和だー!」

「これで子供たちも…」

「バルバトスおにいちゃん、ありがとう!」

バルバトス「ああ、こいつらにも感謝してあげなよ」

エスト「えへへ…」

村長「バルバトスよ、本当に助かった。これからも元気でいてくれ」

バルバトス「…分かりました」

そう言ったバルバトスから、優しい笑みがこぼれた。
それからエストたちは村に別れを告げ、また旅に戻るのだった……





その頃……


「どうやら、ライアが滅んでしまったようだね」

「かわいそう〜。でも、私なんかには勝てないですよぉ。だって、私…
第3の神魔王ですもの」

そして、別の場所では……

「ニャ…ここはどこニャン?」

ジバニャンは気づくと手術台に大の字にされ、拘束されていた。確かカリスに連れてかれたが、その後は覚えていない。

「ククク…お目覚めかな?お目覚めだな!ネコ!」

ジバニャン「お、お前は…!」

目の前には仮面ライダーカリスがいた。

カリス「その話は必要ねぇ。今はお楽しみの下拵えの時間だ」

ジバニャン「な、何する気ニャン?嫌ニャン…痛いのは嫌ニャン!」

カリス「安心しな、すぐ終わるからなぁ…!」

ジバニャン「やめるニャン…オレっち死にたくないニャン……嫌ニャン……
ニャァァァーーーーッ!!!」









人物&辞典



神魔王

裏世界にとって恐ろしい存在。7体いるが、その1体は謎に包まれている


殺神刀

神魔王を唯一消すことができる刀。だが神魔王そのものなので力を失わないと刀にはならない


仮面ライダーライア

性別は男。4月11日生まれの牡羊座でAB型。火の象徴である第2の神魔王で、機械的な口調で話す。クールでドライな性格で、どんな手を使っても任務をこなす。


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■作者からのメッセージ
ライアさんの性格を変えて本当に申し訳ありませんでした!
しかし、次はカブトに出てくるあの人が私の犠牲者に……

来週は大変そうになりますが、時間があったら更新しますね。
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