これまで6つの殺神刀を手にいれたエストたちは、ついに最後の神魔王を倒す覚悟を決める。
そして今、最後の神魔王を倒すエストたちを生徒は見送っていた。
「頑張ってください生徒会長!」
「ゴーストもらぁらちゃんも頑張ってー!」
「死ぬなよ、バルバトス!」
エックス「みんな、ありがとう!」
ゴースト「絶対帰ってくるからねー!」
スペクター「もし帰ってこなかったら、校則違反チケットを貼るからな!絶対倒してこい、ゴースト!」
ゴースト「うん!」
エスト「よーし、絶対神魔王を倒すぞー!!」
「「「おぉーーーー!!!」」」
いよいよ最終決戦の地、『神魔王の国』に辿りついたエストたち。
しかし、駒虎は見つかることは出来なかった。
斬月「ここが、神魔王の国だ」
ディケイド「まるで地獄だな…」
神魔王の国は地獄のような風景であり、草木は無く、川はマグマのようだった。
斬月「いや、これは第6の神魔王が作った地。下に降りることでそれぞれの神魔王が作った地が分かるだろう」
ウィスパー「つまり、次は第5の神魔王が作った地があるとのことですね」
エックス「なるほど…」
斬月「せっかく来たところだし…、第6の神魔王に関わる話をしよう」
それは5000年以上前のこと。
ザナークという凶暴で豪快な青年は魂としてさまよっていた時、アンデッドと仮面ライダーの血を引く仮面ライダーカリスの肉体に入る。そしてその肉体で本体の魂を食べてしまった。
それから破壊、暴力、戦いを繰り返し、第6の神魔王に選ばれた。
エスト「へぇ…駒虎さんが言ったことは本当だったんだ」
その姿は、全てを絶望に染める破壊の化身。
まさにそのものだった。
斬月「だがザナークは殺神刀となった。これで破壊も戦争も起こすことはなくなった」
ディケイド「やはり、ザナークは危険な奴で正解だな…」
らぁら「確か、ディケイドは異次元獣になったよね?」
ディケイド「あぁ、奴に記憶を書き換えれてしまったぜ」
斬月「さあ、次の階へ行こう」
エストたちが次に踏み入れたのは、鉱石の山に金色に輝く宝石が填めこまれた岩があり、まるで宝庫のようだった。
地獄のような場所とはガラっと変わっている。
USAピョン「ここは…第5の神魔王、ガオウが作ったところダニね」
バルバトス「確か、俺の故郷をめちゃくちゃにしたんだよね…」
斬月「ここでも、神魔王に関わる話をしよう」
それは強欲な男、仮面ライダーガオウに纏わること。
彼は美しい宝や珍しいものを求める欲望心の強いライダーで、様々な世界の宝を、宝石を奪いつくした。手下というのは自分のため生きるもの。
有能なものや大富豪など幾多の強欲な者を支配し、金や高貴なものがなければ自分は生きる価値もない。
高貴なものにがめつい男は、冷酷で手段を選ばないところから、第5の神魔王となった。
エックス「まるで強欲の悪魔、マモンみたいだ」
その姿は、全てを支配する強欲の化身。
価値あるものには手を出し、価値無きものには消す。
ジバニャン「きれいなものや大切なものを勝手に奪うなんて許さないニャン!」
らぁら「てか、金を司ると言ってお金や宝石に目がないって、そのまんまだね…」
バルバトス「そーだね」
コマさん「もしかして、この先も違う神魔王ズラ?」
エスト「そうだね、いこう!」
今度は美しい花や美味しそうな果実が辺りを埋めつくし、さっきの地とはまた違うものだった。
エックス「ここは、確か第4の神魔王、斬鬼が作った地か…」
コマさん「斬月様、ここでもお話はあるズラ?」
斬月「あぁ…。とても傲慢な男だった」
昔、あるところに自分が大好きな少年、ガンマがいた。
ガンマは自分の強さに酔いしれ、死んでいても自分が好きだった。そして生死不明となった斬鬼の肉体に入り、さらに自分は強いと思うようになった。
自分が見苦しいと思った者は制裁し、見下す者には嫉妬の雷を起こす。
ゴースト「スマートって一体なんだったんだろう…」
その姿は全ては自分の強さだけとい力の化身。
その気高さを崩す者は容赦はしない。
斬月「スマートは彼の口癖だ」
USAピョン「それだけダニ?」
斬月「それだけだ」
ゴースト「なんの意味があるんだろうね」
次に踏み入れたのは、熱い水と大きな氷柱が張っている場所。その場所は第3の神魔王の地にふさわしい。
らぁら「ここって、第3の神魔王の地だよね?」
ウィスパー「雪だるまにシャボン玉に温泉と…すごい趣味ですね〜」
ゴースト「熱い水に冷たい水…はっ!これは彼女の人格から来てるのか!?」
エックス「確かに、彼女は二重人格だ…」
斬月「さて、第3の神魔王に関わる話をするか…」
それは、二つの性格を持ってるベータという少女の話。
彼女は一見、穏やかで可愛いらしい女の子だが急に荒々しい性格に変わったりするという。しかし彼女は不治の病によって命を落としてしまう。
魂とさまよったその丁度、ドレイクの肉体に憑依した。
仮面ライダードレイクの体に憑依した彼女はその冷たさと熱さを持つことから、第3の神魔王の資格を得た。
らぁら「へぇ…やっぱり魂の方は女の子だったんだね」
その姿は全てを二つの顔を持つ知性の化身。
計算高く、聡明さを持つ彼女を甘く見てはいけない。
エックス「確かに、穏やかな彼女の時は策略や計画を立ていることがある。しかし、荒々しい彼女は容赦が無く冷酷なところがある…とのことだな」
ウィスパー「女の子は怖いですね」
USAピョン「確かにそうダニ…」
コマさん「それじゃあ次へ行くズラー!」
次の場所は日照りが強く、赤い炎が燃え上がる、第2の神魔王が作った地だった。
ウィスパー「あちこちと炎が舞ってますねぇ」
ゴースト「すごい、まるで火事になってるみたいだ…」
コマさん「それにしても、ここはとっても熱いズラ〜」
斬月「静かに燃える炎もある…。せっかくだから第2の神魔王の話でもしよう」
これはある組織に入っている少年、アルファの話。
彼は、ドライかつクールで機械的な性格で、任務は素直に実行するタイプだった。
しかし彼は13という若さで戦死してしまう。
魂だけとなってさまよった彼は意識不明となった仮面ライダーライアと出会う。
彼はライアの肉体に入り、ライアとして生きた。
そして、容赦の無い冷たい炎で哀れなものを焼き尽くした。
ジバニャン「YESとかNOは魂の口癖だったのかニャン」
その姿は全ての不要物を燃やす審判の化身。
悪と見なしたものは跡形もなく焼き尽くしてしまう。
ウィスパー「これまた冷酷な奴ですね…」
エックス「あぁ…」
エスト「クールな中にも情熱はあるってことでしょ?」
ディケイド「そうだな」
そして次に踏み入れたのは、白い植物に白い花…可愛い動物たちが駆け回っている第1の神魔王が作った地だ。
命を生む彼に相応しいだろう。
斬月「ここは…真が作った地か…」
ジバニャン「空気も澄んでるニャン!」
斬月「さて、ここでも話をしよう」
バルバトス「ここでも…?」
ウィスパー「まぁまぁ、聞いておきましょう」
約200年後の未来、彼は未来を照らすアーマードライダーとして誕生した。
その強さは命を守るように、その優しさは月の光のようだった。
しかし愛する者を守れなかったその悲しみは深く、癒えぬもの。
愛する者のような悲しい運命にはなってほしくない…そう願って彼は種族問わず人々に救いの手をさしのべる。
こうして、彼は第1の神魔王となった。
バルバトス「やっぱり優しさもいるんだね」
その姿は全てを慈しみ、新たな命を創る誕生の化身。
強さの中には優しさも必要だ。
斬月「新たな命を育み、希望の花を育てる…まさに彼は愛の切り札だな」
ゴースト「でも、彼は殺神刀に…」
エスト「大丈夫!まだ駒虎さんがいるよ!!」
ウィスパー「そ、そうですよね!」
斬月「さあ、いよいよ第0の神魔王の間だ。準備はいいな?」
エスト「もちろん!」
エックス「いつでも出来ています!」
ゴースト「命は何よりも大切なもの…それが懸かってるなら、俺は立ち向かう!」
らぁら「もちろんのかしこま!」
バルバトス「迷惑をかけるのはごめんだからね」
ウィスパー「もちろん我々妖怪だって!」
ジバニャン「オレっちもニャン!」
コマさん「オラだって!」
USAピョン「黙ってられる訳にはいかないダニ!」
ディケイド「俺も、協力してやるよ」
斬月「よし、では…いこう」
そしてついに、エストたちは第0の神魔王の間へ…!