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ラブ・ドラッグ
日常の井上と裏の井上
(オリジナル)
「おきなさーい!」   
耳元でそんな大声で言われたら鼓膜が破れそうだった。   
「起きないと水かけるわよ」 
「俺は酔ってるわけじゃねぇ」 
このやりとりから俺の生活は始まる。
「なんで私が一緒に寝なきゃなんなかったのよ」 
「お前がそうしたいっていったんだろ」
夜はさんざんだった。突然一緒に寝たいとか言ってきたからだ。 
「早く朝ごはんを食べてよ」 
「その前にお前も着替えてこい」
まとめは固まった。 
「そうだった!白衣以外に服がない」
「学校休んでやるから買いにいくか?」
しかし、まとめは
「ダメでしょ!学校休んだら」 
「それもそうだな」 
そして俺はリビングに向かった。
「じゃーん!揚げ物」
「またかよ↓↓↓」 
食べる気がなくなりそうだった。
「食べなかったら薬飲ませてあげてもいいけど」 
まとめは噴火寸前の火山見たいたった。噴火させないように俺は 
「いただきまーす」 
演技ばればれだが楽しそうに食べようとした。
一口まず入れてみた。
「おいしい!前よりおいしくなってる!」
俺は思わず本音をいってしまった。するとまとめは嬉しそうに
「よかった!」
しかしまとめは日に日に料理がうまくなっていた。
俺はいつの間にか完食していた。
「早く支度しなさいよ」 
少し赤くなった顔で言ってきた。 
「大丈夫か?顔赤いぞ」 
「大丈夫だけど?」
「無理すんなよ」   
「じゃあいってくるわ」  
俺は玄関のドアを開けた。  
「ずいぶんと天気がいいなぁ」  
俺は角を曲がろうとした。
ドーン!
「いってぇ」  
昔の少女マンガ的なシーンになってしまった。 
俺は起き上がって。
「大丈夫かって井上!」 
「おー黒場」
「おー黒場じゃねーよ」 
「ごめんな」
普通に謝ってきて俺は驚いた。
「俺こそ すまん」
俺は聞きたいことを聞いてみた。
「お前よくあのシチュエーションで平然としていられるな」
「日常茶飯事ですから」
「ダメだろ それ?ちゃんと前見ろよ」
「はいはい」
俺はそのまま井上と一緒に学校に向かった。
その道中 井上が
「俺たち赤い糸で結ばれてるのかもなぁ」 
なんで結ばれなきゃなんないんだよ!」 
お前、今日ツッコミ輝いてるな」
「はぁ?」
「なんかツッコミ入れろよ」 
「何にツッコミすればいいかわからん」 
そんなことをしていると学校についた。
しかし、授業が始まるまで時間が暇するほどはなかった。
「家出るの遅かったなぁ」
そしてすべての授業が終わった。
俺は下駄箱から靴を取りだし校門を出た。
「黒場さん!」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「一緒に帰りましょう!」
井上の妹のめいかだった。
「どうしたんだよ突然」
「とにかく一緒に帰りましょう」
「いいけど別に」
一緒に帰るのはよかったのだが沈黙すごい長いのだ。俺は沈黙を破りたかった。
「なぁどっか行きたい場所とかないか近くなら何か買ってあげるけど」
「いいんです。そんなの」
「ならいいけど」
「ただ一緒に帰りたかっただけですから」
「何か言った?」
「いえ何も」
「そう言えばお兄さんっていつも何してるの」
「お兄ちゃんいつも私にいつも」
「お兄さんじゃないお兄ちゃんと呼べといっています」
「無理に言わなくていいと思うよ」
「でも・・・うるさくて」
「おれが言っといてやるよ」
「いいんですか」
「人がいやがってるのに無理に言わせるのはよくないと思うからな」
「あ・・・ついちゃいましたよ」
「ほんとだな」
「また話したいことがあったらはなしにこいよ」
俺は家のドアを開けた。
作者: 青木 (ID:********)
投稿日:2015/10/17(土) 10:06
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