ジバニャンとコマさんは救ったものの、神魔王と化したカリスにどこかへ吹き飛ばれてしまった……
___VFD学園
今日もVFD学園は平和。風紀委員長のスペクターは校則チケットを切らし、超星神族はトレーニングに励んでいた。
スペクター「またチケットを切らしてしまったか。ったく、校則違反を破る生徒は相変わらず多いな…」
と、スペクターは掃除しながら呟いていた。その時、空に違和感を感じた。何か降ってくるように感じたのだ。
スペクター「ん…あれは……」
その降ってくるものはスペクターにどんどん近づいていく!
「うわぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!」
ピチューン
スペクター「危ない!」
スペクターは難なく避けたが、目の前にはかつて旅に出たエックスとその仲間たちがいた。
ゴースト「あ…マコトにいちゃん……重いよ」
エックス「すまない…後で…いたたたた!」
らぁら「痛いのかしこま〜」
ウィスパー「ちょ…私、踏んでます……」
エスト「えっと、スペクターさん。カリスが……」
しかし、今のままのエストたちでは話せる状態ではない。
スペクター「と、とにかく…トリン理事長を呼んでくる。だから待ってろ」
ゴースト「か、かしこま…」
らぁら「それ、あたしのセリフ〜!」
トリン理事長を呼んだスペクターは、なんとか生徒の力を借りてエストたちを話せる状態にした。
そしてエストたちは旅の途中でカリスに吹き飛ばれたことを、ジバニャンとコマさんが改造されたことを話す。
トリン「ふむ…第6の神魔王がジバニャンとコマさんを改造し、そして君たちを吹き飛ばした……と」
らぁら「本当なんです!カリスが神魔王になってあたし達をぶっ飛ばしたんです!!」
USAピョン「これは恐ろしいものだったダニ。でも、殺神刀は4つ手に入ったダニよ」
トリン「なるほど、では是非校長先生にも見せていただこう」
エックス「はい、お願いします」
エストたちはトリンと共に校長室へ。
トリン「校長先生、生徒たちに話があります」
「分かった。入って」
やはり校長先生は後ろを向いており、顔は見せなかった。
エックス「校長先生、我々は旅で4つの殺神刀を手に入れました」
と、エックスは殺神刀を全て見せる。
トリン「第2の殺神刀、ホムラヤタガラス。第3の殺神刀、ポセイドンアテナ。第4の殺神刀、シップウノギンロウ。第5の殺神刀ファングゴルダ。あとは第6、第1、そして第0です」
「そうか。よく頑張ったね君たち」
ウィスバー「なんかちょっと微笑ましいですね〜」
バルバトス「どこがだよ」
バルバトスは全然微笑ましいとは思っていないようだ。
「ねぇ、そろそろいいかな…?」
トリン「校長…まさか、生徒に顔を見せるつもりでしょうか!?」
「彼らは特別だよ。零の邪神を止める力を持っているし…みんなの笑顔も守れる」
トリン「わ、分かりました…」
「君たちは、どんな邪悪な存在を倒す力を持っている。そんな君たちに…俺は君たちを誇りに思っている!」
と、校長先生がエストたちに振り向いた瞬間…、エストたちは衝撃的な真実を知る!
エスト「えぇー!?」
ウィスパー「な、なんと!!」
そこには、かつて地球で笑顔を守り抜いた戦士、仮面ライダークウガの姿があった!
らぁら「校長先生が、仮面ライダー!?」
エックス「あ、あなたが…校長だったなんて……」
ゴースト「クウガさんが、なんで!?」
バルバトス「グロンギ倒した人が、なんで校長?」
トリン「クウガ校長、顔を見せるのは前代生徒会長以来ですね」
USAピョン「クウガ校長、本当にいいのかダニ!?」
クウガは穏やかな口調で言った。
クウガ「うん、彼らならきっと出来ると思って!」
ウィスパー「あ、あぁ…ああああああ!」
すると、ウィスパーはあまりの有り難さにクウガの前で土下座をした。
ウィスパー「ク、クウガ様ー!まさかあなた方が、校長を勤めていたとは!!」
クウガ「いやいや!そんなことしなくても!」
エストたちにとってクウガが校長先生だなんて驚いたものだ。
話は殺神刀のことに戻し、エックスは残りの殺神刀の有りかを尋ねる。
エックス「クウガ校長、残りの殺神刀はどこなのでしょうか?」
クウガ「それか…君たちにとって残念なことになるかもしれないね」
らぁら「残念なこと?」
クウガ「いいニュースと悪いニュースがあるんだ。どちらから聞きたい?」
ゴースト「え、そんなこと言われても…」
エスト「じゃあいいニュースから!」
クウガ「分かった。いいニュースは、仮面ライダーカリスの本当の本体が復活したんだ!その本体とはアンデッドの血を継いでるけど悪いことが嫌いなんだ。今のカリスは本体を食べた新しい本体だけど、古い本体は復活するために新しい本体を追い出そうとしてるんだよ!」
エスト「は、はい…?」
クウガの意味不明な発言に唖然とするエストたち。
ウィスパー「それで、悪いニュースとは?」
クウガ「悪いニュースは2つあるんだ。ひとつは、セブンスワールドを脅かし、神魔王を蘇らせた黒幕が迫っていること。もうひとつは、斬月・真って知ってるよね?」
ゴースト「は、はい…」
クウガ「その人は第1の神魔王であり、セブンスワールドの無慈悲な人をたくさん見て、心が病んでしまいそうなんだ。だから、君たちに助けてもらいたいと思ってね」
ウィスパー「えぇー!?第1の神魔王!?」
なんと、彼らが出会った斬月・真は第1の神魔王であり、危険な状態になりかけていたのだ。
しかし、敵対心はそんなに無かった気がするが…
クウガ「安心して。彼は慈愛と誕生を司る神魔王。弱い者や不幸にさらされている人たちを助ける役目があるから!」
ゴースト「とはいえ、病んでいるでしょ!?だったら…」
その時、急にVFD学園全体が揺れ始めた。
エスト「うわぁ!」
クウガ「…何が起こってる!?」
エックス「よし、行ってみよう!!」
エストたちはすぐにVFD学園を出た。そして、その先に見たものは…
「ククク、また会ったなぁ」
エスト「カリス!!」
らぁら「またあなたなの!?」
カリス「そうだ。このカリス様が裏世界を動かす王となる!!嬉しいだろ?嬉しいよな!?ハハハハハハハッ!!」
エスト「そんなの嬉しくなんかない!!僕たちは自由と平和を愛している!!だから、あんたに裏世界を渡すものですか!!」
カリス「そういうと思った…なに!?渡さないだと!!?」
ゴースト「そうだ!!お前にセブンスワールドを渡すものか!!」
カリス「チッ、仕方ねぇ…だったら、この俺がお前らを洗脳してやるぜ!!さっきの神魔王の力でなぁっ!!!」
カリスは、再び邪悪な神魔王の姿に変えようとした……
登場人物紹介
仮面ライダーカリス
性別は男。8月6日の獅子座でO型。第6の神魔王であり、凶暴かつ好戦的な男。
だが実は別の魂の性格そのものであり、本当は争いを好まない大人しい青年だった。
好きなものはハイカロリーなものと辛いものと戦い。嫌いなものは退屈