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ラブ・ドラッグ
未来の救急車
(オリジナル)
「ただいまー」
いつもならすぐに駆けつけてくるまとめがこない。
「おかえりコホッコホッ」   
どうやらまとめは風邪をひいていたらしい。だから俺が朝見たとき顔が赤かったわけか。
「顔赤いぞ熱あるだろ」  
「そんなことないよ」  
俺はまとめの額に手を当てた。やはり熱かった。  
「寝てゆっくり休め」  
俺は布団を出してまとめを寝かせた。
「ちょっといい?」  
まとめは立ち上がり研究室に向かった。
「この赤いボタン押して」 
俺はまとめに言われた通りボタンを押した。 
「ありがと・・・あとそこの窓で立ってて」     
窓の前にたって一分くらいたった。窓を見てみると鳥がこちらに近づいてきているって・・・デカ!どんどん近づいて?
窓にぶつかりしたに落ちた。  
「なんだったんだ?あれ」  
「もうそろそろ来る頃かな」  
まとめが言った時家のインターホンが鳴った。  
俺はドアを恐る恐る開けた。  
目の前にはやはりあのでかい鳥(俺の身長くらい)と美人の少女が立っていた。     
「中にいるんでしょ患者が」  
「あ はい」     
俺は彼女を案内した。そしてまとめが寝ている部屋に入った。  
「まとめ先輩持ってきましたよ」 
「薬ね ありがと」   
そして彼女は俺を見て。  
「先輩 あのどう見ても変態な男は誰ですか?」   
俺は一瞬で固まった。  
初対面の男をいきなり変態呼ばわりする美少女がどこにいる。 
「先輩 あんな男が好きなんですか?」  
「そそそんな感情ててていうかああれよ!実験用よそう実験」  
「ならいいけど」
まとめがすごいテンパっていたので俺は驚いた。  
「変なことやられたら呼んでください。私のケヨちゃんが殺ってくれますから」
俺はめちゃくちゃ怖かった。あんな鳥にやられるくらいなら自殺した方がましだと思うくらいだ。  
「じゃあね♪先輩とゴミクズ男」
まとめの知り合いは特徴あるのが多いなぁ。
「あの窓のガラスって強化ガラスだったのね」   
それは俺も知らなかった。
「あの子って何て言う名前なんだ?」
「コホッコホッたしか山神 優奈だったけなぁ」     
「あいつの持ってきた薬飲むか?」 
「あの子救急医なんだけどすごい有名なのよ。あんな性格してるけど」  
俺を見てきた時の目付きがものすごく怖かったことは触れないでおこう。 
「その風邪俺にうつしてもいいんだぞ。そうすればお前が楽になるだろ。」
「バカじゃないのあんた?あんたが風邪になったら私が困るのよ」   
「お前が楽になってほしいからいってるのに俺は苦しむ姿を見たくないんだよ」    
「うるさいわね!病人に話しかけないで!でも・・・」
「でもなんだ?」      
「何もないです」      
「ならいいけど無理するなよ」 
俺はまとめ・・・いや人の苦しむ姿を見たくない。自分の親がものすごく苦しんで死んでいったのを見ているから。 
あんな姿を見るのはもう絶対に嫌だから。みんなが笑顔で暮らせるように俺のできる限りやりたい・・・いややらないといけない。
「何さっきからボーっとしてるのよ。何か悩みがあるならコホッコホッ聞いてあげてもいいけど」
「別に何もないよ」
俺は自分の親のことを思い出してあのときの自分をすごく後悔した。なぜあのとき何もできなかったのかと。 
「ゆっくり休めよ」   
これくらいしか言えなかった。そして俺は部屋を出た。まとめを心配しながら
作者: 青木 (ID:********)
投稿日:2015/10/24(土) 22:37
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